R-指定 guca owl『今夜はハダシデ』を語る

R-指定 guca owl『今夜はハダシデ』を語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

R-指定さんが2021年3月23日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中でguca owl『今夜はハダシデ』について話していました。

(DJ松永)じゃあ、Rさんの日本語ラップ紹介コーナーをお願いします。

(R-指定)はい。今日、紹介したいのは大阪のラッパーなんですけども。guca owl (グカール) というラッパーを……。

(DJ松永)ああ、結構若手の?

(R-指定)そう。結構若いんですけども。このguca owlというラッパーの『今夜はハダシデ』っていう曲を。

(DJ松永)ああ、いいよね。

(R-指定)そうそう。その曲を聞いてもらいたいんですけども。これね、すごいいいんですよ。2019年の曲なんですけども。ちょうどね、ライブが終わった時の俺の解放感……今日、ライブ終わって。「ああ、疲れた」ってなった時にこの曲が頭の中にイメージをしてしまったので。このguca owlっていうラッパー自体が結構メロディアスなフロウというか。言ってしまえばレゲエ感があるフロウやったりするのかな? ちょっとジャパレゲ的なメロディーの特性を持ったフロウを駆使するんですけども。まあ、ちゃんと今の最新のビートに乗せてそういうフロウをしたりする。

かつ、この人のリリックの内容が俺はすごい俺は好きで。なんか、ブルースなんですよね。最新のトラップ的な要素もあるようなビートの上でブルースを歌えるというような種類の人で。そこに俺の好きな大阪のジャパレゲの風味もちょっと入っていたりする。で、歌詞の内容が他のラッパーと違うなって思うのは、10代やったり若い頃の気持ちやったり。その大人とか社会に対する疑いとか、ちょっと嫌悪感みたいなところだけで止まっていないというか。その先も一緒に内包して歌っている。そっち側のこととかも歌えているという、そういう視点が……ほら、「ドラッグ、女の子、パーティー、他の社会なんかファックだぜ!」みたいなのがそういうスタイルでは多いのかと思いきや、全然……。

(DJ松永)結構ハードな感じだもんね。本人はね。

(R-指定)そうそう。本人的にはハードな感じなんですけども。そこの一歩先に行った……それこそ、ブルーハーツの影響を受けているラッパーって多いですし。こういう最新のノリでそのブルーハーツの影響っていうと、KOHHの名前がまず挙がったりすると思うんですけども。もしかしたら、KOHHと近い感性があったりするのかなって思うようなところもあって。まずはちょっと聞いていただきたいと思います。guca owlで『今夜はハダシデ』。

guca owl『今夜はハダシデ』

(R-指定)これね、インタビュー動画とかも見たんですけども。ちょうどguca owl自身が働いている時とかに思い浮かんだ歌詞で。仕事の休憩中とかに。だからやっぱり頭の方は「本音はポケットに隠し 流した汗は美しい」とか。「徐々になじんでいく街に 僕は歩いていけない」とか。たぶんその現状のことを歌っていたりして。で、「ため息もらす大人たちと 夢見る子供のその間 夜の金網抜けた先で 僕は生きてる 僕は生きてる」って。たぶん、その普通に働いている同じような繰り返しの日常から遊ぶ、自分の好きな場所へ……って向かっていくっていう風になるんですけども。

どんどんと歌詞が進むにつれて解放されていくんですよ。guca owl自身が。で、どんどんと最後の方では「支配者が眠りつく頃に 仲間と燃やし」「きっと僕は大人になれない」っていう。それで最後に「噛んでるチューインガム 子供になる」でやっと、心が本当の意味で裸足で踊れるようになるっていう。なんかめちゃくちゃようできているっていうか。めっちゃいい歌です。シンプルにすごい好きな。

(DJ松永)へー。なんかそのタイプ、珍しいんじゃない?

(R-指定)こんだけ起承転結で心の流れとかもスッと入ってくるみたいなのがめちゃめちゃいいなと思いましたね。

(DJ松永)うわー、いいね。西はね、人材豊富で。メロディメーカーも多いしね。

(R-指定)メロディメーカーも多い!

(DJ松永)ジャパレゲの街でもありますから。

(R-指定)がんばっていかないけませんね。guca owlで『今夜はハダシデ』でした。

guca owl『今夜はハダシデ』インタビュー

<書き起こしおわり>

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