松尾潔 Chaka Khan『Like Sugar』を語る

松尾潔 Chaka Khan『Like Sugar』を語る 松尾潔のメロウな夜

松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中でチャカ・カーンの新曲『Like Sugar』を紹介していました。

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その前に新譜をいくつかご紹介しましょう。クインシー・ジョーンズとは大変縁の深いチャカ・カーンの新譜です。10年前にクインシー・ジョーンズが75歳のバースデーコンサートをいわゆるモントルー・ジャズフェスティバルですね。その中の一環として開催した時は、ほぼ主役級の扱いでした。今回のロンドン(クインシー・ジョーンズ85歳バースデー)には参加してなかったんですけれども、じゃあ彼女がいま何をしてるのか?って言うと、久々に自分名義のアルバムを作っているようですね。

それもまあ若いクリエイター……具体的に言うとメイジャー・レイザーの一派たちと作ってるという風に、まあ僕はざっくりとした情報でしか聞いてないのですが。まあ、まずは1曲聞いていただきたいと思います。ディプロと一緒に活動していたメイジャー・レイザーからいまは離れてますね。ですが、プロデューサーとしても大変な実績を残しているスイッチという人がいますけどね。このスイッチのプロデュースナンバーをお聞きいただきたいと思います。スイッチもそういえばイギリス人ですね。

この曲はチャカ・カーンがかつて在籍していたルーファスっていうのよりも、もっとドファンクと言いますか、なんかシンプルかつボトムが座ってる具体的に言えばジミー・キャスター・バンチとかね、そんなサンドが頭に浮かびますけどね。もちろんジェームス・ブラウンの一時のサウンドも頭に浮かびますが。そのチャカ・カーンのひたすらシンプルにファンクを突き詰めた曲です。聞いて下さい。チャカ・カーンで『Like Sugar』。

Chaka Khan『Like Sugar』

チャカ・カーン『Like Sugar』をお聞きいただきました。いま調べてみましたら2011年にメジャー・レイザー脱退してるそうですね。スイッチはね。はい、スイッチのプロデュースなんですがこれはね、いま番組のスタッフと話していたんですけども、いろんなアーティスト名ですとか曲名を呼び起こす、そんな曲ですね。で、これはミュージックビデオが作られているんですが、最初から最後まで一切チャカ・カーンが出てこない。ひたすら踊り倒してるんですが、そのまあオールドスクールマナーというか初期Bボーイの感じですね。具体的に言うとロック・ステディ・クルーっていうダンスの先人たちがね、いましたけどもね。その人たちに敬意を払ったビデオでもあるんですよ。

これは似たようなアプローチとしてチャカ・カーンを敬愛してやまないエリカ・バドゥがね、以前に『Love Of My Life』という、やっぱりその古いヒップホップに捧げる曲を作った時に――コモンと一緒にやった時ですけども――その時に同じような作りのビデオを作っていましたけども。

まあ、チャカ・カーンの場合はもっと徹底してるというか、本人が出てこない潔さ……人によっては物足りなさになるかもしれませんけども。これ、なんかいろんな製作のヒントがあるような気がしましたね。これぐらいの世代の人がいまのシーンに一撃っていう、いい例になるんじゃないでしょうか。

<書き起こしおわり>

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