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武田砂鉄 ワーケーションとプレミアムフライデーを語る

武田砂鉄 ワーケーションとプレミアムフライデーを語る ACTION
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武田砂鉄さんが2020年7月31日放送のTBSラジオ『ACTION』の中でワーケーションとプレミアムフライデーについて話していました。

(武田砂鉄)まあ、待ちに待ったプレミアムフライデーということで。やってまいりましたね。先月、あれですよ。経済産業省が「プレミアムフライデーを7月末に復活させます。再開させます」という方針を固めたっていうのを速報で流しましたけど。その時、我々が思ったのは「ああ、停止してたのか」っていうことに気付いたわけですけど。

僕たちはその間も欠かさずに言及してきましたので、経産省に代わってやってきましたけど。その時の時事通信のニュースでですね、経産省幹部の発言として「むしろプレ金が目指すテーマの重要性は増している」というコメントがありまして。そもそもその「プレ金」という略し方は定着しますか?っていう話をしたわけなんですけれども。

(幸坂理加)フフフ、言いやすいじゃないですか。プレ金。

(武田砂鉄)「今日、プレ金行く?」っていうことでね。言いやすいんですけども。でも「この絶対に失敗を認めないという人たちが7月末にどうなるのかな?」っていうことを先月に言ってたんですけど。ちょっと感染者数も増えちゃったこともあって、再開はされてないんですけど。ホームページはね、静かに更新されてまして。「次のプレミアムフライデーは7月31日」って。つまり今日だという風に書いてます。

なのでもうこのプレ金が再開できる日常がですね、早く帰ってきてほしいなという、もうプレ金側の意見として私は言いたい。だからプレ金が再開されて、「いや、金曜のこんな午後から飲みに行くのは無理だよ。夜に行こうよ」っていうような日々が戻ってくることを祈りたいですよね。

(幸坂理加)はい(笑)。

(武田砂鉄)今週、話題になった言葉に「ワーケーション」っていう言葉がありますね。英語のワークとバケーションっていうのを組み合わせた造語でですね、リゾート地に滞在しながらパソコン等を使って仕事をするという。まあ菅官房長官が政府の観光戦略実行推進会議で「新しい旅行や働き方のスタイルとして支援していく」ということで、ワーケーションの導入を明言したという。で、コロナの緊急経済対策で22億円を計上したという。国立公園内のWi-Fiの導入であるとか、ツアー開発。これに22億円使うということですね。で、ワーケーションという言葉は聞いたことありましたか?

(幸坂理加)はい。ありますよ。

(武田砂鉄)どこで聞かれましたか?

(幸坂理加)えっ? ニュースの報道で知りましたね。もう既に導入している会社もあるでしょうしね。

(武田砂鉄)なるほど。今、意地悪な質問でしたね。まあ『ACTION』のヘビーリスナーである私はですね、去年の9月に「ACTIONのタネ」で紹介されてますから。ワーケーションが。

(幸坂理加)おっとっと……。

(武田砂鉄)意地悪な質問でしたね。すいませんでした。僕、ヘビーリスナーなんで。そっち、ヘビーリスナーじゃないですね?

(幸坂理加)どこかで聞いたと思ったら、『ACTION』でしたか。

(武田砂鉄)「ACTIONのタネ」っていう、今はなき、いつの間にかなくなった企画でしたけどもね。いや、ただ検索したら出てきたんですよ。TBSのね、『ACTION』のサイトで出てきて。その時にこの人事労務コンサルタントで社会保険労務士の佐佐木由美子さんという方がお出になっていて。働き方改革法案が成立した後に、年間5日以上休暇を取得させなくちゃいけないという風に変わったから。逆に取得させないと罰則にもなるから、そこでやっぱりワーケーションという制度が注目されてるんだという。もうパキッと思い出しましたでしょう?

(幸坂理加)思い出しました! そうだそうだ!

(武田砂鉄)で、その「有給の取得促進に繋がる」っていうメリットはあるんだということで。だからワーケーションっていうのはあくまでも「バケーションの合間に一時的に」っていう意味で、その勤務時間とか勤務日を決めて。「この日は仕事します」とか「半休ですよ」ということを伝えるから。別に随時、電話がかかってくるとか、そういうことではなくて。あくまでも休む人と働く日は振り分けた上でやりますということで。それでこれ、宮藤官九郎さんの回だったんですけど。「たとえば、幸坂さんが来週1週間ワーケーションに行きますが3日目の午前中は仕事しますみたいな!」と宮藤さんが言ったら、「そうです!」っていう風にその佐佐木さんという方が仰っていて。

長期休暇を取得しやすくするための「ワーケーション」

つまり、その「長期休暇を取りやすくするために検討されている」っていうところがあったんですけど。今回のそのワーケーションっていうのはなんかその視点が欠けてるところがあって。「バケーションの地でそれなりにワークできないか?」っていうような感じなんですよね。どうやら追っていくと。

(幸坂理加)ええ。

(武田砂鉄)だからこそ、そういうホテルでのWi-Fi整備であるとか、休暇の分散化などの環境整備の検討を進めていくっていう風に言ってるんですけど。ワーケーションっていうのはどうやらその「ACTIONのタネ」によると休暇の分散化っていうよりも、長期休暇を取りやすいようにするっていうのが一義で。「もっと休みを取りやすいように」っていう考え方だということなんですよね。

で、このワーケーションと同時に、「ブレジャー」っていうのも同じく推奨されてるんですよ。これは「ACTIONのタネ」でもちょっとまだ抑えきれてなかったですけど。出張先で滞在を延長してレジャーをする。ビジネスとレジャーを合成した言葉でブレジャーっていうものがワーケーションと共に推奨されてるらしいんですよね。なかなかでも今、こうやって出張がほとんどない中で、その後に遊んで帰ってきて……っていうのはなかなか難しいような気もするんですけれども。このワーケーションで言うと、先週環境省が新宿御苑でテント内に椅子とテーブルを置いてワーケーション体験イベントっていうのを開催したんですって。

これ、朝日新聞デジタルに記事が載ってたんですけど。そのイベントについて記事が出てて、人材派遣会社の部長職のコメントっていうのが載っているんです。「新入社員との打ち合わせに使ったが、新型コロナのせいでほぼオンラインでしか顔を合わせる機会がなかったのですが、こういう風通しの良い場所なら直接会えていいですね」という風に書いてあって。これ、ワークステーションじゃなくて、ワーク・アット・パークっていうかですね。アウトドアーワークになってるだけじゃないか?っていう。これ、書いてる記者も何とも思わなかったかな?って思うんですけども。

(幸坂理加)フフフ、はい。

(武田砂鉄)まあ、GoToキャンペーンも大混乱になって。あれが批判された要因のひとつに、そもそもその大変な思いしている観光業の方に直接的にフォローするんじゃなくて、今この状態で旅行に行ける人に行ってもらって、お金を落としてもらうっていう、ちょっと間接的なものだったというところが少し問題視されたところもあったわけですけれども。

まあ今回のワーケーションっていうのも、そもそもこれ、テレワークができる職種しかできないことですよね? この間、いろいろ注目されているまエッセンシャルワーカー……いわゆるスーパーの販売員さんであるとか、宅配業者の方であるとか、医療従事者、あるいは公共交通機関に勤めてる方とか。そういう生活に必須な仕事の人たちはなかなかこういうことっていうのはできないわけなんですけれども。そういうことばかりが進んでいて。こういうのを見てると、どうもこの国が考えてる休暇とか休みっていうものが僕たちの生活とすごい距離があるんじゃないかな?って感じることがやたらと多いんですよね。

(幸坂理加)コロナ禍になって明らかになった部分、大きいですよね。

(武田砂鉄)多いんですよね。ここでやっぱり思い出すのはですね、そのプレミアムフライデー導入時の「導入したらこんなことができるよ」っていう例示ですよね。以前もね、ここで紹介したことがあるんですけど。やっぱりいつもここに立ち返るですけどね。2017年に導入された時の広告。榊原定征経団連会長が広告でね、プレ金でこういうことができるってことを書いてるです。読み上げますけれどもね。

「職場に出て飛び乗った列車の窓に広がる銀世界。冷たい風を切って走る道にふと漂う春の気配。午後の柔らかな日差しの中、走り回る我が子の笑い声。旧友との乾杯で蘇る青春の日々。時間をかけて煮込んだ自家製シチューの深い味わい。穏やかにほほ笑む妻と傾けるワインの香り。久しぶりに帰る故郷の母の笑顔。人の数だけプレミアム。ちょっと豊かなひと時があります」という。だいぶこれ、生活がズレてますね。

(幸坂理加)フフフ(笑)。

経団連・榊原会長のプレミアムフライデー提言

(武田砂鉄)プレ金の旗振り役となった世耕弘成経産大臣(当時)。自身のプレ金の過ごし方について「カーリングを午後3時からやり、夕食は妻と経済人の御夫婦と一緒にダブルデートをしようと思っている」という。「ダブルデート」って久しぶりに聞きましたね。「東京ラブストーリーより」という感じですけれども。

(武田砂鉄)でも、この休暇とかバケーションの実体っていうのがあんまり本当に見えてないじゃないかな?って思うと、これは結構危ういことだなって思うんですよね。今日、新聞各紙に出てましたけれども。この新型コロナ感染拡大に関連する解雇とか雇い止めというのが4万人を超えてしまった。7月の頭の時点では3万人だったので、この1ヶ月で1万人以上増えたということなんですけれども。緊急事態宣言が全面解除されてもう2ヶ月が経ちますけれども、この失業者がだんだん増えているっていう実態があって。

その中でもやっぱり飲食業や宿泊業、小売業が多い。その中でも、正規雇用よりも非正規雇用者であるとか、あるいは若い若年の労働者であるとか。男性よりも女性の方が首を切られやすいっていう現状がデータ的にも出ている。そうするとやっぱり、この政府の人たちが仕事とはどういうものなのか? 休暇とはどういうものなのか?っていうのが見えてないというのは結構恐ろしくなっちゃうところがあって。この間のその政府の対応を見てて僕、ずっと思うですけど。仕事って結構大変だぞって言うkじゃ。働くって結構大変だぞ、みたいな。

(幸坂理加)感覚がちょっとズレてる感じ、しますよね。

(武田砂鉄)お金をもらうのって結構大変だぞって思ったりするんですよ。ふと思い出すと、小学生の時に「仕事ってなあに?」みたいなテーマの社会科見学とかがあって。僕は行ったんですけども。そういう授業、ありませんでした?

(幸坂理加)ありました。新聞にまとめて、いろいろ切り貼りして。

(武田砂鉄)で、そういう工場とかに見学に行って、その後、壁新聞にするみたいな。僕はたぶんごみ収集場みたいなところに行って、それを壁新聞にして貼ったことを覚えてるんですけど。何を書いたかっていうことは覚えてないですけど。そうすると、自分の父親とか母親とはまた別の働き方をしてる人がいて、働くっていうことは大変なんだっていう風に、当時まだ純粋な心があったんで思っていたんですけども。でも、あれを覚えてるってすごい重要なことで。つまり働き方ってたくさんあるし、金を稼ぐのってめちゃくちゃ大変なんだよ。休むのもすごい大変なんだよっていう実感みたいのがあったんですよね。

(幸坂理加)ええ。

(武田砂鉄)なんか、そういうところから勉強してくれないかな?っていうところをちょっと思っちゃう。本当に僕たちの休暇っていうのがどういうものなのか?っていうのをあまり掴んでいらっしゃらないから。それと同時に、やっぱり僕たちの働き方っていうものもあまり掴んでもらっていないんだろうなっていうことを思ってしまうんですよね。

(幸坂理加)ねえ。そもそもお金に余裕がないとワーケーションという考えが浮かばないかもしれない。

(武田砂鉄)そうそう。それはだから、プレミアムフライデーも同じで。あんまりこっち働き方のことを考えてないんだな、見えてるわけじゃないんだなっていう。これね、そんな危機感を思い出すタイミングだと思うんですよね。あの時、盛んに「プレミアムフライデーだ!」って。なんかシチューを煮込んだりとかさ、雪景色で友達に会いに行ったりとか、そんな状況じゃないんだけども。ただ、榊原定征経団連会長は「人の数だけプレミアム」っていう風に言ってましたから。僕たちはそれを前にしたら、「人の数だけ働き方がある!」ということを思い出して、そのことをもうちょっとあの方たちにも知ってくださいよっていう風に改めて思うわけでございます。ということで、プレミアムな1日を過ごしましょう。

<書き起こしおわり>

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