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町山智浩 サシャ・バロン・コーエン『Who Is America?』を語る

町山智浩 サシャ・バロン・コーエン『Who Is America?』を語る たまむすび
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町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でサシャ・バロン・コーエンの最新作『Who Is America?』を紹介していました。

Absolutely brilliant! You have to check it out ASAP!!! #showtime #whoisamerica

Bob Robertsさん(@teamusabball11)がシェアした投稿 –

(赤江珠緒)さあ、今日はテレビ番組ということですね。

(町山智浩)今日はですね、アメリカで大問題になっているテレビ番組でSHOWTIMEというお金を払ってみるテレビ局で放送されている番組で『Who Is America?(アメリカって誰?)』っていう番組についてです。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)これは作っている人はですね、昔『ボラット』っていう映画を撮ったサシャ・バロン・コーエンというユダヤ系イギリス人のコメディアンなんですね。これは、彼はイギリスでは有名だけどアメリカでは全く有名じゃないということを利用して、「カザフスタンから来たテレビのリポーター」っていうふりをして、アメリカの有名人とかいろんな人にインタビューをしていって。そこで「これはカザフスタンでしか放送されませんよ。だから何を言っても大丈夫ですよ」って安心させておいて、彼らの非常に危険な本音……特に差別的な本音とかを聞き出して、それを映画として公開しちゃったというものなんですよ。それが『ボラット』です。

(赤江珠緒)ええーっ!

(町山智浩)で、裁判とかにもならなかったのはたぶん、現場で映像使用同意書にサインをさせているんですよ。で、映像使用同意書ってものすごい細かい字がびっしりと書いてあるから、誰も全部読まないですから。そこには本当のことが書いてあるんですよ。

(赤江珠緒)はー!

(町山智浩)で、サインをしちゃっているから訴えることができないっていう形でもう大変な問題になったのが『ボラット』と、その続編の『ブルーノ』っていう。それはオーストリア人のゲイのファッション評論家にサシャ・バロン・コーエンが扮して。で、ゲイに反対している人たちに襲いかかったりするというとんでもないやつで。で、基本的にはこの人は全部ドッキリなんですよね。

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Posted at 2018.7.24
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(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)ただ、それを続けてやっていたから、ドッキリがきかなくなってきちゃったんですよ。この人の。

(赤江珠緒)ああ、有名になってきちゃって?

(町山智浩)そう。アメリカでも顔がバレちゃったんですね。サシャ・バロン・コーエンは。で、この後、このネタはどうするんだろう?って思っていたら、やっぱりいまの技術ってすごいんで、特殊メイクで完全な別人に変身して、やっぱりドッキリを仕掛けたのがこの『Who Is America?』っていう番組なんです。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)でね、『Who Is America?』っていうタイトルはいま、アメリカはトランプ大統領によってトランプを支持する人たちと支持しない人たちでもう真っ二つに分かれている状態なんですね。だからアメリカっていうのは一体なにか?っていま、聞かれたらトランプ的なものなのか非トランプ的なものなのか……どっちもアメリカなんだけど、どっちもアメリカじゃないということで、アメリカというものがいままでずっとみんなが思っていたひとつのイメージが崩れている状態なんですね。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)だから『Who Is America?(アメリカって誰?)』っていうタイトルがついているんですよ。で、これでこのサシャ・バロン・コーエンが化ける人っていうのはまず、「エラン・モラド」っていう名前の……まあ、インチキな名前なんですけど。イスラエルの軍人に彼は化けるんですね。で、彼自身がユダヤ系なのでイスラエルなまりの英語をしゃべることは得意なんですよ。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)だから、すごくリアルなんですけども。で、あとは「イスラエルから来た政府関係者」って言うと共和党の人は会うんですよ。っていうのは、共和党はイスラエル寄りなので。本当にそのエラン・モラドという人が実在するのかどうかも調べもしないで政治家が会っちゃうんですよ。

(赤江珠緒)ふーん!

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イスラエルと親密な共和党

(町山智浩)それを利用して、まあバカげたことをやるんですけども。まず、そのドナルド・トランプが高校で乱射事件があった時に「これを解決するには学校の先生を銃で武装させればいいんだ」って言って顰蹙を買った時があったんですね。

(赤江珠緒)ありましたね。

(町山智浩)ところが共和党の多くの人たちはそれを支持したんですけども。全米ライフル協会という銃を所持する人たちの協会から多額のお金をもらっている人たちなので。あと、票ももらっているんですよね。組織的な票をね。で、彼らに会いに行くんですけども、会いに行く時にまずその前にバージニア市民武装同盟という「銃でみんな武装すべきだ!」って言っている団体がありまして。そこのリーダーのところにそのイスラエル人の軍人のふりをして行くんですよ。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)で、そのリーダーはフィリップ・ヴァン・クリーヴっていうんですけど。イスラエルの軍人に扮したサシャ・バロン・コーエンが「ワタシはトランプ大統領を支持します! トランプ大統領は学校の先生に銃を持たせるって言いましたけど、幼稚園も危ないデス!」って言うんですよ。「幼稚園に乱射犯が入ってきたらどうします? 幼稚園児もピストル持った方がいいデスね。マシンガン持った方がいいデスね!」って言うんですよ。3才とか4才の幼稚園児もね。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)そうすると、その市民武装同盟の人が「そうですね。それは正しいですね!」って言うんですよ。

(赤江珠緒)ああ、それに乗っちゃう?

(町山智浩)だから幼稚園児に銃の訓練をするっていう法案を議会に提出しよう!っていうことになっていくんですよ。それが。

(山里亮太)ええっ!

(町山智浩)それで、そのフィリップ・ヴァン・クリーヴという人と一緒に幼稚園児に銃の撃ち方を教えるっていうビデオを作って……サシャ・バロン・コーエンがイスラエル人のふりをしてね。で、そのビデオを持って連邦議会に行くんですよ。

(赤江珠緒)えっ?

(町山智浩)で、次々と共和党の議員に会ってそのビデオを見せて。「どうですか? 推薦してくれますか?」っていうことをビデオに撮っていくんですね。そうすると、見事に次々と……たとえばジョー・ウォルシュっていうイリノイ州の議員であるとか、ジョン・ウィルソンっていうサウスカロライナの議員とかが「もうこれには賛成ですね! 3才の子供はたぶんすごく頭がいいからすぐに人の殺し方を覚えますよ!」とかって言っているのを全部ビデオに撮っているんですよ。

(赤江珠緒)ええーっ!

(町山智浩)大絶賛するんですよ。

(赤江珠緒)でもそこまでデタラメなことに乗って行っちゃうんですか?

(町山智浩)騙されたんですね。それをテレビで放送しているんですよ。共和党の議員たちが次々と「3才、4才の子が銃を持ったら怖いもんないね!」とかって言っているんですよ。

(山里亮太)うわーっ、でも、そんなのを流せるんですか? それで訴えられるとか……。

(町山智浩)流していますよ。訴えられないのは絶対に同意書を取っているからだと思います。

(山里亮太)これもそうなんだ。

(町山智浩)そう。で、その同意書をよく読むと「サシャ・バロン・コーエンの番組だ」って書いてあるんだと思いますよ。

(赤江珠緒)うーん、なるほど! 過激などっきりですね!

(町山智浩)ものすごい過激ですよ。これがアメリカのコメディーなんですよ。で、あとね、ディック・チェイニー元副大統領にも会いに行きます。このエラン・モラドっていうイスラエル人のふりをしてね。で、ディック・チェイニーはブッシュ政権の時の副大統領だったんですけども、まあイラク戦争は実はそのディック・チェイニーがブッシュをそそのかしてやらせたと言われているんですよ。

(赤江珠緒)うん。

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ディック・チェイニー元副大統領も撮影

(町山智浩)でもそれは、そう言われている陰謀論なのに、このサシャ・バロン・コーエンはいきなりチェイニーに会って「イラク戦争、ディックさんやらせてよかったネ!」っていうと「そうだろ?」って言っちゃうんですよ(笑)。

(山里亮太)決定的な一言を!?

(町山智浩)そう。で、「アナタが始めた戦争はどれがいちばん好きデスか?」とかって言って、「うーん、湾岸戦争がよかったね」とかって言って。よかったとか悪かったとかっていう問題じゃないですよ、戦争って!

(赤江珠緒)だから、えっ? 言ったらこんな大物の政治家もおだてられたらなんでもこういう風に言っちゃう?

(町山智浩)おだてて引き出しちゃうんですよ。で、またね、「ブッシュさんは実はアナタの傀儡で、本当はアナタが出ればよかったんデスよ。ブッシュさんよりディックさんの方が出ればよかったんデスよ! ブッシュよりディックが見たいデス!」って言うんですよ。彼は。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)それは、「ブッシュ(Bush)」っていうのは「陰毛」のことなんですよ。英語でね。

(赤江珠緒)えっ?

(町山智浩)で、「ディック(Dick)」っていうのは「ちんちん」のことなんですよ。だから「ブッシュよりディック見たいデスね!」っていうのは言葉としてはおかしいんですよ、どう見ても(笑)。

(赤江珠緒)はー! それもわかっていて入れているんですか?

(町山智浩)わかっていてやっているんですよ。

(山里亮太)こういうジョークも入れながら。

(町山智浩)で、あとはディック・チェイニー副大統領はテロリストを拷問する時に水責めっていって口に水を大量に流し込む拷問を推奨した人として悪名高いんですよ。で、それをまた褒めるんですよ。このイスラエル人のふりをして。「ディックさん! アナタの水責め拷問は最高デスね!」とか言うんですよ。そうするとディック・チェイニーはさすがに「いや、あれは拷問じゃなくて尋問だから……」って言うんですよ。「拷問って言っちゃダメだよ」って言うんですよ。そうすると、サシャ・バロン・コーエンはイスラエル人のふりをしてね、「ああ、そうデスね。『ディックと拷問』でググッたらとんでもない写真がいっぱい出て来ました!」って言うんですよ。

(山里亮太)フフフ(笑)。

(町山智浩)「釘で売ったり、紐で縛ったり、すごかったデス!」って言うんですよ。「ディック」っていうのは「ちんちん」のことですからね。「ちんちん 拷問」で引くとそういうものが出てくるわけですよね。そういうことを言って、最後に「ディックさん! アナタのファンなので水責め用のポリタンクを持ってきました。そこに水責めの元祖としてサインしてください!」って言うんですよ。それでディック・チェイニーも「いやー、私も拷問用のポリタンクにサインするなんてはじめてだな!」なんて言いながらサインして。で、それをもらってきて、それはいまeBayで売っていますね。eBayに出しています。「ディック・チェイニーの水責め拷問用ポリタンク」って出しているんですよ。

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ディック・チェイニーサイン入り 水責め拷問用ポリタンク

(赤江珠緒)ええーっ! えっ、チェイニーさんとかそんな感じで乗っちゃうんですか?

(町山智浩)だからいかに「イスラエルの人」って言うと共和党がホイホイ出てくるか?っていうことなんですよ。どれだけつながっているんだよ?ってことですよ。

(赤江珠緒)ほー!

(町山智浩)そういうことをやっていてね。で、あと逆にリベラルな、非常に左翼の運動家、エコロジストのふりもするんですよ。彼は。で、「とにかくアメリカが2つに分断されていてよくないっていうのと、トランプ大統領を支持した白人の地方のあんまり産業がない貧しい地域の人たちを救わなければいけないんだ!」ってその人は言うんですよ。「その人は」っていうのか、サシャ・バロン・コーエンがそういうふりをするんですよ。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)で、「アリゾナの白人の老人ばっかりであまり産業がない街に行って、ここがものすごい観光地として大儲けできる、産業が盛り上がるアイデアを持ってきました」って言って、市役所でのタウンミーティングっていう市民会議にそのアイデアを提出するんですよ。で、みんなが集まってきて「うちには仕事がないし、結構大変だからそのアイデアを聞かせてほしい」って集まったところでパーン!って出すのが、「世界最大のイスラム寺院」っていうアイデアなんですよ。

(赤江珠緒)えっ? ええっ……?

(町山智浩)もうね、「中東を超える巨大なイスラム寺院を作れば、それはもう観光名所として世界中からイスラム教徒がやってきますよ!」って言うんですよ。「そしたら町おこし大成功ですよ!」って言うんですよ。そしたらその街の人たちは「俺たちはちょっと黒人が住んでいるだけでもムカムカしながら我慢しているのに、イスラム教徒なんてふざけんじゃねえ!」ってもう大喧嘩になるんですけど(笑)。

(山里亮太)それを全部放送しちゃうっていうのがすごい……。

(赤江珠緒)本音はたしかにすごく引き出していますけど……ええっ?

(町山智浩)すさまじい番組ですよ、これね。本当に。すごいんですよ。で、いますごく問題になっているのは、これによって1人の政治家がかなりヤバい立場に追い込まれてしまっているんですね。これはジョージア州にいるジェイソン・スペンサーという政治家がいまして。これが議会に法案としてイスラムの女性が顔にブルカっていう布を巻いているじゃないですか。あれを禁止するっていう法案を出した人なんです。この人は。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)あと、逆に「南部の南軍の将軍とかの銅像を撤去しよう」って言った黒人の議員に「お前な、時代が違っていたらお前は殺されていたぞ!」って言ったりしたような差別的な議員なんですね。

(赤江珠緒)ひどいな、それも。

(町山智浩)それがジェイソン・スペンサーっていう人なんですけど。その人にまたね、イスラエル人の軍人のふりをして近づくんですよ。で、「アナタの政策には賛成デース!」とか言って。「でもアナタのような人たちはイスラム教徒のゲリラとかテロリストに狙われますよ! だからそういう共和党とかの議員さんたちが身を護るための護身術のビデオを撮りましょう!」って言うんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、この人はイスラエルの特殊部隊にいたということになっているから、そういう護身術を知っているということで。で、その特訓を受けるんですよ。「まず、相手の気をそらしたりする必要があります」「逆に相手の注意を引いたりするとかそういうテクニックがあるんで、相手を驚かせる言葉を叫ぶという技もありますよ」って言うんですよ。「それは、『N』で始まる言っちゃいけない言葉を叫べばテロリストがびっくりしますよ!」って言うんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)そしたらその差別的なジェイソン・スペンサーという議員は「N」で始まる言っちゃいけない言葉として「ニガー! ニガー!」って叫ぶんですよ。それは黒人の人に対して絶対に言っちゃいけない言葉なんですよ。そしたら、そのサシャ・バロン・コーエンは「えっ? それじゃないですよ。『N』で始まる言っちゃいけない言葉は『ヌーニー(Noonie)』ですよ!」って言うんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)「ヌーニー」っていうのは「ちんちん」とかのことなんですよ。

(山里亮太)はー、なるほど! 引っかけて。

(町山智浩)そう。だから引っかけて引き出しちゃったんですよ。

(山里亮太)それでもう議員生命が?

(町山智浩)議員生命がヤバくなって。まあ、もともと議員生命がヤバい人だったんですけど、決定的になりました。もうひとつは「イスラム教のテロリストがいちばん恐れるものはなんだか、わかりますか?」「わからない」「それは、ゲイです。イスラム教はゲイを禁じていますから」って言うんですよ。「ゲイのふりをして襲いかかるんです! お尻を出して突っ込んで行ってください!」って言って。

(赤江珠緒)もうそのへんでおかしいって思わないのかな?

(町山智浩)普通、その段階でナメられているっていうかハメられているって思うでしょう? この人はそう思わないんですよ。で、本当にお尻を出して、そのテロリストのシミュレーションをしているサシャ・バロン・コーエンに対して「USA万歳! アメリカ万歳!」って言いながらお尻むき出しで突っ込んで行くんですよ。この人は(笑)。

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「アメリカ万歳!」

(赤江珠緒)うわーっ!

(町山智浩)それでビデオを撮っているんですよ。それを放送したんでいろいろと問題になっていて。このやられたジェイソン・スペンサーっていう人は「これは完全にハメられた。騙された! 我々のようなトランプ支持者に対して反トランプの人たちがメディアを使ってこういうだまし討ちをやっているんだ!」っていう風にいま言っていて問題になっているんですよ。

(赤江珠緒)はー! ただ、潜在意識は暴かれているということですもんね。

(町山智浩)そう。「『ニガーって言え』とは言ってない」って、たしかにその通りなんですよ。ただ、そう。自分の中にそういうのがあるからそう言っちゃったっていうところなんですけど……ただ、こういうやり方っていうのはやっぱりちょっと諸刃の剣になることがあって。失言を引き出すっていうやり方なんですけど、失言を引き出すことを「ガッチャ・テクニック」とかいろいろと言うんですね。「ガッチャ」っていうのは「やった!」みたいな感じなんですけども。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、いろんな形で失言を引き出して相手を攻撃するっていうのは右も左もやっていて、いま泥沼の争いになっているんですよ。アメリカでは。

(赤江珠緒)怖いことですね……。

(町山智浩)怖いことですよ。だからその、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズという映画がありますよね。あの監督のジェームズ・ガンがいま、それをやられて。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.3』の監督をクビになっちゃったんですよ。

(山里亮太)へー!

(町山智浩)それはね、10年近く前。8年か9年ぐらい前にTwitterでレイプとか、あとはペドフェリア、子供を愛する人たちのこと、そういったことをちょっとジョークにしていたんですよ。すごく悪質なジョークだったんですよ。彼はもともとそういう下品なジョーク映画を作るところ出身だったんで、まだちょっとそのノリが残っていたんですね。そのツイートを掘り起こされて拡散されたんで、ディズニーという映画会社が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.3』の監督から彼を降板させたんですよ。まあ、ディズニーって会社ですからね。

宇多丸と光岡三ツ子 ディズニーのジェームズ・ガン監督解雇を語る
宇多丸さんとアメコミライターの光岡三ツ子さんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中でジェームズ・ガン監督が過去のツイートを問題視され、ディズニーから『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.3』の監督を解雇された問題について話していました。

(赤江珠緒)ええ。

(町山智浩)ただ、そのツイートを掘り起こした男というのはマイク・セルノビッチという、こういうことをずっとやっている人なんですよ。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督だけじゃなくて、トランプを批判しているいろんなジャーナリストの過去の失言を引きずり出してはそれをバラまいて「こいつをクビにしろ!」っていうキャンペーンをいわゆるトランプ支持者の間で拡散させるっていうのをずっと繰り返している人なんですよ。

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)特に大統領選挙の時は「ヒラリーさんが病気である」とか「ヒラリーさんの選対の人がピザ屋で子供をさらって売春組織に売っている」とかそういうデタラメなニュースを流していた男がこのマイク・セルノビッチという人なんですけど。

(赤江珠緒)ええっ?

(町山智浩)そう。でも、そういうことをやっていても、ディズニーとしてはその彼らの企みはわかっていても、やぱりクビにせざるを得ないみたいな。会社としての責任があるから。

(赤江珠緒)そうなんですね。

(町山智浩)そう。だからね、いま非常に恐ろしいことになっているんですよ。だからこのサシャ・バロン・コーエンのやっていることは笑っちゃうんだけども、でもそれを返されたらどうなるかとか、もう恐ろしい泥沼の世界に入るような気がしてちょっとゾッとするんですよ。

(赤江珠緒)騙し合い、暴き合いですもんね。

(町山智浩)騙し合い、はめ合い、暴き合いになってきているというところで、ちょっと怖い感じがしますね。

(赤江珠緒)アメリカも荒んでますね。やっぱりトランプさん以降、分断しているとは言われていますけども。

(町山智浩)そう。本当に、まさにこの『Who Is America?』な感じになっているなと思いますね。という感じで、日本では放送されるのかな? とは思いますけども。

(山里亮太)見れたら、ねえ。

(赤江珠緒)ねえ。でもいろいろと考えさせられるところはありますね。人間の……支持してくれる人にはついついどこまでも本音を言ってしまうところとかね。

(山里亮太)こういう戦いがあるっていうね。

(赤江珠緒)今日はサシャ・バロン・コーエンのテレビ番組『Who Is America?』を紹介していただきました。町山さん、来週はスペシャルウィークということで。トム・クルーズの大人気スパイアクション『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』。よろしくお願いします。

(町山智浩)はい。もうトム・クルーズのおっかけですから。

(赤江珠緒)じゃあ町山さん、来週もよろしくお願いします!

(町山智浩)よろしくお願いします!

<書き起こしおわり>

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