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渡辺志保 トラヴィス・スコットのキャリアを語る

渡辺志保 トラヴィス・スコットのキャリアを語る INSIDE OUT
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渡辺志保さんがblock.fm『INSIDE OUT』の中でラッパー トラヴィス・スコットを特集。トレンドセッター・トラヴィスのキャリア初期から最新作『ASTROWORLD』に至るキャリアについて話していました。

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(渡辺志保)ということで、今日の特集企画に参りたいと思います。先週、リル・ウェイン特集というのをお届けしまして。なかなか1人のアーティストの過去まで遡ってお送りするのもいいじゃないかということで。

渡辺志保 リル・ウェインのキャリアを語る
渡辺志保さんがblock.fm『INSIDE OUT』の中でラッパー リル・ウェインを特集。キャリア初期から最新作『Tha Carter V』に至るキャリアとその功績について話していました。

かつ、素晴らしいタイミングで今週10月31日にトラヴィス・スコットの最新アルバム『ASTROWORLD』の日本国内盤が発売ということでですね。こちらの国内盤、本当に本当に偶然なんだけど私、渡辺志保か解説を書いております。そういったつながりもあって、是非とも皆さんに聞いていただきたいなと思い、かつ、「トラヴィス・スコットってどんな人?」って思ってる方がたくさんいらっしゃるかもしれませんので、この特集を組むに至ったということになります。

ちなみにこのアルバム、発売されたのは8月なんだよね。で、いまはもう10月末じゃん? で、これはソニーから出るんですけど、ソニーさんも「ちょっといつ国内盤が出るかわからないけど、とりあえずなる早で原稿をお願いできますが?」みたいな連絡いただきまして。「ガッテン承知の助!」と、リリースから1週間後ぐらいに私、バーッと書いて原稿を送ったのね。だから、それを念頭に置いて、もしライナーノーツを読まれる方は読んでほしい(笑)。なんで、もうちょっと情報を入れたかったなというね、私なりの感想もちょっとあるんですけれども。「これ、発売して1週間ぐらいで書いたのか」っていうのをですね、皆さん臨場感とともに味わっていただきたいと思います。

アストロワールド
Posted at 2018.10.31
トラヴィス・スコット
SMJ

(DJ YANATAKE)フフフ(笑)。

(渡辺志保)で、トラヴィス・スコットってもうこの『INSIDE OUT』をスタートしたのと同じぐらいの時期にだんだんシーンで頭角を現してきたというイメージがありまして。今回もこの特集をするにあたり過去のトラヴィスの曲とかをいろいろと再ディグするじゃないですか。ディグりなおすじゃないですか。「ああ、この時にAKLOくんがこんなこと言っていたかもな」って。この番組、ご存知ない方もいるかもしれませんけど、最初の頃はAKLOさんが一緒に3年間、番組のナビゲーターをやってくれていて。「ああ、この曲はAKLOくんと紹介したな」とか「この曲、AKLOくんと話したな」とか。AKLOとの思い出をたどるように今日の特集の準備をしましたっていう感じです。

まあ、そもそもトラヴィス・スコットっていうのはヒューストンのミズーリ・シティというエリアがありまして、そこの出身ですね。で、ミズーリシティ出身のミュージシャンといえば、他には何とビヨンセがいるんですね。まあビヨンセの地元っていうぐらいだからさ、そんなにゲットーではない。中流階級、もしくはそれよりちょい上の方々が住むエリアらしいんですね。で、トラヴィス・スコットさんも例に漏れず、お父さんはミュージシャン。お母様がアップルで働いてらっしゃるんですって。超エリート家庭っていう感じがするんですけども。

そんなこともありまして、3歳の頃……お父様はソウル・ミュージックのドラムやピアノを演奏していた。そしてその父親……トラヴィス・スコットのおじい様に当たる方もまたミュージシャンだった。そして、3歳の頃にはすでにお父さんからドラムキットをプレゼントされていたらしいんです。その後、ピアノを習い始めるらしいんだけど、「ピアノでは女の子にモテないから」という理由でビートメイキングをスタートする。なので、もうティーンの頃にはビートメイキングをスタートしていたんですけれども。まあ、ただビートを作るだけではなくて、自分にプロデューサーという概念を与えたのがまさにカニエ・ウェストの存在だったらしいんですよね。

プラス、地元の先輩というつながりからなんでしょうか。マイク・ディーンという、本当にヒューストンの名だたるラッパーたちを支えながら、カニエ・ウェストの諸作でも非常に重要な役割を担っている、なんだろう? ヒップホップ天才みたいな……トラックもご自身で作るし、プロデュースもこなすし、あとはエンジニアリング。マスタリングもこなすというスーパー天才ビートメーカーというかプロデューサーがこのマイク・ディーンという方なんですけども。そのマイク・ディーンともトラヴィス・スコットが高校生の頃から親交があったとのことなんですね。

ちなみにトラヴィス・スコットは音楽もかなり幅広く聞いているみたいで、ビョークが好きとか、あとはコールドプレイが大好きだそうなんですよ。で、コールドプレイのメロディーセンスとか、あとはそのメロディーのちょっと暗い感じ。ああいったところが非常に好きだという風に初期のインタビューで答えておりました。で、地元でビートをちょいちょい作っていたトラヴィス・スコットなんですけども、高校を卒業して、その後に大学(カレッジ)に進学するんだけど、19歳の頃にはもうドロップアウトしてしまったんですね。

で、親に内緒でドロップアウトした。かつ、母親にに電話で「ちょっと教科書代が超高いから、お金送ってくんね?」って言ってお金をもらって、その金でニューヨーク行きのエアチケットを買って。プラス、生活の足しにしていたらしいんですよ。それで親に黙ってドロップアウトして。その後に親御さんがカレッジへトラヴィスに会いに行ったところ、「息子さんはもう辞めましたよ」ということで、それを知って激怒ということがあったらしいんですけども。まあ、トラヴィスの音楽生活がそこから始まる。

で、ニューヨークに行ったけど、なかなか成功せずに、そのニューヨークにいた友達がね、「俺らLAに行こう。LAの方が音楽関係者の知り合いが多いから、LAに行こう!」っていうことでLAに行くんだけど、そこでもなかなか芽が出ずに、一旦ヒューストンに帰ったらしいんですよ。でもその時に親御さんにね、「お前、勝手に大学辞めて、金までむしり取って何たることだ!」って追い出される。そしてまたLAに戻ったっていうストーリーがあるんだけどその、LAに戻って飛行機を降りたら、めっちゃテキスト(SMS・ショートメール)が自分の携帯にワーッと届いていたと。

それが誰からのテキストかというと、T.I.だったんですよ。当時、トラヴィスはネット上で……まあ、いまも一緒ですよね。ネット上にポチポチと自分の、ラップもしてましたからラップの曲を載せたり、自分のビートを載せたりしてたんですけども。どうやらそれを、どういった経緯かはかわからないけれども、T.I.がネット上でトラヴィス・スコットのことを見つけて、実際にトラヴィス本人にメール送った。で、「1回、あなたに会いたいからアトランタまで来てくれないか?」と言ってですね、トラヴィスはヒューストンに戻って家から追い出され、LAにまた向かうんですけども、その足ですぐにまたアトランタに行ったそうなんですよ。で、T.I.と面会する機会を得たということなんですね。

で、さらにトラヴィスにめちゃめちゃチャンスが訪れるわけなんですけど。その後に、本人ではないんですがアーティストのマネージャーさんというか、お世話を方から連絡が来て。何と、「カニエ・ウェストがお前に会いたがってるからニューヨークに来い。カニエがいま、作品を作ってるから是非ニューヨークに来て、お前のビートを聞かせてくれ」と言われまして、 トラヴィス・スコットはその後にニューヨークに飛ぶわけなんですね。なので、自分が本格的に自身、トラヴィス・スコットのキャリアをスタートする前に、T.I.。そしてカニエ・ウェストという2人の大物ラッパー、大物アーティストからラブコールを送られていた存在というのがトラヴィス・スコットです。

そしてニューヨークに飛んだトラヴィス・スコット。そこからですね、彼のキャリアが一変するんですけど。ちょうどトラヴィスがニューヨークに行った時、カニエ・ウェストはG.O.O.D. MUSICのコンピレーションアルバム『Cruel Summer』の製作中だった。その時にちょうど、まあ『Mercy』とかを作っていたあたりらしいんですけれども。

G.O.O.D. Music-Cruel Summer
Posted at 2018.10.31
Kanye West
Imports

そこでカニエがトラヴィスに「じゃあちょっと君のビートをいくつか聞かせてよ」って言って、その場でセッションをすることもあったし。プラス、チーフ・キーフの『I Don’t Like』っていう曲がありますよね。それのG.O.O.D. MUSICリミックスていうのが、まあプシャ・Tとかみんな参加してるリミックスっていうのが2012年に発表されたんですけど。そのアレンジなんかを当時のトラヴィスがやっていたみたいなんですよね。で、トラヴィスがカニエにいろんな自分のビートを聞かせていくうちに、「ああ、このビートいいじゃん!」っていうことで1曲、採用になったらしいんですよ。しかも「このビート最高だし、お前もラップで参加しろ」って言って、その場でトントン拍子に決まった曲が『Cruel Summer』に入っている『Sin City』という曲なんですよね。

で、『Cruel Summer』自体は2012年9月に発売されたアルバムなので、少なくともこの『Sin City』は2012年の初旬ぐらいにレコーディングされた曲なのかなという風にも思うんですよ。ということは、いまが2018年の秋だから、『Cruel Summer』の発売から6年ぐらい経っているんだけど。6年前にトラヴィス・スコットが作ったビートかと思いながら、ちょっと聞いてください。『Cruel Summer』から『Sin City』です。

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『Sin City ft. John Legend, Travis Scott, Teyana Taylor, CyHi Da Prynce & Malik Yusef』

(渡辺志保)はい、いま聞いていただきましたのは2012年に発表されたG.O.O.D. MUSICのコンビネーションアルバム『Cruel Summer』に収録されている『Sin City』をお届けしました。最初の1バース目がトラヴィス・スコットのバースで。このビート自体もトラヴィスのビートなんだけど。おそらくまあ2012年に作った曲であるから、1992年生まれのトラヴィスはこの時はハタチだったんですよね。恐ろしい!っていう感じですよね。

ちなみにトラヴィス・スコットが自分のインタビューで答えてるんだけど、初めてカニエに会った時、カニエは携帯電話で話しながら部屋に入ってきたらしいんですよ。で、トラヴィスは「うわっ、カニエ、携帯で話しながらかよ……」って思ったらしいんですね。で、そしたらその後に「タコベルのタコス、いる?」って言ってタコスをエルメスかなんかのすごい高級なお皿に……ファーストフードのタコベルのタコスをめっちゃ高級のお皿に乗せてトラヴィスにくれたらしいんですよ。

で、トラヴィスはサワークリームが苦手なんだって。それでタコスをペラッとめくると、そこにサワークリームが入っていて。「うわっ、ヤベッ! 吐きそう……」とか思いながらも。で、カニエが「あれ? タコス食べないの?」って言うからさ、「あ、いや、美味しいっす。タコス、美味いっす!」って。もうめっちゃ「ううっ……」ってなりながらタコベルのタコスを食べて一緒にビートを聞いたというのをインタビューで語っていて。なんかかわいいなって。ハタチの男の子、そりゃあね、そうよねっていう感じのエピソードがあって。

で、そこからトラヴィス・スコットはもう本当にトントン拍子で自分のキャリアを駆け上っていくんですけど。この『Sin City』を始め、『Cruel Summer』では何曲かトラヴィスが参加しているっていうことになりまして。まあ早耳リスナーにとっては『Cruel Summer』を聞いて、「このトラヴィス・スコットっていったい誰なんだ!?」っていう風に、「ワーッ!」ってなったんですよ。で、その後に私が非常に印象残っているのは、さっきも私がしゃべっている裏でかかってましたけれども。プシャ・Tの『Blocka』っていう曲があるんですよね。(BGMを聞いて)ああ、これこれこれ。

これ、イントロはポップコーン(Popcaan)がしゃべってるんですけど。これがその『Cruel Summer』の後に出たプシャ・Tのアルバムからのシングル『Blocka』なんですよ。で、フックを歌っているのがトラヴィス・スコットなんだよね。トラック自体はヤング・チョップですね。「Young Chop on the Beat」っていうシグニチャー・ボイスが入っていますけども。(曲を聞きながら)「I got dollars on my blocka Serve it to my flocka♪」っていう、これがトラヴィス・スコットの声なんだけど。これだけ聞いてさ、もうトラヴィスだってわかるじゃないですか。で、本当にデビューそこそこ、数ヶ月ぐらいの男の子なんですけども。その当時ね、「おおっ、トラヴィス・スコットってめっちゃ耳を引く子だな」という風に思ったのをめちゃめちゃ覚えてます。

で、曲自体もすごいかっこいいしね。ということで、G.O.O.D. MUSIC、ひいてはカニエ・ウェスト、そしてプシャ・Tのフックアップがあり、いよいよ2013年5月に待望のファースト・ミックステープの『Owl Pharaoh』をリリースします。これ、当時めっちゃ『INSIDE OUT』でもかけてた気がします。話題にした気がしますけれども。もうさ、ゲスト陣もすごいし。すごいクオリティーっていうか、この一作を聞いて『ASTROWROLD』を聞いても、なんら遜色ないというか。だから最初から本当にトラヴィス・スコットの色っていうのが出来上がっていたわけですよね。それはやっぱりトラヴィス自身がね、ラップの能力もさることながら、プロデューサーとしての能力にも長けていたからこそ、あのブレない世界観が5年前ですけれども、2013年からすでに出来上がっていたんじゃないかと思います。

で、私最近ちょっと落とし穴というか、すごくハッとさせられることが多いんだけど。この時期にめちゃめちゃ良作なミックステープが2007年から2013年ぐらいの間に、すごくたくさん発表されたと思うんですよ。エイサップ・ロッキーのとかさ、ドレイクのとか。でもそれって、当たり前だけどSpotifyとかAppleMusicのサブスクリプションにはないんだよね。だからDat PiffとかLive Mixtapeとかを自分でディグらないとないから。そのSpotifyだけとかAppleMusicだけを聞いてトラヴィスとかエイサップ・ロッキーを聞き始めた子にとっては、これってもう存在しない作品になってるんだとかって思っちゃって。

(DJ YANATAKE)なるほどね!

(渡辺志保)ちょっと怖くなったっていうか、まあ100%老婆心なんですけども。だからSpotifyとかで見ると、後から話すけどでも。トラヴィスのファースト・アルバムって『Rodeo』なんだよね。でもその前には『Days Before Rodeo』があって、この『Owl Pharaoh』っていう2枚のミックステープがあるから。もし、「全然知らなかった!」っていう方がいたら、ぜひぜひいまからでも聞いてほしいと思います。

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『Owl Pharaoh』

(渡辺志保)で、この『Owl Pharaoh』は2013年5月にリリースされた。T.I.とか2チェインズとかも参加しているんだけど、たとえばトロ・イ・モア。まあトロ・イ・モアはインタールードだけの傘下なんですけど、そういったゲストも参加している。

で、2013年に他にはどんなアルバム、楽曲が流行ったのか?って思ってちょっと遡ってみたんだけど、たとえばミーゴスが『Versace』をリリースしたのも2013年。

そしてこの年のイヤーエンド、年間チャートですけれども。ビルボードの年間チャート1位はマックルモア&ライアン・ルイスの『THRIFT SHOP』。

その後にジャスティン・ティンバーレイクの『Suit & Tie』とかジェイ・Zの『Holy Grail』が年間チャートに続きまして。そのちょっと下にドレイクの『Started From The Bottom』とかエイサップ・ロッキーの『F**kin’ Problems』とかケンドリック・ラマーの『Swimming Pools』とかが続くわけ。なので、2013年ってド・メジャーのド・パイセンたちの王道サウンドが流行る一方で……まあ、マックルモアは先輩ではないですけども。まあああいうポップなサウンドが流行る一方で、徐々に新しい……このトラヴィスとかミーゴス、ケンドリック・ラマーやエイサップ・ロッキーもそうですけど。徐々にそういう新しいバイブスを持った若手、次の世代たちの楽曲がちょうど混ざり始めたのがこの2013年ぐらいだったんじゃないかなという風に遡って感じたことではあります。

というわけで、早速ですね、この2013年に発表されました『Owl Pharaoh』の中からT.I.と2チェインズをフィーチャーした『Upper Echelon』という曲を聞いていただきたいと思います。これ、ミュージックビデオもすごいかっこよくて、当時夢中になって見た覚えがありますので、ぜひぜひチェックしてください。それでは聞いていただきましょう。『Upper Echelon』。

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Travi$ Scott『Upper Echelon ft. T.I., 2 Chainz』

(渡辺志保)はい。いま届けしましたのはトラヴィス・スコットのt『Upper Echelon ft. T.I., 2 Chainz』。超かっこいいー!

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