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長嶋有 羽田圭介がテレビに出まくる理由を語る

長嶋有 羽田圭介がテレビに出まくる理由を語る たまむすび
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作家の長嶋有さん(ブルボン小林さん)がTBSラジオ『たまむすび』に出演。おすすめ小説として羽田圭介さんの『盗まれた顔』を紹介し、羽田さんがテレビに出まくっている理由について話していました。

(赤江珠緒)さあ、ではそんな作家、長嶋有さんがいま勧める小説ということで。今日、ご紹介いただく本はどんな本でしょうか?

(長嶋有)はい。まずはですね、羽田圭介さんの『盗まれた顔』。

(赤江珠緒)おっ、羽田さんというと、今年芥川賞をとられた。はい。

(長嶋有)あの、又吉さんじゃない方ということですね。なんか割りを食ったみたいに言われて。『割りを食った』っていうのは本当はおかしいんですけどね。受賞っていうのはどっちも同じ価値だからね。でも、そのことが面白がられていて。引っ張りだこになっているんですけどね。

(赤江珠緒)いま、バラエティーでもいろいろ拝見しますもんね。

(長嶋有)なんか、ちょっとおかしいんじゃないか?っていうぐらい出てますよね。で、その受賞作が『スクラップ・アンド・ビルド』っていうんですけど。せっかくだから『スクラップ・アンド・ビルド』じゃない方。

(赤江珠緒)じゃない方。

(長嶋有)そうそう。やっぱり受賞作しかね、話題になって売れないから。羽田さんはもう10年ぐらい活躍している作家なんで、既刊本が多いんですよ。で、別に『スクラップ・アンド・ビルド』じゃなくてもすごい面白い。で、この2012年に出た『盗まれた顔』も犯罪小説。

盗まれた顔

(赤江珠緒)『盗まれた顔』。

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見当たり捜査をする刑事の話

(長嶋有)刑事の話なんだけども、見当たり捜査っていう聞き慣れない捜査をする専門の人で。見当たり捜査って何をするか?っていうと、すごくシンプルに指名手配犯の膨大な顔写真を覚えて。骨格とか耳の形とかをとにかく執拗に、膨大な犯人の数百人の顔を覚えて。ずーっと街頭に立って、道行く人々を見続ける。

(赤江珠緒)あっ、そういうプロがいらっしゃるんですか?

(長嶋有)そうそう。

(ピエール瀧)もう罠っていうか。人間罠としてずっと街角に立ち続ける?

(長嶋有)そうそう。だから当てずっぽうみたいなことでもある、その地味な捜査をしている人が巨大な犯罪にまあ、巻き込まれるんだけれども。もう、文章がずーっと地味なの。だってずっと見ているだけだから。

(ピエール瀧)まあ、そうか。一人称にならざるを得ない。

(長嶋有)その、やっていることもただ見ているだけだから。

(赤江珠緒)劇的に捕まる!なんてこと、めったにないですもんね。

(長嶋有)そうそうそう。だから、ちょっと退屈と言えば、退屈なんですよ。新宿から池袋とか場所を変えて、『このへんはチャイニーズマフィア系列のやつが来ている』みたいなことを地味に言いながら、ただ立って見ているの。で、たまに中華屋に入ってメシ食ってるの。

(赤江・瀧)(笑)

(長嶋有)でも、それだけに、『いた!』っていう瞬間の、目の奥がキュッとなるみたいな瞬間が訪れた時の緊張感みたいなのもあるし。で、執拗に見続ける人が、つまりどんな犯人なのか?とか、どんな悪いことをしたとか、そいつへの人情っていうのが全くないわけ。顔写真しかないから。

(赤江珠緒)ああー。背景はよく知らないと。

(長嶋有)そう。背景は知ろうとしない。なんか、心ないドライな感じの刑事だし、文章になる。

(ピエール瀧)マシンのように探しているわけですね。

(長嶋有)そう。で、それもずーっと延々反復運動のように続ける。それが僕は羽田くんという人がいまテレビでやっていることと全く符合するというか。どんなテレビなら出る、出ないとかじゃなくて、テレビに出たらどうなるんだ?っていうことをひたすら彼はいまやっている。

(赤江珠緒)はー!

(ピエール瀧)なるほど。

(長嶋有)だからなんか心ないっていうかね、なんか、決して出たがりな風でもないし。

(ピエール瀧)そうか。自分のことを褒めてくれる番組だろうが、自分のことをディスってくる番組だろうが、別け隔てなく出て行って、これに出るとどうなるのか?っていうのを実験中だっていう。

(長嶋有)そうそうそう。だからね、本当に作風の通り。だから、この後に書くテレビ業界の羽田くんの作品ももちろん楽しみ。僕は勝手に書くって思っているから。

(ピエール瀧)ああー。まあ、そういう可能性は大って言えば大ですよね。きっとね。

(赤江珠緒)羽田さんはそれこそまだ30才。1985年生まれですもんね。

(長嶋有)あのね、羽田さんは芥川賞の受賞をした日、受賞待ちっていうのをするんですよ。芥川賞の候補になるとね。『記者会見に向かえるように東京都心で待っていてくれ』と。で、編集者と会議室で待ったりとかするんだけど。羽田くんとカラオケで待ったんですよ。僕が呼びかけたの。

(赤江珠緒)えっ、ブルボンさんが?

(長嶋有)はい。というのは、彼がある時、作家仲間でカラオケボックスに入った時に、いきなりなんの空気も読まずに聖飢魔IIの『地獄の皇太子』っていう曲を歌ったんですよ。

(赤江・瀧)(笑)

(長嶋有)で、僕は好きだから、『えっ?』って思ったんだけど。普通、僕は聖飢魔IIとか好きでもカラオケでは選ばないじゃないですか。『地獄の皇太子』は。せめてみんなが知っている『蝋人形の館』とか。『地獄の皇太子』って相当激しい曲で。でも、なんの頓着もなく、それを好きな曲だからって歌ったので。なんか、『ほほう!』と思って。なんか年下ならでは、下の世代だなと思って。

(赤江珠緒)うん。

(長嶋有)『受賞待ちの時さ、地獄カラオケやろうぜ!』と。だから普段、僕も歌えないようなハードな地獄の曲ばっかりを。だから僕、1曲目はAC/DCの『Hells Bells』って決めていて。

(ピエール瀧)はい。なるほど(笑)。

(長嶋有)で、もし受賞したら聖飢魔IIに『WINNER』っていう曲があるんですよ。『勝利者』っていう曲があるから、受賞したらそれ歌おうぜ!っていう。で、それを言ったら僕はただカラオケをするつもりだったのに、羽田くんは『長嶋さんがそんなのに誘ってくれたから』って、カラオケボックスに入ったらデーモン閣下の格好で・・・

(ピエール瀧)メイクしてる(笑)。

(赤江珠緒)メイクして顔・・・ええーっ!?(笑)。

(長嶋有)『なにやってんだ?』と思って。で、これがなんか翌日のニュースとかで話題になってから、彼のサクセス・・・じゃないや。テレビに引っ張りだこに。

(赤江珠緒)へー!

(ピエール瀧)なるほど。キャラとして、とんでもねえぞ!って発見かもしれないっていうことになって。

(長嶋有)だからちょっと、きっかけを作ったものとして、ちょっとギャラを・・・マネージャー的なね。

(赤江・瀧)(笑)

(赤江珠緒)なんちゅうセコいことを言い出しているんですか?(笑)。

(長嶋有)こともちょっと、ね。

(ピエール瀧)っていうのも視野に入れつつっていうやつですね。

(赤江珠緒)そうですか。はい(笑)。

<書き起こしおわり>

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