能町みね子 2017年「今年の漢字」候補・「逃」を推薦する

能町みね子 2017年「今年の漢字」候補・「逃」を推薦する TBSラジオ

能町みね子さんがTBSラジオ『サンキュータツオのまるっと日本語評議会2017』に出演。2017年を代表する漢字の候補として「逃」を推薦していました。

(田中ひとみ)日本語で1年を振り返るというと、今年の漢字もありますね。今年は12月12日に清水寺で発表されます。今度は漢字を取り上げた『言葉尻とらえ隊』から。10月12日号に掲載されましたタイトルは「逃げよう」。

(能町みね子)はい。私、今年の漢字は「逃」にしてほしいなと思っていて。

(サンキュータツオ)「逃げる」。

(能町みね子)新しい地図の3人がいよいよ始動しますよという時、ネット上にあがった動画があるんですけど。そのPVみたいな動画のいちばん最初のメッセージが「逃げよう」から始まるんですよ。

新しい地図

(サンキュータツオ)これ、すごいことですよ!

(能町みね子)これ、すごいですよね。すごくインパクトが強くて。いままでSMAPって逃げられなかった国民代表なんですよね。解散報道の時も謝罪をさせられて。あんなの、自分たちが悪いわけではないのに、本当にお葬式のような雰囲気で謝罪をさせられる、あの場からも逃げようがなかったんですよね。事務所からもなかなか逃げようがなかった。いろいろとやらなきゃいけないことからも逃げようがなかったっていう人たちが、はじめて「逃げよう」って言ったのはものすごくカタルシスがあって。

(サンキュータツオ)うん。

(能町みね子)他にもいろいろと逃げるニュースがあってですね。ちっちゃなニュースなんですけど、岐阜県で「嫌いなものから逃げないでほしい」って言って、子供たちに嫌いなものを無理やり食べさせていた教師が8回も吐かせちゃって、問題になったり。

(サンキュータツオ)いや、これすごいよ。問題になりましたね。あの時も「逃げないでほしい」か。

(能町みね子)そう。「逃げないでほしい」って言っていたんですよ。あと、今年。上野動物園が夏休み明けに生徒が自殺することが多いっていうんで、「逃げる時に誰かの許可はいりません」って言って動物をたとえに出しながら、「人間だって逃げていいんだよ」っていうことをツイートして話題になったりとか。

(サンキュータツオ)うん。

(能町みね子)「逃げる」っていうのがポジティブにとらえられている年だったと思うんですよね。なので今年はぜひ、私は「逃」でお願いしたいんですけども……まあ、これを思いつく人はあまりいないんでしょうね。

(サンキュータツオ)いや、ここ発信で行きましょうよ。もう今年は「逃」で行きましょう。この番組の今年の漢字は「逃」で。

(能町みね子)あ、「逃」で。

(田中ひとみ)いま、作っちゃいます(笑)。

(サンキュータツオ)あの「今年の漢字」っていうのもちょっとズレている時、ありますよね。

(能町みね子)ありますよね。あともうたぶん2、30年やっているんで、ネタがないっていうのはありますよね。

(サンキュータツオ)フハハハハッ!

(田中ひとみ)選べる漢字がなくなってきた?(笑)。

(能町みね子)もうなくなってきますよね。

(サンキュータツオ)干支でいいんじゃないの?っていう話ですよね。

(能町みね子)12回に1回、同じのが来るという。

(サンキュータツオ)でも、いろいろと振り返りようがありますね。こう考えてみるとね。

(能町みね子)そうですね。結構インパクトのある出来事、ありましたね。

(サンキュータツオ)面白いな。

(田中ひとみ)「逃げる」って、去年『逃げ恥』が流行ったっていう、それもきっかけのひとつだったりしますか?

(能町みね子)それも結構インパクト強いですよね。あのあたりから、ポジティブになってきたのかもしれないですね。

(サンキュータツオ)そうか!

(能町みね子)あれも『逃げるは恥だが役に立つ』ですからね。

(サンキュータツオ)これ、本当に今年の漢字じゃないですか!

(能町みね子)いや、本当にそうしたいですよね。すごくいいですよね。

(サンキュータツオ)決まりです! これ、今年の漢字。「逃」。

(能町みね子)『逃げ恥』がもうちょっと遅くて今年の頭だったりしたらベストなんですけどね。

(田中ひとみ)ああ、そうですね(笑)。

(能町みね子)まあでも結構、あの頃から逃げるブームは来ていると思いますね。

(サンキュータツオ)たしかに。

<書き起こしおわり>
https://miyearnzzlabo.com/archives/46205

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