R-指定さんが2020年7月28日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中で世界の早口ラッパーたちについてトーク。特に韓国のアウトサイダーなどについて話していました。
(DJ松永)(メールを読む)「Rさんに質問です。以前、この番組でDJの技にはスリークリックフレア・オービットなどの技名がありましたけれども、ラップにはこういった技名みたいなのはないのでしょうか?」。
(R-指定)ああ、まあ技名というか、そのラップの種類とかっていうのは言われたりすることはあるかもしれないですね。韻の踏み方とかも「脚韻」。文章のお尻で韻を踏む。それが脚韻。逆に文章の頭で踏むのは頭韻と言われたり。あと、普通に母音で踏むやつもあるし、同音異義語を重ねるっていうのは「子音踏み」って言われますね。たとえば「猿」っていうのと「去る」とか。ああいう同音異義語やけどそれをうまく韻にするのは子音踏みって言われたり。
(DJ松永)はいはい。
(R-指定)あと、あとリズムの乗せ方で、「タタタ、タタタ、タタタッ」っていうのは「三連」って呼ばれたりしますね。だから、あんまりかっこいい技名みたいなのはないんですよね。結構ホンマに説明的な単語になってきますね。
(DJ松永)たしかに。授業っぽい。
(R-指定)授業っぽい。あと、まあ早口でラップすることを「チョップ」って言ったりとかね。ちょそれをする人のことを「チョッパー」って言ったりもしますけどね。
(DJ松永)フフフ、「チョッパー」はでもRの口からしか聞いたことがないんだよな(笑)。
(R-指定)俺とテークエムの口からしか(笑)。いや、チョッパーやねん。
(DJ松永)そう(笑)。Rとテーク以外の口から「チョップ」とか「チョッパー」っていうのは聞いたことがないよ(笑)。
(R-指定)だって海外の、それこそテック・ナインっていうめちゃ早口のラッパーは『Worldwide Choppers』っつって、世界の早口ラッパーを集めた曲とあるから。めっちゃ早いんやから。
Tech N9ne『Worldwide Choppers』
(DJ松永)めちゃ早。どうなの? どこの国の人が早いの? 日本人って早いの? 世界では。
(R-指定)日本人……いや、早い人はめっちゃ早い。俺、テークエムと「日本チョッパー協会を作ろうぜ」って言って。で、俺とテークさんとあとはRHYMESTERのMummy-Dさん。
(DJ松永)ああ、Dさんね!
(R-指定)あとはOZROSAURUSのMACCHOさん。
(DJ松永)MACCHOさんね!
(R-指定)あとは仙台のGAGLE、HANGERさん。で、大阪のGEBOさん。
(DJ松永)おお、GEBOさん!
(R-指定)だから結構日本にもチョッパーはおるのよ。Twigyさんもそうやし。でも、早いのはどこなんやろうな? やっぱり英語は早いな。あとはラテン系の人も。巻き舌が入るから超早口が気持ちいい。韓国も早いよ!
(DJ松永)韓国も早いんだよ。
(R-指定)韓国も早い。韓国のアウトサイダーってやつ、ヤバいから! マジで早いから。
(DJ松永)早いよな! 笑っちゃうよな。アウトサイダーっていうラッパーね。
(R-指定)そう。いるんですよ。ロッキーのテーマをサンプリングした『Better Than Yesterday』っていうめっちゃ名曲があるんですよ。
(DJ松永)最高だよな。YouTubeで聞いてください。笑っちゃうから。
Outsider『Better Than Yesterday』
(R-指定)「スミスミダッデ、スミスミダッデ……」ってめっちゃ早いから。アウトサイダー。
(DJ松永)……ちょっと、もう1回、いいですか?
(R-指定)「スミスミダッデ、スミスミダッデ……」って言ってるんですよ。アウトサイダー。こんなん、AKさんの前でできへんで?
(DJ松永)フフフ(笑)。AKさん以外に怒られそうだね(笑)。
(R-指定)AKさん以外に。アウトサイダーに怒られるよ(笑)。
(中略)
(DJ松永)メールです。「『韓国のラッパーは早い』とか腑抜けたことを言ってましたけど、俺はRさんの方が圧倒的に早いと思うけどね。謙虚さがさ、かえってイヤミになっちゃってて、笑っちゃう」。
(R-指定)ちゃうちゃう。マジで! マジで音源がないから紹介できへんけども。『Better Than Yesterday』ってYouTubeで調べてみて? 狂気の早さやから。さっきの「スミスミダッデ」っていうところなんか、一番遅いところ。「スミスミダッデ、スミスミダッデ、トゥクトゥクトゥクトゥク……」って早なっていくんやから。ここ、言語で再現不可能。無理!
(DJ松永)これ、ちょっとみんな、スタッフも信じてない感が伝わってくるよな。
(R-指定)ちょっと、何なん? だからそこ、今のところが遅いぐらいなんですよ。最後、もっと早なっていくんですよ。だから、なんていうかスキャットでも表記不可能な速さなんですよ。で、もう、「早い」っていうCMもやっているもんな。アウトサイダーが空港の受付かなんかでなんかめちゃくちゃ早口でずっと言うみたいなCMとかにも出ていたりするっていう。もう「早い」っていうのを売りにしているっていう。
(DJ松永)そもそもがそれがみんなに知られているんだね。でも、スキャットでいいからRさん、再現をお願いします。アウトサイダーを。
(R-指定)アウトサイダーを? 「スミスミダッデ、スミスミダッデ、テケテケテケテケ、テケテケテケテケ、トゥクトゥクトゥクトゥクトゥクトゥク……」って音程が上がっていくねん。これ、おもろい?
(DJ松永)フハハハハハハハハッ!
(R-指定)これ、やってて楽しい? いや、説明できへんのよ。言語が違うから。
(DJ松永)いや、難しいね。これ、聞いてもらうしかないのよ。まあ、あれは俺も聞いたことあるけどね。
(R-指定)めっちゃ早ない? 俺、最初早すぎて笑ったもん。おもろいぐらい早いんですよ。
(DJ松永)でもさ、やっぱり日本語ラップだと早くなりづらいよね。日本語ってむずくない? 海外と比べるとさ。
(R-指定)それでもやっぱり早い人がおるのがエグいんよな。OZROSAURUSのMACCHOさんとか。めちゃくちゃ早いからね。だから俺とか、『トラボルタカスタム』のバースとか。それとかテークエムとか、結構そこに挑戦したんよ。日本語でいかに早くできるか?って。ドイケンとかも結構ね。
『トラボルタカスタム』で挑戦
(DJ松永)TARO SOULさんとかも早いからなー。
(R-指定)TARO SOULさんも早い! 早いのよ。
<書き起こしおわり>