安住紳一郎 ロンドン出張とぴったんこカン・カン重大発表クレームを語る

安住紳一郎 ロンドン出張とぴったんこカン・カン重大発表クレームを語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんがTBSラジオ『日曜天国』の中でロンドン出張で印象的だった出来事と、帰国後に放送された番組『ぴったんこカン・カン』での重大発表に対するクレームについて話していました。

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(安住紳一郎)それから先週、私は仕事でイギリスのロンドンに行ってまいりました。大変に素晴らしいところでしたね。

(中澤有美子)そうですか!

(安住紳一郎)こういう仕事をしていますと、たまーに海外での仕事をすることがありまして。仕事とはいえ、こうして出かけるというのは嬉しいことなんですけども。ええ。はじめてだったんですけども、日本から飛行機が12時間ぐらいかかりますね。観光で行かれた方もいると思いますけども。私も一度行ってみたいなと思っていたので。そしたら帰り……いま、ウィンブルドンやメジャーリーグがイギリスで行われたりしていて少し混雑をしていたんですけども。帰りに乗る飛行機が欠航をいたしまして。「ああっ!」って思いましたね。

(中澤有美子)あらま、困った。

(安住紳一郎)私、実は1年前にドイツで乗り換え、トランジットを失敗して大変な目にあったものですから。

安住紳一郎 飛行機乗り継ぎ失敗で降ろされたミュンヘンの辛い夜を語る
安住紳一郎さんがTBSラジオ『日曜天国』の中で3泊5日の強行スケジュールで行ったスペイン取材についてトーク。その帰りに飛行機の乗り継ぎを失敗し、深夜のドイツ・ミュンヘンで降ろされた際の模様を話していました。

(中澤有美子)フフフ(笑)。

(安住紳一郎)そしたらなんと、私のそのドイツでの滞在記を知ってらっしゃるんですね。イギリスのコーディネーターのみなさんと、あとはイギリスで働いている航空会社のグランドホステスのみなさんが。それで「実は欠航になりまして。振替便を探しております。……ドイツでの乗り換えはないようにしますね」なんて。

(中澤有美子)フハハハハハハッ!

(安住紳一郎)笑ったよ。なんか、嬉しかった(笑)。すごくその、日本人コミュニティーが共有してくれていた。

(中澤有美子)本当だ(笑)。

(安住紳一郎)ちょっと面白かった(笑)。

(中澤有美子)フフフ、話が早い(笑)。

(安住紳一郎)話が早いよね。「本当ですか? 私、去年ドイツで大変な目にあったんですけど……」「知っています」「ああ、知ってるんですか? そうですか」って。「へー」って思いました。すごく嬉しかった。ねえ。

(中澤有美子)アハハハハハハッ! そうですか(笑)。

(安住紳一郎)いろんな事情を共有してくれて嬉しかった。「へー」って思った。うん。イギリスは驚くことが何個かあったんですけど、私がいちばん驚いたのはイギリスって監視カメラ社会なんですよね。中国が世界ナンバーワンの監視カメラ社会って言われていたりしますけど、実はイギリスはその上を行っているんじゃないか?っていう。街々にはカメラがたくさんあるんですが。「CCTV」とかいったかな? しかもそれは全てね、隠れているんですよ。

(中澤有美子)ああ、そうですか?

監視カメラ社会・ロンドン

(安住紳一郎)だから街の景観は壊さずにカメラはたくさんっていうね。駐車禁止とか、街の中に郊外から車を乗り入れる時には税金がかかるんですけども。街の中心部が混まないように。そういうのも全部監視カメラで見ていて、もし徴収漏れや駐車違反なんかがあったらすぐに監視カメラで後から請求が来るらしいですね。すごかった。びっくりしました。

(中澤有美子)えっ、そんなことまで?

(安住紳一郎)そんなことがあるんだ!って思いましたけどね。あとは個人的に驚いたのは、スーパーなんかでもらう袋、プラスチックバッグ。そこにはかならず穴が空いているんですよ。

(中澤有美子)えっ?

(安住紳一郎)子供が窒息しないようにということで。全部スーパーの袋には穴が空いているんですよ。なので観光客なんかがちょっと買ったんだけども溶けて食べないソフトクリームなんか、そこに入れがちですよね? ちょっと汁漏れしている果物とか。そうすると当然、ダラダラダラダラこぼれるっていう、そういう惨事が……それはそれでなかなか大変な惨事で、あっちこっちでそれを見かけましたけども。国が違うと全然違うな、なんて思いましたけどね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)大変いいところでした。あと、蚊がいないんですね。びっくりしました。

(中澤有美子)まだ寒いからじゃないですか?

(安住紳一郎)いや、夏もいないらしいんですよ。「いない」っていうと語弊がありますけども。比較的涼しいところなんであんまり活発な活動をする蚊がいないらしくて。蚊に刺されるということはほとんどないらしい。なので外のバーベキューとかいつでもできるって喜んでいましたね。ちょっとうらやましいですけどね。

(中澤有美子)いいですねー!

(安住紳一郎)ロンドン、夏の平均気温は15度から25度ぐらいということのようですね。大変にいいところでした。あとはね、赤い2階建てのバス。ハイデッカーっていうんですか? 私、乗り物が大好きだからちょっと空き時間があったんですけども、すぐに無意味にバスに乗りましたね。ええ。

(中澤有美子)2階席に?

(安住紳一郎)2階席のいちばん前に座りますとね、本当にジェットコースターみたいな感じになりますよね。ザーンと見えましてね。日本、香港と一緒で左側通行ですもんね。楽しかったー! 憧れだったんで。そしたら楽しく乗っていたら、そのハイデッカー、2階建てバスがバーン、ガシャーン!って事故にあっちゃってね。

(中澤有美子)ええっ?

(安住紳一郎)「はあっ!」って思って。ヨーロッパの中で左側通行ってイギリスだけだから、ヨーロッパの他の国から来た人たちが車で右側と左側を間違えちゃうっていうことはよくあるんだけども。助手席とか運転席に乗っている人が右と左を勘違いするんで、「車はこっち側にはこないだろう」って他の国の人が結構車が通っている側の方を注意せず、後ろも見ずにドアを開けちゃうことがあるらしいのね。

(中澤有美子)ああーっ!

(安住紳一郎)普通は逆になりますもんね。歩道側っていうのかな? で、そこをギリギリ通っていたバスがドアを開けちゃったその路駐していた車のドアにぶつかって。そのドアを引っ掛けちゃったんですね。そしたら結構そのバスのフロントガラスが割れちゃって。「はあっ!」ってなりましたけどね。そして私、あんまり英語はしゃべれないんで。まあちょっと、ねえ。「違うバスに乗り換えてくれ」みたいなことを言われて。「あら……」って思って。それで降りましたよね。そしたらそのドアを後ろを見ずに開けちゃった車が停まっていたんですけども。それを運転していたのがたぶん50歳ぐらいの女性の方と、助手席には娘さんかなんかが乗っていたんですが、娘さんは慌ててなんか外に誰かに電話をしに行っていなくなっちゃっていたんですけども。

(中澤有美子)ええ。

(安住紳一郎)そしたら、ドライバーの女性の方がショック状態に陥っているんですよね。そういうの、ありますよね。交通事故とかで急にびっくりしちゃって。体は特にぶつけていないんだけども、あまりのショックに過呼吸になっちゃって。そういうのって危ないですもんね。それで亡くなる方、いらっしゃいますもんね。ショック死っていうんですか? それで、まあ泡は噴かないけども、その白人の女性の方、日本人とはちょっと違う感情の表し方をしますから。もう大変な感じになっているんですよ。そしたら、周りにそれをフォローする人は、娘さんがいなくなっちゃっているので誰もいないから。「あ、あ、お、俺だ?」って思って。

(中澤有美子)おおっ!

(安住紳一郎)「でも俺、英語しゃべれないしな……」って。困ったけど、これはでもね、人としてやらなくちゃいけないと思ったからさ、がんばって行ったんですよね。その時に、なんて言葉をかけていいのか、私は日本での英語教育では習っていないからっ! なんて言葉をかけていいのかよくわからないから……とりあえず、「You are OK.」って言ってきましたね(笑)。

(中澤有美子)いや、いいと思います!

(安住紳一郎)いいよね? そうだよね? うん。「ああ、はーっ!」って思ったから。

(中澤有美子)他にいなかった。安住さんだけだった?

「You are not guilty.」

(安住紳一郎)俺しかいないから、俺がやるしかないなって思ったけどね。でもやっぱり、ねえ。そういう時の咄嗟の一言って大事だなって思ってね。で、一生懸命考えたんですけどね。「You are OK. You are OK…」って。で、その後に「You are not guilty.」って言ったんですね。「あなたは無罪だ」っていうことで。でも「いいのか、これで?」って(笑)。「あああーっ! いいのかな? とりあえず、いいのかな?」みたいなね。

(中澤有美子)うん。落ち着いてもらわないとね。

(安住紳一郎)だよね? 「ん、ちょっと待てよ? ギルティ? ノット・ギルティ? 『お前は有罪だ』って言ったら逆効果だな?」とか思って。「はあーっ!」って思って。

(中澤有美子)「not guilty」でしょう?

(安住紳一郎)「いんだよね? はあーっ!」って思って。「俺の知っている英単語、フルで活用したけどこれしか出ねえよ! はあ、はあーっ!」って思って。「ああ、ああ……間違ったらどうしよう?」みたいな。俺自身が「はあ、はあーっ! ど、どうしよう? さっきの……はあーっ!」って思って。

(中澤有美子)フハハハハハハッ!

(安住紳一郎)で、俺がそこからその滞在先のホテルまで歩いて15分ぐらいで戻れるんだけど。それでその後に娘さんが戻ってきて、「謎の東洋人、もういい!」みたいな感じになっちゃったから。「Thank you, Thank you!」みたいに。「OK, thank you.」みたいになって。「下がれ、下がれ!」ってなってお役御免になるんだけど。そこからホテルまで戻るのに10分ぐらいかかるんだけども、私が今度は過呼吸気味だよね! 「はあ……はあ……ああー、こんなんでよかったんだろうか?」みたいに。「ふーっ! 私、間違っていたことを言っていたらどうしよう? ああ、不要に人を傷つけていたら……はあ、はあ、はあ……」みたいな。

(中澤有美子)大丈夫、大丈夫! 「You are OK.」よ!

(安住紳一郎)で、コーディネーターさんに「あ、あたし、余計なことをしたかも……はあ、はあ……」「安住さん、落ち着いてください! 安住さん、落ち着いてください!」「はあ、はあ……ちょっと、はあ、ここから10分ぐらいのところ、見てきてもらっていいですか? はあ、はあ、はあ……」って。

(中澤有美子)「見てくる」? あ、現場を?

(安住紳一郎)現場をね(笑)。「はあ、はあ……なんかおかしなことになっていたら申し訳ないので……あたしが、できもしないでしゃべっちゃって……私が……よかれと思ってやったんだけども……はあ、はあ……ギルティって……ノット・ギルティで無罪で言いんですかね? なんかあの、バナナラマの歌に『第一級恋愛罪』っていうのがあって、『You are not guilty』っていう……歌があったんでその時の単語が急に出てきたんで……それを言ったんですけども、よかったでしょうか? はあ……」。

バナナラマ『第一級恋愛罪』

(中澤有美子)フハハハハハハッ!

(安住紳一郎)「落ち着いて!」「はあ、はあ、水を……水を飲みたい……はあ……あたしの、ガスなしの水を……ノンガス、ノンガスがほしい……はあ、はあ……」みたいな。

(中澤有美子)大丈夫ですか? フフフ(笑)。

(安住紳一郎)うん、くだらないよねー。でもちょっと、余計なことをして出しゃばっちゃいけないしね。

(中澤有美子)いやいや、最大限によかったと思いますよ。見ていないですけども。

(安住紳一郎)そしたらやっぱり監視カメラ社会、パトカーがすぐにバーッと来ましたね。監視カメラで見ているんでしょうね。すごかったですねー。すいません、ちょっと興奮しちゃって(笑)。

(中澤有美子)フフフ(笑)。

(安住紳一郎)ちょっと興奮した時の再現をやったら、どんどんどんどんそれに入り始めちゃって(笑)。

(中澤有美子)フフフ、またなってきて(笑)。

(安住紳一郎)またなってきちゃった(笑)。すいません。うん。

(中澤有美子)それは事件でしたねえ。

(安住紳一郎)で、戻ってきたのが金曜日の夜だったんですけども。

(中澤有美子)ああ、そうでしたかー。過密だったんでしょうね。きっとまた。

(安住紳一郎)そしたら、金曜日に帰ってきましたら私の担当している『ぴったんこカン・カン』、3時間スペシャルっていうのをやっていましたもんね。そしたら、番組冒頭から「安住から重大な発表がある」なんていって。そういうような番組の作りになっていて。で、私は「そういうやり方はやめた方がいい」って製作とかと話し合いを重ねたんですけども。3時間スペシャルということもあってある程度、最後まで見てもらうお客さんもほしいという狙いもあったんだとは思うんですけども。それでも、「最近はそういうやり方をすると、非常に信頼を失うことになるから。長い目で見て、得策ではない」っていうことは言ったんですけども。

(中澤有美子)うんうん。

「重大発表演出は得策ではない」

(安住紳一郎)まあなかなかね、いろいろ私1人の意見も通らないものだからそういうことになって。でも、いま私から「大事なお知らせがある」なんて言ったら、結局はその新番組が始まるとか、オリンピックの番組を担当するっていうことを報告するっていう結論になるんですけども。でもね、ちょっとだいたいの人は「あら?」なんて。最近ね、いろいろと春風亭昇太さんもご結婚なさったりしているから。「安住紳一郎もついにそういうような結婚とか、あるいは違う人生を選んで職業を……会社をやめるとか、そういうことになるんじゃないか?」っていう風に思いますよね。

(中澤有美子)うんうん。そうですね。

(安住紳一郎)私もだから、よくないなと思って。それは大変、お叱りもたくさんいただきましたし。

(中澤有美子)ああ、そうですか。

(安住紳一郎)よくないですよね。やっぱりね。うん。なんか、人の心をわざとざわつかせてっていうか。しかも私はこうやって放送局で情報を伝える側だから、「お知らせがある」ってビジネス上の連絡みたいなのは、そういうのをやっていると次に今度、本当に大事なことを伝える時にみなさんが耳を貸してくれなくなるからそういうのはしない方がいいっていう話をしたんですけども。それは内輪の話でちょっと申し訳ないんですけどもね。

(中澤有美子)ええ。

(安住紳一郎)そしたら、会社とか番組に入る公式なクレームとは別に、私自身にもやっぱり携帯電話の方にクレームが入るわけですよね。それは私の知人たちからのクレームで。そのクレーム処理も大変なんだっていう話ですよね。

(中澤有美子)ああ、そうですよね。

(安住紳一郎)まあね、これは本当にどうでもい話なんだけども。

(中澤有美子)「いやいや、びっくりしたよ」って来ますよね。そりゃあね。

(安住紳一郎)うん。「なにかな?って思ったけども。3時間、最後まで見ちゃったよ。そしたら、なんだ。そういうことか」みたいな。で、うーん……まあ、ここだけの話ですよ? まあ最近はちょっとね、ネット記事なんかもあるんで。なんかね、そういうことになるとちょっと厄介なんですけども……まあ、私のその友人とか知人っていう風に言うと聞こえはいいですけども、昔お付き合いをしていた女性とかね、元カノとかからなんか……「なんかあえて本人に電話して聞くのも変だから、番組でそういうお知らせがあるんだったら見てやろうと思って最後まで見ちゃったわよ!」みたいな。そういう……。

(中澤有美子)ああー。

(安住紳一郎)で、俺それもさ、「はあ、はあ……はあ、はあ、ひ、久しぶり……久しぶりでちょっと話したかったけど……それでまた怒らせちゃったらごめんね……」みたいな、そういうことになるでしょうよ?

(中澤有美子)フハハハハハハッ!

(安住紳一郎)という風に思ってね。これはほら、誰にも伝わらないからちょっとみなさんにお伝えしておこうと思ったんですけどね。

(中澤有美子)ああ、そうですね。そう。想像できます。そうねー。

(安住紳一郎)あとは思いもしない、脚本家の三谷幸喜さんから直接クレームのメールをいただきましたもんね。

(中澤有美子)フハハハハハハッ!

三谷幸喜さんからもクレームのメールが届く

(安住紳一郎)すっごい短いのが。三谷幸喜さんとは一度、仕事でお世話になったんですけども。その時にメールアドレスを交換したんですけども。突然、金曜日の夜。夜中に三谷幸喜さんからメールがパーンと入って。「あっ! なにかあったかな?」って思って。「もしや共通の知り合いになにかがあったのかな?」みたいに見たら、「ああいう演出はよくない」っていうのがピシッと来ましたね。

(中澤有美子)アハハハハハハッ!

(安住紳一郎)どうよ? これだけ尊敬している脚本家の三谷さんから直に注意を受ける金曜日の夜。

(中澤有美子)帰国早々ね(笑)。

(安住紳一郎)まあ、みなさまにもご迷惑をおかけしましたけども、私自身もいろいろとね、感じておりますので。ご容赦いただきたいと思います。さて、話が長くなりました。今日は七夕にちなんでこのテーマです。「私の小さな願い」。ちょっと話が長くなりましたね。申し訳ございません。海外から戻ってきたばかりなので少し、日本語に飢えている感じがしまして(笑)。

(中澤有美子)フフフ、いえいえ。

(安住紳一郎)申し訳ございません。あの、さっきのお芝居とかは問題ないよね? 大丈夫だよね?

(中澤有美子)はい。と、思います。

(安住紳一郎)すいません。ちょっと最近はね、日に日に放送コードが変わっていますのでね。確認しながらやっております。すいません。誰かを傷つける意図があってやったわけではありません。

(中澤有美子)はい。

<書き起こしおわり>

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