安住紳一郎と六角精児 ギャンブルの負けとの向き合い方を語る

安住紳一郎と六角精児 ギャンブルの負けとの向き合い方を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんと六角精児さんが2021年1月31日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中でギャンブルで大負けした際の自分との向き合い方について話していました。

(安住紳一郎)さて、六角精児さんにお話を聞いています。続いて2つ目ですが。「堕ちていく時」。これ、何でしょうか?

(六角精児)これはたぶんギャンブル的な話だと思うんですけど。僕みたいな感じで割と長い期間、ギャンブルに付き合ってると「勝ちの楽しさ」っていうのだけではなくて、だんだん「負けの楽しさ」とか「負けの快感」というのも味わえるようになってくるんですよね。むしろ、やっぱり負ける方が多いから、そこにある意味、快感があればよりギャンブルを楽しむことができるんですけども。有り金をつぎ込んで、それが外れた時のこの血の気が引いていくような感じ? この堕ちていく……全てが頭の中で崩れていく感じ。この快感というのがまた、なかなかたまらないものなんですけどね。安住さんはそれはどうですか? わからないですか?

(安住紳一郎)私もギャンブルをやるんですけど。初めてちょっと無理をした時に、その買った瞬間から1歩も足を動かしてないんですけど、異常に脈拍が高くなったんですよね。それで、自分はこの事実に対して1人の人間として受け止めきれないんじゃないか、みたいな。ちょっと何か自分の器を試されてるような感じがあって。で、「ああ、ギャンブルってのはこういうところもあるんだな」と思って。さらには、だからそれで負けた時にどう自分で納得するか、みたいな。そういうところもちょっと要素としてあるなと。

(六角精児)納得するのと……負けたとわかった時から納得の間に、あるひとつのちょっとしたブランクができるじゃないですか。そこはどうですか? 心がとろけそうになりませんか?

(安住紳一郎)なりますね。

(六角精児)なんかこう、大脳がこう、シューッとなるというか。

(安住紳一郎)ええ。全てが無に帰しちゃったみたいな感じになって。とにかくその時に私は歩き回りますね。

(六角精児)ああ! それがわかってらしたら結構な玄人ですよ。歩き回りますよね。

(安住紳一郎)止まるとダメなんですよ。

とにかく歩き回る

(六角精児)そうなんです。止まると現実に戻ってしまうから。現実に戻るまでの着地点をなるべく長くしないといけないんですけど。そんな歩き回ってる時に「うわっ、どうしよう、どうしよう?」っていうところにちょっとした……割と危機感も多いんですけども。その、ちょっとだけある快感みたいなものが、堕ちていく快感なんですよね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)日曜日の昼にね、ダメな話をしてるだけですから、これ(笑)。

(六角精児)そう。で、堕ちていった者同士で「反省会」と称する飲み会があったりするじゃないですか。あれがまた楽しいんですよね。

(安住紳一郎)そうですね。いや、そう。決して……当然負ける時の方が多いんで。負けた時にちゃんと向き合えるかどうかっていうところですね。

(六角精児)そうなんですよ。どう向き合えるか。それをだから、負けは負けで楽しむということができるようになった時に、やっぱりある一定の距離を置きながらギャンブルを楽しめるのではないかと僕は最近、思ってるんですけどもね。

(安住紳一郎)いや、さすが先輩。その通り。本当に。

(中澤有美子)すごい精神的な修行みたいな側面があるんですね。

(六角精児)修行ですよ。ギャンブルは。やっぱりそこでいろいろな形で打たれていった時に「この間の負けに比べたら、この人の言葉で傷つけられるのは割とへっちゃらだ」って思ったり。いろいろと、代替っていうかの、変えることができるんですよね。そういう風になっていったらいいと思いますね。

(中澤有美子)ほー!

(安住紳一郎)中澤さん、ダメよ(笑)。この話、普通に真面目に聞く話じゃないから(笑)。

(中澤有美子)ああ、そうか(笑)。

(六角精児)そうです(笑)。真面目に聞く話じゃないです(笑)。

(安住紳一郎)でもね、本当に人間が出たりするので。そういうところは面白いなと思いますよね。

(六角精児)そうですね。だからこういうひとつのほころびみたいなものだと思っていただければいいのかもしれないですね。

(安住紳一郎)本当にだから、たとえば自分が賭けた予想と違うレース展開になると、やっぱり人間は弱いから。急になんか饒舌になったりするんですよね。なんかね、「いや、ペースが早い。これじゃダメだ」みたいなことを口走る横のおじさんとかがいて。で、そういう時は「ああ、この人は自分の弱さに耐えられず、ついつい饒舌になっているんだな」って。

ついつい饒舌になる人たち

(六角精児)そうなんですよ。ギャンブルの神に向かって言い訳をしてるみたいな感じになってるんですよね。誰も聞いてないんですよ。その言い訳は。こちらの耳に入ってくる場合もありますけども。

(安住紳一郎)そうですね。だから「ああ、ダメだ。途中で言い訳するような人間になったらダメだ。きちんとこの事実をまず、自分で受け止めろ」っていう(笑)。

(六角精児)黙って。それで「今日の俺はこうだぞ」っていう風になって。

(中澤有美子)へー! 勉強になります(笑)。

(安住紳一郎)いけませんよ(笑)。

(六角精児)朝から何を話しているんだか(笑)。

<書き起こしおわり>

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