安住紳一郎 学生時代のノートで過去の自分と対話した話

安住紳一郎「そんな彼(彼女)がいまの夫(妻)です」メッセージを語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2021年1月31日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で自宅を整理した際に出てきた学生時代のノートを見て、過去の自分と対話をした話をしていました。

(安住紳一郎)さて、1月も今日で最後ということになりますね。あっという間ですね。本当にね。

(中澤有美子)本当にそうですね。

(安住紳一郎)特にステイホームが始まってからもう1年ぐらいになるんでしょうか? なんとなく時計が止まったような感じになってる人もいると思うんですけれども。なんとなく本来進めるべきことが……ということもある一方でまた、家の中の時間が増えて。新しいことに取り組んでいるという方も多いかもしれませんけれども。

私も少し仕事を外でするというよりも、家の中でしなさいというような状況になってまして。またここ2週間ほど、家での時間が増えまして。家の中、独り暮らしなんですけれども。荷物が多めになってますんで、少し整理というか、いらないものは捨てて、みたいな作業を繰り返し繰り返しやってるんですけれど。社会人なって25年経って、あんまりこういう時間もなかったので。25年分の荷物が出てきたりするんですよね。なかなかそういう過去の自分との対話っていうものも面白かったりですね。私は先週、学生時代に取っていたノートが少しあったんですよね。皆さん、もうそんなものはないですか?

(中澤有美子)私はないですね。

(安住紳一郎)はっきり分かれますよね。なんとなくね、「しっかり勉強したな」っていう自覚があったノートはもったいないなと思って取っておいたんですよね。

(中澤有美子)気持ちはとてもわかります。うん。

(安住紳一郎)で、それをね、ちょっと整理し直してみたんですよ。科目ごとに並べ替えたりとかして。そしたらですね、ものすごく乗ってきちゃって。丸4日ぐらいかかったんですよね。で、ノートを整理し終わった瞬間にひとつ、学校を卒業したような気持ちになったんですよ。すごく!

(中澤有美子)ああ、たくさん残ってたし、目を通したから。

(安住紳一郎)で、いらないものはもう、いらないなみたいな感じでやってたんでしょうね。なんとなくね、すごく充実した感じがありました。意外に自分の過去に対して少し思い出を修正してるみたいなところがあって。私、学生の時にね、ちょっとサボりがちで授業を受けてた自分というものに対して負い目があったんで。その自分を繰り返し繰り返し再生してたんですよ。

ところがね、授業によってはね、すごくやってる。ビックリした! 「こんな真面目な自分もいたんだ」と思って、ちょっと涙が出る瞬間もあった。慌ててBGMをかけたよね。うん。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ! えっ、どっち? 出す方? 止める方?

(安住紳一郎)出す方。思いっきりデトックスを。

(中澤有美子)「これを見逃さずに」って?(笑)。

(安住紳一郎)「これは自分に酔うべきだ」と思って。なかなかよかった。

(中澤有美子)そうですか。そうですね(笑)。うん!

(安住紳一郎)やっぱり過去の自分に嘘をついているところもあって。「いや、学生時代はそんなに勉強しなかったんです。もう本当ね、文系の学部なんか進んだ生徒で勉強してる人なんか、いませんよ」みたいなことをついついね、卑下して言ってしまうところがあったんです。それで私もその自覚があったし。もちろん全然やってはいないんだけれども、自分が自分を傷つけすぎていた。俺、やることはやってたっぽい。グッと来ちゃったよね!

(中澤有美子)よかったですね!

「過去の俺にごめん」

(安住紳一郎)グッと来た。「過去の俺にごめん」って感じだよね。よく、ほら。「過去の自分にありがとう」っていうのはあるけども、「過去の自分にごめん」っていう、そんな時間でした。

(中澤有美子)そうでしたかー。上方修正したんですね。

(安住紳一郎)たぶん途中でね、そういうことの繰り返しだったんでしょうね。で、「やっていない、やっていない。全然やっていない」って。もちろん、ベースはやってないんですよ。ベースはやってないんですけど、ナッシングではなかったっていうところでしたね。グッと来ましたね。

(中澤有美子)よかったですね。逆の場合もあるから。過去を振り返ってみたら、ちゃんとやってたって思ってたけど、実はこんなにやってなかったっていう場合もあるから。

(安住紳一郎)だいたいの場合はそうですよね。私もだいたいの場合はそっちなんですよ。「昔、すごいモテてた」とか思ってね、調べてみると全然モテてなかったみたいなことが往々にしてあるわけ。それは記憶修正してるから。

(中澤有美子)そうですね(笑)。

(安住紳一郎)でも、たまに逆の修正もあるんだなと思ってね。というのがありました。

(中澤有美子)よかったです、よかったです。

(安住紳一郎)それで私は当時、教えてもらっていた齋藤孝さんという今、情報番組でも一緒している先生の授業も……当時ね、今こんな風になるとは思ってなかったわけですけども。当時、だから齋藤先生に教わっていた授業のノートとかも出てきたりして。そしたら結構、齋藤先生のことをノートにボロクソに書いていたりして。「話が長い」なんて書いてあったりして。「失礼だな」と思って。だから、そういう修正できてない自分もいるわけじゃない? だって後日、こんなにお世話になると思ってないから。

(中澤有美子)あらららら。

話すチカラ
ダイヤモンド社

(安住紳一郎)そう。今なんかもう、悪口なんか言えるような立場じゃないじゃないですか。口が裂けても言えないわけだから。お世話になってるし、大先生だし、大ベストセラー先生なんだから。でも当時はまだね、そのただの助手だったのかな? なので普通にね、「ちょっと言ってる意味がくどいな」みたいな、そういう主観的なメモが書いてあってさ。「これは見せるわけにはいかない」と思ってさ。先生、たまにこのラジオ、聞いているらしいから。

(中澤有美子)言っちゃった(笑)。

(安住紳一郎)でも等身大の自分っていうのがいたなっていうね。

(中澤有美子)そうですか。それはそれは、意外なものを見つけて。

(安住紳一郎)あとはね、過去のちょっといろいろ出来事なんかが出てきたりして。やっぱりこの20年、25年で世の中全体が炎上社会に備えるような……なんていうんですか? みんな事なかれ主義みたいな感じになっていたみたいで。結構ね、やっぱり時代も変わったんだなっていう感じがありました。かなりね、私のノートも過激でした。「今だったら書かないだろう、こんなことは」って。あくまでもプライベートなノートでありながらも、やっぱりちゃんと仕事始めた時のね、社会に対するイラつきとか苛立ちみたいなものが書いてあったりして。「危ない! こんなのを見られたら私も仕事にならないわ!」なんて思って。「危ない、危ない……」っていう感じでしたね。

(中澤有美子)うんうん。

BGMに引っ張られる

(安住紳一郎)抽象的な話になって分かりづらくなって申し訳ありません。具体的に話してしまうといろいろと問題になるので。ごめんなさい。ゴニョゴニョゴニョゴニョ言ってますけどもね。ちょっとね、過去の自分と向き合うってのはなかなか大変な作業でした。でもね、楽しかったです。またその過去の自分と対話する時のBGMも大事だなと思いますね。結構ね、BGMに引っ張られてるね。うんうん。皆さんも少し家の片付けとかはかどったのではないのでしょうか。

<書き起こしおわり>

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