安住紳一郎 新浜鴨場取材を語る

安住紳一郎 新浜鴨場取材を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2021年4月4日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で宮内庁の新浜鴨場を取材した件についてトーク。鴨場での鴨猟の仕組みを話していました。

(安住紳一郎)さて、『日曜天国』は今日から17年目を迎えます。今年度もどうぞ、よろしくお願いいたします。

(中澤有美子)よろしくお願いいたします。17年目。

(安住紳一郎)17年目ですよ。どうですか? ねえ。私も始めた時は30代のバリバリだったんですけどもね。本当に日曜日、番組をね、こうやって長く続けられて嬉しいなっていう反面、ねえ。「何をしてきたんだろう?」っていう気持ちにもなりますよね(笑)。

(中澤有美子)ダメー!(笑)。思っちゃダメ(笑)。

(安住紳一郎)思っちゃダメっていうね。「振り返るな、君は美しい。人生は杉並区の道路と一緒」ということでね。うん。「先のことを考えろ」なんていうことになりますが。さて、今週はですね、千葉県市川市にある「新浜鴨場(しんはまかもば)」の話をしたいと思います。ご存知でしょうかね? 鴨場。千葉にお住まいの方は知っていらっしゃいますか? 中澤さんは浦安のご出身ですから、隣りですね。市川。

(中澤有美子)もちろん、もちろん、身近な存在です。

(安住紳一郎)地元の小学生などは見学に行ったりするそうですけどもね。新浜鴨場。『皇室スペシャル』の撮影でお邪魔しました。私、皇室番組の担当が長いもんですから今回は。BS TBSですけども。5月、来月の15日の土曜日。夜7時からの放送が予定されています『皇室スペシャル』の撮影で市川の新浜鴨場に行ってきました。なかなかね、やっぱり当然、長く交渉をして撮影許可、簡単には出ないところですから。まあ広く活動を知っていただくということで今回、実現したんですけれども。なかなかね、宮内庁管轄の施設っていうのは高揚しますよ。やはりね、華やかですし。ドキドキしました。

(中澤有美子)そうですか。

(安住紳一郎)ちょうどね、首都高をお使いになる方、多いと思いますが。湾岸線ですか。千葉の方に向かいますと葛西臨海公園が見えて。左にロッテ葛西ゴルフ場が見えて。右手にディズニーランドのホテルが見えてきて。その後にですね、浦安・市川になりますけども。左手に大きな水場が見えてきまして。そこが、まあ、そこ自体は千葉の行徳の公園なんですけれども。その中に宮内庁の新浜鴨場という施設がありますね。

読みがね、だいたい間違うんですよ。ネットで検索しても「新浜鴨場 読み」っていうのが一番最初に来るぐらい。あそこに市川市の同じ感じで「新浜(にいはま)」っていう住所があるですよ。福栄とか新浜っていうのがあるのですが。なので、「新浜(にいはま)にある新浜鴨場(しんはまかもば)」なんですよね。なのでどうしても「にいはま」って呼んじゃう方、多いと思いますけども。あそこは「しんはまかもば」。

(中澤有美子)そうだったんだ。

(安住紳一郎)元々、新橋にある浜離宮が鴨場のメインだったんですけども。その鴨場に継ぐ鴨場を千葉市川に作るということで。浜離宮から1文字とって「新しい浜」っていうことで「新浜鴨場」っていう名前になったそうなので。住所の新浜とは違う意味合いのようですねね。

(中澤有美子)そうだったんですね。

(安住紳一郎)行かれたこと、あります?

(中澤有美子)私たちは……安住さん、「遠足で」なんておっしゃいましたけども。1度も行ったことがないです。

(安住紳一郎)あら、そうですか。

(中澤有美子)周辺から広い野原というか、木の茂ったところがあるっていうことをうかがうだけで。「なんだろう?」っていう感じで育つんです。それで、天皇皇后両陛下の馴れ初めの場所ということを聞いて、急に誇らしくなるという、そういう感じでしたね。

(安住紳一郎)ああー。中澤さん、浦安のご出身だからかな。これ、市川だから。市川と浦安って犬猿の仲でしょう?

(中澤有美子)そうね。割と(笑)。

(安住紳一郎)あそこ、仲悪いからね。うん。市川、浦安、船橋。あのへんはね、仲が悪い。流山とか。もう全然千葉との一体感、出さないでしょう? あそこって。「千葉県の皆さん」って言っても「えっ、えっ? 知りません。えっ、私、船橋ですけど?」とか「私は市川」「浦安です」「流山です」「松戸です」みたいな。ねえ。千葉の皆さん、仲悪いから。いや、いい意味で言ってますよ? いい意味で。

(中澤有美子)「いい意味で」?(笑)。そうだったのかなー?

(安住紳一郎)「えっ、千葉県知事って誰ですか? 知りません?」みたいな。「私は別に、松戸ですから」「私、浦安ですから」って。特にね、浦安とかの人たちはね、注意した方がいいと思いますよ。浦安に住んでいる人で千葉市に1回も行ったことないっていう人、いるらしいから。

(中澤有美子)そうですか?(笑)。

(安住紳一郎)まあまあ、ごめんなさい。いい意味、いい意味で言ってますよ? いい意味で。あ、ごめんなさい。私ね、市川に住んでた時代がちょっとあるんです。なんどえちょっと浦安VS市川みたいな感じに乗っちゃうっていうところがあって。どうですか? 私、比較的そういうのに巻き込まれがちなの。埼玉では与野に住んでましたからね。どうですか、埼玉の皆さん? 今、わいているでしょう? 大宮でも浦和でもなく、与野だよ? 「大宮と浦和の喧嘩の行事役」って言われている与野に住んでいましたから(笑)。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ! そうなのか(笑)。行事役(笑)。

(安住紳一郎)素晴らしい。そうでしょう? 浦安でも船橋でもなく、市川に住んでいたんだよ? これも、いいポジションでしょう?

(中澤有美子)いいポジションです。絶妙なチョイスです(笑)。

(安住紳一郎)話、長くなっていますけどもね(笑)。今日、ちょっとね、すいません。9時からのアイドリングタイムがあったから(笑)。

安住紳一郎『地方創生プログラムONE-J』出演を語る
安住紳一郎さんが2021年4月4日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で放送前に出演した新番組『地方創生プログラムONE-J』について話していました。

(中澤有美子)フフフ(笑)。

(安住紳一郎)新浜鴨。ちょうど東西線の行徳の駅から行くと近いかな? 住宅街がね、ずっと広がってるんですけどもね。あのへんは秀和レジデンスハイツっていうマンションが多かったりするんですけど(笑)。

(中澤有美子)青い屋根の(笑)。

(安住紳一郎)青い屋根のね、スペイン壁の。それをクーッとぬっていくと、突如住宅街の中に入り口が現れて。木の看板で墨痕鮮やかにね、「宮内庁新浜鴨場」っていう、ものすごい分厚い扉に閉ざされてるんですよ。そこがグワーッと開きますと、もう細かい砂利がびっしりと敷いてあって。きっと各国の大使を乗せた車がね、ミシミシミシミシミシッて行くんだろうなっていう感じですけどもね。

(中澤有美子)へー!

宮内庁新浜鴨場

(安住紳一郎)「鴨猟」と言っても今は別に捕まえて食べてるわけではなくてですね。今は捕まえて、そして足に環境調査のための金属の輪っかをはめて放鳥しているだけなんですけどもね。よく皇族の皆さん方が外国のお客様と一緒に鴨を放している映像をニュースで見ると思いますけども。それはあの鴨場。もしくは埼玉越谷にある埼玉鴨場での映像ということになりますが。見たこと、ありますよね?

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)で、皇室の番組を担当してる私から皆様に少しですね、説教臭い話になると思いますけれども。皇室の仕事の役目のひとつというのはあまり知られていないんですけれども。「日本の伝統文化、日本の技術の保護継承」ということをしていらっしゃいます。なので、宮内庁楽部というと雅楽を継承していますし。主馬班というと古式馬術ですね。母衣引とか打毬。たぶん皆さん、なかなか分からないと思うんですが。そういう古式馬術の文化技術を伝承している。有名なところでは岐阜長良川の鵜が鮎を捕る鵜匠、鵜飼いの文化の継承に尽力されていますけれども。一方、この鴨場で行われる鴨猟もですね、伝統的な方法にのっとって文化を継承しているという施設なんですよね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)存在はね、皆さん知ってると思うんですが。実際にはやり方を私も今回、はじめて教えてもらったんですが。宮内庁の方に教えてもらってびっくりしました。もう大げさではなく、世界で唯一無二だと思いますね。驚いた。鉄砲も猟犬、ワンちゃんも使わずに、野生の鴨を無傷で1回に20羽ぐらい、網だけを使って捕まえるんですよ。信じられなくないですか? できます? そんなこと。

(中澤有美子)想像もつかないですね。

(安住紳一郎)そうなんです。ちょっとね、私は口だけで説明するのが自信ないので。興味がある方はネットなどで調べていただきたいんですけどもね。簡単にちょっと口頭で挑戦しますね。あそこの市川のところに大きな池があるんですよ。まず。サッカーコート4面くらい入る、大きな池。で、中の島が2つくらいあって。それで野鳥にとってはもう楽園なわけね。元溜っていう場所なんですけども。で、そこに実は飼っているアヒルを放しておくんですよ。これは飼いならしたアヒルなんですけども。

で、広い池でとても居心地がよくて。疲れた時は中の島に上がって休めるからということで、その東京湾岸沿いを飛んでいる野生の鳥たち。野生の鴨なんかもね、シベリアとかカナダから来たりするんですけども。ブワーッと飛んできて、ちょっと疲れたなと思ったらものすごいベストコンディションの家があるわけじゃないですか。「これはいいわ!」っていうことで、たくさん降りてくる。で、当然その他の猫とかもいないわけですから。すごいもう楽園状態になっていて。いっぱい来るわけですよ。で、「こんないいところ、ないわ。ちょっとお邪魔するわ」という感じもうガンガンガンガン降りてくるわけ。

ところが、その野生の鴨っていうのは人の気配とか匂いとか音に敏感なので、ちょっとでも不安要素があるとすぐいなくなっちゃうんです。なので安心してそこにずっと居続けてもらうために、その新浜鴨場の人の気配を消す技術は徹底しているのね。すごいのよ。池の周りはね、ものすごい細い竹。矢竹っていうのかな? それでもう、みっちみち。もう弓道の矢が刺さるぐらいの、その俵の……なんていうの? 出雲大社のしめ縄の切り口みたいな。賽銭を投げると刺さるみたいな感じのみっちみち具合。

(中澤有美子)そんなに?

(安住紳一郎)そんなみっちみち具合のやつが3メートルぐらいの背丈でもう迷路みたくブワーッと張り巡らされていて。「人気を嫌う」とか言ってたけど。宮内庁の方は。その「人気避け」っていう。だから人の気配を池の方に一切届かせない。で、その設計も凝りに凝っていて。その入り口から元溜っていうその大きな池に行く道は迷路みたいになっていて。要は、その野生の鴨たちに人の気配を感じさせない。すごいのよ。で、その池を見るための覗き窓みたいのが、そのみっちみちの竹垣の中に突如、旅館の玄関みたいなのがあって。

で、そこの覗き窓……本当に親指の爪ぐらいの覗き窓から見るわけ。だからもう、池の方の鴨たちはもう全然、周りに人がいるなんて微塵も思っていない。もう徹底しているのよ。で、その覗き窓見る時も風を計算して、風上だと人間の匂いがあるから覗き窓越しにも人の気配を感じちゃう可能性があるから。かならず、その大きな池の四方八方にそれぞれ番号が付いている覗き窓があって。「今日はじゃあ、6番の窓から覗いてみましょう」って。要するに、「今日は南東の風が吹いてるから北西の覗き窓から見る」みたいな。風下から見るんだよね。すごいでしょう?

(中澤有美子)すごい!

(安住紳一郎)徹底してるのよ。ねえ。驚きません? もうその段階で私、わくわくしちゃって。で、覗くじゃない? すると、やっぱりアヒルとたくさんの野鳥がいるわけ。で、木の板を宮内庁の方が鳴らすわけ。木鐸みたいな。板木って言ってましたけど。なに? あのお寺の呼び鈴みたいなやつ。「コーン、コーン、コーン」みたいな。結構意外に高い音がしていましたけども。「カーン、カーン、カーン」って鳴らすんですよ。そうすると飼ってるアヒルはパブロフの犬状態ですから。その音が鳴るとその音が鳴った近辺で餌がもらえると思ってアヒルがウワーッと寄ってくるわけですよ。大慌てで。しかも、サッカーコート4面分のアヒルですからね。もうブワーッて来るわけですよ。

(中澤有美子)アヒルだけが来るんですね?

(安住紳一郎)まず、アヒルが来るんですけども。ただ、そのアヒルと鴨なんて元々先祖は一緒ですから。鴨的なものがあれですよね? 人に飼い慣らされてアヒルになって。で、ブクブク太るちゃって……ああ、ちょっとこれはアヒルの関係者から批評が来るな。ええと、ちょっとふくよかになって飛べなくなったのがアヒルだから。元々同じような祖先だから。アヒルが「わー、餌だ!」ってブワーッと来ると、野生の鴨も「あら、ちょっと私も今日、初めてこちらにお邪魔したんですけども。なんかちょっと皆さん、そちらの方に行くと何かいいことあるんですか?」なんて水にプカプカ浮いて、やっぱり来ちゃうわけよ。

(中澤有美子)ああ、そうなの?

(安住紳一郎)来るでしょう、それは。だって親戚だもんね。祖先、一緒だから。「えっ、なになに? 行ってみよう!」みたいな感じで行くわけですよ。それで、その覗き穴のある池のほとりから更に自転車1台が通れるくらいの細い水路が横に引いてあるんですよ。で、しかもそれが池から引いてあって、すぐ直角に曲がってるんですよ。で、3方向が例のみっちみちの竹垣ですから。ちょっとその先が分からない状態になってるわけですよ。で、宮内庁の鷹匠の方が……その方も「鷹匠」って言うんですよ。

その方がその水路の先の方にフワッと餌をまくと、アヒルたちがやっぱりそっちの水路の方にシューッと来るじゃないですか。そうしたら、「本日、初めてお邪魔してるんですけど。何かこちらの方に……」っていう野性の鴨たちも一緒にシューッと入ってくるわけじゃないですか。で、狭い水路を一方的に向こうからずっと進んでいくんですよ。で、もう結果、10メートルぐらいの直線になったその細い水路がびっちびち。アヒルと鴨が100羽近く、みっしりいるわけですよ。

で、その水路の一番手前の方が、これまた旅館の玄関みたくなっていて。立派な木の扉がしてあって。またそこに親指の爪ほどの覗き穴ですよ。で、そこから見てるわけですよ。それで、「はい、はい。来ました。はい、来ました。はい、来ました」っていうんで、その職員の後ろに世界各国の大使が大きめの網を持って待っているわけですよ。中腰で。

(中澤有美子)フハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)いやいや、これがね、そうなんですよ。ええ。これが、「鴨場接待」って言われるやつなんですよ。で、みんな中腰で構えてるわけですよ。で、人の気配なんか感じたら、一気にいなくなっちゃいますから。それで、その細い細い水路がね、意外に深く切り込まれてるんですよ。なので横の土手が結構高くなってるんで。両サイドから5人ずつ近づいて、計10人で近づくんですけども。ぎりぎりに行くまでね、鴨からはわからないわけですよ。それで鷹匠の方が「よし、行きましょう!」って言うと、そろりそろりと両サイドから近寄るでしょう? で、ちょっとその網もすごく立派な、「叉手網(さであみ)」って言いましたけども。全部手作りで絹から作ってるらしいし。そのフレームもそこの矢竹から作ってるっていう話で。留め具なんかは漆だって言ってましたけどもね。

で、それで用意するわけですよ。そして、鷹匠の方が姿を鴨に見えるようにちょっと頭を見せるわけですよ。そうすると、鴨が「あらっ! 人の気配がした! 初めて……こんなことになるの?」なんて思ってバッと飛ぶじゃない? でも細い水路から深く切り込んであるから、上に上がるしかないですよね。そうすると、ちょっとね、速度落としながら。ヘリコプターのホバリングみたいな感じでババババババッて上がってくるわけじゃない? そこを各国の大使が「はーい!」っつって「シャッ!」ってやるんですよ。生け捕り感、素晴らしくない? あんな簡単なすくい捕り、はじめて見た。

(中澤有美子)そうかそうか! 素振り的な感じで振れば?

飛び立つ鴨をすくい捕る

(安住紳一郎)そう! もう本当に目の前にある空間を左から右にスイッとやると、入るわけですよ。で、それが20羽も捕れるっていうんですから。

(中澤有美子)1人の網に1羽ですか?

(安住紳一郎)1人の網に1羽、2羽。うん。どう? で、当然アヒルは飛ばないで下で「おほほほほ、おほほほほ……」ってやっているんだけども(笑)。ねえ。野生の50センチぐらいの鴨がたやすく、プルンプルンプルンプルンと網に入るんですね。驚きますよね。

(中澤有美子)驚きますね!

(安住紳一郎)野生動物の狩猟に関しては賛否の意見、最近ありますし。また皇室の感じ方、人それぞれなので皆さん、意見をお持ちかと思いますけれども。ただ、動物の生態をうまくとらえ、地理的な設計だけで銃を使わずにね、傷つけることなく鴨を生け捕りにできる技術。そしてそれを維持しているということに私は素直に驚きました。皇族、宮内庁の皆さんがね、時間、人手……時間と言っても100年、200年ですよね。そして情熱を持って日本の伝統文化を守り伝えていらっしゃるということを改めて知りましたけど。ちょっと、こうやって聞くと見てみたいっていうか、興味ありますよね。

(中澤有美子)そうですね!

(安住紳一郎)ちょっとだから鵜飼いに似てるのよね。自然の摂理を利用してということですね。で、さらに驚くのは日本人の私がこれだけ驚いているっていうことはですよ。私たち、農耕文化ですからね。農耕民族でこれだけ驚いているっていうことはこれ、欧米。ヨーロッパの人たち。あるいはその狩猟文化。騎馬民族の皆さん方が見たら腰を抜かすわけですよ。わかります? なんてったって向こう、狩猟文化ですからね。長い間、獲物を狩りで上手に捕まえられる人が一番、人として尊敬されるっていう、そういう文化ですから。驚くところの根っこが違うわけですよ。

(中澤有美子)そうですよ!

(安住紳一郎)ねえ。だって「こんなに効率的に狩りができる!? 傷つけず? ショットガンも使わずに?」みたいなことですもんね。だから日本人の感覚だとケタ違いにお米を作れるような村みたいなことでしょう? 「ええっ? 風の力で田植えを? 稲刈りはキリギリスがやっている? そして、ここに貯まる? 籾殻だけこっちで? これ、誰がやっているんですか?」みたいな。

(中澤有美子)フフフ、「コウロギさんが」(笑)。

(安住紳一郎)「これ、コウロギが? で、この運搬は? ネズミが自発的に? で、蔵に入るんですか? いやー、すごいですね!」って(笑)。

(中澤有美子)地球の反対側でね(笑)。

(安住紳一郎)「精米は誰がやっているんですか?」「精米はですね……」みたいな。そういうことでしょう?

(中澤有美子)そうですね(笑)。いちいち、目からウロコ(笑)。

(安住紳一郎)「ええっ?」みたいな。もう本当、そういう感じだと思うんですよ。大稲荷大明神みたいな感じでしょう? 「すげえな!」みたいな。と、思いますよ。だって、狩猟文化の人たちが見たらさ。

(中澤有美子)そうですよね。撃ち落とす以外の方法なんて、ねえ。夢にもきっと思われないでしょう。

(安住紳一郎)で、これがまた日本人らしい、なんか自然の力を……アゲインストじゃなくて、自然の力なりにやる感じがまた誇らしいじゃないですか。

(中澤有美子)誘導して、誘導して。

(安住紳一郎)なので、天皇陛下に招待される外国の大使たちにとっては大変好評ということで。「鴨場接待」と言われている理由がよく分かりますね。埼玉の越谷にもあるんですけども。見学会なども開かれているようなので。今はね、コロナで中止が多いようですが。宮内庁のホームページなどに申し込みの要領が出ていますので。私もね、今回はね、話だけだったんですよ。鴨の猟期が11月から2月いっぱいかな? なので、もしね、機会があったら。これ、やっぱりあれですよ。VIPじゃないと……VIPって言っても半端なVIPじゃないですからね。各国の大使。それから衆参両院の議長とかね、そういったレベルの方々が招待されて、日本の伝統文化を体験するということで。まあ、縁のない話ですけどもね。

見学会などもありますので、もしよかったらちょっとね、行ってみるのもいいじゃないかなと思いますけども。ちょっと興奮したわー。ちなみに私、これはあれですからね。実際に見たわけじゃなくて、説明を聞いただけですからね?

(中澤有美子)でもシステムは見たんでしょう?

(安住紳一郎)システムは見ましたけども。ええ。

(中澤有美子)いやいやいや、もうゾクゾクしましたよ!

(安住紳一郎)「そんなこと、ある?」って思って。野生の鴨だよ? すごいよね。と、思いました。

<書き起こしおわり>

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