星野源『Same Thing feat. Superorganism』のビデオ撮影を語る

星野源『Same Thing feat. Superorganism』のビデオ撮影を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で『Same Thing feat. Superorganism』についてトーク。歌詞の内容やビデオ撮影、ミュージックビデオのYouTubeプレミア公開計画などを話していました。

(星野源)じゃあさっそく、ちょっと大きい声を出させていただきます。昨日、10月14日、星野源最新EP『Same Thing』がリリースしましたっ! そうなんです。私、星野源の最新作。4曲入りのEP『Same Thing』のダウンロード&ストリーミング、リリースされました。もうたくさん感想が届いております。ありがとうございます。いままで、よく「シングル」なんて言ってきましたけども。だいたいいつも1曲とか、ないしは2曲とかだいたいタイアップがありましてね。1曲がメインで。あとの3曲はカップリングだよ、みたいな。なんかそういうパターンが多かったんですけど。本当はね、4曲入りだともうEPなんですよね。だから1曲だとシングルなんですけども。

だから僕はずっとEPを作ってきたわけです。なんで、4曲……最初の方はね、5曲とかありましたけども。シングルという名のEPを作ることに非常に楽しみを持ちながら。4曲っていう中でいろいろと見せていくみたいな。アルバムのようにね、10何曲で見せていくやり方もあるとは思うんですけども。4曲で見せるっていうのがなんかすごい楽しくて。で、今回は特に……ノンタイアップなので、もう好きなように。

自分の好きなことを4曲やらせていただいたという感じですね。そんなEP、全4曲ですが。ちょっとね、1回のラジオの放送で4曲全部かけちゃうと、言いたいこともありすぎるし、メールもたくさん読みたいし……とか思うと、半分ずつかななんてことで。今日は『Same Thing feat. Superorganism』。1曲目。それと2曲目の『さらしもの feat. PUNPEE』。PUNPEEくんとの曲。この2曲をかけてお話していきたいな、なんて思っております。

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で、全体のお話、そして『Same Thing』の話……これは『Same Thing』の話かな? メールが来ております。宮城県15歳の方。「『Same Thing』、聞きました。全部の曲がいままでのイエローミュージックを引き継ぎながらも壊していくようなサウンドばかりで、『アイデア』のリリース時に言っていた『これからの星野源』があふれているなと思いました。話は違いますが、先週ラジオで『Same Thing』を初解禁したのを英語の先生に伝えたら、『授業で歌いたい』と話してくれました。学校中に楽しいファックがあふれるのを考えると楽しくて仕方ありません。学校でも放送でばんばん流しまくります! 素敵な曲たちを作ってくださり、ありがとうございます。これからも体調に気をつけてがんばってください」。

ありがとうございます! いいですねー。そうね。学校で学ぶっていうのもすごくいいと思いますよ。いわゆる、ケンドリック・ラマーの曲とかは向こうでは文学として扱われていますから。

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いま、ラップの歌詞を文学としてというか、文章として考察していったり、しっかりと語っていくということが特に向こうではものすごく盛り上がっているんですけども。そういう風にですね、歌詞っていうものもなんか……なんて言うんだろう? 昔……まあ、もちろんいまもいますけども、詩人というものがすごく芸術家としてメインな存在だった時に、詩というものの芸術性だったり、あとは娯楽性だったり、すごくあったと思うんですけども。やっぱりいまはね、それがポップミュージックだったり音楽、詞、曲っていうものにその文学性だったりだとか、「ポエティック」って言っちゃうとちょっと安っぽいですけども。そういうものが音楽、詞、曲にすごくあると思うんですよね。

なので、こういう風に学校で歌詞だったり音楽っていうものを授業でやりましょうなんていうのはすごく嬉しいですね。ありがとうございます。続いて、18歳の方。「先週の2時間ぶっ通しカラオケパーティーを聞いていたら新曲『Same Thing』が初オンエアーされる流れになって『えっ、待って? 俺、ウンコしてる……』っていう状態だったんですけど、イヤホンをして初めて聞いた時にビートに興奮しすぎて笑っちゃったんです。

その時は歌詞とかわからずに笑ってたのですが、後で確認したらちょうどファックユーの部分で笑ってたんです。その後、声に出して歌ってみたらやっぱりファックユーの部分で体が熱くなるんです。もしかしたらこの言葉の音そのものにエネルギーがあるのかなと思いました。源さんにはファックユーにいろんな思いがあると思います。やっぱり源さんの音楽が好きです」。ありがとうございます! そうですね。それじゃあちょっと『Same Thing』をかけていこうかと思いますが。でも先週ね、結構たくさん語らせてもらったので。もう特に語ることはほぼないっす。

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本当に……なんだろうな? ミュージックビデオをね、この間オーストラリアにちょっと行きまして。そこでミュージックビデオの撮影をしたんですよ。『Same Thing』のビデオを撮ったんですけども。その時に、カメラマンのジガっていうナイスガイがいるんですけども。彼と話をしていて。「源、このこの曲はどういう気持ちで作ったの? どういう思いがいちばん最初にあったの?」って言われた時に、「もうとにかく『ファックユー!』って大きな声で言いたかったんだよ」って言ったら「わかるよ!」ってすごく言ってくれて。「いま、本当にひどい世の中だもんね。『ファックユー!』って言いたいよね」って。「そうだよね!」って。すごく気持ちが通じ合ったんですよね。

本当にひどい世の中だから言いたい

だから日本だけじゃなくていろんな国でもこの気持ちっていま、一緒なんだなって。世の中、ちょっとヤバいんだなっていうのがすごくあって。で、僕はでも、いわゆる「ファックユー」っていうのを憎しみを込めて言いたいっていう気持ちももちろんあるんだけど、でもそれだけじゃなくて、自分のそばにはすごく愛のある人たちがいて。大好きな人たちがいて。僕に対して愛をくれる人がいて。音楽に対して愛がある人たちもいて。表現に対して愛がある人たちがいて。結構数はね、少ないんですけども(笑)。本当に大事な人たちがいるんで。その人たちに向けても、なんか憎しみをぶつけたくなかったんですよね。

で、それは聞いているあなたもそうだし。なんか憎しみだけをぶつけるんじゃなくて、「ファックユー」っていう言葉なんだけど、楽しく愛のある「ファックユー」っていうのを届けたいんだっていう話をそのジガにしたら「わかるよ!」っていう風にすごく言ってくれて。なんかとにかくその気持ちですね。なんで英語でしかこの感じは言えないんだと思うんですよね。「ファックユー」は日本語では絶対に伝わらない……あの「クソがっ!」みたいな。僕もよく「クソがっ!」って言いますけど。でもそれもちょっと違うんですよね。

で、「ファックユー」には褒め言葉っていうのもちょっとあるんですよね。ちょっと似た言葉が日本でもありますけど、ラジオでは言えないやつね(笑)。本当は褒め言葉の意味でみんな使っていたんだけども、いつの間にか言えなくなってしまった言葉。でも、それはマジでいま言えないんであれなんですけど。でもちょっとそれとも違う。もっとなんかポップな言葉として言いたい。楽しく言いたいっていうのがすごくあって。その気持をSuperorganismのみんなもものすごく汲んでくれて楽しく、めちゃくちゃいいビデオができたんで。それもいつか、近いうちに公開したいと思いますけども。

そのグルーヴみたいなのを作っていった時、自分で日本語で歌詞を書いて、それをSuperorganismのメンバーのオロノがその場で訳してくれて。それで音にはめていって。「これ、最高だね!」なんて。それでメンバーのエミリーと……僕のInstagramにその時の模様が載っていますけども。おそばとかを食いながら、ギターとか弾きながら。その場でどんどんどんどんできていって。ほぼ1日でいまの状態まで持っていったという。こんなに楽しいレコーディングがまたできるのか!っていう。

なんか中学の時とかにバンドでみんなで初めて合わせて「ヤベえ!」みたいな。バンドで初めてガンズ・アンド・ローゼズを合わせ「ヤベえ!」みたいな。「ナナナナナナナナッ!」って初めていった時の楽しさみたいな。

なんかああいう感じがすごく音楽の喜びみたいなものがあって。僕は本当に楽しかったです。それがまたビデオ撮った時も「楽しいね!」っていう感じがみんなと体験できて本当に嬉しかったです。なので、その曲をまず聞いていただきましょう。昨日ね、『おげんさんといっしょ』でも披露させていただきましたけども。先日、10月14日にリリースされました星野源の最新EP『Same Thing』から『Same Thing feat. Superorganism』。

星野源『Same Thing feat. Superorganism』

(星野源)お送りしたのは星野源の新曲でございます。先日発売されました最新EPから星野源『Same Thing feat. Superorganism』でした。ちなみにもちろんラジオリクエストもありますので、どんどんリクエストしてください。そして実はですね、クリーンバージョンっていうのもあります。「ファックユー」が「Screw You」ってなっているっていう。

で、日本のAMラジオ……まあ、このニッポン放送とかは普通に「ファック」って言えるんですよ。TBSラジオの方でもバナナマンさんのお二人が普通に「ファックユー」とかめちゃくちゃ言ってますけども。その状況もいいんですよね。もしかしたらだから、オリンピック以降は日本でも言えなくなるかもしれないなって思うと、「やるなら、いましかねえ!」みたいな。そんな感じもあるんですよね。なんかそういうのもあって。

なんですけど、FMとかその局によってはFワードも流さないようにしてるっていうところもあるので。全然、気にせずにリクエストしてください。各ラジオ局にこの曲+クリーンバージョンっていうのも全部渡してあるんで。気にせずにやってください。で、NHKも本当は大丈夫っていうのが面白いなって思ったな(笑)。でも、『おげんさんといっしょ』でもやったんですけど、あそこはNHKは海外でも流れるんで。そこは一応配慮してやろうっていうことで。

あの演奏も超楽しかったですね。おげんさんバンドアレンジバージョン。なんで、早くみんなでさ、この曲をライブでやりたくない? ライブでやってみんなで言いたいじゃん(笑)。「Say!」とかってやりたいじゃん?(笑)。すっごいそれが楽しみなんだよな。なのでぜひみなさん、『Same Thing』を聞いてください。

(中略)

YouTubeプレミア公開

(星野源)あ、さっき1個、言うのを忘れていた。そうそう。実はね、『Same Thing』のミュージックビデオが先ほど完成いたしました! MAをやってきました。なんで、ちょっと今後公開しますんで。それでね、1個やってみたいことがあるのよ。YouTubeプレミア公開っていうのがあって。YouTubeプレミアムじゃなくて、プレミアね。プレミア試聴会みたいなのあるじゃん。ワールドプレミアみたいな。先に見れますよ、みたいな。で、特になんの会員でもない全員が見れるやつなんですけども。放送時間を決めて、それで一緒にみんなで見るみたいな。それを1回、やってみたいと思っていて。

なんかね、結構盛り上がっていて、俺もたまに見るんですよ。楽しくてね。だから、その『Same Thing』のビデオを近々、公開日を設定してやりますんで。いわゆるプレミア上映……みんなで見て、それが終わった後にYouTubeで普通にいつでも見れるよ、みたいな状態になるっていうのをやりますんで。しかも、リアルタイムでちゃっととかしながらミュージックビデオを見ることができますんで。誰でも参加できますんで。その告知など、星野源のオフィシャルTwitterとかInstagramでしますので。ぜひみなさん、随時チェックしてください。近々あると思いますのでね、よろしくお願いします。

<書き起こしおわり>

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