吉田豪と長谷川るみ アイドリング!!!時代を振り返る

吉田豪と長谷川るみ アイドリング!!!時代を振り返る SHOWROOM

長谷川るみさんが『猫舌SHOWROOM 豪の部屋』に出演。吉田豪さんとアイドリング!!!時代を振り返っていました。

(長谷川るみ)まあ、アイドルは向いてなかったですよね。

(吉田豪)まず、なにが向いてないと思ったんですか?

(長谷川るみ)うーん……集団行動が苦手なので。

(吉田豪)ああ、それはダメですね(笑)。

(長谷川るみ)毎日毎日同じメンバーと一緒にいるっていうのが本当に苦痛すぎて。飽きちゃうんですよね。毎回このスタジオでこのメンバーでこのスタッフさんで……って変わらないじゃないですか。刺激がなくて。

(吉田豪)『猫舌SHOWROOM』は大丈夫だっったんですか? 「鈴木おさむ、飽きたな」とかはなかったんですか?(笑)。

(長谷川るみ)あ、それは大丈夫でした(笑)。自分1人だったからまだ大丈夫だったんですけど、集団行動とか集団で楽屋も一緒とか……うるさくて。「静かにしてくれないかな?」って思っちゃって。ちっちゃい子もいたんでね。ガヤガヤガヤガヤ、朝方からロケの時にうるさかったりとか。で、本を読んでいたり音楽に集中したいのに、そうやって言われちゃったり。で、1人で音楽を聞いていると、「性格が悪い」とか「気取ってるんじゃねえよ」とかって言われたりして。

(吉田豪)フフフ、言われるんですか?

(長谷川るみ)言われてましたよ。でも、気取っているとか性格が悪いとかじゃなくて、ただ自分の世界に入るタイプなので。本を読んだり音楽を聞いたりとかしちゃうタイプなんで。なので、集団でずーっと行動をするというのがものすごく苦手で。飽きちゃってましたね。「またこのスタジオ?」みたいな。

(吉田豪)そういう性格で音楽を聞いたりしてシャットアウトして。で、あれぐらいズバズバ言っていたら波風が立ちますよね。

(長谷川るみ)そうですよね(笑)。怖いかもしれないですね。ずーっとしゃべらないで音楽聞いていて。でも、その割に人のことはすごく見ているんですよ。「あの子、こうだな」「あの子はこういうことを言った」とか。だからそれでそこを突くようなことを言うから「怖っ!」ってなると思うんですよ。普段しゃべらないのに。人間観察が趣味なんですよ。「この人はどういう人なんだろう?」とかっていろんな人の仕草とか表情とかを。新宿のアルタ前に1人で座ってずーっとひたすら3時間みたりとか。

(吉田豪)フフフ、よく「人間観察が趣味」って言う人は多いですけど、そんなにガチで観察する人はいないですよ(笑)。

(長谷川るみ)ガチで観察して。あとは妄想をしたりとかして。「このカップルは今後どうなっていくんだろう? 過去にはどういうことがあったんだろう?」とか。家族のこととか調べたりとか。妄想が激しいんですよね。だから楽屋でもただ妄想をしているだけなのに「感じが悪い」とか言われて。で、アイドルの子たちってキャッキャしているじゃないですか。

(吉田豪)それを無言で眺めながらいろいろと妄想をしていたら……。

(長谷川るみ)「性格が悪い」とか「大丈夫?」とか言われていたけど。キャッキャしている子がダメなんですよね。キャピキャピしている子が。

(吉田豪)そのテンションについていけない?

(長谷川るみ)うん。耳にキーン!って来る感じ。耳鳴りみたいな感じだったし、集団が無理でしたね。だから、3年が限度でした。

(吉田豪)でも、続いた方じゃないですか? そう思えば。

(長谷川るみ)まあ、がんばりましたね。歌って踊ったりするのは好きなんですけど、集団がダメで。「○○しちゃダメ」とか……「恋愛禁止」とか。いろいろと規制がかかるじゃないですか。

(吉田豪)まあ、普通ですけどね(笑)。

(長谷川るみ)それは、「なんで人間なのに恋愛しちゃいけないんだろう?」とか。

(吉田豪)ああ、そういう根本的な話をするタイプだ。

(長谷川るみ)わからなかったんですよ。「なんで人間なのにこういうことをしちゃいけないの?」とか。人間だから、自由じゃないですか。

(吉田豪)そうですね。人権ですよ。恋愛をする権利、ありますよ。

(長谷川るみ)そう。人権問題になるかなと思っていて。で、やっぱりアイドルグループって順位をつけられるじゃないですか。誰が人気で誰が不人気とか。

(吉田豪)AKBほどじゃなかったけど、でもやっぱり見えますよね。

(長谷川るみ)私が卒業してから個別握手会っていうのが出てきて。

(吉田豪)AKBアイドリング!!!をやってから導入されたっぽいですね。

(長谷川るみ)ああ、あれはもうすぐに辞めちゃいました。「絶対にやりたくない! すぐに辞めさせてくれ!」って言いいました。なんか、人に順位をつけるのとか、私は好きじゃなくて。だから男子とかも奪い合うとか略奪とか、そういうのは好きじゃなくて。

(吉田豪)まあアイドルって基本そうじゃないですか。「いかにセンターを奪うか」とか。

(長谷川るみ)いかにセンターを奪うか。いかにファンの人を……とか、そういう勝負事が好きじゃないんですね。みんな平和でみんな平等でみんな仲良くしたいって思うけど、そのグループにいれば仲良くできることって難しいんですよ。だって露骨に人気じゃない子と人気がある子って出ますし。個別握手会なんてなんか、人気の子と人気のない子っていうのが出るじゃないですか。なんでこんなくだらないことをやっているんだろう? もっと社会のこととか人生を変えたりとか。もっともがき苦しんで生きている人のために自分はなにかできないのかなとか、そういう風に考えちゃっているから。

(吉田豪)残酷な世界ですよね。嫌でもメンタルを病むシステムになっているから。

(長谷川るみ)そう。だからなんでこんなくだらないことをやっている意味がわからなくて。そういうことをやるのを「子供っぽい」って思っちゃうんですよ。で、人気商売だけど……だからギクシャクするのは当たり前なわけですよね。

(吉田豪)「谷澤さんにポテチ投げつけた事件、あったな」とかいま、コメントに流れてきましたね。

(長谷川るみ)ああー、イライラしたんだと思いますよ。彼女の発言に。

(吉田豪)フフフ(笑)。

(長谷川るみ)子供っぽいんですよ。

(吉田豪)なるほどね。

(長谷川るみ)だからやっぱり「くだらないことを言ってるんじゃねえよ」っていうことで投げつけたんだと思います。

(吉田豪)フフフ、それはね、怖がられる(笑)。

(長谷川るみ)くだらないから。私の周り、みんなやっぱり頭がいい人が多くて。社会に対してなにができるか?って考えている人が多かったりするので。そういうちっちゃなことでグチュグチュ言っている人にちょっとイライラしちゃっていたんですよ。だから自分は人間だから自由を奪われるのも嫌だし、順位をつけられるのもないし。動物なわけではなくて、感情もあるわけだから。なんでそういう順位をつけられなきゃいけないのか?っていうのがいまだにわからなくて。

(吉田豪)控室で仲がよかった人とかいたんですか?

(長谷川るみ)いないですね(キッパリ)。

(吉田豪)「いない」(笑)。

(長谷川るみ)気の合う人もいなかった。やっぱりほら、勝負事だから。「あっちの方が人気」「こっちの方が人気」「私もセンターに出たい」とか。みんな思うから。そんな、アイドルグループってまず本当の友達ってできるのかな?って思うんですよ。アイドルをやっていて、本当の友達とか仲間なんてできるわけがないって思うんですよ。

(吉田豪)結構ね、いいことを言っていますね。仕事仲間はできるけど、友達ではないっていう。

アイドルとは格差を作るもの

(長谷川るみ)友達ではないし。いま、日本も格差社会とか言われているじゃないですか。アイドルって要するに格差を作るものだから。格差社会だと思っているんですよ。アイドルって。だからなんでそこにいなきゃいけないのかな?って。もしかしたらアイドルグループじゃなくて、普通に出会っていて。だったらみんな仲良く、いまだに一緒に深くしていたのかもしれないけど、やっぱり勝負事とか人気とか。誰のプロデューサーがお気に入りで、この子はお気に入りじゃないとか、露骨に出ますから。そんな世界にいて、ちゃんとした信頼できる友達なんてできるわけがなくて。みんな自分が売れたい、センターに行きたい、人気を勝ち取りたい……人のファンの人を奪う人だっているわけじゃないですか。

(吉田豪)うん。

(長谷川るみ)だからそんな世界に私はいたくないなって。オードリー・ヘップバーンに憧れているんで。

(吉田豪)フフフ、だいぶ違いますね(笑)。

(長谷川るみ)そう。あの人って平等を大切にするし、人の痛みもわかるし。平和だし。オードリーが大好きだから、部屋がオードリーだらけなんですよ。だから、なんで私がオードリーに憧れているのに、こんな格差社会にいなきゃ行けないんだろう?って思って。

(吉田豪)そうですね。オードリー・ヘップバーンはそういう争いはしなかったはずだって。

(長谷川るみ)みんな平等でみんなが幸せになることを願っていた人で。ユニセフとかね、やっていたじゃないですか。だから、早く辞めたくて。事務所に「辞めさせてください」って言いました。だから嫌だったわけじゃなくて。でもそのかわり、自分の居場所っていうものを作っていただいたわけですよ。やっぱりステージとか、まだ素人の小娘みたいな17歳のただの女の子に対して大人たちがいいスタジオを作ってくれて。お衣装を用意していただいて。歌って踊れるステージを用意していただいたっていうことで、自分が歌って踊ること……表現は好きなんですよ。だから「『アイドルは向いていない』っていうのになんでじゃあまだあなた、芸能界にいるのよ?」って思う方もいると思うけど私は違うのよ。表現をしたいの。役者とか。

(吉田豪)はい。そういう争いじゃないっていうことですね。

(長谷川るみ)そう。ただ表現者なんですよ。

(吉田豪)同じグループ内でのそういう格差をつけるようなものじゃなくて。

(長谷川るみ)そう。そんなのくだらない、おままごとちゃん。

(吉田豪)フハハハハハハッ! 「おままごとちゃん」(笑)。

(長谷川るみ)おままごとをやっているようにしか見えないわけですよ。じゃなくて、私は苦しんでいる人とかに自分の声とかトークとか演技力で、人に伝えていきたいっていうところだったので。芸術的なところは好きなんですが、そういったものは全くなくて。3年間が限度でした。

(吉田豪)アイドリング!!!の戦いっていうのはまたちょっと別だったじゃないですか。相撲で格差をつけるとか。なにか、体を張った戦いで順列をつけていくような。

(長谷川るみ)そうですよね。

(吉田豪)そういう番組でしたよね。でも、体力は比較的ない方で?

(長谷川るみ)ないです。全くない。運動が苦手なので。それもなんでやっているのかわからなかった。意味がわかんないなって。「まあ、仕事だし……」みたいな感じでしたよ。

(吉田豪)フフフ、だいぶ冷めてましたね。

(長谷川るみ)ああ、冷めてます。私、すごく冷めているんです(笑)。

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