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ジェーン・スー 中年世代が見たバレンタインの変容と現在を語る

ジェーン・スー 中年世代が見たバレンタインの変容と現在を語る たまむすび
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ジェーン・スーさんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、バレンタインデーを特集。日本のバレンタインの誕生とその変容の歴史、そして現在の様子について語っていました。

(赤江珠緒)それでは作詞家・コラムニストのジェーン・スーさんです。こんにちは。よろしくお願いいたします。

(ジェーン・スー)よろしくお願いします。

(赤江珠緒)もう、今日はスー刊現代、今週ね、『中年とバレンタイン』ということで・・・

(ジェーン・スー)ということで、お二人にもお持ちしました。ハッピーバレンタインでございます!

(赤江珠緒)あらー!

(博多大吉)どうもすいません。お気遣い、ありがとうございます。

(ジェーン・スー)いえいえ、本当にもう・・・盆暮れ正月バレンタインって感じですよね、本当に。

(赤江珠緒)ちょっと、本当にね。

(博多大吉)これ、赤江さんはもう卒業なさった?

(赤江珠緒)もう赤江はね、40を機に足を洗おうと。

(ジェーン・スー)正しいと思います。本当に。良い習慣なのか、悪しき習慣なのかわからなくなってきたっていうのはね、たしかにございますよね。

(博多大吉)僕もスーさんにもらっておいて言うのもあれですけど、受け取る側も、もう中年ですから。もうそろそろ、プレッシャーだぞっていうのはあります。

(赤江珠緒)そうですね。

(ジェーン・スー)たしかに。お返しとかも大変ですもんね。男性も。

(赤江珠緒)ただ、今日はスーさんが中年とバレンタインの話で来ると思って、持ってきました。一応ね。

(ジェーン・スー)おっ!ちょっとあとで楽しみなんで。

(赤江珠緒)あ、後ほど。はい。お渡しします。

(ジェーン・スー)ありがとうございます。

(博多大吉)目の前に開いているコアラのマーチじゃないでしょうね?

(ジェーン・スー)ちょっと待って!ちょっと待って!

(赤江珠緒)では、ないですけどね。

(博多大吉)これはコンビニのケータリングですからね。

(ジェーン・スー)さてさて、というわけでやって来ました。2月14日のバレンタインデー。もうすぐでございます。今年は土曜日でございます。ということで、カップルは休日デートにしけこんだりできますし、OLさんはですね、会社の義理チョコ強制配布のための徴収。やられたこと、あります?資金徴収。ねえ。

(赤江珠緒)あります、あります。

(ジェーン・スー)あれ、キッツイですよね。

(博多大吉)それは、なんなの?徴収って。

(ジェーン・スー)あのね、ガスメーターを測る人みたいなのが出てくるんですよ。ガスメーターおばさんみたいなのが出てきて。会社の。で、『みんなの分、チョコを買うので。はい、一人500円出してください』みたいな。

(赤江珠緒)そうそう。アナウンス部の女子とかもなんか、500円ずつ集められて・・・

(博多大吉)あっ、で、みんなでどうぞ!と。

(赤江珠緒)で、部にドーン!と、みたいな。

(ジェーン・スー)そうすると、男の方で今度、電気メーター測る人みたいなのが出てきて、そっちはそっちで男性の方を徴収して、返す。けど、あれ、誰がハッピーなんだ?っていう感じですよね?ちょっとみんな目が虚ろになっているところ、ありますよね。

(赤江珠緒)そうですよね。なかなか大人になってからはね、うん。

(ジェーン・スー)そうそうそう。まあ、そんなこともなく、土曜日お休みの方はね。あと、これね、生き死にをかける問題ですから。モテない男子学生。こちら学校が休みでホッと胸をなで下ろす。全方位Win-Win-Winのバレンタインでございますよ。今年は。

(赤江珠緒)そうね。土日っていうのは、たしかに。

(ジェーン・スー)素晴らしい。そんなバレンタインデーのドキドキは遠い思い出になった中年にもですね、過ぎ去りし日に何しらの思い出はあったはずです。今年は中年と、過ぎ去りし日のバレンタインについて半径5メートル以内で調べてまいりました。

(赤江珠緒)興味深い!うん。

(ジェーン・スー)まず、中年とバレンタイン。その出会いは?ということで、日本式のバレンタインデー。好きな人に、女性から男性にチョコをあげるイベントとして、お菓子メーカーが考えだした。これ、有名な話でございますね。で、こちらが定着したのがだいたい1970年代のことだそうです。つまり、アラフォー、アラフィフ。この中年ど真ん中世代にとって、いちばん自分たちが最初に定着した世代なわけですよ。

(赤江珠緒)はー!

(ジェーン・スー)だからちょっとね、今日のバレンタイン文化の遍歴。これをつぶさに見てきたと言っても過言ではないと思うんですが。いまとなっては信じられないエピソードをいただきました。バレンタインを知らなかった。とある、1960年代生まれの男性からのお話です。

(赤江珠緒)ええ。

(ジェーン・スー)小学校時代に長野県から首都圏に引っ越していらっしゃいまして、ある2月の寒い日、突然女子からチョコレートばかりをワーッともらったらしいんですよ。で、なにがなんだかわからない。みんな、女の子が照れながらチョコレートを渡してくる。

(赤江珠緒)じゃあ、モテたんだね。この方はね。

(ジェーン・スー)そう。モテたんでしょうね。それで、なにがなんだかわかんなくて、家に帰って『チョコレートをたくさんもらった』と。

(赤江珠緒)(笑)。でも、この趣旨がわかっていないと、なんだ?って。

(ジェーン・スー)ちょっとしたホラーですよね。やっぱり。で、家に帰ったら、『それはバレンタインデーだよ』っていうことを親に聞いて。まあ、バレンタイン黎明期ならではの話ですよね。

(赤江珠緒)そうですねー。そうかそうかー。

(博多大吉)僕、ちょっと違うんですけど。僕は知ってたんですけど。福岡に住んでいて。田舎に。バレンタインは東京の行事だと思っていた節があるんですよ。

(ジェーン・スー)おおーっ!地域性だ!

(博多大吉)そうなんですよ。だから、都会がやることであって、我々のような田舎の学校では、まあ小学校の頃ね。やっちゃいけないことはないけど、まあ、やらなくてもいいんじゃないか?みたいな。

(赤江珠緒)実際、大吉先生の周りの小学生男子は、もらってなかった?

(博多大吉)僕の周りはなかったですね。『どうする?どうする?』みたいなのはあったけど、誰も、渡した・もらったっていうのはなくて。なんとなく全体で『あれは東京のもんだ』みたいな。

(ジェーン・スー)恵方巻きみたいなもんですか?

(博多大吉)なんかね、テレビの中のことだ、みたいな感じでしたね。最初は。中学ぐらいから、変わってくるんですけど。

(赤江珠緒)へー!

(ジェーン・スー)中学ぐらいの時にはもう、学校に持ってきている女子とかいました?

(博多大吉)いました、いました。

(赤江珠緒)いました。

(ジェーン・スー)あれ、通常の日は絶対にお菓子なんか持っていけないじゃないですか。なぜ、あの日だけはみんなこう、堂々とお菓子とか持っていけるんでしょうね?

(赤江珠緒)そうだよね。そうそう。

(ジェーン・スー)よく考えたら。もらうのってやっぱり、うれしいんですかね?あれ、男の子は。

(博多大吉)いや、あのね、最初は恥ずかしいんですよ。やっぱ、からかわれるから。でも、恥ずかしいなんて一瞬だけなんですよ。そっから先は、ないと困るんですよ。

(赤江珠緒)ないと困る?

(ジェーン・スー)どういうことですか?ないと困るって?

(博多大吉)いや、みんなもらっているから。だから、友達みんなもらっているのに、なんで僕だけないんだ?っていう。

(赤江珠緒)でも、小学校・中学校の時って、結構偏りません?誰かに、集中して。もらえる人は大量に。

(博多大吉)だから私、アメトーーク!で言ったエピソードですけど。僕、バスケ部に入ってまして。バスケ部って、みんなモテたんですよ。だからみんな、バレンタインの日は荷物いっぱい抱えて帰るんですよ。

(赤江・スー)うわうわうわ・・・

(博多大吉)僕、1個ももらえない。だからもう、まだ洗わなくていい給食袋とか、まだ持って帰る必要のない絵の具とか、いろんな荷物ばっかり持って帰りましたよ。

(ジェーン・スー)ええっ!?ブラフで。僕はもらっているよと。

(博多大吉)一応、荷物のかさ増しはして帰りましたよ。

(ジェーン・スー)なるほど。うわー、切ない。共学はやっぱ、大変ですね。

(赤江珠緒)あ、そうか。

(ジェーン・スー)これは女子校にはない話ですよね。

(博多大吉)えっ、スーさん、いつから女子校?

(ジェーン・スー)私は高校からです。高校・大学と女子校なんで、女子は、まあ女の子同士で交換っていうのは私達の世代はまだ、あんまりなかったですよ。いま、友チョコなんて言って、女の子同士で交換しますけど。昔はそんなことなくて。まあでも、後輩の女の子からもらったりとか。先輩に上げたりとか。まあ、女子校ならではの疑似恋愛。これはありましたね。

(赤江珠緒)うん。

(ジェーン・スー)で、こう、ホワイトデーに返したりとか。ありましたけど、じゃあ周りの半径5メートルで何があったか?って聞いたらですね、バレンタインって言えば愛の告白の日って言う割には、告白をしたことがあるっていう人はいないんですよ。

(赤江珠緒)へー!

(ジェーン・スー)結局、チョコはあげるけど、なんて言うんですか?うっすら好きをチラつかせるぐらいの感じで。

(赤江珠緒)えっ、でもチョコをあげる時に、もう好きって言ってるようなもんなんじゃないんですか?

(ジェーン・スー)そうなんですよね。で、よく考えたら気長なイベントだな!と思ったんですけど。チョコをあげて、返事まで1ヶ月待つじゃないですか。なんじゃそりゃ?っていう話ですよね。

(赤江珠緒)うん、うん。

(ジェーン・スー)だって、答えなんてもう出てるわけじゃないですか。でも、その1ヶ月間で、答えを待つ。

(赤江珠緒)だから学生の時なら許される、そのタイムラグっていうんですかね?楽しさなんでしょうね。

(ジェーン・スー)いま、この情報化社会においては、ちょっと難しいですね。で、まあマジの告白をしたことがある人とか、されたことがある人っていうのはいなかったんですけど。じゃあ、何してたの?と言ったら、友達の告発を手伝うという、いちばん美味しいところを。

(赤江珠緒)これはやってましたね。

(ジェーン・スー)やりましたよね!

(赤江珠緒)自分の頭の上のハエを追わないというね。

(ジェーン・スー)そうそうそう(笑)。

(赤江珠緒)人様の世話ばかりを。

(ジェーン・スー)屋上やね、体育館の裏に『ねえねえねえ、カズヨが呼んでるよ』みたいな(笑)。

(赤江珠緒)あー!そうそうそう。なんだったらその、男子の家までついていったりしてね。

(ジェーン・スー)おわー!ありましたね。

(赤江珠緒)電話して。先に、公衆電話から。『いまから行くから』みたいな。

(ジェーン・スー)あれ、ひどいですよね。

(赤江珠緒)ひどいですよね。あれ。

(博多大吉)ひどいよ。これは、暴力です。

(ジェーン・スー)そう(笑)。本当、バレンタインバイオレンスですよね!

(博多大吉)僕、高校はそれでね、もう全部なくなったというか。クラスメイトから告白されたんですけど。ちょっと僕、『お付き合いは、やめてください』って言ったんですよ。そしたら女子全員が徒党を組んで、『なぜだ?なぜ、お前はあの子と付き合わないんだあんないい子なのに・・・』みたいな。それで僕、2年間ぐらいやられましたから。

(赤江珠緒)あっ、そうですか。

(博多大吉)だからね、それは女の子にとっては行事かもしれませんけども、こっちから見たらただの圧力団体ですよ。

(赤江珠緒)いや、もう追い込み漁のようにね、みんなでワーッ!ってね。

(ジェーン・スー)そうそうそう。網を張ってね。ザーッと。

(博多大吉)だけど、そう来られるともう意地でも付き合いたくなくなるみたいなね。ありましたけどね。なんであんな手伝いたがるんですか?女子は。

(ジェーン・スー)あれ、楽しんですよ。ノーリスク・ハイリターンなんですよ。

(赤江珠緒)ね。楽しいんですよね。

(ジェーン・スー)あれ、いちばんね・・・

(博多大吉)何がリターンされるんですか?ハイリターンって。

(ジェーン・スー)いや、あの、なんかモヤモヤした気持ちとか、スッキリした気持ちとか・・・

(赤江珠緒)思春期のモヤモヤした気持ちを、いちばんこう、身近で観察できる。どうなる?どうなる?みたいな。

(ジェーン・スー)ねえ。『大吉くん』っていう男の子を好きな女の子がいたとするじゃないですか。『赤江さん』っていう子が。で、私が『大吉くん、赤江さんが屋上で呼んでるよ』っていったら、赤江さんは屋上にいるわけですよ。私は屋上の階段ぐらいにいるんですよ。で、心のトランシーバーで『はい、大吉さん来ましたー』みたいな感じで、送り込むっていう。楽しい。

(赤江珠緒)(笑)。そうそうそう。この楽しさったら。先生、うん。

(ジェーン・スー)最高ですよ。まあ、そんなこともありつつ、奇をてらって失敗する人もおりました。

(赤江珠緒)奇をてらう?

(ジェーン・スー)はい。残念ながらこれ、私です。小学校時代ですね、一番人気ではないけれど、実はファンの子が裏で多いみたいな男の子、いたじゃないですか。アオレンジャーみたいな。で、アオレンジャーにチョコをプレゼントしたかったんですけど、周りと差別化ができない!チョコをあげるだけでは。私、なにを考えたかですね、桜餅を手作りしてプレゼントしたんですよ。

(赤江珠緒)(笑)

(ジェーン・スー)ピンクだから。たぶん。

(博多大吉)ああ、色合いが。女の子っぽいから。

(赤江珠緒)渋い!桜餅!?

(ジェーン・スー)まったく意味がわからないと不評。

(赤江珠緒)そうでしょうね(笑)。

(ジェーン・スー)この頃から、自意識がおかしかったことがよくわかりました。

(博多大吉)まず手作りっていうのは立派ですけどね。

(赤江珠緒)うん。

(ジェーン・スー)いや、でもいま考えると、ちょっと気持ち悪いって人もね、いましたよ。

(博多大吉)桜餅を作るって、なかなかね。

(赤江珠緒)そうですよね。なかなか。

(ジェーン・スー)小学生相手にはちょっとね。おじいちゃんだったらよかったなと思うんですけど。まあでも、聞いても聞いても出てくる出てくるバレンタインエピソードなんですが。『それが、いまの妻です』みたいないい話はぜんぜんないんです。

(博多大吉)バレンタインきっかけみたいなのが。

(赤江珠緒)あー、まあそうですよね。

(ジェーン・スー)そうなんです。黒魔術の本にならった作り方で作ったとか。

(赤江珠緒)なになになに!?黒魔術の本に?

(ジェーン・スー)ならって、なんか自分の髪の毛を入れると相手が好きになるとか。

(赤江珠緒)(笑)

(博多大吉)いやー!もう・・・

(ジェーン・スー)ちょっとホラーチックな話ばかり集まってきまして。

(赤江珠緒)まあでも当時はそういうのも、いろいろありましたもんね。

(ジェーン・スー)赤江さん、手作りやったこと、あります?

(赤江珠緒)ないんですよ。1回だけ、それはもうでも大人になってから、ちょっとオリジナルな手作りチョコを・・・

(ジェーン・スー)ちょっと待って。ちょっと待って。嫌な予感がしてきたよ・・・

(赤江珠緒)えっ?あの、うどんをね、リボン結びにして素揚げしてチョコレートをかけて作ったことがありますけど。

(ジェーン・スー)ほう。

(赤江珠緒)これは、油を吸ってね。うどんがね。なかなかに、グロテスクでしたけどね(笑)。

(ジェーン・スー)なぜ、そこでうどんを選んだんでしょうね?

(赤江珠緒)ちょっと独自のスナック感ができるかな?と思って(笑)。

(博多大吉)だからもう、発想は桜餅と一緒ですよね。

(ジェーン・スー)桜餅と変わらないじゃないですか。いま、ちょっとしたユナイト感を感じましたけど。

(赤江珠緒)それぐらいですね。

(ジェーン・スー)でも、手作りはね、一度は通る道だったりするんですけど、やっぱちょっと失敗する人なんかもいたりして。

(赤江珠緒)そうですね。そもそも1回できているチョコを溶かす?みたいな。また溶かすのか?みたいな。

(ジェーン・スー)そう。ひどい人がいましてですね。『チョコレート、あれは手作りじゃなくて再成形だ』って言った人がいて。たしかに、あるものを溶かして固めただけですから、再成形ですね。失礼しました。

(赤江珠緒)いえいえいえ。

(ジェーン・スー)そして、バレンタイン自体の変容。これも私達、見てきています。バレンタインデーからホワイトデー、そして義理チョコ。ここまで見てますよね?私達の世代はね。好きな男に、女から好意の証としてチョコをあげる。それがですね、1980年代の中頃から、これまたお菓子メーカーの策略で、1ヶ月後にお返しをしましょう!と。謎の。

(赤江珠緒)これは、後にできたことなんですか?

(ジェーン・スー)そうなんですよ。もうね、抜け目ない!誰でもいいから、なんか物をあげろと。いまから考えると、好きな人からの返事を1ヶ月待つっていうのは本当に気長な話だったと思うんですけど。3月14日があることで、まあちょっと楽しみが増えるというところもあるんじゃないでしょうか。ただ、お返しが来るっていうのが当然になった結果、悪しき習慣、義理チョコ。これが始まったわけです。

(赤江珠緒)はー。

(ジェーン・スー)好きでもない人に、好きな人とは違うチョコレートをあげる。よく考えたらひどい話ですよ!あなたは、本命ではないっていうのが明らかにわかるチョコレートを人にあげるっていうね。不遜ですよね。

(赤江珠緒)そうですね。

(博多大吉)でも、もらう側からすると、義理チョコと言いながら、ひょっとして?と思っていることはありますよ。またまたまた・・・と。

(赤江珠緒)いや、でも・・・これはですね、大人でチョコレートで告白した人を聞いたことないんですよ。

(ジェーン・スー)大人はないですね。

(赤江珠緒)なので、故に、大人で本命チョコっていうのは、むしろ存在しないのでは?

(ジェーン・スー)たしかに。まあ、どこまでが大人か?っていうのもありますよね。

(博多大吉)なんかね、好き嫌いとかじゃなくて、あんまね、好意がないとくれないでしょ?大前提として。

(ジェーン・スー)そうですね。嫌いな奴にはあげないですね。

(博多大吉)だから、まあ本当、ニヤッとはしちゃいますよね。義理チョコだと言われても、ふうーん・・・思いながら。

(ジェーン・スー)これ、だけど男の人はこんなに胆を鍛えられるイベント、ないですよ。これ、逆だったら暴動起きてますからね。『お前、本命の女。だけどお前は、まあまあそこそこいい奴だから、これあげる』っていうイベントが日本国であったら、もうデモが起きますからね!

(赤江珠緒)いや、本当ですね。逆を考えた時に、そうですね。

(ジェーン・スー)男性はこれで胆が鍛えられますよ。

(博多大吉)っていうかまあ、脳天気なんでしょうね。なにをもらっても、なんかニコニコしてるから。

(赤江珠緒)そうかそうか。

(ジェーン・スー)自分からあげておいてね、お返しが来ないと、『あの人はケチ』みたいな噂立ったりしますからね。大吉さんの前で語るのもなんですけど。

(博多大吉)いえいえ。ちなみに、いまは何を贈るんですか?ホワイトデーって。僕の頃、マシュマロやった・・・

(赤江珠緒)そうですね。

(ジェーン・スー)ありましたね!

(博多大吉)でも、マシュマロってそんな売ってないですよね。で、売っていても袋で売っていて。これ、もらっても喜ばないだろ?みたいなのがあって。いまは何ですか?

(赤江珠緒)あとはホワイトチョコとか。

(ジェーン・スー)そうですね。マシュマロ、クッキー、キャンディーとか。いまはなんか、キャンディーがカップに入っているのとか。

(赤江珠緒)入浴剤が返ってくる時、ありますね。

(ジェーン・スー)ああ、ありますね。食べ物じゃなくて。あ、マカロンだ。

(博多大吉)で、倍にして返さなきゃいけないですよね?

(ジェーン・スー)そう。それも誰も言ってないんですよ。たぶん。

(赤江珠緒)ねえ。そんなルール、なかったでしょう?

(博多大吉)またホイチョイ・プロダクションズが言い出したのかな?この世代だと。

(ジェーン・スー)しかし、良いところもある。さっき言った、大吉さんのお話じゃないんですけども。ひとつももらえないっていうのは、やっぱり相当厳しいと。

(博多大吉)やっぱ、寂しいですよ。なんだかんだ言って。

(ジェーン・スー)そう考えると、『義理だけでももらえるとうれしいな』っていう35才の会社員男性の方。後ですね、『お歳暮・お中元などそもそも義理堅い日本人は、お世話になった人に物を贈ることでコミュニケーションを図るきらいがあります。裏を返せば、物を介在させないとお礼ができない、シャイな国民性なので、義理チョコも良いのではないでしょうか?』という40代の女性。真面目ですね。も、ございました。

(赤江珠緒)うん、そうですね。

(ジェーン・スー)後ですね、まあ時代が時代だったんでしょうね。『リーズナブルな義理チョコをプレゼントしたのに、お返しに高価な物をもらうこともありました。バブルの時』っていう。こちらが20代、先方が30代、40代とかだと、そういうことも昔はあったようですね。

(赤江珠緒)なんと!

(ジェーン・スー)昔はどれぐらいお金かけてました?バレンタイン。

(赤江珠緒)いや、もうそれこそ、なんか最近はバレンタインデー、2月14日に会った人だったらまだ限られるんですけど。ウィークみたいになってるじゃないですか。

(ジェーン・スー)あっ、たしかに。

(赤江珠緒)1週間が。この週はもう・・・って。で、この週に会う人の、たとえば出演者だけでも30人くらいになるんですよ。

(ジェーン・スー)!

(赤江珠緒)で、それを買って、あとスタッフルームとかで買っていると、もう本当、業者みたいになってきて。

(ジェーン・スー)チョコ業者(笑)。

(赤江珠緒)でね、1回ね、自分がその時ね、体調が悪くて買いに行けない時に、旦那に買いに行ってもらったことがあるんですよ。チョコレートを。そしたら、もう『ゲイバーのママね。昼間に買いに来て・・・・』みたいな感じでとられたというぐらい、もう仕込み感満載で買ってましたよ。

(ジェーン・スー)お客さん全員に渡すぐらいのね、感覚で。やっぱりかなりの金額が、女性も出て行くので。なかなか、痛し痒しのイベントでございます。そして、私達が知らない、これが友チョコですよ。

(博多大吉)これ、ねえ。

(ジェーン・スー)本命チョコ、義理チョコときて、今度友チョコへの変容。そもそも男性のことを本気で想っていたら、チョコをあげる文化なんて、こんなに発展するわけないんですよ!(ドンッ!)

(赤江珠緒)うん。

(ジェーン・スー)甘いものが苦手っていう男性の方も多いですから。義理チョコの後は友チョコ。このあたりからね、だんだんね、ちょっと愛の告白という目的から逸れてまいりました。逸れただけじゃなくて、なんとなく自分の方にカーブを切ってきたような気がしましせん?このあたりから。

(赤江珠緒)そうそう。このあたりからね、チョコレートも、本当に美味しそうなチョコレートとか、いままで見たことがない製品とか、人にあげる前にまず自分が食べねば・・・みたいなチョコレートが増えてきましたね。最近。

(ジェーン・スー)だんだん大義名分としてのチョコレートっていうのがですね、バレンタインというのがですね、出てきまして。友達同士で親愛の情を示すためにプレゼントする友チョコ。2000年代半ばぐらいからその言葉を聞き始めたと思いますけども。まあ、お菓子メーカーにとっては、誰から誰にあげようと、チョコが捌ければそれでいいので。

(赤江珠緒)うん。

(ジェーン・スー)箱の後ろに『友へ』みたいなのが最初からプリントされているのがあったりですね。友チョコも盛んに宣伝されておりますが。怖い話を聞いてまいりました。恐怖の友チョコでございます。中年からするとね、友チョコなんて女の子同士がかわいらしくプレゼント交換して、いいわねーと思っていたんですけども。

(博多大吉)うん。

(ジェーン・スー)そんなことばっかりではないようです。こちら、中年ではなくですね、20代の女性Aさんによりますと私立のお嬢様校に通ってらっしゃったことがあるそうなんですが。なんと、友チョコはお母様が買ってくる風習があるようで。『Aちゃんのお家は○○のチョコだった。フランスから』とか。『Bちゃんのお家はブラジルの豆を使った??のブランドチョコよ』。なんとですね、家族の財力によるマウンティングが友チョコで行われるっていう!

(赤江珠緒)うわーっ!なるほど。

(ジェーン・スー)怖い!

(赤江珠緒)怖いですね。

(ジェーン・スー)怖いですねー。後ですね、まあ友チョコなのか何チョコなのかわかんないタイプのチョコも出てきまして。これ、私と同世代の女性の方。お子さんいらっしゃるんですけど。聞いてきたんですが。自分の家の息子さん。長男、小学校2年生。初めて、女の子からバレンタインでチョコをもらったそうなんです。まあ、にやけるわ、喜ぶわ。で、女の子からチョコをもらった時に、パッとチョコを手に取ろうと思ったら、女の子が離さない。チョコを。

(赤江珠緒)へっ?

(ジェーン・スー)『これがほしかったら、○○くんが好きな女の子を聞いてきて』って。賄賂チョコっていうですね(笑)。

(赤江珠緒)ええっ!?(笑)。

(ジェーン・スー)すっごいですよね!で、息子はチョコほしいから、『○○くん、好きな女の子、誰?』って聞きに行ったっていう。切ない!

(赤江珠緒)なるほど!

(ジェーン・スー)もうチョコをなにかの媒介に。

(赤江珠緒)いろんな感情がね、流通してるんですね。チョコとともに。へー!

(ジェーン・スー)だからもともとはね、好意をチョコに託して、好きな男性に愛を伝えるっていう日本のバレンタインデーだったんですけども、まあ中年が歳を重ねるのに比例して、現状はね、大義名分からだいぶ逸れ、特にここ10年、海外からの高級チョコレート。そして日本人の著名パティシエ、ショコラティエ。チョコを一挙に集めたデパートの催事、すごいですね。

(赤江珠緒)うん。

(ジェーン・スー)もう、戦争みたいですよ。あそこ。人がウワーッ!って来て。チョコを並んで買って。もはや男なんてどうでもいいんじゃないか?っていうことで。びっくりしたのはですね、パティシエと写真を撮ったりする人がいるそうです。

(赤江珠緒)(笑)。なんで?

(ジェーン・スー)フランスからショコラティエ、パティシエが来日して、催事で物を売ると。憧れの、あの美味しいチョコレートを作ったあの人と写真が撮りたい。もう、完全に関係ないじゃないですか。

(赤江珠緒)やっぱり、女子はチョコレートが好きなのかね?そもそもね。

(博多大吉)女性は、やっぱりそうですかね。中年になると、甘い物もそんなに入らなくなりますし。ぶっちゃけた話。

(ジェーン・スー)あの、小さくてかわいくて甘いっていう時点でやっぱりちょっとね。興味、出ますよね。

(赤江珠緒)ねえ。だからバレンタインデー、チョコレートだったことがここまでの発展だったわけでしょう。ねえ。

(ジェーン・スー)ねえ。煎餅だったらね、なかなかね。

(赤江珠緒)ここまでね。

(博多大吉)キャラメルでも、銀歯外れると思うよ。もう。中年、みんな外れるでしょ?銀歯。

(ジェーン・スー)カッ!って音がして。ビャッ!って取れますからね。

(赤江珠緒)そうかー。

(ジェーン・スー)そのパティシエと写真を撮るためだけにフランス語を勉強したりする人もいるんですって。中年ですよ?中年の話ですよ。

(赤江珠緒)(笑)

(ジェーン・スー)もうね、関係ない!パティシエと自分の間をつなぐのがチョコレートっていうだけで。あげる人なんか、誰でもいいんですよ。

(赤江珠緒)でもまあ、それはいい感じで扉が広がっていっているからいいですけどね。

(ジェーン・スー)まあ、いまでも毎年旦那さんにチョコをあげているよっていう人は、だいたい奥様の2割ぐらいでした。息子のために買っているというお母さんもおりました。そして、ここがね、やっぱり素晴らしいですね。旦那様が外国人の女性がおりまして。この友達だけ、『あっ、バレンタインはね、花をもらうの』って。

(赤江・大吉)ほー!

(ジェーン・スー)はい、どうもありがとうございました!って。全員がそこでひれ伏す感じの。

(博多大吉)海外はそういう風習なの?

(ジェーン・スー)そうなんですって。

(赤江珠緒)この習慣は入ってこなかったですね。

(ジェーン・スー)女性に男性から愛を告白するというか。まあ、愛を表現するっていうんで、お花を買ってあげたりする風習があるらしいんですよ。

(赤江珠緒)男性から女性に?

(ジェーン・スー)男性から女性。なんですか?その、『えっ?よくわからない風習だ』って。男性から女性に花を贈るんですって。だから、ちょっと奥様からチョコをもらえないとか、最近ちょっと奥様をね、ないがしろにしてるなって思う方、今晩、花を買って帰ってみてはいかがでしょうか?というわけで、中年とバレンタインでございました。

(赤江珠緒)そうかー。バレンタインデーに関しては、やっぱりもういろいろとエピソードが盛りだくさんでしたね。

(ジェーン・スー)いやー、すごいですね。本当にね。いちばん切なかったのは、男10人で帰ろうぜ!って言って学校の教室を出て。まあ、あんまりチョコとかに縁の無い男の子たちがね、『帰ろうぜ!もう関係ねーよ、俺達なんか。行くぜ!』って言って教室を出てから、『ねえ、○○くん、ちょっと・・・』。1人呼び止められ。階段のところで、『??くん、ちょっと話したいことがあるの』。1人呼び止められ。学校の校門を出るまでに全員呼び止められて、自分1人で帰ったっていう男の人がいました。

(赤江珠緒)(笑)

(博多大吉)抱きしめたい!

(ジェーン・スー)辛い!

(博多大吉)その子、抱きしめたい。大きな毛布で包みたい。

(ジェーン・スー)包みたいですよね(笑)。

(赤江珠緒)そうですね。幸あれ。

(ジェーン・スー)今年、土曜日でよかった。

(赤江珠緒)そうですね(笑)。

<書き起こしおわり>

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