プチ鹿島 加計学園・加計孝太郎理事長 緊急会見を語る

プチ鹿島 加計学園・加計孝太郎理事長 緊急会見を語る YBSキックス

プチ鹿島さんがYBS『キックス』の中で加計学園の加計孝太郎理事長の緊急記者会見についてトーク。なぜ、このタイミングで記者会見をしたのか? などについて話していました。

(プチ鹿島)で、いろいろとまあご報告がありまして。3つ目のご報告というのはみなさん、ご存知のように今日、夜9時。サッカーワールドカップ。日本の初戦ですよ。

(塩澤未佳子)いよいよです。

(プチ鹿島)またこれ見やすい時間じゃないですか。夜9時!

(塩澤未佳子)こういう時間がいちばんいいですよね。

(プチ鹿島)でしょう? だから、昨日もいろんなスタッフと話していたわけですよ。しかもこれ、日本は一次リーグで三試合ある中でこんないい時間なのは今日だけだよね。後は夜中とかだもんね。だから昨日、話していたの。「火曜日の夜9時。週明け2日目ぐらいでちょうど在宅率も高くて。夜9時ですよ。そんな時にワールドカップの日本戦があったらみんな見るよね。で、夜9時からの、普段だったらみんなが見るニュース、報道番組は大変だよね。でも、ニュース番組だから報じなきゃいけないけど……みんながサッカー見ている間、ニュースを含めた裏番組は大変だよね。そんな時、大事な事件が起きたりしたら……でも、みんな見ないだろうね」って言っていたんですよ。

(塩澤未佳子)はい。

(プチ鹿島)そしたら、いいですか、みなさん。ご存知のように加計学園の加計孝太郎理事長がなぜか今日の昼前、11時にこの騒動があってからはじめて公の場に出てきて会見をされたんです。ということはそのニュースは今日のお昼のニュースはもう過ぎましたけども。あとは夕方のニュース。で、ニュース番組というのはメインはやっぱりみんなの帰宅後。夜9時のNHKのニュース。それから10時の報道ステーション、11時のNEWS23……全部サッカーの話題ですよ。

(塩澤未佳子)まあ!

ニュースはワールドカップサッカーの話題で持ちきりになる

(プチ鹿島)セコくないですか? もうね、この時点でオフサイドです。イエローカード。俺、サッカーのことよくわかんねえけど。これはイエローカードだよ。これ、セコくない?

(塩澤未佳子)そうか!

(プチ鹿島)そうだよ。で、明日の新聞の見出しなんていったらみんなサッカーとか、まあ僕らのワタナベエンターテインメント移籍で持ち切りでしょう? 明日までも。

(塩澤未佳子)アハハハハハッ!

(プチ鹿島)明日も引き続きでしょう? みんな興味が分散するんだよ。

(塩澤未佳子)そんなまさか……。

(プチ鹿島)いや、その「まさか」をやるから。こういうことですよ。加計学園問題っていうのは。「こういうこと、するの?」っていうことが全部詰まっている。で、11時ですよ。せめて午後にやろうよっていう。そうでしょう? 芸能人だって、たかだかニンニク注射した人(小室哲哉)だってさ、2時とかのワイドショーの時間にきっかり合わせてくれましたよ。11時ってなに?

(塩澤未佳子)この時間も?

(プチ鹿島)で、もっと言うとこれ、下世話な推測かもしれません。昨日、大阪で大変な地震があったじゃないですか。ということは関西地方のマスコミのみなさんは当然、いまもこの取材を朝からしているわけですよ。それで11時から(岡山市内で)始めますって言って、誰が来れるんですか? ましてや東京から。

(塩澤未佳子)そうですね。

(プチ鹿島)で、20分ぐらいしたら「この後、校務がありますんで……」って。謝りながら、「もういいよ。もういいよ……」って隣に囁いているの。だけど、マズいなと思うのはいま、ネット中継とかをしていて。僕もイヤホンして聞いていたんですけど、全部その小声も聞こえるんですよ。謝りながらも「もういいよ。もういい……」って。早く終わらせろって指示してるのが全部聞こえるの。

(塩澤未佳子)うわーっ、もうバレてますよ。

(プチ鹿島)だからね、今日みんなワールドカップサッカーの日本戦も応援しつつ、9時、10時のニュースも見ようよ。ダメダメ、そういうことをしたら。あの、オフサイドです。ハンドです。知っているサッカーの知識を全部言いましたけど。反則です、これは。でも、そういうことでしょう? もちろんね、なぜ今日なのか?っていうのは、これは朝日新聞の先ほどの速報を読みますと、19日に緊急の理事会を開き、一連の問題を常務理事でもある渡辺事務局長の不適切な言動……要は、安倍さんと加計さんが実は会っていたんだよっていうのを愛媛県や今治市に報告したけど、それが嘘の報告だったっていう。それが不適切だということでコンプライアンス違反にあたると今日の理事会で決まったから今日発表したという。

(塩澤未佳子)うん。

(プチ鹿島)しかも、中村愛媛県知事が「最高責任者が公に説明するのが当然。早く会見をされた方がいい」などと昨日、18日にも言っていた。だから今日なんだっていうことなんですけども、だけどみなさん、中村愛媛県知事が「早く出てきて会見をした方がいいですよ」って言ったのは昨日が最初じゃないんですよ。ずーっと、この3週間ぐらい言っていましたよね。

(塩澤未佳子)言っていました。

(プチ鹿島)なんですか、このタイミング? だからそこなんですよ、結局。なんかよからぬ、ごまかそうとしているなっていう態度ですよね。全部この会見に詰まっているじゃないですか。で、記者の方が最後の方に、やっぱり20分で早くも「もう、いい。いい」って言って立ち去ろうとするから「今度もう1回、改めてちゃんと記者会見をやってくれませんか?」って言ったら、「ああ、じゃあそのように対応します」って。もう他人事なんだよ。

(塩澤未佳子)ええーっ……。

(プチ鹿島)これはね、ちょっと僕、びっくりしました。でね、「ワールドカップが今日あるなんて、今日の夜の裏番組がワールドカップだなんて、そんなことは知りませんでした」って当然言うよ。言うけど……でもそこまで勘ぐられるぐらいのタイミングというか。そこじゃないですか。全てこの加計学園問題って。で、僕ね、これは改めてご紹介しようと思ったんですがいま、こういう本を読んでいるんですよ。『権力の「背信」 「森友・加計学園問題」スクープの現場』っていう。朝日新聞取材班がその取材をまとめた本で。僕はもう予約注文をしていたんですよ。面白そうだから。

『権力の「背信」 「森友・加計学園問題」スクープの現場』

(塩澤未佳子)ええ。

(プチ鹿島)で、やっぱりこれが面白くてね。本当に記者の実名、グループで淡々と取材をしていく様子が書かれていて。映画『ペンタゴン・ペーパーズ』を見るような、もっと言えば推理小説的な面白さでもあるんです。お硬い本じゃなくてね。

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(塩澤未佳子)ええ。

(プチ鹿島)それで、加計学園の方を見てみるとやっぱり改めてちょっと、なんかおかしいぞっていう匂いが最初から漂っているわけですよ。つまり、記者の方も当然この時は森友学園問題を取材していましたけど、いろんな方方から同時多発的に……たとえば、これは221ページ。「日常の取材で偶然耳にした話に引っかかりを感じたのが全ての始まりだった」っていう。朝日の取材班が。というのは「『獣医学部の新設問題で首相官邸、政治家、大学側の関係がおかしいんですよ』っていうのをたまたま、違う取材で行った取材先でこんな話を聞いた。それから間もなく、別の取材相手からも偶然にも同じ話を聞いた」。で、222ページ。「安倍首相に近い立場の関係者と会食した際、その人物が安倍首相と加計理事長との親密さを話題にし、獣医学部新設が後々で問題になるかもしれないと語ったのだ」という。

(塩澤未佳子)はい。

(プチ鹿島)で、「あれ、こういう話、誰かも言っていたな」ということで取材に動き始めるんですよ。獣医学部の新設までの経緯を知りうる文部科学省の職員に当たってみると……マスコミの方は「当てる」って言いますよね。事実をね。「この話題を振った途端、『いまは担当を外れたので……』と顔をそむけられた。別の関係者はもっと露骨に『政治案件だから』と言って口を閉ざした。なにか不自然なものを感じだ」という。全てここからなんです。だからあとは当然事実を掴まないと記事にならないから、そこから全てが始まっているんですよ。

(塩澤未佳子)ええ。

(プチ鹿島)でね、この本を改めて僕、全部読んだらご紹介しようと思いますが、当然新聞記者ですから事実ベース、裏付けが取れないと記事にできないですよね。その時、なにをどうすればいいのか? 新聞社にも先輩がいます。特に官庁取材の経験が長い記者、調査報道のエキスパートだった記者の方のアドバイスを思い出したんですって。30年前のリクルート事件を調査報道したその方が常々言っていたのが「かならず物証となる資料の紙を取ってくるんだ。人は裏切るが紙は裏切らない。記事をめぐって仮に訴えられた時、証言を翻されれば終わりだが、紙は裏切らない」っていう。官僚は文書を残すのが仕事だから。「とにかく紙を取れ。それが事実だから」っていう。

(塩澤未佳子)はい。

(プチ鹿島)そしたら、いま起こっていることはなんですか? その紙がないだとか、破棄したとか、改ざんしたとか……信じられないことが。ということなんですね。

(塩澤未佳子)もっと大変なことになっているじゃないですか。

(プチ鹿島)ねえ。だからこれ、皮肉ですよね。普通に新聞記者で熟練の人たちは「人に取材をしても証言をひっくり返されるから。紙を抑えろ。記録は変えられないし、変わらないんだから……」っていう。でも、変えられているんですよ。いまは「なくした」って言うんですよ。どうするの?っていう話じゃない。そういう意味でもゾッとする本ですよ、これ。

(塩澤未佳子)本当。いま、現実がおかしなところに行っている。

(プチ鹿島)おかしいんですよ。紙にも裏切られているんですよ。っていう、ちょっと読むとやっぱりいまの話とどんどんリンクしてくるでしょう? いやー、だから僕は今日のこの記者会見というのはちょっとね、全部詰まっているわ。

(塩澤未佳子)このタイミングっていう。

(プチ鹿島)もっとね、愛媛の真面目なポンジュース、いろんなところから出してほしいな。ということで、いろんなごきげんなトークで終わらせようと思ったんですけど、こういうことがあったから。ということでして、火曜キックススタートです。

<書き起こしおわり>

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