ウルトラの瀧さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で大河ドラマ『いだてん』の撮影現場の模様について話していました。
(赤江珠緒)瀧さん、最近はどうですか?
(ウルトラの瀧)最近はもう今週、そして先週もなんですけども。ずーっとNHKに行っていましたね。
(赤江珠緒)ああ、『いだてん』収録ですか?
(ウルトラの瀧)そうですね。『いだてん』を収録しておりまして、びっちり行っておりました。
(赤江珠緒)そうですか。どうですか、『いだてん』は。瀧さんは足袋屋さんですよね?
(ウルトラの瀧)前回の放送から出てきまして。黒坂辛作さんという足袋の播磨屋さんのご主人の役をやらせていただいていますけども。
(赤江珠緒)主人公の金栗四三さんが履くという。
(ウルトラの瀧)見ていますか? 赤江さん、『いだてん』?
(赤江珠緒)見てますよ。昨日も博多華丸さんが来てくださる週で盛り上がりましたけども。「瀧さんの豹変ぶりがひどい!」って。
(ウルトラの瀧)なんで?
(赤江珠緒)「『陸王』の時にあれだけ足袋をバカにしていたのに、今度は足袋屋じゃないか!」って。
(ウルトラの瀧)別に僕が考えた話じゃないんです。
(赤江珠緒)フフフ(笑)。
(ウルトラの瀧)僕が考えた話じゃないですし。それ、結構ね、いろんなSNSなどでも散見されるんです。要するに『陸王』でね、足袋屋を邪魔する役をやっていたやつが『いだてん』、NHKの大河ドラマでは足袋を作る方になっているって。みんなその『陸王』を見てNHKがオファーしたと思っているんですよね。あの、NHKの大河はそんなにのんびりしてないですから。
(赤江珠緒)フフフ(笑)。ああ、そうですか?
(ウルトラの瀧)あの人たち、そんなボンクラじゃないんですよ。
(赤江珠緒)『いだてん』の方が先?
オファーは『陸王』より『いだてん』が先
(ウルトラの瀧)オファー来たのは『いだてん』の方が先じゃないですかね。決まっていたのは。
(赤江珠緒)ああ、そんなに前から? へー!
(ウルトラの瀧)『いだてん』の方が先に来ていましたから。
(赤江珠緒)ああ、そうですか。わあ! だいぶ前だ。
(ウルトラの瀧)で、そこから後での『陸王』だったんですよ。
(赤江珠緒)なんか足袋づいてますね。しかし。
(ウルトラの瀧)足袋づいてますかね。そう。そうなんですよね。
(赤江珠緒)ちょっと足袋について詳しくなるというか。「こういう足袋がいい」とか、そういう知識も入ってくるんじゃないですか?
(ウルトラの瀧)まあ、それもありますし。やっぱりNHKは『あまちゃん』の時とかもそうでしたけど。『あまちゃん』の時は板前さんの役でしたけど、そういうのがあるとレクチャーをちょっとやるんですよね。
(赤江珠緒)ああ、その職業の方から?
(ウルトラの瀧)職業の方がいらっしゃってくださって「こうやってやるんです」っていうことを教わるんです。
(赤江珠緒)ほう! 役作りのために。
(ウルトラの瀧)で、その『いだてん』でも足袋の職人さんがいらっしゃって。「瀧さん、こうやってやるんですよ」「そこはこうやって縫うんですよ」とかっていうことを教わりましたけどね。
(赤江珠緒)へー! ああ、そうですか。なんだっけ? だから『あまちゃん』の時だっけ? 瀧さんは牡蠣を剥くのが異様に早くなったって……。
(ウルトラの瀧)牡蠣を剥くのが異様に早くなったのは、ふるさと納税で……ふるさと納税をカマして50個入りの牡蠣が計3回来たんで、それを剥いておったところ職人レベルまで行きましたよっていうことですね。
(赤江珠緒)ああ、そうか。話がごっちゃになっていた。そうだ。次の朝ドラで卵焼きを焼く役の時に……。
(ウルトラの瀧)そうですね。それは『とと姉ちゃん』です。『とと姉ちゃん』は『とと姉ちゃん』で、『あまちゃん』の時はお寿司屋さんだったじゃないですか。だからお寿司屋さんのお寿司学校みたいなところに行って。それで1日ぐらいかけて「へー」なんて。
(赤江珠緒)外国人観光客みたいですね。彼らがよくやるルートみたいですね。
(ウルトラの瀧)本当に寿司職人さんを育てるところで教わったんです。で、次は『とと姉ちゃん』。仕出し屋の森田屋さんの主人をやりましたけど。あれが仕出し屋さんなんで卵焼きを焼くということで。「瀧さん、卵焼きはこうやって焼くんですよ」っていうのもやっぱりレクチャーをしていただいて。
(赤江珠緒)そうか。そこの手の使い方とかぎこちないとよくないですもんね。
(ウルトラの瀧)どうやって厚く卵焼きを作るのか?っていうのも教えてもらいましたから。
(赤江珠緒)いまでも卵焼き、できますか?
(ウルトラの瀧)できますし、僕、買いましたもん。あの銅でできている卵焼きを焼く卵焼き器みたいなやつ。
(赤江珠緒)熱伝導が違うからね。
(ウルトラの瀧)それで家でやりましたよ。
(赤江珠緒)ああ、そうですか。
(ウルトラの瀧)で、今回は播磨屋さんということですから、それで足袋の縫い方などなどは教わりましたけどね。
(赤江珠緒)ふーん! でもやっぱりドラマの収録は長いんですね。ずっとNHKなんですね。
(ウルトラの瀧)そうですね。だから、これは言って……まあ、しゃべっちゃってますからあれですけども。まあ、播磨屋さんって足袋屋さんですから、その播磨屋さんのセットを建てるわけです。要はお店一軒丸々建つわけですよ、スタジオの中に。
(赤江珠緒)うん。
(ウルトラの瀧)そしたらもう播磨屋さんのセットのところだけでずーっと撮影をやりますから。ずーっと、その播磨屋さんの中のシーンをずっとやります。だから「○話の○○シーンに播磨屋さんが出てくるので……」って。
(赤江珠緒)ああ、なるほど。そうか。播磨屋さんのシーンをどんどんどんどん、とにかく家を建てているから。
(ウルトラの瀧)そうです。だから「その後で3、4話進んだところにもまた播磨屋さんが出てくるので、それをやります」みたいな。「この話、どこでどうなっているんだっけ?」っていうようなやつをもうみっしりと!
(赤江珠緒)はー! そうか。そのセットとかも大河ドラマになると大がかりだから。そのセットとかのスケジュールがありきでどんどん撮っていくっていうところもあるんですね。
(ウルトラの瀧)そうですね。まあロケっていうかオープンセットを作っていますから。『いだてん』は。オープンセットで撮ることもあるんですけど、それは外が絡む時なんですよね。
(赤江珠緒)そうか。だって『いだてん』、撮り始めた頃から瀧さん、おっしゃってましたもんね。「とにかく作ってるセットが街を作ってるようだよ」って。
(ウルトラの瀧)街角を1個作ってあるよっていう。
(赤江珠緒)出現しちゃっている。
セットで街角を丸々作る
(ウルトラの瀧)出現しちゃってますね。だからいま、4話までやりました。その4話の間にもオープンセットだろうなっていうところが出てきているでしょうけど。だからあの市電が走っているシーンとかあるでしょう?
(赤江珠緒)あったあった。ちょっと最初に乗り込んで、酔っちゃうからもう走って大学に行きます、みたいな。金栗さんが。
(ウルトラの瀧)ああいうのとかも全部作っちゃうんですよ。
(赤江珠緒)電車、走らせて?
(ウルトラの瀧)電車、走っているんですよ。
(赤江珠緒)へー!
(ウルトラの瀧)オープンセットの中に市電が走っているんですよ。オープンセットの中に市電の線路も敷いてあるから。
(赤江珠緒)じゃあ、「いまから撮ります。電車、走ります!」って?
(ウルトラの瀧)「走りまーす」って。
(赤江珠緒)すごいですね。
(ウルトラの瀧)で、そこを街角全部、大通りから中に入った路地のところの中までみっしり作ってあるんですよ。なかなかですよ?
(赤江珠緒)へー! ああ、そうですね。
(ウルトラの瀧)だから激上がりです。
(赤江珠緒)テンション上がりますわね。そりゃあね。
(ウルトラの瀧)で、それで各お店とかの軒先も全部きれいに作ってありますしね。で、そこに人も配置して動くと、まあ本当にちょっとタイムスリップ感というか。別に俺、明治の時代を知らないですけども。「こんな感じなのかな?」っていうやつとか、細かいところまで作ってありますから。
(赤江珠緒)明治村みたいな感じ?
(ウルトラの瀧)明治村……明治村ってどこにあるんです?
(赤江珠緒)明治村って長野かな?
(ウルトラの瀧)に、あるんですか? 行ったことないからわかんないですけども。
(赤江珠緒)フフフ、いや、明治村すごいですよ。
(ウルトラの瀧)ああ、そうですか? そう。だから建物とかさ。あ、明治村って長野にあるやつ、俺は『逃走中』で行ったところかな? それは北海道か。まあ、いいや。大きめの建物とか作ってあるじゃないですか。でも、軒先の小物まではいかないじゃないですか。ああいうのって。でも軒先の小物までしっかりしてるんですよ。
(赤江珠緒)そうか。ドラマってね、時代考証がちょっとでもおかしいとダメだから。
(ウルトラの瀧)そこ、ついてくる人が本当にいるみたいっすね。前も言わなかったでしたっけ? その『とと姉ちゃん』かなんかの時に表札を取るところのシーンでネジがとめてあるんですけども。それがネジがプラスのネジ。いまだと普通じゃないですか。プラスのドライバーでキュッキュッてとめるネジ。あれでキュッキュッてやったらしいんですけど、視聴者からクレームが来て。「その時期にはプラスのネジはねえんだ!」って。
(赤江珠緒)フフフ(笑)。
(ウルトラの瀧)「マイナスのやつしかねえから!」っていうことで。クレームというか、来るんでしょうね。
(赤江珠緒)ああ、そうなの! すごいですねー。気の使い方、大変ですね。
(ウルトラの瀧)そういうところとかがありますから。もう、その美術スタッフにしろなんにしろ、すごいですよ。本当に。