DJ YANATAKE ZORN『Rep Remix feat. NORIKIYO』を語る

DJ YANATAKE ZORN『Rep Remix feat. NORIKIYO』を語る INSIDE OUT

DJ YANATAKEさんが2020年1月20日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中でZORN『Rep Remix feat. NORIKIYO』を紹介。NORIKIYOさんに直接聞いた制作の経緯の話などをしていました。

(DJ YANATAKE)というわけで、2曲目はヤナタケでございます。先週末、いろんなイベントに出させてもらったんですけど、その内の1個がタワーレコードが何と日本上陸40周年ということで。それを記念したイベント『タワレコLIVE40』っていうのがあって。タワーレコード渋谷天の地下で開催されまして。いろんなジャンルのアーティストが出てるんですけど、ヒップホップサイドはKEN THE 390とNORIKIYOのツーマンライブということで。そういうのがありました。それでですね、僕はタワーレコードさん、今もやっているKEN THE 390司会の配信の番組がありまして。それのディレクターもやっているので。

それもね、もう7、8年ぐらいやってるんですよ。もっとやってるのかな? わかんないけど。で、2015年にその番組名義のオフィシャルのミックスCDっていうのも出させてもらったことがあって。それは僕がミックスをしたんですけども。その番組にゲストで出てもらった人の曲とかを集めて。で、さらにエクスクルーシブ曲でKEN THE 390、ZORN、NORIKIYOの『Make Some Noise』っていう曲があって。これをすごい何年ぶりかでKEN THE 390とNORIKIYOがライブで一番最後にやって。「おおーっ!」ってなかなか感慨深い気持ちになって僕的には胸アツだったんですけども。

KEN THE 390『Make Some Noise feat. ZORN,NORIKIYO』

楽屋でね、ちょっとNORIKIYOくんと話す機会があったんで、ちょっと聞いてみたいことがあったので聞いたんですよ。で、ちょっとそのことを今から話してみたいと思うんですけど。今、日本語ラップでめちゃくちゃパズっている曲は何でしょう?って言ったら、ZORNの『Rep feat. MACCHO』をあげる人は非常に多いんじゃないかなと思いますけども。

DJでかけていてもすごい、普通のいわゆる夜のクラブみたいなところも受けるし。もうMCバトルのイベントとかもすごかったな。この間も盛り上がっていてね。そういうのを目の当たりにもしてますけども。

ZORN『Rep feat. MACCHO』

去年の12月4日にこのZORN『Rep feat. MACCHO』が出まして、これが1ヶ月ちょっとで今、YouTubeが130万回再生。これは結構すごいですよ。そしてiTunesも何と総合で1位をとっていたんですけども。これをNORIKIYOくんがリミックスしたバージョンが1月15日に出ましたよと。これ、この曲のサビがさ、「Rep(Represent)」だから……「街を歌い地元をRep できないラッパー死亡届」っていうサビですから。このNORIKIYOくんのバージョンが出た時ね、NORIKIYOくんがこれを歌うことに関しては別に……だってNORIKIYOくん、いつも地元の相模原のこととかをRepして歌っているわけなんで、誰もがしっくり来たんじゃないかなって思うし。「おお、来た来た!」っていう感じだと思うんですけども。

で、ミュージックビデオを見たわけですよ。そしたら1バース目がNORIKIYO。2バース目もNORIKIYOってなっていて「あれっ?」って思って。それでZORNはフックだけ。オリジナルは1バース目がZORN、2バース目はMACCHO。それで最後は半分ずつなのね。だからそれよりもボリュームが多いなって思って。だからこれ、どういう経緯でこのリミックスができたんだろう?っていうのをちょっと聞いてみたんですよ。なので、その話をしたいんですけど。

で、NORIKIYOくんがですね、このZORNとMACCHOのこの曲が出た時、もう最初に聞いた時にね、もうすぐ自分で歌詞を書き始めたんだって。「ああ、この曲をもう俺、やる!」みたいな感じで。それでZORNくんに「リミックスを作りたいからちょっとインスト送って!」って。NORIKIYOくんが「自分でやりたいから」って。そういう感じで連絡して、インストをZORNくんがNORIKIYOくんに送る前にもう、リリックは書き終わってたんだって。バーッと書いちゃって。つまり、だいたいさ、ヒット曲とか出たらさ、「この人にリミックスを頼んだら面白いな」とかあるじゃん? そうじゃなくて、NORIKIYOくん発信なんだよね、これはね。

(渡辺志保)うんうん。すごいですね!

(DJ YANATAKE)それですぐにレコーディングをして。でもNORIKIYOくん的にはなんか「ライブでやれればいいかな」みたいなくらいに思ってたらしいんだけど。だからレコーディングしたデータをすぐにZORNくんに渡して。「まあ出しどころとタイミングはそっちにお任せします」って言ったら、ZORNくん側が「これはすごいいい出来なんで正規で配信させてください」みたいな感じになったっていう。こういうストーリーがあって、俺も「わあ!」って思って。

なんか最近こう、自分がやりたいトピックだったりとかトラックだったらっていう理由でこういう動きができるのってすごいヒップホップの面白いところを思い出したみたいな感じがすごくあって。今さ、若いラッパーとかもさ、バーンと行くと結構動き方を考えたりすることもあるじゃないですか。で、それまで結構、もちろん名前を売るためにビートジャックとかいっぱいやってきたのが急にやらなくなっちゃったりする人たちもいたりして。

まあ、それはそれでね、別に悪いことじゃないんだけど。なんかでもこういう動きが面白いなってすごく思ったんですよ。今回ね。それでZORNくんのその対応もすごく良かったし。それでちょうどさ、年間ベストで年末にJ・コールの「MIDDLE CHILD」の話とかしてたじゃないですか?

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(渡辺志保)ああ、はいはい。

(DJ YANATAKE)世代的にね、やっぱり若い子がどうしてもフレッシュに見えるし。ベテランはまあベテランの道があるけど、やっぱりこの30代とか40代ぐらいの人たちのこの動き方っていうのがさ。でもここに来て、やっぱりこのNORIKIYOくんの動きに100%ヒップホップな動きを感じたし。まあ「地元をRep」っていう、いわゆるヒップホップ的には結構ベタなテーマなのかもしんないけど、曲になるとすごいフレッシュに聞こえたし。で、このZORN、MACCHO、NORIKIYOのラップ力みたいな。

実力で圧倒してやるみたいな感じと、このなんか初期衝動。このヒップホップのこういう動きって面白いよね、みたいなのを非常に思い出させてくれて。これ、本当にグッと来たんで今日、かけさせてもらいたいなと。あと、この話をしたかったのでね。志保さんのパートだったんですけども、今日は無理を言ってこちらをかけさせていただきたいと思います。今ね、iTunesのヒップホップチャートで1位になっていましたかね。というわけで、ZORN『Rep Remix feat. NORIKIYO』です。

ZORN『Rep Remix feat. NORIKIYO』

(DJ YANATAKE)というわけで聞いていただきましたのはZORN『Rep Remix feat. NORIKIYO』でした。もうね、本当にこれぞヒップホップというのをばっちりと見せてもらえたような作品だったので。本当に紹介したかったので。ありがとうございます。ビデオもYouTubeにあるんで、そこにリリックとかもありますんで。本当に1バース、2バースとよくできているっていうか、すごい面白い歌詞なんで。ヒリヒリするような歌詞、ぜひ皆さんそこまでチェックして聞いていただければなと思います。ありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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