R-指定さんがニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の日本語ラップ紹介コーナーでRIP SLYME『BLUE BE-BOP』を取り上げて解説していました。
(DJ松永)さあ、じゃあRさんの日本語ラップ紹介コーナーにまいります。
(R-指定)はい。今日は秋ということで。秋の夜長にぴったりのヒップホップがあります。それがRIP SLYMEの『BLUE BE-BOP』という曲でございます!
(DJ松永)ああ、あれは秋の曲だ。
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(R-指定)秋の曲。「秋のヒップホップ、なんやろうな?」って思っていたら意外とリップやったんすよね。しかもリップ、まだ紹介してないですからね。
(DJ松永)えっ、そうだっけ?
(R-指定)そう。クラシックまみれのRIP SLYME、まだ紹介できてないですから。で、リップの中でも夏の曲なら『楽園ベイベー』っていう代表曲がありますけども。実は秋の名曲も作っていて。それがこの『BLUE BE-BOP』。
(DJ松永)そうかそうか。
(R-指定)まあRIP SLYME、説明不要だとは思いますけども。ラッパーのRYO-Zさん、ILMARIさん、PESさん、SUさん。この4人とDJ FUMIYAさん。その5人組がRIP SLYMEですね。で、この『BLUE BE-BOP』はどんぐらいの時期やろう? たぶん『楽園ベイベー』の後の後ぐらいのシングルで。なにがすごいってホンマに秋感満載の曲で。曲の中にも「秋」っていうワードが出てくるんですけども。まず1バース目のSUさんが「さらば楽園愛した間抜けなベイベー」って『楽園ベイベー』でヒットした後の自分たちっていうのもちゃんと描いているんですよね。
(DJ松永)なるほど。
(R-指定)で、まあとりあえず聞いてもらいますか。みなさんも聞いたことはあると思うんですけども。聞いてからいろいろと言っていきたいと思います。RIP SLYMEで『BLUE BE-BOP』。
RIP SLYME『BLUE BE-BOP』
(R-指定)このPESさんのバース、ヤバない?
(DJ松永)最高! 超気持ちいい!
(R-指定)超気持ちいいから。リップね、もちろんね、1バース目のSUさんのローボイスのテンションがめちゃめちゃ色っぽいっていうのもあるし、ILMARIさんのちょっとハスキーな声が色っぽいっていうのもあるし。全員上手いんですけどもこのPESさんのメロディーのセンスというか。このPESさんのバースがあるだけで秋の寂しさみたいなのをメロディーとフロウでちゃんと表現しているし。なんて言うんですかね? ラッパーから出てくるメロディーじゃないんですよね。まず。
(DJ松永)たしかに。
(R-指定)なかなか。で、この「同じようなシチュエイション えもあの日のようにあたたかくはない」っていうここの気持ちよさね。「かたわらで笑うあの笑顔はない 大都会の愛もない ドライなライフは意外と冷たい」って。この「ai」の音だけでずっと刻んでいくという。で、その後も「乾いたアイスを」って。ここまでつないでいって。それで「溶かしてくれる 春を待つよりいますぐに あなたの元へとまっすぐに」って。なかなか気持ちいい子音のラインも含めてすごい。
(DJ松永)でもやっぱり、ねえ。気持ちのいいメロディーに韻が交わると最強ですね。
(R-指定)最強! で、メロディーじゃなくて言葉の持っている響きの気持ちよさで持っていくのがRYO-Zさんなんですよ。2バース目。「深く Groove digger BLUE BE-BOP 東からサンライズ さあスタンバイ 気が……」っていう。ここまで「深く Groove」のこの「ふ」と「グ」のところでアクセントをつけたと思ったらその後の「Groove digger BLUE BE-BOP」で韻を踏んでいる。で、その後に「東からサンライズ さあスタンバイ 気が……」っていうので「BE-BOP」の韻のケツだけをここに持ってくるっていう超緻密なリズム。
(DJ松永)うん。すごい。
(R-指定)で、「しばって So Tight Friday Night To The Monday まで 並んで2人からんで不安定」ってこのずっと「ae」っていうラインで踏んでいって、「アドバンテージ 持ってかれたら銀のリング奪い取ってまで One Make」っていうこの言葉のメロディーじゃない、持っている気持ちよさだけで持っていくっていうRYO-Zさんの上手さもあるということで。RIP SLYME、最高です!っていうお話でした。
(DJ松永)最高ですね!
(R-指定)RIP SLYMEの『BLUE BE-BOP』でした。
<書き起こしおわり>