DJ松永さんが2020年5月13日放送のTBSラジオ『ACTION』の中で新型コロナウィルスの感染拡大の影響による外出自粛生活についてトーク。時間的な余裕の中で自分と向き合いすぎて煮詰まってきたという話をしていました。
リモート出演の #DJ松永 さん。
普段よりさらに自分と向き合い、悶々とした日々のようです…#action954https://t.co/GUjMb8o0su pic.twitter.com/IqflKH0ZnD— ACTION (@action_tbs) May 13, 2020
(DJ松永)ちょっと最近自分として、何だろうな? モヤモヤしていることがありまして。また幸坂さんの相槌が先週と同様、死ぬと思うんですけど。
(幸坂理加)ああ、また死んじゃうかな? どうしました?
(DJ松永)普段はオールナイトがある火曜日からアクションがある水曜日にかけて、毎週赤坂の決まった同じホテルに泊まっていたんですよね。家が若干遠いもんですから、1回オールナイトが終わってから家に帰って。それでアクションのためにもう1回、赤坂に行くとなると時間をロスしちゃうんですよね。なので毎回、同じホテルに泊まっていたということなんですけども。だけど、リモートになってからはオールナイトもACTIONもソニーの……市ヶ谷にあるんですけども。そこの会議室からやってるんですよね。
(幸坂理加)うんうん。
(DJ松永)ということで、ホテルもその市ヶ谷の会社に近いところに替えてもらって今、やっているんですよね。ただ、そこのホテルに問題があって。全部屋、めちゃくちゃ臭いんですよ……。
(幸坂理加)えっ、なんの匂いですか?
(DJ松永)おじさんの匂い。
(幸坂理加)おじさま臭。
(DJ松永)わかります? ビジネスホテルってたまにハズレを引くと超おじさんの匂いがするの、わかります?
(幸坂理加)ああ、わかります。枕とかカーテンに染み付いているんでしょうね。
(DJ松永)そう、すごいんですよ! で、外れくじを1回引くなら全然問題ないんですけど。そこのホテル……なんか本当にえらそうっていうか、非常にホテル側に迷惑をかけたなと思っているんですけども。「すいません。ちょっとあの部屋が臭くて、ヤバくて……ちょっと別の部屋が空いていたりしたら、替えてもらうことって可能ですかね?」みたいな感じで替えてもらったりしたんですけども。全部屋、同じ匂いなんですよね。2週連続で泊まったりとかしても、全く同じ匂いで。本当に15分ぐらいすると吐き気がしてくるレベルで本当におじさんの匂い。
(幸坂理加)うわあ……。
(DJ松永)本当に何万人ものおじさんの匂いの蓄積なんで。たぶん本当にヤバいみたいで。もうマスクをしてギリで寝れるぐらいのレベルだったんですよね。
(幸坂理加)えっ、そんなに?
(DJ松永)そう。だからスタッフに本当に申し訳ないなと思いつつ、迷惑かけてるなと思いつつ、わがままを言いって、泊まるホテルを替えてもらったりしたんです。
(幸坂理加)そうですか。
(DJ松永)でもなんか……前もね、実はこういうことがあって。わがままを言ってホテルを替えてもらったりしたことがあったのを思い出したりとかしたんですけども。めちゃくちゃ俺、わがままタレントみたいなことをしているなと思って、すごく怖くなってきて。「用意されたホテルにゴネるなんて、それはスターのやることじゃん? なんかめちゃめちゃに身の丈に合ってない要求してるのかもしれない」と思って、急にヒュッとしてきちゃって。なんか最近、時間に余裕があるから、変なモードに入ってるみたいで。なんか今、猛烈に誰かに叱ってもらわないとバランス取れないみたいな状態になってきて。
誰かに叱ってもらわないとバランス取れない
(DJ松永)なんかちょっと怖くなってきちゃって。「自分の精神状態、このまま行っちゃって俺は大丈夫か?」ってなってきちゃって。なんか俺よりも学歴があって、就職活動を立派にして、ソニーという大企業に入って、社会的に立派で、人間的にはるかにできているスタッフが、中卒で高校中退のこの人間不出来の俺のわがままに全部聞いてケアしてくれるっていうのはめちゃめちゃ不健全じゃないかな? それを当たり前だと思って生活していくと、どんどん俺はおかしくなって、まともじゃなくなってきちゃうと思って。
(幸坂理加)フフフ(笑)。
(DJ松永)じゃあ当たり前に、自分がそれぐらいの人間……そういう人たちに世話をしてもらうのが当たり前なぐらい、自分ができた人間だという風にどんどん思って、それで40歳、50歳になってきたらどうしよう?って思って。
(幸坂理加)考えすぎじゃないですか?
(DJ松永)いや、これがなるのよ。絶対になるのよね。で、仮に万が一、俺が売れなくなったり……まあ、今も売れてないですけど。もう本当に売れなくなったりとか、何も作品が生み出さない状況になった時に、周りに何が残るだろうな、みたいな感じで。「もう太らされるだけ太らされて、それで最後に殺される……怖っ!」と思って。
(幸坂理加)なにを妄想しているんですか?(笑)。
(DJ松永)1年前、全く同じような心境になった時があって。その時ね、どうやって解決しようと思ったかというと、その時は「めちゃくちゃバイトしたい!」と思ったんですよ。
(幸坂理加)はえー。
(DJ松永)「今、Creepy Nutsというプロジェクトの中心にいてしまってるせいで、いろいろと勘違いしてしまっている。でもたぶん本当人間ができてる人なら、ちゃんと冷静な状態を保って、勘違いをせずに前に進めるけれども、俺は絶対にそういうタイプではない。絶対に勘違いしちゃうタイプだ。だから週に1、2回ぐらい、コンビニとか飲食店でバイトをして。もう本当に誰でもできるような仕事でミスちゃったりとかして。高校生とか年下の先輩にむちゃくちゃキレられたいな」っていう風に思ったんですよ。
(幸坂理加)ええーっ!(笑)。
(DJ松永)「もう理不尽に当たられたりしなきゃ!」っていう風に思って。「自分が何者でもないし、めちゃめちゃ取り替え可能で、いくらでも替えがきくような本当に取るに足らない存在だということを週に何回か、はっきり自覚する瞬間が必要だな」って思ったんですよね。「そうなったら俺でもたぶん冷静でいられるかな?」って。それでだから「バイトしなきゃ……バイトしなきゃ!」って思っちゃって。「バイト、させてください!」って思って。
(幸坂理加)えー? 変なの(笑)。1年ごとにそういおう心境になるんですね。
(DJ松永)いや、定期的になっていて。でも「今後はならないかな」って思っていたんですけども、でもやっぱり今は時間があるからね、変な自分との向き合い方をしちゃって。その時は「さすがにバイトを入れるスケジュールはないな。バイトに時間を割けるかよ」ってなって。それでダメで。まあ、当たり前なんですけど。でも今、冷静に考えてたら、そんな理由で「バイトしたい」って言うなんて、その職場で働いてる他の人にむちゃくちゃ失礼なんじゃないかなって思って。
(幸坂理加)なんなんですか?
(DJ松永)で、コンビニってめちゃくちゃ大変な仕事で。だから俺、いつも思う。その外国人の方とかがコンビニでバイトをしてるの見て、「これはとてつもなくすごいことをやってないか?」と思って。いろんな業務の数もめちゃくちゃ多いし。たとえば自分が外国に行って、そのコンビニの業務をできるかってなっても絶対にできないし。しかも自分で降りてきているみたいな状況だとしたらめちゃくちゃ失礼だし。
しかもお金が目的でもなく、仕事内容にやりがいを求めてるというわけでもない。ただ自分の精神状況をよくするため、冷静を保つためみたいな。「叱られたい」という理由でバイトするっていうのはめちゃくちゃ失礼だし。もしそういうやつが同僚にいたら、俺はめちゃくちゃ腹が立つだろうなと思って。俺が昔、バイトしていた職場にそんなやつがいたら……「こいつ、やけに余裕があるな?」って思うし。
(幸坂理加)もう……考えすぎじゃないですか?
(DJ松永)めちゃくちゃ腹が立つなって思って。だから結局今、どうしたらいいのかわからなくなって。グーッと家で考えるだけの状況になってきていて。「これはよくないな」って思って。やっぱりコロナで外に遊びに行ったりというか、仕事でいろんなところに出かけたりっていうことができないから、もうエピソードもないし。そうなってくると、どんどんと自分に向き合うしか選択肢がなくって。なんか本当に良くない状況になってくるんですよ。
「これは本当に良くない」と思って。でも本当に今後たぶんね、お互いに「なんか今、調子に乗ってるよ」とかって歳を重ねたりするとそういう注意はされなくなってくるの、あるじゃないですか。だから周りにちゃんとガンガン言ってくる人の存在というものが大事だなと思って。でも本当に俺が調子に乗り出すことって……今も調子に乗っている可能性はありますけれども。調子に乗り出したら、もうガンガン幸坂さんにも全然ブチ切れてほしいなと思っていて。
(幸坂理加)ええーっ?
「幸坂さんにも叱ってほしい」(DJ松永)
(DJ松永)でも本当、そっちの方がいいですよ。「お前、ちょっと勘違いしているよ」とか「お前、間違っているよ」って言ってくれる存在がないと、俺はマジで……もう本当に裸の王様みたいになることって今後、あると思う。誰しもがあると思うんだよな。マジで俺、金正恩の髪型なんかも絶対にそうだと思っていて。
(幸坂理加)何を言っているんですか?(笑)。
(DJ松永)あれ、本当にマジで受話器みたいな髪型しているじゃないですか? 電話の受話器みたいな髪型しているの、わかります? あれ、マジで友達で……地元の友達みたいに肩パンしながら「お前、髪型変だろ?」ってつっこんでくれる人がいないから、ああなったんですよ。絶対に。本当にたぶん、絶対にいじってくれないじゃないですか。あの人の周りの人は。
(幸坂理加)まあ、そうですよね。
(DJ松永)本当に「お前、変だよ」って言ってくれる、いじってくれる。肩パンをして「お前、なにやってんだよ?」ってつっこんでくれるやつがいるって、めちゃくちゃ重要だなと思って。怖くなってきちゃって。幸坂さんにぜひ、それをお願いしたいなと思ったんですよ。
(幸坂理加)フフフ、いやー、わかりました(笑)。じゃあ、定期的に……でも、どうしようかな?
(DJ松永)なんですか?
(幸坂理加)うーん、今、言うとすれば……まあ、松永さん、歌ってみたらどうですか?
(DJ松永)フフフ、大胆な解決方法(笑)。
(幸坂理加)ディズニーのキャラクターとかも壁にぶち当たった時に歌を歌うんですよ。
(DJ松永)そうなんですか?
(幸坂理加)そう。だからもう今の状況を歌ってみるとか、どうですか?
(DJ松永)フハハハハハハハハッ!
(幸坂理加)私も口笛の練習をしている時、壁にぶつかりました。「れんしゅう、だいきらいー♪」って歌っていましたもん。「上手に出来ない、下手、下手っ、ヘイッ!」とかって。そしたらもう楽しい気持ちになりましたよ(笑)。
(DJ松永)本当ですか? 俺は今、幸坂さんにお薬を渡したいなと思いましたけどね(笑)。
(幸坂理加)フハハハハハハハハッ!
(DJ松永)水曜ACTION、スタートです(笑)。
<書き起こしおわり>