ジェーン・スーさんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』にゲスト出演。著書『生きるとか死ぬとか父親とか』について宇多丸さん、宇垣美里さんと話していました。
スーさんが #アフター6ジャンクション に出演。聞き逃した方はこちらからどうぞ→https://t.co/ndZ8E5fpxL#utamaru #so954 @janesu112 #生きるとか死ぬとか父親とか pic.twitter.com/9SoV4sNWfY
— ジェーン・スー生活は踊る (@seikatsu954905) 2018年5月30日
(宇垣美里)今夜登場するのは作詞家でコラムニストのジェーン・スーさんです。
(ジェーン・スー)よろしくお願いします!
(宇多丸)はい。もうね、聞き慣れた声がまたしても鳴り響いております。
(ジェーン・スー)夕方ですよ。久しぶりの。そろそろ石を投げられるんじゃないかっていうぐらい。連日出させていただいておりますけども。
(宇多丸)いやいや、宇垣さんとはこれは?
(宇垣美里)はい。はじめてです。
(ジェーン・スー)ちゃんとラジオで会うのははじめてで。この間、でも『人間交差点』でお会いしたりとか。
(宇多丸)ああ、なるほど。なるほど。でも宇垣さん、ぜひちゃんとお話をしたかったなんて、ねえ。
(宇垣美里)いやー、本をいっぱい持っています。今日は持ってこなかったけども……。
(宇多丸)『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』。
(宇垣美里)あれを友人たちと血の涙を流しながら読んでいまして。
(ジェーン・スー)ああ、なるほど。世代的にドンズバですもんね。
(宇垣美里)そうですね! ちょうど……はい。「理由、いっぱいあったわ!」って思って(笑)。刺さる、刺さるって(笑)。
(ジェーン・スー)いくつぐらいありましたか?
(宇垣美里)数えるの、やめました(笑)。
(宇多丸)というようなジェーン・スーさん、まあTBSリスナーのみなさんには説明不要かもしれませんが、改めてご紹介をお願いします。
(宇垣美里)ジェーン・スーさん。1973年生まれ。「(偽名)」って書いてある(笑)。……でしょうね(笑)。
(ジェーン・スー)偽名(笑)。フェイスブックのファンページみたいなの、最初に自分で作ったんですけど、そこでカテゴリーを選ばなきゃいけないんです。「スポーツ選手」とか「タレント」とか。「架空の人物」っていうのにしました。
(宇多丸・宇垣)フハハハハハハッ!
(宇多丸)ああ、じゃあキャラクターみたいなね。
架空の人物 ジェーン・スー
(宇垣美里)架空の人物・ジェーン・スーということで。1973年、東京生まれ東京育ち。作詞家・コラムニスト・ラジオパーソナリティー。そしてTBSラジオ平日の11時から2時間の生ワイド『ジェーン・スー 生活は踊る』でパーソナリティーを担当していらっしゃいます。著書には私が血の涙を流しました『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』。
(宇多丸)どの部分だろうな? 興味深い。
(宇垣美里)『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』――これも刺さった――では第31回講談社エッセイ賞を受賞されています。
(ジェーン・スー)いただきました。ありがとうございます。
(宇多丸)もう駆け上っておりますね。
(ジェーン・スー)いやいや、本当にどこの馬の骨ともわからないのが。何をやっているんだっていう感じですけども。
(宇多丸)そして大事なフレーズを忘れてしまいました。このフレーズを言わせていただきます。ところでスーさん、本日はどんなお話をしに来ていただいたんでしょうか?
(ジェーン・スー)先日発売された新刊『生きるとか死ぬとか父親とか』の告知に来ました!
(宇多丸)そうです。宇垣さん、申し訳ありません。私、このくだりをすっかり失念しておりました。
(宇垣美里)フフフ(笑)。
(ジェーン・スー)でも最後にたぶんスペシャルウィークのことをもっとたくさん言わされたりとか。まあとにかく今日はお知らせおばさんですよ。
(宇多丸)お知らせ。情報が多いですからね。ということで、私とスーさんは大学時代のサークルの先輩・後輩という関係で。
(ジェーン・スー)先輩・後輩。
(宇多丸)なおかつ、この本の中にも出てきますけども、文京区のご実家にお住まいだった時に、私もごくごく近くにね。本当に1キロぐらいですかね?
(宇垣美里)実はご近所さん。
(ジェーン・スー)本当ですよ。だからうちの実家に来たことも。
(宇多丸)うかがったこともありますし。で、ちょいちょいご飯を食べたりなんかして。というような仲でございまして。なので、たとえばこの本『生きるとか死ぬとか父親とか』。主にお父さんとの……でも、これを読んで「あっ!」って思うのは、やっぱり親のことを普通は何も知らないよねっていうね。
(宇垣美里)そうですね。それは思いました。見ないふりしている部分もあったなって。知りたくないのもあるし。
(宇多丸)あえて踏み込まない。
(宇垣美里)知りたい、知らない、知りたくないがすごくあって。
(宇多丸)そうなんですよ。で、僕はたぶんでもお父様はお会いしたことがないですよね。で、お母様はお会いしている。家に、誕生パーティーに……ジェーン・スー誕生パーティー。驚愕の。
(ジェーン・スー)フフフ(笑)。「ジェーン・スー誕生」ではないですけどね。
(宇多丸)まあね、その頃はご本名でしたけども。で、行ったら……これはいいよね。表で言っている話だからね。LITTLE CREATURESっていう当時ものすごく活躍されていたグループの青柳(拓次)くんというメンバーが普通に「友達だから」って来て。普通の、まだただの女子大生ですよ? 1年だよね?
(ジェーン・スー)1年です。あれはコジマレイちゃんが友達だったんですよ。
(宇多丸)そうなんだ。って、誰だ?って話だよ(笑)。まあ、友達ね。そういう……。
(宇垣美里)友達の輪が広がって、そういう方が。
(宇多丸)でもさ、俺からしたらもうRHYMESTERを始めていたけど、まだ全然ペーペーですよ。行ったら、いまをときめくLITTLE CREATURESの青柳くんがギターをこうやって弾き語りしていて。「なんなんだ、この……」って。
(宇垣美里)気後れしますね(笑)。
(宇多丸)気後れですよ。
(ジェーン・スー)いやいや、もうあの家もないですからね。まあ、あるんですけど、私のもんじゃないっていう。
(宇多丸)これ、出てきますからね。あれ、不思議なものだね。近隣の方は寄り合い的に使ってらっしゃるっていう。
(ジェーン・スー)使っていいっていう。私だけ入れないんですよ。私が入れない、私の元家。
(宇多丸)でも、言えば入れるんじゃない?
(ジェーン・スー)切ないじゃないですか! 「元我が家だったんですけど……」って。
(宇多丸)いや、ない話じゃないんじゃない?
(ジェーン・スー)辛い、辛い。それは辛い。
(宇垣美里)やっぱりあえて見たくないところもありますよね。たぶん。
(ジェーン・スー)なんかね、更地になっちゃったら結構諦めもついたんですけど。そのままあるんですよ。本当に。
(宇多丸)これ、でもこの本にもいろんなくだりが出てきますけど、まさにお引越しというか、家を出なきゃいけないくだりが実はいちばんキツいじゃないですか。いろいろ状況として。
(ジェーン・スー)葬式ね、葬式。「実家の葬式」こと引っ越し。
(宇垣美里)なんかサラッと書かれているからこそ、迫るものがあるというか。
引っ越し a.k.a 実家の葬式
(宇多丸)で、僕もその時もずっと知り合いではあったから。なんか「ああ、そんなに大変だったんだね。なにもしてあげられなくてごめんね……」みたいな感じが。ちょっとパイセンとしては。すいませんね、本当にね。面倒見悪くてすいませんね。
(ジェーン・スー)なに言ってんの(笑)。
(宇垣美里)お二人とも一人っ子っていうのも一緒なんですよね?
(宇多丸)そうそう。一人っ子でなおかつ東京生まれ文京区育ち。非常に近くて。なおかつ、ここですね。恥ずかしながら実家を出るのがめちゃめちゃ遅かったっていうね。
(ジェーン・スー)実家出るのが遅いチームです。
(宇多丸)これ、ちなみにさらに一人っ子っていうのにいろいろと加えると、しまおまほさんもそうですね。
(ジェーン・スー)そうね。いや、出づらいんですよ。一人っ子はなかなか。
(宇垣美里)東京にお家があったら、そうですよね。
(宇多丸)そうなんですよ。俺、もう人生設計それでしたからね。「まあ家、実家もあるし。飢え死にしないべ」みたいな。
(宇垣美里)アハハハハハッ!
(ジェーン・スー)私もそう思っていたんです。思っていました!(笑)。で、気がついたら自分の家に家賃を払っている親がいるって、意味がわからないですよね? で、もうその家賃が払えないっていう。「えっ?」っていう。
(宇多丸)これ、すごい衝撃のね。だから実はもう人手に渡っていて。
(ジェーン・スー)聞いていないからね。
(宇多丸)つまり要はこの本で出てくるのはとにかくお父さんが破天荒と言いますか。
(ジェーン・スー)そうですね。やりたい放題。
(宇多丸)しかもやりたい放題で破天荒なのに、ここが厄介なんだけど……まあ人好きするというかさ。
(宇垣美里)憎めない方なんですよね(笑)。
(ジェーン・スー)そうなんですよ。人ころがしが上手い。
(宇多丸)しかも自分が愛嬌がある件をわかってやがる感。だから「トランプは愛嬌があるからいい」とか、何を言ってんだ、あんたは?っていう(笑)。
(ジェーン・スー)ねえ。娘のオバマケアがなければいまごろどうなっているかわからないよ!
(宇多丸)アハハハハハッ! もうね、パンチラインがすごいね。本当に。
(ジェーン・スー)もうね、ラストベルトだよ、あの人は。本当に! 「なに言ってんの?」って思っちゃったんですけど。まあ結局、たぶん突然出てきてこの人、なにを言ってるんだろう?って思った人もいるかも知れないんで簡単に説明すると、父親が80担ったんで、そろそろ父親について知らないまま終わるのも嫌だなと思って本を書いたんですよ。
(宇多丸)でも、それが偉いよね。さっき宇垣さんがおっしゃったように、なかなか向き合う勇気も出ないところで。
(宇垣美里)時間に追われてちょっと後回し、後回しにしてしまう部分で。いつかきっと後悔するんでしょうけど。
(ジェーン・スー)そうそう。うち、母親が私が24の時に他界していて。その時にやっぱり母親の面しか見たことがなかったんですよね。で、母親の仮面というか、お母さんからお母さん役を下ろさせてあげられなかったんですよ。なぜならまだ私が24だったからお母さん然としていなきゃいけなかったんですけど。それ以外の顔っていうのを本人の口から聞くことがほとんどなくって。で、父親はもっとないですから。これはマズいなと思って聞いたっていうことですね。
(宇多丸)うんうん。でも、そういう意味ではたしかに素晴らしい。しかも、どうなんですか? それでお父さんに話を聞いていて、前よりも接する機会が増えたっていうの?
(ジェーン・スー)そうですね。機会はそんなに、前と変わらずなんですけど。とりあえず月イチの墓参りがあるんで。ただ、話す内容が増えたんで。
(宇多丸)ああ、話題がね。たしかにね。
(宇垣美里)「聞こう、聞こう」と思って話すのと、普段の話とでは全然違いますもんね。
(ジェーン・スー)でね、やっぱりびっくりしたんですけども。こっちのエゴだったなっていうことも多大にあって。親に対して、結局「親として○点」っていう採点しかしていないんですよ。ずーっと。
(宇垣美里)わかります。はい。
親の「親として」以外の面
(ジェーン・スー)で、「親として○点」っていうのでしか採点していないんですけど、親にはそれ以外の面もあって。実はそこを多面的に知らなかったんですよね。知ると人として、一個人としてちょっと距離を持った形で温かく見られるというか。たとえば、うちの父親が決まったところ以外では絶対に生物を食べないんですよ。牡蠣とかお刺身とか、あとはお肉とかもよく焼くみたいな。2、3軒のお店以外では絶対に食べないっていう。「なんだ、このチキンは?」って思っていて。「バカか! そんな全部で腹を壊すわけないだろ! 意味がわかんない。強情だな!」って思っていたんだけど……。
(宇多丸)うんうん。
(ジェーン・スー)いざ、いろいろと話を聞いてみると、結構小さい時から大きな病気を何度かやっていて。彼なりの自己防衛なんですよね。だから、そういう理由がわかっていくと、ただの頑固な人、わけのわからない人だと思っていたけど、いろいろと理由があるんだなということで立体的に、多面的に見ることによって親というか個人としての人権が回復されたっていう。
(宇多丸)うんうん。なるほど。
(ジェーン・スー)っていう感じでしたね。やってみて。
(宇多丸)そうかー。そういうの、あるのかな。
(宇垣美里)親として見ると「こうしてほしかったのに、ああしてほしかったのに」っていう部分がすごく出てしまうけど。でもまあ「人間としては好きだよな」って思うと、ある種許せる部分が出てくるんですよね。
(ジェーン・スー)そうですね。「人間として」っていう部分はやっぱり話を聞かないとわからないんですよね。
(宇多丸)いやー、僕はそういう意味では49にしてまだ全然「士郎くん」のままだから。
(ジェーン・スー)いやいや、これは早いうちにやっておいた方が。
(宇多丸)そうなんだけどね。なんかその、なに? その面を見るのが恥ずかしいっていうか、なんか照れくさい。そういう話。なんかね、ダメだね。勇気が出ないね、俺。
(ジェーン・スー)いや、これはね、やった方がいいですよ。
(宇多丸)「どう思います? お母さん、どう思います? 話した方がいいと思います? お母さん……」って。いま、たぶん聞いていると思うんで。これ。
(ジェーン・スー)あの、ちょっとね、エグい話っていうとあれなんですけども。母親が死んだ時、息をひきとった。心臓が止まった。心肺停止になったとか体が冷たくなったとかはまだ想定内なんですよ。見たことあるじゃん。映画とかでも全部。だから「うわー、悲しい!」とかもあって。でもなんとなく見たこともあるし想定内なんですけども、焼き場でゴゴゴゴーッ!ってすごい音がしてドアが開いて。焼き場の中に体が入っていく時に「あっ、マジで取り返しがつかない」っていう物理的なインポッシブルがすごいあって。その時、「もうこれは完全に引き返せないやつだ。これを止めることもできないし、入って上がってきたらもういない」っていう。物理的に目の前から消えていくっていうのをやった時、「これは親のやつを早めにやっておかないと……」って。
(宇多丸)うんうん。
(ジェーン・スー)両親揃っている時は2回チャンスがあるわけじゃないですか。「これは来たぞ!」っていうのはありましたね。
(宇多丸)たしかにね。そう言われるといよいよ……僕のところは結構高齢ですからね。まあ「演技でもないことを言うんじゃねえ!」って思いながらもね(笑)。
(ジェーン・スー)失礼しました(笑)。ちょっとね、どうかなと思いつつも。
(宇多丸)いや、でもたしかに、たしかに。
(宇垣美里)あと、異性の親っていうのも。それこそ書いてらっしゃった通り、我が家も母がずっと父のことを「長男です」って言っていて。だから、もちろん父親なんですけども……。
(宇多丸)ヤンチャ的なことですか?
(宇垣美里)ヤンチャではないんですけど、少年というか……好きに生きているなっていう。
(ジェーン・スー)世間が想定している父親のテンプレをやってくれないお父さんっていうことですよね。
(宇垣美里)そう、ですね。なんか威厳があるとかいうタイプではなかったので。
(宇多丸)ふんふん。まあうちも父、自由奔放っちゃあ自由奔放だな。まあ、どっちも自由奔放だからなー。うん。
(宇垣美里)フフフ(笑)。だからある種、母親の話を聞く方が私、たぶん重たいと思います。
(宇多丸)やっぱり娘さんとお母さんの関係ってなんか特別に……そこのさ、僕には理解できない女親と娘さんの、なんだろう? ちょっとピリッとしている。どの方も、なんかしら。なんかピリッとしたものが常にある。これはなんなんですかね?
(ジェーン・スー)同性だっていうところで抜け目なくお互いのことがわかるんですよね。「あ、ちょっとズルした」とか「はい、いまのは嘘だ」とか。そういうのもわかるし。でも、だからこそ理解者でもあるし。もうなんか絶対に縁が切れない親友みたいな時もあれば、本当に威圧的にやってきて嫌だなっていう時もあれば。
(宇垣美里)そうですね。すごく呪いをかけられることもあれば、救ってくれることもあるし。難しい……。
(ジェーン・スー)そうそうそう。
(宇多丸)そうかー。これ、でも男親と息子ってそういう……星一徹とかでない限りは、そんなに縛られたりってあんまりないから。普通に尊敬してますけど、みたいな。
(宇垣美里)そうか。親もたぶん私に許されたい……「許されたい」っていうのもおかしいけどある種、尊敬してほしいんだろうな。ある種、生き方をっていうところもあるし。でも、「こうなってほしかった」っていう私に対するものもあるしっていうのがすごく、愛憎乱れた関係がある気がして。……見るの、怖い(笑)。
(ジェーン・スー)でも父親ってそういう時、だいたい蚊帳の外じゃないですか。なんとなく。で、この蚊帳の外の2人が残された時の話なんですよ。これは。
(宇多丸)アハハハハハッ! なるほど。
(宇垣美里)それ、大変……。
(ジェーン・スー)そう。すごい大変ですよ。よく言うんですけど、通訳なしの国際会議ですから。本当に。めっちゃ大事なことを決めなくちゃいけないけど……。
(宇多丸)フハハハハハハッ! もうパンチラインが半端ない! あなた、ラッパーになった方がいいよ。
通訳なしの国際会議で大事なことを決める
(ジェーン・スー)通訳がちょっと他界しまして……っていう感じで。で、話すんだけど「どうしよう、言葉が全然通じないや」みたいな。
(宇多丸)でもまさにその通訳なしで、なんとかお互いの共通の言語を探っていく過程が今回の取材というか、話を聞くことになった感じかな。やっぱりお父さんに対して優しい目線になった?
(ジェーン・スー)なりましたね。やっぱり書くことはいつも私にとってお焚き上げなんですけども。だいぶ炊き上っちゃいましたね。
(宇多丸)なるほど。要はセラピー要素もあるというね。ご自分にとっての。
(ジェーン・スー)まあ、父親は読んでないんですけどね。
(宇多丸)ええっ、あ、そうなの?
(ジェーン・スー)「1日に2行ずつ読んでいる」って言ってました(笑)。
(宇多丸)でも、恥ずかしいんじゃない?
(ジェーン・スー)文字を読むのが得意じゃないんですよ。父親が本を読んでいるの、生まれてから1回も見ていないんですよ。カーグラフィック、ゴルフダイジェスト、週刊文春しか読んだことがないんですよ。あと、週刊新潮。
(宇多丸)フフフ(笑)。でも、お母さんのことを書かれたコラムを何度も読み返されたなんていうね、あのくだりなんかもね。
(ジェーン・スー)で、読み返していたその上に焼き鳥をベチャーッ!って落としますからね。
(宇多丸)アハハハハハッ! 俺、あそこ吹いちゃった(笑)。ベチャッて写真の上に焼き鳥のタレを落として、「あーあ、やると思ったよ」って言うっていう(笑)。
(ジェーン・スー)それ、私の顔を見て言うのよ(笑)。そんなの、ある?っていう(笑)。
(宇垣美里)それはこっちのセリフっていう(笑)。
(宇多丸)なんで自分の口からそれが出るんだろう?っていう。すごいお父さんですよね。あっという間に時間……スーさん、ダメ。こんな時間で足りるわけないんだから。
(ジェーン・スー)なんかプレゼンさせに来てくださいよ。
(宇多丸)なんかないの?
(ジェーン・スー)ちょっと考えてきますよ。
(宇多丸)毎日出ているところではしないやつよね。
(ジェーン・スー)そう。できないやつ。いっぱいあるのでね。
(宇多丸)いっぱいあるのか!
(ジェーン・スー)そうですよ。
(宇多丸)お焚き上げしてください。
(ジェーン・スー)お焚き上げ。かしこまりました。
(宇垣美里)ジェーン・スーさんの新刊『生きるとか死ぬとか父親とか』は新潮社より発売中です。そしてスーさん、『生活は踊る』のお知らせもあるということなんですよね。
(ジェーン・スー)そうなんです! 実はですね、再来週6月11日からのスペシャルウィークは『ジェーン・スー生活は踊る presents 第2回スーパー総選挙』!
(宇多丸)スーパーってあの、買い物の?
(ジェーン・スー)そうなんですよ。実はあなたが好きなスーパー、どのスーパーか?っていうのをがっつりと募集します。メールください。安さ、近さ、品揃え、思い出、なんでもいいです。あなたの一押しスーパーを理由を添えて番組まで送ってください。締切は6月14日(木)の番組終了まで。1人1票でございます。
第2回スーパー総選挙
前回、大いに盛り上げていただいたTBSラジオ「生活は踊る」スーパー総選挙 #第2回スーパー総選挙 投票フォームができました!番組ホームページから投票できます→https://t.co/pkwLzQC4Q3
もちろん、メールでの投票も引き続きお待ちしています。メールアドレスはso@tbs.co.jp 投票待ってる!#so954— ジェーン・スー@「生きるとか死ぬとか父親とか」 (@janesu112) 2018年5月25日
(宇多丸)僕は思い出でいえば不忍通り沿い千駄木3丁目のサミットですね。
(ジェーン・スー)あ、サミット。出た。
(宇多丸)なぜならその上に住んでいたから。
(ジェーン・スー)ああーっ、そうだったんですか! みんなね、すごい熱いんですよ。Jリーグの自分のチームみたいな感じでものすごく推すんですよ。
(宇垣美里)「わが町の」みたいな(笑)。
(ジェーン・スー)オラが町のJリーグのチームですよ。本当に。
(宇多丸)チェーンとかもね、場所によって当然全然違うだろうからね。
(ジェーン・スー)どこのスーパーが好きですか? オオゼキっぽい!
(宇垣美里)オオゼキ(笑)。引っ越してすぐの時、前住んでいたところの近くにOdakyu OXがあって。で、東京にはじめて来て、はじめて見たOdakyu OXの牛乳が400円だった時に「これが東京!」って思いました(笑)。
(ジェーン・スー)フハハハハハハッ! This is TOKYO!
(宇垣美里)すごい好きになりましたね(笑)。
(宇多丸)ということでジェーン・スーさん、ありがとうございました! アトロクもよろしくお願いします。
(ジェーン・スー)ありがとうございました!
<書き起こしおわり>