吉田豪とギュウゾウ「楽曲派」の定義を語る

吉田豪とギュウゾウ 小池一夫を語る SHOWROOM

ギュウゾウさんが『猫舌SHOWROOM 豪の部屋』に出演。吉田豪さんとアイドルファンの「楽曲派」の定義について話していました。

(ギュウゾウ)あ、そうだそうだ。思い出しちゃった。質問があるんだけど。「楽曲派」とはなんぞや?

(吉田豪)ああ、またそこに行きますかね。

(ギュウゾウ)ちょっと軽く定義してくれない?

(吉田豪)まあ、もともと言われだしたのはBerryz工房の頃なんですよね。モーニング娘。でみんなが夢中になっていた頃、モーニング娘。の方向がちょっと変わった時があったんですね。「ハローマゲドン」とか言われたちょっと、いわゆるユニットのメンバーも変わったりとか音楽性も変わったりとかでちょっとファンが離れそうになった時、ファンがいくつかに分かれたんですよ。フットサルに流れる派とBerryz工房とかの子供に流れる派に分かれた。で、子供は本当にガチ小学生とかだったから、子供はハードルが高いっていうのでフットサルに流れる派が僕らの周りでは多かったんですよ。

(ギュウゾウ)うんうん。

(吉田豪)宇多丸さんとかコンバットRECとか、ああいうのはフットサルに流れて。それで掟ポルシェは子供に流れて。で、子供に流れた側が「お前、ロリコンだろ?」みたいな感じでかなり責められたんですよ。で、そう言われるたびに「違います。楽曲派です!」っていう(笑)。「曲が好きで行っているんです!」っていうロリコンの言い訳として始まったのがもともとの「楽曲派」なんですよ。「曲はいいのは事実だとしても、でもお前はロリコンだろ?」に対する反論が「楽曲派」だった。で、それがだんだんと変わってきたんですよね。で、いまだに「ロリコン」の言い換え語としての「楽曲派」という言い方も残っているけども、普通に「曲のいいアイドル」っていう意味でも「楽曲派」が使われるようになって。

(ギュウゾウ)うん。

(吉田豪)ちょっとずつでも……「まあでも言葉の発祥を思うとしっくり来ないな」とも言われたりするっていう。その流れです。

(ギュウゾウ)昨日、豪ちゃんの前に出るからいろいろと教えてちょうだいっていう中で、その前にもいろいろと聞いていたことの再確認っていうのもあって。便宜的に「楽曲派()」っていうのはその「(ロリコン)」を隠しているっていう。あとは僕が結構好きな、いまでもこの人のツイートとかブログは見ておこうって思っている理屈っぽい研究員がいて。

(吉田豪)「理屈っぽい研究員」(笑)。あ、掟さんが「呼びましたか?」って(笑)。

(ギュウゾウ)フフフ、掟さん。ありがとうございます。すいません(笑)。掟さんの話はあとで、これも結構したい話もあるので。3776さんまで届けるかな? まあ、ちょっと待ってください。で、「もともとの意味はこれだけど、ギュウゾウさんらしく辞書の書き換えをすればいいじゃない?」っていう中で……その「楽曲派最後の砦」っていうのは僕も見切り発車しているんですよ。なにしろさ、これも定義してほしいんだけど「キラキラ派」とか「キラキラ系」とか。今回は「プリンセスタイム」っていうのをやったんだけど……。

(吉田豪)ありましたね。「キラキラギュウ農フェス」(笑)。「かわいい子しか出さない」っていう。「それじゃあ、普段のギュウ農フェスはかわいくない子も出しているっていう意味ですか?」って僕が突っ込んだやつですね?(笑)。

(ギュウゾウ)余計なことを……(笑)。

(吉田豪)「このキラキラギュウ農フェスにはかわいい子しか出しませんよ!」っていう(笑)。「ギュウゾウさん、迂闊!」っていう(笑)。

(ギュウゾウ)フフフ、あれは迂闊だったね(笑)。まあ、なにが言いたいのか?っていうと、本当に便宜上、僕がいま使っている意味での楽曲派、楽曲系っていうやつよりも……。

(吉田豪)ギュウゾウさんは3776とかそっちに使っているっていうわけですね。amiinAだのああいう攻めた音楽をやっているアイドルっていう。

(ギュウゾウ)という風に使っているんだけども。これもまあ、便宜上で間違っていたらどんどんと教えてほしいんだけども。いわゆる色分けして、ピンチケの人が集まってつながりたくなるみたいなのの方が圧倒的にいまは強いですよ。

(吉田豪)集客力は圧倒的にあっちですよね。

楽曲派の最後の砦

(ギュウゾウ)もう全然。話にならないのよ。「楽曲派の最後の砦」って言って、みんなから怒られてもこれをやるしかないっていうのは、これは怒られるかもしれないけどさ。世田谷のプロデューサーが「俺たち楽曲派、コンセプトもダメじゃん」って……「ダメ」って言っちゃいけないな。でも……まあ、そういうことだよ。

(吉田豪)どういうことですか?(笑)。

(ギュウゾウ)そういうこと。あと、ロフトでガンガンやっていたアイドルのイベントとかもさ、もう全然チケットが出ないから、みんなやめちゃっているじゃない? で、ここで俺たちが辞めたら、たとえば俺が好きなamiinAだったりね……名前は出さない方がいいのか?

(吉田豪)まあ、3776がTIFに出れないわけじゃないですか。去年のTIFのアザレコっていう10組がバトルして3組が出るっていう中で3776が出て勝てないという現実があり。で、その時に僕が残りの7組をどうやって出すべきか、戦おうとしていた時にギュウゾウさんが唖然とした顔で「えっ、今日の10組って全員TIFに出れるんじゃないの?」って言っていて。本当にギュウゾウさん、すごいってあの時に思ったんですよ(笑)。

(ギュウゾウ)フハハハハハハハハッ!

(吉田豪)僕がなにと戦っているのか、なにも知らなかったっていう(笑)。

(ギュウゾウ)ねえ。そういう鈍感力はあるけども……。

(吉田豪)天才的なんですよ、本当に。

(ギュウゾウ)そういう鈍感力はあるけど。まあ、「楽曲派(便宜)」の中では俺たちが……スタジオコーストなんてああいう系の、誰もやらないしさ。俺たちがやらなかったらって。しかも、「派手に散ってやろう!」ってやったから。まあ、俺たちは生き残ったなっていう中でさっきの元研究員の理屈っぽい人が言っていた通り、間違ったサブカルでマウンティングじゃないけども。いいじゃないですか。歴史的なものとして便宜的に「楽曲派()」はロリコン隠し。だけどももうひとつ、新しい定義としての……っていうのを考えてきたのよ。

(吉田豪)ほう。

(ギュウゾウ)間違っていてもいいよね。そういうのを受け入れるのが僕だから差。

(吉田豪)全然いいですよ。言葉の意味が変わっていて当然ですから。

(ギュウゾウ)いろんな質問があってさ。「ああ、くだらねえな」っていうのもあったし、「ああ、そうだよな」っていうのもあって。斜に構えるのもあるし、マウントを取ってくる人もいたけど。その中で僕の思っていることを後押ししてくれていたのは、まずお客さん。オタクの考え方と運営の考え方が違うっていうのはあるんだけど、僕はとりあえず運営さん、出演者さんの考え方というのを重視して考えているつもりなのね。オタクっていうのはいいものであればついてくるからっていうのもあったりして。

(吉田豪)あります。

(ギュウゾウ)それと、極端なことを言いますね。特典会を大事にする運営さんか、楽曲にこだわる運営さんかで若干、分けているところがある。

(吉田豪)だいぶそこは違いますね。わかります。

(ギュウゾウ)で、それをはっきりこういう風に言っちゃうと怒られちゃうんだけども。向こう側っていうか、あえて……。

(吉田豪)仮想敵。

(ギュウゾウ)仮想敵は作らないといけないからね。仮想敵がタレントを伸ばすんだから。そうだよ。そういう中で、やっぱりさ、僕もイベンターとしても活動をしているわけじゃない。だからものすごく、特典会の長さにこだわる運営さん、いますよ。あと、リハに来ないとか。リハ来ないところもあるし……。

(吉田豪)リハよりも特典会が大事。

(ギュウゾウ)うん。まあ、それはあっていいよね。そういうところが全部音が悪いとは言わないんだけども。そういうのはありますよね。で、全部が全部、僕らが重用しているところがそうっていうわけでもないですよ。ただ、大雑把にわけるとそういうところなのかな?っていうね。

(吉田豪)僕がよく言っているのは、運営にはお金が好きな運営と、女の子っていうかアイドルが好きな運営と、曲が好きな運営っていうのがいて。僕は曲が好きな運営が好きですねっていう言い方をしてるんですけども。

<書き起こしおわり>

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