R-指定 Lunv Loyal『100』を語る

R-指定 Lunv Loyal『100』を語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

R-指定さんが2020年12月1日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中でLunv Loyal『100』を紹介していました。

(DJ松永)じゃあ、Rさんの日本語ラップ紹介のコーナーです。

(R-指定)ちょっと用事があって。大阪の方で仕事があったじゃないですか。ライブがあって。その後に、梅田サイファーの大阪の仲間たちといろいろあって。で、自分らの仕事をやったり、曲を作ったりしていると、なかなか新譜とかをチェックできてないというかね。

(DJ松永)そうだね。新譜チェックは怠りたくないけども。

(R-指定)そうそう。でも、どうしても追いきれていないというか。恥ずかしい話ではあるんですけど。やっぱり日本語ラップのディガーとして、俺にはたくさん信頼できる友達がいるので。まずは梅田サイファーのpekoさんとKZさんに「最近、かっこいい人、おすすめの曲、ありますか?」っておすすめされたやつを今日はそのまま横流し。なぜなら、聞いてマジですごかったから!

(DJ松永)へー! そうなんだ。

(R-指定)秋田出身のラッパーでLunv Loyalっていう……。

(DJ松永)出た! Lunv Loyal!

(R-指定)そうそう。ゆるふわギャングとかとね、やっていたりするんですけども。

(R-指定)その人の『ZERO』っていうアルバムがあって。それの『100』っていう曲がめちゃくちゃかっこよかったので、それをちょっと聞いてもらおうかなと思うんですけども。ちょっとあのね、タイプ的にはまあ、ハスラー的な内容も多少入ってるんですけども。そのストリート感がですね、俺とか松永さん的には結構今の若い人らのストリート感とかハスラー感とかよりももしかしたら馴染みがあるかもしれん。なぜなら、NORIKIYOさんとかの世代の感じのストリート感をちょっと持ち合わせているというか。

(DJ松永)へー!

(R-指定)なんか、まあ違法なことをやって世の中ファックで俺ら楽しかったら最高、みたいなノリだけじゃないんですよね。割とストイックにこの自分の置かれている現状を見て、そこからなんか積み上げて抜け出していくみたいな感じで。結構、前向きやねんけども奥にちゃんと冷静さとかしたたかさとかがあって……っていうような視点なんですよ。まずはそこ。それでかつ、ラップがまずね、いろんなそういう理屈とか説明とかを抜きにして、そのラップが超かっこいい。上手いです。まずはちょっと聞いてもらいましょうか。Lunv Loyalで『100』。

Lunv Loyal『100』

(R-指定)めちゃくちゃかっこよくない?

(DJ松永)めっちゃかっこいい! めっちゃいい!

(R-指定)まず、このフロウとか歌い方も高度っていうか。このずっと「♪♪♪♪」っていうこのメロディーに沿う形でバースもずっと、この基本的にはこのラインを守りながらやっていってるんですけど。その中にもかなり、このフロウを構成するためだけじゃなくて、ちゃんとテクニカルなライムが……「重ねてく100 マリファナとパケ 背中忍ばせ街中を駆ける」っていう。この「a-e」っていう「ハンドレッド、パケ、駆ける」だけじゃなくて「マリファナ、街中」とか。そこから「札束の金」ってつないで前の部分を踏んでいって、結果すごい長い韻のブロックがずっと続いていって。

やっぱり基本的にこの世代の人らはそもそも、日本語でラップにするために音に変換する必要がないという、元々日本語の響きとラップに乗せるメロディーの響きみたいなのをその一緒に考えられているから。もうどんどん、こういうテクニカルな乗せ方でもちゃんと、意味のリリックを書けるっていうのがね。

結構、やっぱりこのガッツリくるような……「金の為のWork 自由とは時間 俺達はレベル上げて待つシャバ」とかね。「ケーキの代わりジョイントをくれたマイメン 勝手にダチの分も背負ってもう3年 やる事やってたらもうすぐで4枚目」っていう、ライムとしてすごいシンプルやねんけど、それゆえにちゃんとストーリーがパン、パン、パン、パン……って4つで落ちてくるみたいな。めちゃくちゃラップの基本的なことを思い出させられるというか。

ラップの基本的なことを思い出させられる

ちゃんとケツで韻を踏んでいって、ストーリーを展開するっていうのがこういうビートの上でも普通にできるんやなって。やっぱりこのトラップのビートとかやとテクニカルにラップして……っていうのが主になってくるけど。ちゃんとこの中でもストーリーを伝えていける。韻をケツで落としながら……っていうのを思い出させられて。「ああ、ちょっと初心に戻って頑張らなアカンな」と思わされましたね。

(DJ松永)へー! かっこいい。めっちゃ進化しているよね。このLunv Loyalも。昔に比べると、どんどん。

(R-指定)そう。だからそういうのもありつつ、やっぱりラッパーは学ばな、進化せなって思いましたね。

(DJ松永)ねえ。若手と向き合うって、怖いね……。

(R-指定)苦しいよ……頑張ろう(笑)。

(DJ松永)苦行でもあるっていうね(笑)。

<書き起こしおわり>

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