渡辺志保 2018年注目のラッパー5人を語る

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渡辺志保さんがJ-WAVE『GOLD RUSH』にゲスト出演。最新USヒップホップ事情について渡部建さんに話し、2018年の注目ラップアーティストを5人、紹介していました。


(渡部建)さあ、この番組のリスナーはちょいちょい言っていますけども。僕は日本語ラップ、ヒップホップが好きなんですけど、たしかにUSのヒップホップって僕もすごい止まっちゃっていて。2パック、エミネム……なんとなく、本当の本流は聞いているんだけど、最近のアーティストはぜんぜんわからないということで。今回は最新のUSヒップホップ事情をこの方に教えていただきたいと思います。数々のヒップホップアルバムの対訳・解説も担当する音楽ライターの渡辺志保さんですよ。よろしくお願いいたします。

(渡辺志保)よろしくお願いいたします。

(渡部建)さあ、さっそくなんですけど、現在のUSのヒップホップの大きな流れはどんな感じになっているんですか?

(渡辺志保)そうですね。いま日本でもヒップホップ、MCバトルなんかが盛んで非常にラップブームという風に言われていますけども、アメリカはそれ以上に追い風状態にあると言ってもいいかなと思ってまして。ニールセンといういろいろな統計を調べる会社があるんですけども、そこが調べた結果によると昨年はじめて、音楽売上のシェアで全米のシェアがロックよりもヒップホップ・R&Bが上回ったということで、いま全米でいちばん聞かれている音楽がヒップホップとR&Bになったという。

データ調査会社のニールセンが、2017年のアメリカの音楽売り上げデータを発表。上半期に引き続きヒップホップとR&Bの売り上げがロックを上回り、史上初めて年間を通してヒップホップとR&Bが最も売り上げが多かった。

(渡部建)ハハハッ! そんなことになっちゃったんですね!

(渡辺志保)そんなことになっているんです。かつ、年間のトップテンアルバムのうち、7枚がヒップホップ・R&Bというジャンルに分類されたということで。

(渡部建)これはもう、本流も本流になった。完全にメインストリームっていうことですね?

(渡辺志保)そうです、そうです。メインストリームです。そういう時代になっていますので、なのでどんどん新しいアーティストがわんさか出てきていますし。いま、もちろんSNSだったりYouTube、SoundCloudなどなどいろんなネットを媒介にしたツールがたくさんありますから、大きなレコード会社の力を借りなくても、自分たちで。CDを出さなくても自分たちでネット上でプロモーションができるので、そういう新世代のニュータイプアーティストがどんどん出てきているという状況にあります。

(渡部建)なるほど、なるほど。あとはグラミーも注目ですよね?

(渡辺志保)そうです。今年のグラミー賞は史上初のラップ対決が行われるとも言われていまして。主要部門が3部門、4部門あるんですけども、ベテランラッパーであのビヨンセの旦那さん、ジェイ・Zが今年、もっとも多くノミネートされているアーティスト。それに次いで、その次に(多く)ノミネートされているのが、いま「ラップキング」と呼ばれているケンドリック・ラマー。というところで、主要部門をこの2人がどういう風に争うのか? という風に注目されております。

(渡部建)すごいな。完全に来てますね!

(渡辺志保)来てます!

(渡部建)さあ、そんなUSヒップホップシーン、2018のね、できれば注目アーティストを今日はご紹介いただきたいんですけども。よろしいでしょうか?

(渡辺志保)渡部さんに聞いていただきたいアーティストをいろいろとご紹介させていただきたいと思うんですけども。まずはこちら。ニューヨーク出身の元ストリッパー、カーディ・Bです。
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Cardi B『Bodak Yellow』



(渡部建)さあ、このカーディ・Bですけども。経歴がすごいんですって?

(渡辺志保)すごいんです。彼女、10代のうちからニューヨークのストリップバーで働き始めて。アメリカってストリップが(日本の)キャバクラっぽいというか。あんまりすごいエロエロしくないっていう感じなんですけども。まあまあ、そういうストリップバーで働いていた。
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(渡部建)うん。

(渡辺志保)かつ、彼女が日本の『テラスハウス』とか『あいのり』みたいな、ああいうリアリティーショーからお声がかかって。同時にInstagramをめちゃめちゃ更新していたんですよ。それも、Instagramの動画でストリップバーに来た男の客の悪口とかを言っていて。それがちょっと炎上しながらも人気を博した。そして去年、メジャーデビューを果たしたという。そのデビュー曲がこの『Bodak Yellow』ということで。

(渡部建)これ、めちゃくちゃ売れたんですって?

(渡辺志保)めちゃくちゃ売れました。フィーチャリングなしの単独の女性ラッパーの曲としては、ローリン・ヒルに次いで20年ぶりにビルボードチャート首位を獲得。もうローリン・ヒルの次はこのカーディ・Bですっていうね(笑)。

(渡部建)すごい! この曲、どういうことを歌っているんですか?

(渡辺志保)これはとにかく、「私はどれだけ金を稼いでいるのか?」っていうことに終始する歌なんですけども。

(渡部建)いいですねー!

(渡辺志保)「私はもうストリップバーを卒業した。自分は踊らない。代わりにお金を踊らせて稼ぐのよ!(I don’t dance now, I make money moves)」っていうね。

(渡部建)いいですね。ヒップホップドリーム!

(渡辺志保)いいですねー! もう力がみなぎっている感じがします。

(渡部建)カーディ・B、チェックしましょう。じゃあ、続いてお願いします。

(渡辺志保)続いての注目アーティストは2000年生まれの超新人、リル・パンプ。

Lil Pump『Gucci Gang』



(渡部建)はい。こちらがリル・パンプ。

(渡辺志保)いま聞いていただいているのはリル・パンプの『Gucci Gang』。もう「グッチギャング、グッチギャング……」って言っているだけの歌なんですけども。彼もSNSで火がついて。2016年にラップをスタートして去年、2017年にはすでにメジャー契約をゲット。しかも、当時は若干16才というね。で、この曲『Gucci Gang』のミュージックビデオもあるんですけど、これ2ヶ月前に発表されたばかりなんですよ。で、それから2ヶ月ですでに再生回数が4億回に届くという、もうバケモノですよね!

(渡部建)すごいなー! まだ言っても17才ぐらいっていうことですよね。へー!

(渡辺志保)そうなんですよ。で、結構ルックスも奇抜なんですけど。

(渡部建)写真を見ているけど、すごい。ピンクのドレッド。

(渡辺志保)そうそう(笑)。見た目もすごい派手なんですが。いま、結構アメリカの若いラッパーたちはいかに自分がキャラ立ちするか?って……まあ、芸人さんもそうかもしれないですけども。いかに俺がキャラ立ちしているか?っていうのもひとつ、ブレイクのポイントにもなっておりまして。で、彼はもともとSoundCloudで火がついたラッパーなんで、「SoundCloud Rapper」なんていう風にも言われているという。

(渡部建)そうかー。すごい。いわゆる音源デビューっていう感じじゃないんですね。いまね。リル・パンプ、こちらもチェックしていきましょう。さあ、続いては?

(渡辺志保)続いては、ボブ・ディランにも憧れる新世代ラッパー、ポスト・マローン。

Post Malone『rockstar ft. 21 Savage』



(渡部建)さあ、ポスト・マローンですけども。

(渡辺志保)ポスト・マローン『Rockstar feat. 21サヴェージ』を聞いて頂いておりますが、これも昨年発表されたシングルなんですけども。この曲、もちろんアメリカではチャートナンバーワンを獲得しまして。それに次いで、オーストラリアやイギリス(ロンドン)、そしてスウェーデンなどなど、世界10ヶ国以上でチャートのナンバーワンを獲得している形になっていまして。彼は本当にいま世界中でめちゃめちゃアツいラッパーになっていますね。

(渡部建)へー! いいですねえ。これ、もう結構幅広い層からという感じですか?

(渡辺志保)幅広い層から受けていると思います。彼は白人なんですけど、少し珍しいんですがジューイッシュ(ユダヤ教)をルーツに持つラッパーでもありまして。そういったところからも注目されている存在ですね。

(渡部建)わかりました。さてさて、続いては?

(渡辺志保)続いての注目アーティストはアトランタ出身の陽気な3人組、ミーゴスです。

Migos『Bad and Boujee ft Lil Uzi Vert』



(渡部建)はい。ミーゴス、面白いフロウですね。

(渡辺志保)そうなんですよ。渡部さんがおっしゃる通り、彼らのリリック、歌詞ってすごく単純なんですけど、その言い回しとかフロウをどれだけ面白くするのか? シンプルかつ面白くするか?っていうところに重きを置いていて。3人いますので、その掛け合いも……本当に漫才みたいなラップなんですけど。その掛け合いの妙みたいなところもすごく受けまして。この『Bad and Boujee』という曲が去年、世界中でめちゃめちゃ大ヒットして。日本のクラブなんかでも毎日毎日かかっているというような感じでした。

(渡部建)そうなんですね。共演歴も結構すごいんですね。

(渡辺志保)もう大人気、引っ張りだこで。カルヴィン・ハリス、ファレル・ウィリアムス、ケイティ・ペリーなどなど……。

(渡部建)すごいな! そうそうたるメンバーですね。

(渡辺志保)そうです。そうそうたるメンバーがもうミーゴスを欲しているという感じです。

(渡部建)わかりました。じゃあ、最後をお願いします。

(渡辺志保)ぜひ聞いていただきたいのは西海岸の危険エリア、コンプトン出身のラッパー、ケンドリック・ラマーです。

Kendrick Lamar『LOYALTY. ft. Rihanna』



(渡部建)はい。ケンドリック・ラマー。グラミーでも大注目。

(渡辺志保)大注目です。2017年はアルバム『DAMN.』を発表しまして、それが爆発的大ヒットになりました。そして、今年はそのグラミー賞を皮切りにいろいろと新しいプロジェクトもすでに計画されているそうなので、去年に引き続き今年もどれだけ彼がヒップホップシーンを席巻するのか、非常に楽しみなところです。

(渡部建)いやー、どうでしょうかね。楽しみですね。いや、なんかすごく全体的に新鮮ですね。トラックとかね。

(渡辺志保)ありがとうございます。

(渡部建)幅広く聞きたいなと思いますけども。ありがとうございました。さあ、そんな渡辺さん、お知らせなどありますか?

(渡辺志保)現在発売中のエミネムの最新アルバム『Revival』、そしてG・イージー『The Beautiful & Damned』の国内盤CDの解説を執筆させていただいております。そして1月24日に発売されるSZA『Ctrl』、国内盤CDの歌詞対訳を手掛けておりますので。その他、WEBなどでもいろいろとヒップホップにまつわる記事を書かせていただいておりますので、ぜひぜひ私のTwitterなどチェックしていただければと思います。

(渡部建)わかりました。これ、定期的にまた来てくださいね。勉強になるんで。

(渡辺志保)あ、ぜひぜひ! よろしくお願いします。また伺います。

(渡部建)というわけで、今回はUS最新ヒップホップ事情を音楽ライターの渡辺志保さんに伺いました。ありがとうございました。

(渡辺志保)ありがとうございました。

<書き起こしおわり>
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