ハライチ岩井 バイクを買い替えた話

ハライチ岩井 バイクを買い替えた話 ハライチのターン

(岩井勇気)「うわー、これがバイクか!」なんて。「こんなところまで来ちまったよ!」なんて。で、買ったから、昔その時にワタナベで芸人をやっていたコアっていうコンビ、いたじゃないですか。その後、シェーン!っていうコンビ名にもなりましたけど。それでもう辞めちゃいましたけどね。先輩芸人で、どっちもさ、元暴走族の人たちでさ。で、ZRXが最初さ、白だったんだけど。で、「バイクを買った」なんて言って写真を見せたら「うーわ! ZRXが白かよ? ダッサ!」ってなって。

(澤部佑)コアさんに?(笑)。

(岩井勇気)「ほらほら、見てみ? ZRXの白やって!」みたいな。で、相方の人がさ、「ホンマか! 信じられへん!」みたいな(笑)。「ダッサ、こいつ!」ってなって。「ダサ坊じゃねえかよ!」みたいな(笑)。

(澤部佑)ああっ、悔しいねえ!(笑)。

(岩井勇気)わかる? この単車をバカにされた時。めちゃくちゃ悔しいの。「うーわ!」っつって。めちゃめちゃムカついてさ。

(澤部佑)本当に『特攻の拓』の世界だね(笑)。

(岩井勇気)「ふざけんな!」って速攻で黒に全塗装してさ。その後、バイク屋に出してさ。あとは、バイクに乗っていて1回、バーッてすっ転んだりなんかして。で、カウルがバキバキになってさ。腰もザーッてなっちゃったりしたことがあったんだけど。もう「”不運と踊”(ハードラックとダンス)っちまったぜ」っていうね。

(澤部佑)ああっ、出た! 鰐淵の。

「ハードラックとダンスっちまったぜ」

(岩井勇気)あ、持ちビルさんは知らないですか?

(澤部佑)えっ? 鰐淵の名言ですよ。

(岩井勇気)『特攻の拓』の鰐淵。うわっ! こんなのも知らない? こんなやつと番組やってんの!?

(澤部佑)それは知らない人もいるから。『特攻の拓』を。

(岩井勇気)なんて言ってさ。で、まあバイク屋で直してもらったりしたこともあったりさ。あとは夏の日。1人でまた夏だからって海まで行ってみるかなんてさ。

(澤部佑)結構1人でやってんね!

(岩井勇気)そう。千葉の方の海までバーッと行ってさ。で、帰りに雨がバーッと降ってきて。夕立がザーッと来ちゃって、ビショビショになって。で、雨がやんでさ。濡れた服を海沿いで流して乾かしながら帰ってきたりしてさ。

(澤部佑)すごいな。カラオケの映像みたいなことしてんな(笑)。

(岩井勇気)フハハハハハハッ! そうそう(笑)。で、腕。Tシャツの袖を肩までまくったりなんかして(笑)。

(澤部佑)カラオケの映像じゃねえかよ!(笑)。

(岩井勇気)うん(笑)。で、女とタンデムして……(笑)。

(澤部佑)カラオケの映像じゃねえかよ!(笑)。ああ、いいねえ(笑)。

(岩井勇気)まあ、そんなことを考えながらバイクをさ、バーッと磨いていてさ。「最後に1回だけ、ちょっとまたがってみるか」なんてさ、またがったらさ、もうバイクの思い出がさらにバーッと思い出してきてさ。もうディーラーが少したてば来るんだけどさ。「もう、行かないでくれ!」ってなって。

(澤部佑)ヤバい、ヤバい。ヤバいテンションになっている!

(岩井勇気)バイクのタンクをギューッと抱きしめちゃったりさ。そしたらさ、電話が鳴ってさ。ディーラーで。「そろそろ着きます」なんて。「う、ウソだろ? わ、渡さないぞ!」って。

(澤部佑)お前がお願いしたから来るんだろうがよ(笑)。

(岩井勇気)それでしばらくしてディーラーが来ちゃってさ。「おつかれさまです。これ、書類と代金です」みたいな。現金でさ、封筒に入ったもう何十万か、渡してきてさ。「こんな……こんな金のために俺はっ! チキショーッ!」って(笑)。

(澤部佑)ちょっと待ってくださいよ。お願いしたから来てるんだから。

(岩井勇気)「俺のバイクを、こんな金のために持っていきやがるのか!」ってさ。「じゃあ、バイク積みますねー」なんてディーラーの人も淡々と。トラックの荷台にさ、斜めに板をかけてさ。で、その上を手で押してディーラーが入れようとするんだけど。「あれ? なんかおかしいな……なんか、ちょっとマフラーが下に引っかかっちゃって入らないみたいです」「ん? な、なんだ? もしかして、お前も行きたくないのか?」って。

(澤部佑)マフラーが下に引っかかってるんだよ。

(岩井勇気)「お前も行きたくないって言っているのか?」って。それでディーラーが「ちょっと後ろから押してもらえます?」みたいに言われてさ、一緒に押しているんだけど。「あれ? なんかなかなか入らないな……じゃあもう1回、ちょっと助走をつけて行きます」みたいになって。もうディーラーがバーッと行って。後ろから俺もバーッて押して。でも、引っかかってさ。「うわっ、もう引っかかっちゃっているな。じゃあもう、無理やり入れますね」なんて。マフラーを下に擦りながら、ガリガリガリッ!って。「や、や、やめてくれーっ!」なんて。もう俺も泣きながら押して。

(澤部佑)フフフ(笑)。

(岩井勇気)それでガチャーン!って入ってさ。「ああ、入っちまった。チキショーッ!」って。

(澤部佑)まあまあまあ。

(岩井勇気)で、ディーラーが「じゃあ、これでー」なんて出ようとしたぐらいでさ、ちょっとなんかポツンポツンと雨が降ってきて。「あれっ? 泣いてんのか? バイクも泣いてんのか!」ってなってさ(笑)。

(澤部佑)ん?(笑)。

悲しい別れ

(岩井勇気)で、バイクがトラックに乗ったままゆっくりと出発してさ。もうなんかしばらく家の前でさ、バイクにかぶせていたシートとかを片付けながらさ、「行っちゃったな……」なんてやっていたら、携帯が鳴って。

(澤部佑)うん。

(岩井勇気)北海道のバイク屋なんだよ。

(澤部佑)おうおう。

(岩井勇気)で、出たらさ、「今日、バイクを東京に送りましたんで。よろしくお願いしまーす」なんて。「ああ、ということは、もうすぐ来るっていうことじゃん。たのしみー!」ってなって。テンション爆上げだよね!(笑)。

(澤部佑)別れた悲しみは?

(岩井勇気)来週から新しいバイクライフが始まりますから!(笑)。

(澤部佑)うわっ、なんだよ?

(岩井勇気)すっげー楽しみ!

(澤部佑)かわいそう!

(岩井勇気)いまからどういじろうかとか、すげー考えているから(笑)。

(澤部佑)うわっ、もう嫌な男。すぐに乗り換えて。嫌な人!

(岩井勇気)やっぱりね、切り替えが大事だから。

(澤部佑)うわー、嫌だ。嫌だよー! カミナリマッパっていう本命もいるし(笑)。

(岩井勇気)カミナリマッパはずーっと付き合ってますから(笑)。

(澤部佑)ああ、嫌だ(笑)。

<書き起こしおわり>

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