DJ松永 DMC世界大会優勝後にどん底まで落ち込んだ話

DJ松永 DMC世界大会優勝後にどん底まで落ち込んだ話 ACTION

DJ松永さんがTBSラジオ『ACTION』の中でロンドンで行われたDJの世界大会『DMC World DJ Championships 2019』で優勝した後、どん底まで落ち込んだ話をしていました。

(DJ松永)私、DJ松永はね、9月28日にロンドンで開催された『DMC World DJ Championships 2019』という世界一のDJを決める大会で……優勝して、世界一になって帰ってきました! ありがとうございます!

(幸坂理加)すごい! 本当にすごい! 世界一ですよ、だって?

(DJ松永)世界一になったんですね。

(幸坂理加)いやー、私、世界一の人を目の前にしてるんだなって思って。はじめてです。世界一の方を見るの。生で見るの。すっごい!

(DJ松永)フハハハハハハハッ! 幸坂さん、あなたの目の前にいるの、世界一の男ですよ? 安心してください。

(幸坂理加)光栄! あ、全然変わってないんですね。世界一になっても(笑)。

(DJ松永)ああ、本当ですか? そうですね。いやー、嬉しい。まさか自分が……それこそ、本当に1ヶ月ちょい前までは「日本一」の称号すらなかったというか。それこそ「MCバトル日本一のラッパーとDJのDJ松永」っていう紹介のされ方をしてきていて。ずっと俺、いいところ……2位とか3位で止まっていて。本当にちゃんと1位になってっていう立場には一生なれないというか。そういう星の下には生まれていない人間なんだなって自分のことをずっとそう思っていたんですけども。まさか、ねえ。これ以上ない結果を引っさげて帰ってくることになるとは。

(幸坂理加)いやー、でもすごすぎて、実感がわかない。世界一なんだって。

(DJ松永)でも俺もすげえ他人事ですね。めちゃくちゃ。でも、本当に日本に10月3日に帰ってきたんですけども。なんかいままでとは違って仕事の舞い込み方がすごい殺到していて。

(幸坂理加)『news zero』とか『ワイドナショー』にも出ていましたよね?

(DJ松永)そう。明日も朝、『スッキリ』に出させていただいたり。他にもいろんなニュース番組とかで取り上げられたり出させていただいたりしていて。なんかCreepy Nuts2人でスポットライトが当たるとか、相方のR-指定さん1人にスポットライトが当たることは多かったんですけども。俺1人にこんなにスポットライトが当たることってなかったから、ちょっとなんかふわふわしているというか。なかなか実感がわかない。ちょっと他人事なんですよね。しばらく時間がたったら、「あの時、すごかったな」とか思うぐらい……まだ渦中なんで。実感はわかないですね。

(幸坂理加)そうなんだー!

(DJ松永)ということは、あれなんですよ。先週は私、ロンドンにいたために、相方のR-指定さんに代打を務めていただいて。幸坂さん、どうでした?

(幸坂理加)いやー、よかったですねー!

(DJ松永)ふーん。ふーん……。

(幸坂理加)はじめてだとは思えないぐらいすごい……。

(DJ松永)ふーん……。

(幸坂理加)なになに? どうしました?

(DJ松永)まあ、相方のR-指定さん。パーソナリティ代打の評判がすこぶるいいですね。

(幸坂理加)本当、そうなの。

(DJ松永)私、その時にロンドンにおりましたので、海外だとRadikoが使えないんですよ。だから間接的にずっとエゴサーチしておいかけながら、リアルタイムエゴサーチして。番組がリアルタイムでどうなっているのかをずっと追いかけてましたけども。みなさん、R-指定さんのことを褒める、褒める。なんか褒める、褒める、比較する、比較する……。「松永より」「松永なんかより」「松永にかわって」などという……。

(幸坂理加)えっ、そんなこと、ありました?

(DJ松永)俺、マジでR-指定さんのことを肯定的につぶやいていた人のアイコン、一生忘れません!

(幸坂理加)フハハハハハハハッ! いやいや……。

代打・R-指定に肯定的につぶやいたアイコンを一生忘れない

(DJ松永)本当に。心のスパム報告、済ませています。あの、もう本番がうまくいきすぎて、本番終わりのスタジオの空気が良かったことも一生忘れません!

(幸坂理加)なんで知ってるの?

(DJ松永)やっぱりよかったんかい! フハハハハハハハッ!

(幸坂理加)あ、ギクッ!

(DJ松永)本当に……それ、俺世界一を取って。世界一って一生この先どんなにネガティブなことが起きても「俺、世界チャンピオンなんだ」ってちゃんと自分と向き合えばどんな辛いことも乗り越えていけるような気がした。なんかすごく大事なお守りを手に入れたような気持ちでいたんですよ。だし、世界一を取った時って俺、「無敵だな」って思ったんですよ。俺、ロンドンの街で暴漢にあって暴行を受けた後、身ぐるみをはがされて財布も取られて裸ですっぽんぽんの状態でロンドンの街に捨てられたとしても、俺は笑顔でいれる自信があるって思ってたんですよ。なのにも関わらず、R-指定さんの代打の評判がいいことに私はひどく落ち込み……。

(幸坂理加)なんで?(笑)。

(DJ松永)これ、ギャグだと思っている人、いませんか?

(幸坂理加)ギャグでしょう?

(DJ松永)俺、本当に膝に力が入らなくなって、立てなくなっちゃったんですから。

(幸坂理加)嘘? 盛ってる、盛ってる!

(DJ松永)俺、本当になんか……すごく素晴らしいことじゃないですか。相方の不在をR-指定さんが代打でこなして。しっかり守ってくれて。ちゃんとCreepy Nutsにとってはいいことなのに。それに対してむちゃむちゃへこんで。なんか、そんなことに対してさえネガティブな感情を抱いてしまう自分と向き合って、それでさらにへこむみたいな。なんか2、3日前の人生で最良の時間より2、3分前のちょっと嫌な出来事の方が俺は勝つんだっていうことに気づいてしまって。俺はつくづく生きるのが下手くそすぎるなって思って。本当に。俺、マジで本当に立てなくなったんですからね。俺、帰りの飛行機、全然面白くなかった!

(幸坂理加)アハハハハハハハッ! えっ、帰りの飛行機で? じゃあ、Radikoで聞く前に?

生きるのが下手くそすぎる

(DJ松永)だから俺はRadikoでもまだ本番、聞いてないですよ。Rさんの代打、聞いてないです。俺がRさんの代打を聞いてしまってRさんがすこぶるよかったということに対して向き合ってしまったら、俺はもう立てなくなる!

(幸坂理加)でも、まだRさんでよかったじゃないですか。他の全然違う人がやったら……。

(DJ松永)全然違う! 全然違う! R-指定さんだからこそ、こんなにへこんでいるんですよ。俺は本当に「R-指定、いい」ってつぶやいている人……Creepy Nutsファン、特に俺に対して肯定的なつぶやきをしてくれている人たちが次々とR-指定派に寝返っていく瞬間、俺はもう憎しみの感情が芽生えましたから! マジで。へこむとかっていうよりも、ブチギレてましたからね!

(幸坂理加)でも、私も凹んだんですよ。R-指定さんとやって。

(DJ松永)なんで?

(幸坂理加)私がお姉さんだし。ACTION水曜日のアシスタントをやってもう半年なんで引っ張っていってあげようと思ったんですよ。

(DJ松永)たしかに。俺もそういうこういう構図になるのかなって思ってました。

(幸坂理加)見事に引っ張られました。引っ張ってもらっちゃって。

(DJ松永)いや、本当に……はぁ~~……。

(幸坂理加)いっぱい、もうワードが次々に出てきて。頭がいいんですよ。Rさん。で、昼にぴったりの進行をされて。

(DJ松永)名前はR-指定なのに? R-指定なのに?

(幸坂理加)もうね、やられましたね。

(DJ松永)俺、本当にR-指定さんががんばればがんばるほど、2人の人間が深く傷ついていることに彼は気づいていない! 本当に俺……今回、代打をRさんにたのむ前、今回はRさんにたのむけどその次、また俺が休まなくなったりしたら友達の朝井リョウとかにたのみたいなって思っていたの。でも、今回のを聞いて思った。朝井リョウも超優秀なわけですよ。もう絶対にたのまない!って。俺、本当に……。

(幸坂理加)もう休んじゃダメ!

(DJ松永)そう。俺は一生休まない。俺は本当に……逆ストライキですよ。怒りの座り込み。俺はこのブースから一生どかない! 優秀な友達に代打をたのんじゃダメ。俺、本当にロンドンでの俺の躁鬱の激しさ、尋常じゃなかったよ。

(幸坂理加)でも世界一なんだからもっとね、心を広くしていかないと……。

(DJ松永)そう思うじゃん? 世界一になったことよりも2、3分前に起こったちょっと嫌なことが勝ってしまう、俺の本当に人生の進め方の下手さ。俺、本当に幸せになる才能がないんですよ。本当に。いや、世界一を取っても「幸せだ」って自分のことを思えないって、たぶん一生この自分と付き合っていかないといけないわけですよ。だって世界一……。

(幸坂理加)そうか。頂点だもんね。

(DJ松永)そう。これ以上はないわけじゃないですか。で、これでこんなに落ち込んでいるんですよ。で、本当に本番前、いろんな人が「Rさん、よかった」って。それこそたまむすびの掛け合いの部分がすごいよかったとか。

(幸坂理加)ああ、そうそう。

(DJ松永)「そう」って言ってるー! 「そう」って言った、この人!

(幸坂理加)ごめんごめん(笑)。

(DJ松永)俺、もう何回もやって……赤江さん、大吉さんと何回もやっている俺より、初対面のR-指定さんの方が円滑に進んでいたって俺、聞きたくなかったんですけども。ディレクターのフクダさんから無理やり聞かされて。俺、泣きそうでしたよ! 俺、いま泣きそうだよ!

「俺、いま泣きそうだよ!」

(幸坂理加)あれね、台本を読んでなかったんだよ。Rさん。すごいよねー。

(DJ松永)泣かす気? えっ、ここでもう曲に行くっていうことですか? いやだよ、俺はもう帰りてえよ。もう! ああ、もう! DJ松永がお送りするACTION水曜日。この後も5時半までお付き合いください。帰りてえよ!

(幸坂理加)アハハハハハハハッ!

<書き起こしおわり>

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