松尾潔と井上三太 メロウな音楽対談

松尾潔と井上三太 メロウな音楽対談 松尾潔のメロウな夜

(松尾潔)まあ、僕が昔一緒に事務所でご一緒していた川勝正幸さんっていう方がよくその話をしていたよね。

(井上三太)川勝さんはドクロ、お好きでしたよね。集めるのが。

(松尾潔)お好きでしたね。で、彼自身が亡くなった後に残した仕事が語り継がれることでね、みなさんの記憶の中に生き続けているということでもあるんだけど。まあ、けど三太くんの作品に自分の青春の記憶っていうのを委ねてる人たちも現に、たくさんいるわけだよね。

(井上三太)うれしいですけどね。

(松尾潔)そういうところに関わる仕事を続けて、もう思えば遠くへ来たものという感じかもしれませんが。

(井上三太)かなり来ましたね。

(松尾潔)じゃあ、もう1曲、聞いて頂きたいんですけども。これも曲紹介をお願いします。

(井上三太)はい。トニー・テリーで『Bad Girl』。

Tony Terry『Bad Girl』

(松尾潔)井上三太セレクション、3曲目にご紹介しましたのは1990年のこれはセカンドアルバムかな。トニー・テリーのアルバム『Tony Terry』から『Bad Girl』でございました。これまたなんで?

(井上三太)僕と松尾さんは同い年じゃないですか。今年、2018年はブルーノ・マーズがその僕らが大好きだった青春時代のニュージャックスイングっていう音楽を料理し直して。で、いろんな人がまた、その音楽に関心があるじゃないですか。

(松尾潔)そうだよね。

(井上三太)日本だと他ならぬ松尾さんがね、フランシスコ・ザビエルのようにこのニュージャックスイングを音楽専門誌でかなり……。

(松尾潔)伝導しました(笑)。

(井上三太)だから松尾さん、この番組でね、自分のことを「自慢家だ」なんて言っていた時期もありますが、あんまりそこを……あ、ちょっとエゴ出ちゃいました?(笑)。

(松尾潔)アハハハハハッ! あんまりしないっていうか、この番組は新譜を……「新しくても初めて聞くのにこんなに懐かしく思えるような曲もあるよ」とかっていう意味も込めて、なるべく新しいものをね、いま同じ息をしてる人たちのものをご紹介したいと思ってるんで。で、その話をする時に、「この曲を聞くと昔のああいうのを思い出します。そういえば昔、僕こういうことがありました」っていう流れで話すのはいいんだけど、「あれは俺が26才の時……」みたいな、そういう話はどうかなと思って、あまりやっていないですね。

(井上三太)ああ、実はそうなんですか。ただの昔話に終わりたくないと?

(松尾潔)あのね、もうそれ死ぬほど飲み屋でやってるからね。「またですか!」って言われるぐらいやってるから。

(井上三太)なるほど。

(松尾潔)これでいま、この番組でしゃべってる時はお酒が入ってないということが皆さん、おわかりいただけたんじゃないかと思いますけども(笑)。

(井上三太)この後ですからね(笑)。

(松尾潔)この後ですね(笑)。

(中略)

(松尾潔)さて、楽しい時間ほど早く過ぎてしまうもの。今週もそろそろお別れの時が迫ってきました。今日はゲストに漫画家の井上三太さん、お迎えしました。でも、次はいつ来てくれるのかしら?

(井上三太)ちょいちょい来たいです(笑)。

(井上三太)アハハハハハッ! ありがたみを残しながら来てください(笑)。今週のザ・ナイトキャップ(寝酒ソング)、今夜は僕と井上三太さんが初めて出会ったハイ・ファイブのリードシンガーだった、いまは亡きトニー・トンプソンの『I Wanna Love Like That』を聞きながらのお別れです。これからお休みになるあなた。どうかメロウな夢を見てくださいね。まだまだお仕事が続くという方、この番組が応援しているのはあなたです。次回は4月4週目となります。今月から4週目はレギュラープログラム「メロウな風まかせ」とは一味違う趣向でお届けしたいと思います。

来週、4月23日はメロウな風まかせヴィンテージと参りましょう。そして、その翌週4月30日。4月の5週目。こちらはオールリクエストでございます。リクエスト、まだまだ間に合います。この番組のホームページからリクエストをお寄せください。来週、4月23日月曜日、夜11時にお会いしましょう。今夜のお相手は……。

(井上三太)井上三太と……。

(松尾潔)僕、松尾潔でした。それでは……。

(松尾・井上)おやすみなさい。

Tony Thompson『I Wanna Love Like That』

<書き起こしおわり>

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