ハライチの澤部さんがTBSラジオ『ハライチのターン!』ラジオクラウドで親戚のお通夜の後に泊まった小津安二郎の定宿旅館について話していました。
(岩井勇気)パンサー向井くんってさ、本当に休みとかあったら1人とかで温泉とかに行くのよ。
(澤部佑)ああ、そう? 意外!
(岩井勇気)1人で温泉旅館を取ってね、1人で行って。それで1日、何していると思う?
(澤部佑)えっ?
(岩井勇気)部屋でずっとラジオ聞いてるんだって。
(澤部佑)うわあ……。
(岩井勇気)なにやってんの?っていう。
(澤部佑)めちゃくちゃ好きなんだよね。ラジオね。
(岩井勇気)それが至福なんだって。
(澤部佑)うわあ……なによ?
(岩井勇気)部屋だよ、ずっと。文豪しかその使い方、しちゃいけないんだよ。
(澤部佑)ほぼ文豪だね。すごいな。
(岩井勇気)なんなんだろうね?
(澤部佑)文豪が定宿に行ってする振る舞いだな。
(岩井勇気)そうそう。
(澤部佑)すごいな。俺もそれこそこの間、お通夜に行った時に1泊したのよ。次の日の告別式には出れないんだけど。俺は仕事で早めに帰らなきゃいけないんだけど。でも次の日にいろいろと手伝ってから仕事に行こうっていうことで1泊したんだけど。その宿がすごかったよ。小津安二郎の定宿っつって。
(岩井勇気)へー!
(澤部佑)すごいところで。
(岩井勇気)ああ、そう。どんな感じなの?
(澤部佑)もう全然別に古いし。もちろんね。いつだったかな? 明治何年とか……。
(岩井勇気)だから「歴史」っていう上乗せでしょう?
(澤部佑)そうそう。で、すごい……庭とかもあってきれいで。でも建物自体は古いしあれなんだけど。なんか、やっぱり小津安二郎まで行くとこっちもちょっと感じちゃうよね。雰囲気を。「うわあ!」っつって。で、あのいまも是枝裕和監督とかも行っているんだって。
(岩井勇気)へー。
小津安二郎監督が脚本家の野田高梧とよく宿泊して映画「東京物語」「晩春」「麦秋」などの脚本を練り執筆した茅ヶ崎館。
ゴールデンウイークは単身ここに宿泊することから始めることに。 pic.twitter.com/3jIKLrOrYU— 可香谷 慧 (@skagaya) 2018年4月28日
(澤部佑)是枝さんも2007年以降、最近の作品はずっとそこで執筆して……みたいな。是枝さんとか小津さんとかみんな、是枝さんが言っていたのかな? そこの小津さんがずっと使っていた部屋があるんだけど。そこに行くと書ける。書くのがとまらないっていうか、物書きが進むみたいな。
(岩井勇気)ふーん。澤部さん……。
(澤部佑)で、その部屋に行ってみたんですけどね。いやー、なにも……(笑)。
(岩井勇気)フハハハハハハッ!
(澤部佑)澤部はなにも(笑)。
(岩井勇気)思い浮かぶタネがない。
(澤部佑)思い浮かぶとかじゃない。そもそも書いてないんだから。別に、書く人がより書ける場であってね、そもそも俺は書いていないから。
(岩井勇気)書くものがないもんね。
(澤部佑)そう。書くものがない(笑)。
(岩井勇気)マジで俺、そんなのわかんないわ。本当に。書き物しますけど、家でしか書けない。
(澤部佑)そんなの、1回やってみれば? なんかすごい……いろいろあるじゃん。各地に有名な。又吉さんもなんか、たまにやったりっていうね。
(岩井勇気)だってパソコンで書いているんだよ? 小津安二郎のところに行ってパソコンで書いていたってさ、なんか……。
(澤部佑)まあ雰囲気は、ねえ。
(岩井勇気)マックだよ?
(澤部佑)うーん……そこは別にでも、いいんじゃない?
(岩井勇気)いいの?
(澤部佑)マック……そうねえ。
(岩井勇気)原稿用紙じゃない? なんか。
(澤部佑)まあ、雰囲気はね。
(岩井勇気)わかんない。でも本当に宿とかでいいのも俺、別になんとも思わないわ。
(澤部佑)でも俺もそうなんだよなー。
(岩井勇気)結構俺、旅行に行ったら結局行動しちゃうから。宿は別になんでもいいみたいな。
(澤部佑)俺はもう本当にでっかいホテルとか好きだな。でっかい、でーっかいホテル!
(岩井勇気)ああ、わからなくもないな。わかる!
実は家族で行くでっかいホテルが好き
(澤部佑)家族、家族、家族……!っていうでっかいホテルで、でっかいバイキング! それがめちゃくちゃ好きなんだ、やっぱり。
(岩井勇気)わからなくもないな、それ。なんか、「あっちの館、行ってみようよ!」とか(笑)。それで何もやってない大広間みたいなところを覗いちゃったりして(笑)。
(澤部佑)わかるわかる!(笑)。あんなやつ、たまんないよね!
(岩井勇気)たまらないね! あれは。
(澤部佑)言ったらちょうど宴会が終わって、その廊下のところに配膳の台とかがいっぱい積み上げられてるのとか見ると、もうたまんない。「さっきまでここで宴が行われていたんだな」って。で、キューッてなっちゃうんだね。
(岩井勇気)本当に誰もいないゲーセンとかでクレーンゲームしたり。
(澤部佑)そう。汚いアンパンマンの、なんか……(笑)。
(岩井勇気)ああ、アンパンマンの乗るやつね。アンパンマンが飛んでいるみたいな形のやつとか(笑)。
(澤部佑)たまらないね! ジャムおじさんがいたらもう喫緊で顔面を変えるだろうなっていうぐらいに汚れているアンパンマンの(笑)。
(岩井勇気)あれ、いいよね。わかるわかる。
(澤部佑)いいねえ。好きだねー。
(岩井勇気)小津安二郎のところは、なんなの? 部屋は大きいの?
(澤部佑)その小津安二郎さんが使っていた部屋は、全然大きくない。俺らが泊まった部屋は結構大きい部屋だったね。大きいって言っても、10畳一間。ポーンと。で、お庭が見えて……みたいな。でも、そんなんでも全然、すげえよかったんだよな。そこが。
(岩井勇気)雰囲気が?
(澤部佑)そう。で、朝食会場。朝食ももちろん全然普通に焼き鮭にお味噌汁、ご飯、しらすおろしとかお漬物とかだけなんだけど。ただそのメシを食う会場がいいんだよね、また。お庭がズバーン!って見えて、みたいな。そこにまた50代、60代ぐらいのおばさまが1人で来てたんだろうね。たぶん。ずっとその開放されている洋間みたいなのがあって。そこに小津さんのご本とかが並んでいて。それをずっと読んでいるおばさまとかがいて。たぶん小津安二郎ファンとかなんだろうけど。
(岩井勇気)すごい。
(澤部佑)で、そこにまた日本最古のサーフボードもあるのよ?
(岩井勇気)フハハハハハハッ! なんでだよ?
(澤部佑)すごくない? 日本最古のサーフボードよ。
(岩井勇気)なんで日本最古のサーフボードがあるんだよ? 雰囲気、違うだろ?
(澤部佑)木の。茶色い黒い木の。木だよ? サーフボードでさ、木なんだよ?
(岩井勇気)サーフボードって木だよ! 木だから!
(澤部佑)サーフボード、木のが。
(岩井勇気)うん。行ってみたいね。
(澤部佑)落ち着くね。
(岩井勇気)場所は?
(澤部佑)茅ヶ崎。茅ヶ崎館っていう。すごい。
(岩井勇気)あと、ひとつだけちょっと聞きたいことがあるんだけど。
(澤部佑)うん。
(岩井勇気)小津安二郎って誰?
(澤部佑)くぅ~~~~!(笑)。
(岩井勇気)フフフ、ごめんごめん。
(澤部佑)これは岩井さん!
(岩井勇気)これは申し訳ない。本当に申し訳ない。
(澤部佑)それは俺も別にそんな詳しくはないけどさ。岩井さん、じゃあ早めに行ってよ! めちゃくちゃ泳がしちゃってるから。じゃあ早めに言いなよ。わからないなら。
(岩井勇気)わからないわ。知らないわ。俺、全然本当に、本とか読まないし。活字も読まないし。
(澤部佑)小説家でもないんだよ、岩井さん。
(岩井勇気)あ、違うの?
(澤部佑)まあ、映画監督ですよ。
(岩井勇気)ああ、見ないんだよ、本当に。
(澤部佑)まあね。それは別に俺もそんな見ないけど。
(岩井勇気)本当、アニメ監督しかわかんない。
(澤部佑)フフフ(笑)。
(岩井勇気)細田守が行ったところにして?
(澤部佑)フハハハハハハッ! そんなのも探せば、ないかな? 細田守さんは別に、作業をする場でやっているのかな? 細田守さんもいたかな? ちょっと探しとくわ。
(岩井勇気)おねがいしまーす。
<書き起こしおわり>