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町山智浩・宇多丸・高橋ヨシキ ブレードランナー歌謡祭

町山智浩・宇多丸・高橋ヨシキ ブレードランナー歌謡祭 宇多丸のウィークエンド・シャッフル
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(宇多丸)はい。ということで歌謡祭、どんどん行きましょう。

(町山智浩)はい。でね、これでいちばん『ブレードランナー』ですごかったのは1986年……だったと思うんだけど。僕が行ったコンサートがあって、BOOWY。有名なBOOWYですよ。BOOWYがはじめてホールでやるっていう『JUST A HERO TOUR』っていうのがあって、渋谷公会堂(渋公)から始まったんですよ。

(宇多丸)もうないもんね。

(町山智浩)ないんだけど、渋公っていうのは日本だとそっから大スターになっていくということで。そこでBOOWYがやったんだけど、その時のステージセットは完全に『ブレードランナー』だったの。

(宇多丸)そういうデッドテックな?

(町山智浩)そう。廃墟のビルが立っていて。

(高橋ヨシキ)火とか噴いて?

(町山智浩)そうそう。火を噴いていて、光を発していて。歌詞は全然違うんだよ。BOOWYの世界っていうのは。だって、「英語、数学まるでダメだけど♪」って全然未来感はないんだけど。

(宇多丸)フハハハッ!

(町山智浩)ただ、セットは完全に『ブレードランナー』なんですよ。で、「うわっ、すげえ!」って思っていたら、その後にギタリストの布袋寅泰さんがもう『ブレードランナー』にどんどんハマッていって。で、ソロになると本当にジェフ・ベックみたいに『ブレードランナー 愛のテーマ』とかレイチェルとのラブシーンところで流れるやつをこうやってもう、いい湯加減で弾くわけですよ。

(宇多丸・高橋)フハハハッ!

(町山智浩)しかも彼がその後に出したアルバムで『レプリカント』っていう曲までやっていて。『レプリカント』を……。

(宇多丸)あ、じゃあ聞きましょうか。布袋寅泰さんで『レプリカント』。

布袋寅泰『レプリカント』

(宇多丸)布袋寅泰さんの『レプリカント』。これ、歌詞がね、すごいですよね。

(町山智浩)「お前はレプリカント 笑顔で泣いている」とかね。

(宇多丸)ずっとほぼほぼ『ブレードランナー』のストーリーを説明してるっていう。

(町山智浩)そうなんですよ。

(高橋ヨシキ)「限られた命は 永遠を夢見るのか」とかね。まさにテーマですね。

(町山智浩)これはレプリカントのレイチェルが、4年だっけ? それしか命がないとかね。これはレイチェルとデッカードの恋愛を説明している歌詞なんですよ。

(宇多丸)すごいですよね。

(町山智浩)こういうの、すごくて。まあBOOWYって、いまの曲って聞いてわかったと思うんですけど、デビッド・ボウイのある特定の曲とすごくよく似ていて。

(宇多丸)なるほど。元ネタがね。

(町山智浩)後ろの男性コーラスもそっくりなんですが。BOOWYっていうバンド自体がデビッド・ボウイの影響を受けているんですけど。デビッド・ボウイってやっぱり、こういうのを予言していた人ですよ。

(宇多丸)まあSF的なね。

(町山智浩)SF的で、あとアジアと西洋の合体みたいなものとか。あと未来世界についても歌っていて、やっぱりデビッド・ボウイってすごかったなと思うんですけど。それに影響をされたのがBOOWYで、さらにそれに影響されたのがBUCK-TICKですよ。

(宇多丸)すごい! BOOWYからBUCK-TICK!

(町山智浩)BOOWYからBUCK-TICK。群馬バンド。群馬パンクとかね、サイバー群馬ですよ。「お前はまだ群馬を知らねえ!」っていう感じなんですけども。

(宇多丸)アハハハッ!

(町山智浩)で、BUCK-TICKが……この人たち、髪の毛を立てているわけですけども……『ブレードランナー』って頭を立てているんだよ。あれ、スパーズ・アタックかな? 出ている人。

(高橋ヨシキ)そうですね。パンクスもいましたね。

(町山智浩)スパーズ・アタックっていう、その頃にJBが日本でコンサートをやった時に……。

(宇多丸)ああ、細野さんのね、FOEのボーカル。

(町山智浩)細野さんがやった時の。あれもだから、テクノ的な読み替えでJBを聞くっていう時代があったじゃないですか。アフリカ・バンバータとかいろんなのが出てきて。

(宇多丸)まあ要は、細野さん的なヒップホップ解釈なんですけどね。

(町山智浩)そうそうそう。その時に、スパーズ・アタックが細野さんのバンドのボーカルをやってJBを歌ったんだけど、スパーズ・アタックはたしか『ブレードランナー』に出ているんだよ。

(宇多丸)ああ、マジっすか!?

(町山智浩)あのパンクのキャラクターがスパーズ・アタックさんっていう人だったと思います。

(宇多丸)へー! 武道館のJB公演でものすごいブーイングを浴びていて。

(町山智浩)ブーイング浴びたんですけど、彼はたしか『ブレードランナー』にパンクの役で出ているんですよ。だからそういう変なつながりが裏であるんです。で、群馬の話に戻りますと……。

(宇多丸)群馬の話。BUCK-TICKね。

(町山智浩)BUCK-TICKも年齢的には僕と同じぐらいなんですけど、BOOWYも僕と同じなんです。布袋さんは1962年生まれなんですけど。で、BUCK-TICKも1人が62年生まれで、62年は『ブレードランナー』世代なんですよ。

(宇多丸)うんうんうん。

(町山智浩)で、BUCK-TICKの『疾風のブレードランナー』を聞いてもらいましょう。

(宇多丸)はい。BUCK-TICKで『疾風のブレードランナー』。

BUCK-TICK『疾風のブレードランナー』

(宇多丸)ちょっと思いの外イントロが長かったですけども。

(町山智浩)イントロ、これ普通テレビとかでやる時はやらないでいきなり歌から入るんでね(笑)。

(宇多丸)すいません。切っておけばよかった。ただ、もういきなり「降りしきる酸性雨 黒い雲」っていうね。

(高橋ヨシキ)その後で「頬を伝う酸性雨」ってね、「Tears in rain」ですよ。

(町山智浩)そう!

(宇多丸)まさにクライマックスシーンの。

(高橋ヨシキ)ロイ・バッティのセリフがそのまま……。

(宇多丸)なおかつそれを、最終的には「青空の下で」ってね。劇場版のエンディングまで説明しているという。

(高橋ヨシキ)そう。「その向こうで風が吹いているはずだ」ってこれ、映画を紹介してるんですね(笑)。

(町山智浩)そう。映画のストーリーをそのまま順番に説明してる歌詞なんですけど。

(宇多丸)さっきの布袋さんもそうだし。やっぱり日本人って生真面目っていうか。

(町山智浩)日本人って真面目だから、映画からイマジネーションを広げないで、映画の説明をするっていう癖がありますっていう(笑)。「主題歌を作ってください」って言われて作りました、みたいな感じになっちゃっているんですけど。最近のアニメの主題歌みたいな感じになってますけども。

(宇多丸)でも、『ブレードランナー』愛は伝わりますね。

(町山智浩)すごく、これもう本当に好きでしょうがないんだなっていうことがよくわかるんですよ。

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宇多丸のウィークエンド・シャッフル
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