星野源『ドラえもん』のテレビアニメ版主題歌採用を語る

星野源『ドラえもん』のテレビアニメ版主題歌採用を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で自身の楽曲『ドラえもん』がテレビアニメ版『ドラえもん』の主題歌に採用されたことを話していました。

(星野源)そう。この話をしなきゃいけないんで、していきましょう。これは嬉しいねえ! 私、星野源の楽曲『ドラえもん』がテレビアニメ『ドラえもん』のオープニングテーマに決定いたしました! というか、主題歌になりました。いやー、10月からテレビ朝日系で放送されているアニメ『ドラえもん』がですね、毎週土曜午後5時にお引越しすることになったそうです。そしてその新たなスタートと同時に私、星野源『ドラえもん』がですね、新しく主題歌になることが決定しました。

僕が『映画ドラえもん のび太の宝島』という映画の主題歌で書かせていただいたんですが。それは去年の3月。その同じ曲をですね、なんとテレビアニメの方の主題歌にしてくれたっていうか。なんかもう……すごいことですよね。テレビアニメの方の主題歌にしてくれたっていうか。すごいことですよ。アニメ放送40周年を迎えた『ドラえもん』の歴史の中でももちろん初めてですし、いわゆるだからその「期間限定の」とかじゃないんですよ。3ヶ月だけの主題歌とかじゃなくて、本当に正式な『ドラえもん』の主題歌なんですよ。だから、『夢をかなえてドラえもん』の次ってことですね。

それってすごくないですか? いま、ちょっと話しながら鳥肌が立ちましたけども。すごいことなんです、これ! もちろんその『映画ドラえもん のび太の宝島』の主題歌なんだけど『映画ドラえもん』全体の主題歌として書きたいなという意味合いもあって。なのでドラえもんのこと、藤子先生のこと……で、ドラえもんの何が僕はいちばん響くかな?って思った時に、もちろんひみつ道具とか面白さとか、実はアイロニーなところがあったりとか。そういう部分もいろいろもちろんあるんだけど。「何者でもなくても世界を救える」っていう、なんかそのどんな人も仲間外れにしない感じっていうんですかね? その感じ……落ちこぼれてても、その世界にグッと入っていける。

「何者でもなくても世界を救える」

たとえば「才能があって、実は伝説の人物の息子だった」みたいなことじゃないじゃないですか。いわゆる頭もよくない、かといって社交性があるわけでもないみたいな、本当に普通の子が主人公で。何者でもないっていう人たちが夢を持ったり、冒険したりするっていう。そういう部分が僕はすごく好きで。そういうメッセージを歌に込めさせていただきましたけれども。それがやっぱりテレビアニメの主題歌になるっていうことは本当に嬉しいことで。

実は先ほど、藤子プロの方々がご挨拶に来てくださいまして。本当にこの素晴らしいフラワーボックス……あのドラえもんと、あとみんなのキャラクターね、ドラミちゃんもいますね。ぬいぐるみが入ったフラワーボックスを持ってきてくださいまして。あとドラ水ね。みんなに配りましたけども。かわいい。ドラちゃんの水を持ってきてくださいまして、本当にありがとうございます。いや、嬉しい。

ちょっとメールを読みたいと思います。新潟県15歳の方。「10月からの『ドラえもん』主題歌担当おめでとうございます。僕は物心ついた時からあのアニメを見ているので、国民的アニメで源さんの歌声を聞けるのは非常に嬉しい限りです。とても楽しみです」。ありがとうございます!

続いて滋賀県40歳の方。「『ドラえもん』テレビシリーズの主題歌に大決定、本当におめでとうございます。あの歌詞、あのフレーズ、藤子・F・不二雄先生や菊池俊輔さんに対する尊敬の念、源さんの好きや面白いが目一杯詰め込まれた『ドラえもん』という楽曲はこれから日本中でずっと歌い継がれていくテレビアニメの主題歌にふさわしい、素晴らしい楽曲だと思います。番組側からの熱烈オファーがあっただなんて、まさにまさに飛び上がるほど嬉しかったでしょうね」。ありがとうございます。本当に嬉しかった。

「……ストリーミング配信の解禁やワールドツアー開催もあり、きっともっと世界中の方々に源さんの楽曲が届きますね。ファンとしてこんなに誇らしいことありません。これからのご活躍をますます応援させていただきます。心からおめでとうございます」。ありがとうございます!

そうですね。なんか、だから僕、本当に予想外っていうか。「マジすか!?」みたいな。だって普通に考えてありえないじゃないすか。でも、そのいわゆる『ドラえもん』っていうタイトルで。もちろんね、本当は『ドラえもん』っていうタイトルすらもありえなかったことですけども。しかも、昔の『ドラえもん』の主題歌のメロディーを間奏でオマージュするっていうことももう異例中の異例中の異例で。もちろん普通にはOKしてもらえることではないんですけど、みなさんが本当に協力してくださって実現した。

で、なんかそういう本当に挑戦的な楽曲なんです。それがこういう風に「主題歌にしたいです」と言ってくださったという……なんかそのこっちが「してくれー!」みたいな営業を重ねたとかじゃないですよ。マジで。「したいんです」って言ってくださったっていう感じというか。その熱意が伝わったというか、なんかそういう……だから本当に嬉しいですね。なのでぜひ、土曜なってからの『ドラえもん』、みなさん見てくださいね。本当に。先日、Creepy Nutsのオールナイトニッポンでゲストに来てたジャイアンの声をやられている木村昴さんとお話ししたりして、ちょっと嬉しかったですね。

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なんでぜひみなさん、見てください。ああ、そうだ。さっき藤子プロの方々とお話ししてて。「いやー、本当にありがとうございます。今日、よろしくおねがいします。本当に嬉しいです」みたいなお話をして。「いやー、私たちも嬉しいです」なんて言っていただいて。「ありがとうございます!」なんて。それで「見ました」って言われて。「えっ、なにをですか?」「インスタのドラえもん、見ました!」って言われて(笑)。「あああああーっ! しまった!」って(笑)。

そしたら……ちょっとこれ、みなさん聞いてるれる? 藤子プロの方々ですよ? いいですか、私が……ちょっとInstagramを見てないよって方はいま、ちょっと見てみてください。私のInstagramを。ちょっと衝動的に、なんとなく本当に紙が目の前にあったんで、ドラえもんを書いたんです。そしたらちょっと……「あ、作品だ」って思ったんで、Instagramにアップしたんです。

星野源画伯による「ドラえもん」

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そしたらそれを見てくださったようで。そしたら、いいですか? ちょっといいですか、一言、言ってくださったんですよ。「好きです」って言われて。嬉しいですねえ! 認められたっ! フフフ(笑)。私の画力がっ! 認められたっ! (スタッフの声を聞いて)えっ? 認められたわけじゃない? 好きなだけ? ああ、好きだから……その、個人的意見か。藤子プロさんの総意ではないっていうことか。なんだー。フハハハハハッ!

違うのか……。このドラえもんが動くわけじゃないですね? 土曜日の放送になってからはこのドラえもんの動くわけではないですね? ちょっと……でも怖い? 僕、なんかやさしげな気持ちで書いてるんだけど。「のび太くぅーん」みたいな。「のび太くぅーん……」って(笑)。そういう感じのキャラクターです。

「のび太くぅーん、宿題やったの? のび太くぅーん……」みたいな。そういう感じですね(笑)。嬉しかった。だから本当に藤川プロの方々は心が広い! うん。前衛的なものに対しての心が……いろいろと本当にありがとうございます。なのでこれからも『ドラえもん』、そして星野源の『ドラえもん』も何卒よろしくお願いします。みなさん、たくさん見てくださいね。

(中略)

(星野源)福島県の方。「インスタのドラえもん、見ました。あのドラえもんが動いたら、どちらかというと藤子先生の世界のドラえもんというよりも、水木しげる先生の世界のドラえもんっぽくなりそうです」。ああ、たしかに。ちょっとねずみ男っぽい感じはあるかもしれないですね。ヒゲも生えてるし。フフフ(笑)。次のメッセージ。「土曜日からこのドラえもんがテレビの向こうで動き出したら、子供が泣き叫ぶかわりに大人が見始めそうです」。そうですね。まあでもね、ドラえもんは大人の人もいっぱい見ますからね。

だからなんか、こういうのをさ、許容してくれるって本当に優しい……「優しい」というか、何て言えばいいんだろうね? やっぱりなんかその、それでこそ「国民的」っていうことなんだろうなっていうのをすごく思いますね。面白がってくれるっていうのが。いや、ありがとうございます。そんなわけでね、この曲をやっぱりかけたいと思いますので。久しぶりにかけたいと思います。ぜひ大音量で聞いてください。それでは土曜日になった『ドラえもん』のね、新主題歌でございます。星野源で『ドラえもん』。

星野源『ドラえもん』

(星野源)はい、お送りしたのは星野源で『ドラえもん』でした。日本のアニメの主題歌の中にまたひとつ、ニューオリンズの風が加わることになりましたね。嬉しい!

そんなわけでぜひ土曜日になった『ドラえもん』、みなさんぜひ見てください。東京都の方。「源さんのドラえもんみたいな絵……」。ドラえもんだよ! 「みたいな絵」じゃない! 「……首についてるやつが怖すぎます。あれは何ですか? 小さいドラえもんが首にもう1人います」。フフフ、鈴だよっ! 鈴っ! わかるだろう? 鈴にしか見えないよ……。

<書き起こしおわり>

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