星野源さんが2020年12月22日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で『ミュージックステーション ウルトラ SUPER LIVE 2020』出演についてトーク。『化物』を歌う意味について話していました。
今夜の #星野源ANN では、野上Dのプロポーズがテーマの「星野ブロードウェイ」をお届け!星野さんの熱演に、野上Dも涙していました…。
そして、12/25に #Mステ で演奏する「化物」についての想いをお話ししました。ぜひ、当日の放送もご覧くださいね!今夜の放送はこちら↓https://t.co/fOAXgrSvD1 pic.twitter.com/sBz4gwKJ1x
— 星野源 Gen Hoshino (@gen_senden) December 22, 2020
(星野源)さあ、続いて……これもね、なんていうの? クリスマスですね。クリスマスにやっぱり重なりますね。Mステ。テレビ朝日『ミュージックステーション ウルトラ SUPER LIVE 2020』に出演します。で、曲目が発表されましたね。『うちで踊ろう』『化物』『恋』の3曲を歌います。だからその『ぴったんこカン・カン』も25日だったと思うので。同じ時間でかぶっているんですけども、もちろん僕の出演時間はかぶらないので。ぜひ……そこはぜひ振り分けてチェックしていただければと思っております。
しかも3曲歌わせていただけるということでね。メールが来ております。「12月25日の『ミュージックステーション ウルトラ SUPER LIVE 2020』で源さんが歌う楽曲が発表されてすごく驚きました。『うちで踊ろう』と『恋』の他になんと『化物』があるじゃないですか。その日、私は偶然源さんの著書『いのちの車窓から』の『人間』の回を読んで涙したところでした。『いつかまたライブで聞きたいな』と思っていた矢先の発表。余りのタイミングの良さに鳥肌が立ちました。今回、テレビで初めて『化物』を演奏することになった経緯など、お話を聞けたら嬉しいです」という。ありがとうございます。
もうひとつ。富山県の方。「Mステスーパーライブで『化物』を歌われると発表され、歓喜の舞を踊りました。私は当時を知らないのですが、同じMステで『化物』を歌う予定だったけど倒れてしまい、叶わなかったと聞いたことがあり、インスタに上げられていた『絶対見てね』の言葉に思いが込められているようで、今から胸が熱いです。番組側からの提案なんでしょうか?」。ありがとうございます。
ええとですね、そうそう。『化物』っていう曲はですね、2012年に制作して、リリースは2013年の『Stranger』っていうアルバム。僕のサードアルバムの1曲目に入っている曲なんですけれども。ミュージックビデオとかにもなってるんですけど。で、それはですね、僕は2012年の年末に作曲作業とレコーディングをしていて。僕が、何て言うんだろう? 一番……まあ今も忙しいけども、もっとなんていうか、詰め込み詰め込み。映画もその年に2本撮ったし、舞台とかもあったし。シングルを2枚、制作して。で、そこにはだから4曲ずつ入ってるので8曲レコーディングして。
で、その次の年の割と早めにアルバムを出そうって言ってたから、もうそのアルバム曲も全部作ってたので、いっぱい曲を作っておりまして。で、ラジオとかもあったし。エッセイを書いていたし……みたいな。もう盛りだくさんすぎる時で。寝ないでいろいろ作業とかをずっとしてる中で……しかも自分の殻を破るんだというような、なんかとても大事な時期だったので、もう追い込みに追い込んで制作をしてたんですけど。まあその時にちょっとね、ちょっとヤバかったんですね。いっちゃっていましたというか、いい歌詞が出なくて自分を殴りながら歌詞を書いたりとかしていましたね。
だからなんかちょっと、今は「よくないよ」って思うんですけど(笑)。「そんなの、よくないよ」って思うんだけど。まあその時の自分は……でもその時の自分が頑張ったおかげで今があるなっていうのはすごく思うんですけれども。で、アルバム曲は全部できまして。で、その全部できた最後の曲……最後に作った曲。レコーディングした曲が『化物』っていう曲で。12月の、だからもうちょうど今頃ですよ。ちょうど今頃にレコーディングしてて。レコーディングし終わって、歌入れをし終わった。「全部できた、完成!」ってやって手を叩いてる瞬間に僕はくも膜下出血で倒れました。
『化物』という曲のテーマ
で、そこからもう長い休養があるわけですけども。療養期間があるわけですけども。で、その『化物』っていう曲はですね、いろいろ自分の中でテーマがあって。その時の自分の殻を破りたいとか、もっとこうしたいとか、いろんな悩みだったり。自分の熱い思いだったりとかっていうものと、その当時亡くなってしまった、僕が昔にお世話になった中村勘三郎さん。その勘三郎さんが亡くなってしまったっていうエピソードをいろいろ重ね合わせて作った曲で。
星野源『ニンゲン御破算』と中村勘三郎を語る https://t.co/nItZ8NTsKR
(星野源)そんないろんな気持ちにさせてもらえた『ニンゲン御破算』はちょっと忘れらないなということで、この曲をかけさせていただきたいと思います。勘三郎さんのことを歌った歌です。星野源で『化物』。— みやーんZZ (@miyearnzz) December 23, 2020
それはもうひとつ、テーマじゃないけど、自分の中で縛りを設けたのは、その2012年に僕は初めてMステに出たんです。『夢の外へ』っていう曲で。それはたしか4分ちょいぐらいあったのかな? 4分半ぐらいかな? 5分以内だったとは思うんですけども、結構長めの曲ではあるんですよ。なんだけど、歌番組って大抵、だいたいなんとなくルールがありまして。初めて出る人とか新人とかはだいたい2分半ぐらい時間をもらえるですよね。
なんで、4分以上ある曲を2分半に縮めるってなるとすごい大変で。もちろん2番を歌わないっていうやり方があったりとか。その時は2番はやらなかったんじゃないかな? なんか1番をやってサビをもう1回、繰り返して終わりぐらいの感じだったような気がするんですけども。
でも、それでもすごく初めての音楽番組に生で出演してみたいな。もうとんでもない緊張だったんですけど。もうそれはエッセイにも書いてあるので、ぜひ読んでください(笑)。『よみがえる変態』に書いてあったかな? たしか。ぜひ読んでいただきたいんですけど。
(星野源)で、その時に、もしまた出れるなら、アルバム宣伝タイミングだろう。そのタイミングで出してもらう時に2分半で……「曲を縮めたくないから、2分半の曲を作ろう。2分半で全部、メッセージも含め歌いきれる曲を作ろう」と思って。で、そういう曲は特にアルバムの1曲目にふさわしいような、すごくアップテンポで中身がギュッとなっているっていうような。
2分半で全部、メッセージも含め歌いきれる曲
それで僕はその時、短い曲を作るのがすごく好きだったので。なんかそれこそ、今日のポールさんの話じゃないけど。ビートルズの初期とかの曲の短さみたいなもの。でも展開がちゃんと入ってるみたいな。そういうのを研究しながら作っていた時期で。
(星野源)なんで、それを目指して作ったんですよね。テレビ番組でフルで歌い切れるように作ったんだけど、その曲を作り終わった瞬間に僕は倒れちゃったんで、テレビプロモーションができなかったですよね。だから音楽番組とかMステに出れなかったんですよね。それで今回、スーパーライブにオファーをいただきまして。「ありがとうございます」ってことで。それで「3曲、歌ってください」という話になって「おお、嬉しい!」ってなって。
それで「何を歌おう?」って思った時に、僕が……自分がすごい歌いたいっていうんだったらいいんだけど、なんとなく昔の曲を理由なく歌うのがあまり好きじゃなくて。それで『うちで踊ろう』はぜひやりたいなと思ったんですけど。それで「他は何にしよう?」と思った時に「ああ、でも僕、今年10周年だな。ソロになって10周年だから、思い出の曲だったりとかをやれるんじゃない?」と思って。自分の気持ちとしてもそうだし。
で、そうなった時に「年明けに『逃げ恥』があるなら『恋』を歌いたいな」って思って。それで「もう1曲、何がいいかな……あっ、今、『化物』を歌えるじゃん!」と思って。「『化物』、歌いてえ!」って思って。それで「この3曲でどうですか?」って言ったら……まあ『うちで踊ろう』もすごく短いしね。だからすごくいいんじゃないかと思って提案したら「ぜひ」という風に言っていただいたので。
なのでこの3曲をやるので、ぜひ見てください。12月25日。どの時間帯なのかっていうのはまた、お知らせできるのかどうかわかっていないんだけども。いろいろとチェックしながら見てもらえればたぶん出てくるんじゃないかと思いますんで、よろしくお願いします。では、ここで1曲お送りしましょう。星野源で『化物』。
星野源『化物』
<書き起こしおわり>