安住紳一郎 ラジオのリスナープレゼントと礼節を語る

安住紳一郎 ラジオのリスナープレゼントと礼節を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんがTBSラジオ『日曜天国』の中でラジオリスナーへのプレゼントに対するお礼についてトーク。「お互いに礼節を持って新しいラジオを作っていこう」と話していました。

Think CIVILITY(シンク シビリティ) 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である

(安住紳一郎)さて、先々週ですが、梨のプレゼントを番組で行いました。JA東京みらいさんのご厚意により、西東京市梨生産組合が栽培した保谷梨を20人の方にプレゼントしました。「保谷で梨を栽培しているとは知らなかった」という方が多いと思いますが。やっぱりなんとなくね、梨というと千葉・船橋。あるいは鳥取のイメージがありますが。大変に東京の保谷で作っている梨も評判がいいということで。JA東京みらいさんのご厚意により20人の方にプレゼントをいたしました。その梨がリスナーのみなさんのお宅に届いたようです。お礼が届いております。

この方は稲城市の方です。「さっそくいただきました。とても甘く、果汁がたっぷりで夏バテ気味だった私の体がシャキッとしました。本当にありがとうございました」。ありがとうございました。

(中澤有美子)よかったです。

(安住紳一郎)熊谷市の方ですね。「梨の茎の切った切り口のなんてみずみずしいこと」っていうね。なるほどねー! 「茎の切った切り口のみずみずしいこと」というね、このなんとなく一通りではない感想が嬉しいじゃない? まあ考えてくれているね。通り一遍ではないでしょう?

(中澤有美子)本当に。あの数ミリの茎ですよね。

(安住紳一郎)戸田市の方。「無事、受け取りました。私は島根出身で梨といえばもっぱら20世紀梨なのですが、はじめていただいた保谷梨は切ったそばから果汁がしたたるような、とてもみずみずしい品でした。美味しい梨を食べられて妊婦の体も喜びました。普段、安物にしか手が出ないので、この機会に感謝いたします」。どうですか? このね、自分しか書けない体験談というね。

(中澤有美子)本当ですね!

(安住紳一郎)こういうのが面接とかで求められるんでしょう?

(中澤有美子)そうですね。妊婦さんなんだなっていうことがわかりますよね。これで。

(安住紳一郎)なんとなくね、1人からのお礼というよりも2人からのお礼が来たような感じがするもんね。こういうの、大事ですよね。あと、はじめてのパターンですね。広島市の「秘密のゆっこちゃん」さん。ご本人からのお礼とともに、同居人の方からのお礼も来ているという。「秘密のゆっこちゃんと同居している者です。美味しい梨をありがとうございました。ラジオで梨が当たったと踊りながら喜んでいた同居人。どんなメールを送ったのか尋ねてみると『日曜の午前中はラジオに張り付いて外出できず、迷惑をかけているから自分に梨を食べさせたい』という内容だと聞きました」という。ねえ。

(中澤有美子)同居人の方。ねえ。

(安住紳一郎)あとは船橋市の方。ここはね、ちょっと梨のライバルですからね。

(中澤有美子)ああ、そうですね。

(安住紳一郎)「ふなっしーの船橋市なので職場や知人に梨農家の方がいます。今年は梅雨が長く、7月末でここから暑さが10日間続けばなんとかなると言っていました。その後、一気に暑さが来たので幸水はあっという間に熟してしまい、収穫に追われる。間に合わなくて出荷ができないものが出てきたと農家さんの大変さを聞いていました。保谷の梨も大切に育てられたのでしょうねとみずみずしさを満喫しています。ありがとうございました」という。

(中澤有美子)はー。また苦労に思いを馳せて。

(安住紳一郎)そうですね。しばらく、もうスペシャルウィークがなくなりましたので、プレゼント企画をやっていなかったということもあり、こういうね、「お礼を強要している」というスタイルを忘れかけているかな?って思っていたんですよ。

(中澤有美子)フハハハハハハッ!

(安住紳一郎)まあ、ちょっと言い方には語弊があるんですけども。常々ね、私は口を酸っぱくして言っていましたよね? 最近はちょっと温和なスタイルを貫いていたのでお忘れかと思いますが。私、もう少し尖ったスタイルでラジオ放送をやっていましたよね? あの、「ラジオの衰退は作り手側だけではなくて、受け手側にもある」ということを常々、みなさま方には申し上げてきた。

(中澤有美子)フフフ(笑)。

(安住紳一郎)いろいろね、まあ不平不満はあると思います。ただまあ、「じゃあ、みなさま方はどうなんだ?」っていうことを行ったわけですね。なので、双方向メディアたらんとするならば、まずは私たちも態度を変えるからみなさまも態度を変えてくれと。なので、こういうようなスペシャルウィークでのプレゼントがあった場合には、届いたら少しね、「届きました」ぐらいの連絡があってもいいんじゃないか?っていう。

こっちはこっちでね、学校出たてのスタッフがいろいろと梱包したり、住所を書いたりさ……まあ仕事ですよ。仕事ですけども、「届いたかな? どうかな?」とか。生産者の方も選っていいものを出してくれていたりするから、そこには少し応えてほしいなっていう気持ちがあるわけですよ。

(中澤有美子)はい。

双方向の思いやりができたら……

(安住紳一郎)なので、そういう双方向の思いやりができたらいいなと。で、そういうメールが来たら、私たちだってモチベーションが上がるしね。「そんなに喜んでもらえるならば、もっと……」っていうね。まあ、それを口に出さずにやれっていう話なんだけども。

(中澤有美子)フハハハハハハッ!

(安住紳一郎)ちょっとほら……。

(中澤有美子)そうそう。まあ、わからないから。あまり黙っていると。

(安住紳一郎)そう。だからまあ、お互いに礼節を持って新しいラジオを作っていきませんか?っていうことをね、ずっと言ってたんです。正しく言うと、これを15年言い続けていたんです。

(中澤有美子)アハハハハハハッ!

(安住紳一郎)そしたら、2017年かな? 一昨年かな? その富良野産のグリーンアスパラガスを10人。それから香川のさぬきのめざめっていうアスパラガスを10人の方にプレゼントしたら、全員からお礼のメールが来たんだよね。そしたら「うわあ! ここまで来た! ええっ!」って思って。もともと私、学校の先生になるための教育を受けてきたので。本来だと学校の先生になる予定だったのですけども、縁があって放送局に就職をしたんですけども。なんかちょっと、「先生、ひとつ成し遂げた!」って思って涙をしたわけですよ。「ここまで来たか……! 嬉しい!」って思ったわけですね。

(中澤有美子)そうですね(笑)。教えが浸透してね。ええ、ええ。

(安住紳一郎)で、プレゼントを発送した方全員からきちんと連絡があったんですよ。この実績を持って私はギャラクシー賞に応募したい!って思って。

(中澤有美子)フハハハハハハッ! 新しい(笑)。

(安住紳一郎)本当にそう。まあ、放送が乱暴な歴史をたどってきて、みなさんからの反感を買っているということは重々承知なんだけども。やっぱりもう一度ね、みなさんとの信頼関係を……という。人間関係の基本は礼節にあるというね、そういうところがあって。なのでTwitterなんかでね、悪口を書いているみなさんもかならず10時台の挨拶は徹底してやりましょうっていうね。言いましたよね? Twitterのみなさんね、やっていますか? やっていますか? いや、悪口を書いてもいいけども、10時のひとつ目の書き込みのところは「おはようございます」って一言ね、入れたら……「安住、またつまんねえ話をしてるな」の前にだよ。「おはようございます。安住、つまんねえ話をしてるな」って言われたら別に、さほど傷つかないもんね。

(中澤有美子)そうですね(笑)。

人間関係の基本は礼節にある

(安住紳一郎)挨拶があればね。私、たまにリアルタイム検索して見ているけども。挨拶を頑なにしないやつはいる。そういう人もちゃんと見ているから。いいですか? それ、みんなも気づいているから、シレッと挨拶しなさい?

(中澤有美子)それでいいんですね(笑)。

(安住紳一郎)そしたら、いいから。いや、大事。本当にね。正しい徳をもって、思いやりをもって。そして衰退しているというAMラジオをみなさんでなんとかね、盛り上げていただければと。共に進んでまいりましょうということを言ってまいりました。それで、スペシャルウィークがなくなったもんですからね。なんでなくなったのかはまた5年後ぐらいに詳細を詳しくみなさまにも詳らかにしたいと思っていますけども。

(中澤有美子)フフフ(笑)。

(安住紳一郎)ちょっと間が空いちゃったから大丈夫かな?って思っていたんですね。そしたら今回、20人の方にプレゼントをしましたでしょう? 何人から報告があったと思いますか?

(中澤有美子)どうだろうかなー? 久しぶりだったしなー?

(安住紳一郎)ねえ。そんなことは言っていないからね、新しく聞き始めたという方もいらっしゃるから。

(中澤有美子)そうでしょうしね。半分ぐらいはくださったですか?

(安住紳一郎)これがね、半分を大きく超えまして、20人中16人の方から「ありがとうございました。JA東京みらいの方にもよろしくお伝えください。スタッフのみなさんにも発送の手間をおかけしました。それから普段楽しい放送をしてくださっている安住氏にもよろしくお伝えくださいませ」っていうね、そういうお便りがありました!

(中澤有美子)フフフ、そうかー!

(安住紳一郎)私はね、昨日泣きましたよ、本当に。ありがとうございます。本当にね、たくさんの方がそういうことを覚えてくださっていて。本当にありがとうございました。これであおり運転はなくなりますっ! 大丈夫です。

(中澤有美子)そ、そうですか……(笑)。

(安住紳一郎)日曜天国を聞いているドライバー諸兄はあおり運転はしませんっ! 大丈夫です。ということをみなさまにお伝えしたくて、少し熱が入ってしまいました。すみません。あっ、久しぶりに少しね、荒い話し方になっているんで。自分自身でも心臓がバクバクしておりますが。

(中澤有美子)フフフ(笑)。いいです、いいです。この感じ。

(安住紳一郎)昔はね、このスタイルでしたね。

(中澤有美子)そうでしたね。うん。ヒリヒリする感じ、ちょっと忘れかけていましたね。背筋が伸びますね。

(安住紳一郎)そうですね。最近はちょっとね、生活のどうでもいい情報をベラベラとしゃべるような軟弱な放送になっておりまして。忘れておりましたが。

(中澤有美子)アハハハハハッ! いえいえ(笑)。

(安住紳一郎)またなにかプレゼント企画などありましたらみなさまにいいものをおすすめしたいと考えております。またみなさまと共に衰退していくラジオの世界ではございますが、楽しい番組づくりを共に培っていければと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

(中澤有美子)お願いします。

(安住紳一郎)なんか説教くさくなっちゃってごめんなさいね。申し訳ございません。私も歳を重ねたもんですから。昔ね、これを20代で言っていると「ああ、面白いことを演説口調で話しているな」っていう風に聞いてくださる方もいらっしゃったんですが。もう私、45をすぎましたんでね。もう演説口調になりますとただただ怖い、なんか変な地方議員みたいになっちゃって。

(中澤有美子)フハハハハハハッ!

(安住紳一郎)「変な」っていうのは余計でしたね。うん。ちょっとなんか押しの強い政治家くずれみたいになっちゃって。申し訳ございません。

(中澤有美子)フフフ、主張がおありで(笑)。

(安住紳一郎)主張がおありで。フフフ、おかしい、おかしい。なんかちょっとね、先、先にやっちゃったのかな? うん。まあ、いいか。

(中澤有美子)いいです、いいです。

(安住紳一郎)ということですね。はい。またいつものふんわりした感じに戻りまーす。

(中澤有美子)フフフ(笑)。

(中略)

リスナーからの反響

(安住紳一郎)さて、先々週、番組で梨のプレゼントが有ったんですけども。私が番組冒頭で少し力を入れて演説をしてしまったために17人目、18人目、19人目からも続々とお礼が届きました(笑)。申し訳ない! そういうことを言ったんではなかったんですけども。さらに、たぶん最近聞き始めた方とかはね、「なんだ?」って思うし。ちょっとびっくりしてね、「えっ、そんなことだったら応募しなかったのに……」っていう気持ちも半分以上あると思うんですけども。ごめんなさい、なんか急に……。でもちょっとね、「あっ!」って恐縮されちゃったのかな? 文面からそういうのが見て取れちゃって。なんか、申し訳ない。すいません、なんか、ごめんなさい。

(中澤有美子)アハハハハハッ! ありがとうございます(笑)。

(安住紳一郎)なんかね、ちょっと暴力上等のヨットスクールみたいな感じになっちゃって、すいません。申し訳ない。ちょっとなんかやっぱり、ごめんなさい。私も口調が強すぎたみたいで。もうなんか「あっ!」って思った方が多いんでしょうね。「ナック」さんっていう方からいただきましたが。「今年の成人式の日に近い放送で私はカルピスをいただいたものです。その節はどうもありがとうございました。到着後のお礼が遅くなりまして大変失礼をいたしました」。ねえ……。

(中澤有美子)はー!

(安住紳一郎)あの、違うんです。カルピスの方はそのまんまになっておりますので。大丈夫です。すいません。

(中澤有美子)そうか。勇気を出してね、きっと送ってくださって。

(安住紳一郎)申し訳ございません。川口市の女性の方。「いつも楽しく拝聴しております。今年年始に年賀状をいただきましてありがとうございました」。

(中澤有美子)アハハハハハッ!

(安住紳一郎)年賀状はそのやり取りで完結しておりますので……。

(中澤有美子)さかのぼって……アハハハハハッ!

(安住紳一郎)申し訳ございません。熊谷市の方。「日天オリジナルノートをかつていただいたものなのですが……『ああ、遅かりし由良之助』と思いつつ、慌ててメールに及んだ次第です。改めてありがとうございました」。申し訳ない!

(中澤有美子)ありがとうございます(笑)。

(安住紳一郎)ありがとうございます。しかと受け取りました。ありがとうございます……。

(中澤有美子)嬉しいです。フフフ(笑)。

(中略)

さらに火がひろがる

(安住紳一郎)さて、番組冒頭でなにか私がお礼を強要したというような話になっていて本当に心苦しいんですけども。ちょっと炎が拡大しておりまして。さいたま市の50代女性の方からいただきました。「私、荒川強啓デイ・キャッチ!の最終週に特製クリアファイルが届き、大変喜んでいたのですが、お礼を忘れておりました。が、すでに番組が終わっているので、どなたかデイ・キャッチ!のスタッフさんのお耳に届くことを期待しながらこちらのメールをさせていただいております」。

(中澤有美子)フフフ、広がってますね(笑)。謹んで……。

(安住紳一郎)はい。鳥山さんに伝えておきますんで。大丈夫です、私がね、伝えておきますんで。申し訳ございません。

<書き起こしおわり>

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