PUNPEE SEEDA『花と雨』『CONCRETE GREEN』を語る

PUNPEE SEEDA『花と雨』『CONCRETE GREEN』を語る SOFA KING FRIDAY

PUNPEEさんが2020年1月17日放送のJ-WAVE『SOFA KING FRIDAY』の中でSEEDAさんの自伝的映画『花と雨』についてトーク。さらにSEEDAさんとDJ ISSOさんのミックスCDシリーズ『CONCRETE GREEN』の思い出などについても話していました。

(PUNPEE)お送りしたのは『憧れのCONCRETE GREEN』という自分の曲でした。4、5年前ぐらいにたぶん出した曲かな? 『CONCRETE GREEN』シリーズっていうのが2000年代に……2000年代中盤ぐらいからSEEDAくんとDJ ISSOさんがやっていて。ストリートを中心としたラッパーの人の毎回フレッシュな音源をたくさん入れるっていうミックスCDシリーズがあって。それで自分はMONJUだったりとか……ああ、MONJUはその前から知っていたか。NORIKIYOくんだったりとかGEEKとか田我流氏も同時に知った記憶があるんですけども。

それにめちゃくちゃもうヘッズ時代に憧れていて。「いつか『CONCRETE GREEN』に曲が入ったらいいな!」なんて。で、その後に入ったのが『お隣さんより凡人』っていう曲だったんですけども。時を経て『憧れのCONCRETE GREEN』っていう、その当時の気持ちを書こうと思って書いた曲でした。

PUNPEE『憧れのCONCRETE GREEN』

なんでかけたかと言うと、17日……今日から『花と雨』。当時SEEDAくんが出したクラシックのアルバムがあるんですけど。『花と雨』というアルバムを作った、言ったらその自伝的な映画。SEEDAくんをモデルにした吉田っていう人が主役なんですけど。というか、もうSEEDAくんですよね。で、MONJUの仙人掌氏が今回、主役の方のラップの指導をしているらしく。それのいち早く見させていただいたのでかけさせてもらいました。

当時の記憶が結構蘇る感じで、うん。自分が恵比寿ミルクっていうクラブがあったんですけど。そこで見たSEEDAくんのライブだったりとかをすげえ思い出したりして。記憶がブオーッとフラッシュバックして。あの時結構ね、何も考えないでいろいろ遊んでたんで。「バカやってたな」って思い出したりしてました。

当時はもうとにかく『CONCRETE GREEN』の1が出て買って。「すげえな!」って衝撃をだいぶ受けて。SCARSの方とかGEEKの方だったりとか。んで、なんだろう? 新しいものだけじゃなくて昔の、四街道ネイチャーのマイクアキラ氏だったりとかも入れてくる感じが「あ、世代的にそんな遠くないのかな?」みたいな。SEEDAくんとはたぶん2つか3つ、離れていると思うんですけども。

『CONCRETE GREEN』の衝撃

それでその時の流れで出たSCARSのアルバムとSEEDAくんの『花と雨』はもう本当に食らったというか。あれがなかったら自分も弟も今、ラップをしてないというか、続けてないんじゃないかなぐらいのノリだったんで。自分が出したBlu-rayのジャケにも『花と雨』のアナログ、入れてもらったし。

『花と雨』のアナログなんて存在してないんだけど、そこでちょっと作って。そしたらなんかアナログが今度出るみたいなことを聞いて。「うおお、すげえ!」みたいな。「ほしいな!」なんて思いながら見たりしてたっすね。

で、『CONCRETE GREEN』はデモを募集して、そこにいろんな人が入ってたりだとか、SEEDAくん仲間とかSEEDAくんが「この人、ヤバいな」っていう人をいろいろピックアップしたり。ISSOさんと入れたりとかしてたから、それでのNORIKIYO氏も……NORIKIYOくんはその時に自分Myspaceをやっていて。Myspaceっていうのがあったんですよね。わかんない人いるかもしれないけど、mixiみたいなやつの自分の音源を乗せれるやつみたいな。すげえ雑かもしれないですけども。mixiとは全然違うと思いますけど。

今も一応あるんですけど、それは全部もう結構プロフィールと消えちゃってて。その中でブログだったりとか、気になってるアーティストの人にメッセージが送れるみたいな、そういうところだったんですけど。NORIKIYOくんはそのMyspace自分の曲を聞いてくれて。「自分の『IN DA HOOD』という曲のリミックスをやってほしい」っていう風にメールが来て。そこからつながって。

それでMONJUも自分がたしかブログでその『花と雨』のリミックスがあるんですよね。16FLIP、この前来てくれたISSUGIくんがやっている『花と雨』のリミックス・アルバムがあって。それをブログで……別に自分、なんもやっていたわけじゃないんですけど、ヘッズ目線で「これはヤバい。買おう!」って紹介したらメールが来たんですよね。「紹介してくれてありがとう」って。

で、そのあとにたぶん六本木とかで会って。そこからISSUGIくんとかと仲良くなった気がするから、結構その当時の友好関係を築く上でかなり『CONCRETE GREEN』は自分の中ですごい大事なキーになったムーブメントだったなと思って。それで今、かけました。『お隣さん』が入った時も「うおお、すげえ!」って。で、その後にデモを送ったんですよね。『お隣さんより凡人』。それが収録された時も「うおお、収録された!」みたいに。すごい嬉しかったし。

CONCRETE GREEN 7
CONCRETE GREEN

いろんな思い出があるっすね。あと当時、これは結構今もちゃんとそこで元が作られたんだなっていう記憶として。エンジニアさんだったりプロデューサーさんにも結構その時、いっぱいいろいろ出会った気がしていて。PSGのアルバムを出す前にBACHLOGIC氏……BLくんっすね。SEEDAくんの『花と雨』をやっていたりだとか、DOBERMAN INCっていうグループのほぼほとんどの曲をやったりしていた、BACHLOGICさんっつったらもう自分の世代では知らない人がいないんじゃないかぐらいのスーパープロデューサーの人がいるんですけど。

その人にPSGの音源を送ったら、「すげえ! ヤバい!」ってメールが返ってきて。絶対に返ってくることないと思っていたんですけども。そしたら「今度遊ぼうよ」ってなって。「うおおー!」って。それはこの前のクイックジャパンにも書いてあったんですけども。

BACHLOGIC氏の家に行ってレコーディング風景、いろんな人のを見たりとかとして。「これ、ビートを作ったんだけど聞いてみてよ」「すげえ! BACHLOGICのまだ世に出てないビートを俺、今聞けているんだ!」みたいな風になって結構あがった記憶があって。その時にいろいろ機材だったりとか……パソコンもたしかBLくんにカスタマイズしてもらったっすね(笑)。

BACHLOGICから学ぶ

パソコン……当時は本当にMPCとMTRっていう言ったらアナログのプロツールズみたいなやつっすね。卓で、全部そこで録音して。そこのアナログで作るっていう手法だったので、初めてパソコンを買ったのが2008年とかで。その時のウィンドウズを作ってもらったっすね。BACHLOGIC氏に。池袋に行って、ビックカメラとかで。それで部品を買って……ファンとかも部品1個ずつ買って組み立ててもらって。その時にWAVESとかプラグインも結構いろいろ教えてもらって。その記憶が蘇って。あの時、結構いろいろ教えてもらった気がして。今も誠に本当にその時の経験が生かされいて感謝でございます。

で、そのスタジオとかにたまに行ってる時にSEEDAくんが「ビートがほしい」って。「このビートがほしい」ってなったんですよね。もともとあったビートがあって。「ヤベえ! とうとうSEEDAアルバムに俺、入る? ヤベえ!」ってなって。なんの時かな? 『BREATHE』とかの時っすかな? 『SEEDA』だったかな? わからないですけども。その時に……結局そのビートはいろいろアルバムの流れ的にそこまでしっくり来なかったから入らなくて。

それでソースマガジンというUSで有名なヒップホップの雑誌が日本でも3号出たのかな? その前にフリーペーパーとしては結構あったんですけども、本屋で並ぶ感じで3号ぐらいあって。そこの第1号の特典として入った気がするっすね。『Let’s P!!!!!』っていう、すげえ結構ドープめなビートの曲があって。それは結局、そのソースマガジンに入ってアルバムには入らなかったんですけど。すごいテンションがあがった記憶があるっすね。で、『MODERN TIMES』と『DAVID』だったりとか『Movie On The Sunday MIX』を作った時のマイクのプリアンプが……もう今は変えちゃったんですけど。プリアンプがその『花と雨』を作ってた時のプリアンプなんですよね。SPLっていう会社の金色のやつなんですけども。

これはBLくん、BACHLOGIC氏に譲ってもらったというか。「これ、もう使わないからあげる」って言われてもらって。「うおお、すげえ! これ、『花と雨』を録ったやつだ!」みたいな。たぶん本当というか、本当だと思うんですけども。BLくんが本当のことを言ってればこれだと思いますけど。そんな記憶がありました。じゃあ久しぶりにその『Let’s P!!!!!』っていう曲をかけてみようと思いますです。すげえドープめな感じのSEEDAくんの曲っすね。で、たしかエディットをI-DeAくんがやってくれた気がして。I-DeA氏もやっぱりその当時、家に行く機会があって。

その時にミックスの方法だったりとかを後ろから見てずっと勉強をしていた記憶があるので。うん。大事な自分の中のムーブメントだったっすね。なので、『花と雨』の映画、当時食らった人はすごいやられると思うし。ヒデオくん、仙人掌氏がどんな感じでラップを教えたのかなとか、その感じも見えてくると思うので見に行ってみてはと思います。というわけで『Let’s P!!!!!』、どうぞ。

SEEDA×PUNPEE『Let’s P!!!!!』

<書き起こしおわり>

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