三浦大知さんがTBSラジオ『ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ』に出演。宇多丸さんと最近ハマっている『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『Horizon Zero Dawn』などについて話していました。
(宇多丸)ねえ。SWITCH、持ち歩きできるからっていうんで。SWITCHでは何をやっているんですか?
(三浦大知)『ゼルダ』ですね。これ、すごいですよ。もともと『ゼルダ』シリーズ、僕好きで。謎解きだったりとかアクションゲームとしてすごい好きで、よくやっていたんですけど。今回の『ゼルダ』は、いちばん最初に少しムービーだったりとかあるんですけど、ほぼ何も言われないんですよ。
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』
(宇多丸)あ、ふんふん。
(三浦大知)基本的には、たとえばチュートリアル的なことがあって。たとえば、まずはこの村に行こう。この村に行って、この人と出会いがあって。この人と出会ったことでこの人が何か困っていて。で、その人の悩みを解決するためにいろんな、神殿に行ったりとか。で、アイテムを集めて……みたいなことだったじゃないですか。
(宇多丸)うんうん。
(三浦大知)それがもう、ほぼなくてですね。
(宇多丸)もう、要はいきなりボンッと世界に放り出されて?
(三浦大知)そうです。いきなり、バーンって広い世界が目の前に広がっていて。で、最初はおじいさんみたいな方がいて。その方が視界に入るっていうか、見えたので行ってみて話をして。「まずはこんなことをしたら?」みたいなことからチョロっと、ほんの少しだけチュートリアルみたいなのがあるんですけど。あとは、ほとんど何も言われないんですよ。
(宇多丸)へー!
(三浦大知)で、サブクエストだったりもたくさんあるし。メインストーリーも結構1個が進んでいくんじゃなくて、メインストーリーの中にも何個かストーリーがあって。それが結構同時進行で。なにからやってもよくて。
(宇多丸)あ、そんな自由度が高いんだ。へー!
(三浦大知)そうなんですよ。で、たとえば1個の目的地があるとするじゃないですか。で、そこが雪山の中にあるんですよね。で、『ゼルダ』ってこう入ると、雪山だから気温が低いから、(主人公が寒くて)震え始めるんですよ。ガタガタガタッて。で、一定時間がたつと、ハート(体力)がどんどん削られていっちゃう。いままでの『ゼルダ』だったり僕の感覚だと、雪山に入ろうとしたらキャラクターが出てきたりして「ちょっと待て。ここから先、行くのは寒いよ。その格好で行くつもり?」みたいな(笑)。
(宇多丸)うんうん(笑)。
(三浦大知)で、「あそこの山に職人がいるから。まずその職人に洋服を作ってもらいなよ」って。
(宇多丸)ちゃんと親切に教えてくれる。
(三浦大知)そうです。そうです。で、行く。行ったら、その職人が「この材料が足りないな」なんて言って。で、敵と戦って材料を手に入れて。で、洋服を作ってもらって、いざ雪山に行くっていう感じだったんですけど、誰からも何も教えられないんですよ。雪山に入ってみたら寒くて。「あれ? これ、でもどんどん(体力が)減っているな。たどり着かなきゃいけないところには、(たどり着く前に)どう考えてもこれ、倒れる。じゃあ、1回避難しよう」って1回雪山を出るんですよ。
(宇多丸)うんうん。
(三浦大知)で、「これはどうすればいいんだろうな?」と思っていたら、なんかゴブリンがいるんですけど。ゴブリンがいろんなところに点々と基地みたいなのを作っているんですね。で、その雪山の入り口からちょっと外れたところに見回したらゴブリンがいて。で、焚き火みたいなところでガヤガヤ宴みたいなのをやっているんですよ。で、よく見たら鍋みたいなのがあって。で、どうやら料理ができるらしいみたいな話は、ちょっと行く先の村でちょろっとだけ小耳に挟んでいて。でも、それも別にあんまり教えられないんですよ。
(宇多丸)うんうんうんうん。「料理……あ、そういうえば料理って言っていたな」ぐらい。
(三浦大知)「言っていたな」って。で、森とかに行くと草とか取れるんですけど、その中に「ポカポカ○○」とか。なんかアイテムを見たら入っているんですよ。「これ、料理するんじゃないかな?」って。そうすると、いわゆるホットドリンクみたいなのが作れて……。
(宇多丸)はいはい。体力が回復できると。
(三浦大知)そうですね。「飲んで寒さに大丈夫な体になるみたいなことなのかな?」って思って、まあ行くじゃないですか。ゴブリンのところに。で、行って、ゴブリンをなんとか倒して……これも、敵も強いんです。今回のやつは。だから、あんまり真正面から行くと結構すぐ死んじゃうんで。いちばん卑怯なのはリンクなんですけど。遠くから弓矢で……(笑)。
(宇多丸)ああーっ(笑)。これはですね、私好みのプレイです。安全圏から行く!っていう。大好きです。はい。
(三浦大知)そうそうそう(笑)。主人公でヒーローのはずなんだけど、やっていることはいちばん卑劣っていうか(笑)。
(宇多丸)でも、ステレス感っていうかね。それはやっぱり大知くんも。
(三浦大知)そうです。そうです。僕はもう大好き。だからその、作戦を練らないといけない感じ。で、ようやく倒して。それも笛とかを吹かれるといっぱい来ちゃうんで、バレないように。で、昼だと起きているじゃないですか。夜だと寝ているんですよ。
(宇多丸)寝込みを襲う!
(三浦大知)だから寝て、近づくとポン!って「不意打ち」っていうアクションコマンドが出てきて。で、それを押すと他の敵にバレないように倒せるっていう。
(宇多丸)いわゆるステレス・キル的な。
(三浦大知)で、それで倒して、やっと鍋が……(笑)。
(宇多丸)鍋が(笑)。
(三浦大知)鍋が目の前に。
(宇多丸)寝込みを襲って。楽しい宴をやっていたのに。
(三浦大知)焚き火のところに鍋があって。「これでどうやら料理をするんじゃないか?」って。でも、近づいて行っても「料理する」っていうコマンドが出ないんですよ。「これ、どうやってやるんだろう?」って思っていて、アイテム欄とかを必死に見ていたら「手に持つ」っていうコマンドがあって。「ん? ”手に持つ”?」って思って。で、手にそのポカポカ○○を持って。それで鍋に近づいたらはじめて「料理する」っていうコマンドが出るんですよ。
(宇多丸)ああーっ!
(三浦大知)で、「来たー!」って思って料理をしたら、ようやくそのポカポカ××っていう、ホットドリンクみたいなのが手に入って。で、やっと雪山に入れるみたいな。ここまで、誰にも何も言われずに自分で探さなきゃいけなくて。で、僕は実はこれ、気づかないっていうかできなくて。そこにたどり着かずに、自分でたくさん薬草を仕入れて。寒いまま雪山に……(笑)。
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』料理
(宇多丸)もう、物量で勝負? さっきのホットドリンクを作らずに。
(三浦大知)そうです。寒いまま雪山に突っ込んで。瀕死になったら(薬草で)回復して。で、行って、瀕死になったら回復して……っていうのでようやくたどり着いたんです。
(宇多丸)はいはい。それでも行けなくはないと。
(三浦大知)それでも行けなくはない。でも、自分でそれこそ探さなきゃいけないっていう、ものすごい野放しで。
(宇多丸)へー! これ、じゃあいままでのゼルダプレイヤーとか、それこそ任天堂的な、日本的なゲームのプレイに慣れている人は結構戸惑いかねない?
(三浦大知)そうですね。「あれ? これ、何すればいいの?」っていう。で、本当に「『ゼルダ』の当たり前を変える」っていうキーワードで作られたらしいんですけど。
(宇多丸)でも洋ゲー……まさにその大知くんが好きなゲームの、ある意味その日本版ゲームがそれを突き抜けたっていうかね。
(三浦大知)そうですね。結構だから、共通するところ多いじゃないですか。メインストーリーはあるけど、サブストーリーがたくさんあって。なんかものすごい自分でいろんなことを発見して遊んでいくっていう。
(宇多丸)で、やっぱりそこに快感があるんだもんね。「あっ、これ! 料理できた!」っていう。やっぱり発見していくっていう。それ、絶対僕好みじゃないですか、これ!
(三浦大知)絶対に面白いですよ。
(宇多丸)参ったな。SWITCHも買わなきゃいけない。ちょっといま僕ね、『Horizon』をやっていて忙しくて……まさにそのアイテムを作るのに、最初のうちはファストトラベル。たき火ポイントが『Horizon』はセーブポイントなんですけど。たき火にファストトラベルするのに商人にいちいちいろんな材料で作ったファストトラベルキットを買わないといけなかったんです。最初は。
『Horizon Zero Dawn』
(三浦大知)はいはいはい。
(宇多丸)そしたら、無限にファストトラベルできる○○エクストラ××(ゴールドトラベルパック)みたいなのができますよって。で、それをやるには、キツネの皮を取らなきゃいけない。でもその、まさにキツネとかってランダムに出てくるんで。しかもキツネを獲っても脂身の肉とナントカと……みたいな感じで、皮がなかなかとれないんですよ。
(三浦大知)なかなか出てこないんですね。ランダムだから。
(宇多丸)そう。だからこう、皮をとるんでずーっとキツネの出そうなところでこうやって探しているうちに、まあ機械の獣がいる世界なんでそいつらがまたやってきて大騒ぎになったりとかね。『Horizon Zero Dawn』はやっているんですか?
(三浦大知)ちょろっとだけ。頭の方だけやりましたね。まだ全然できていないんですけど。結構あれもシビアですよね。
(宇多丸)そうなんですよ。シビアだし……マップ、最初の方でしょ? 結構割りと原始的な世界じゃないですか。『ファークライ プライマル』。
(三浦大知)ああ、みたいな感じですよね。やっています。やっています。
(宇多丸)もういやだな、なんだよ(笑)。『ファークライ プライマル』みたいな、ちょっと原始世界みたいな。僕の好きな『アポカリプト』みたいな、ちょっと青塗りの部族みたいなのが出てきたりとか。そういう空間だと思うじゃない? 「あ、こういう世界観だ」って思うじゃない?
(三浦大知)そんな感じですよね。
(宇多丸)マップが進んでいくと、また全然違う世界観っていうか。ちょっとね、中世っぽいっていうか。『シャドウ・オブ・モルドール』とか。
(三浦大知)はいはいはい! じゃあちょっと荒廃的なというか、荒れた?
(宇多丸)荒れた土地があったりとか、ちょっと立派な、もうちょっと文明が進んだ中世の城みたいなのが出てきたりとか。全然またマップが広くて、世界観もまたね、いろいろあってね。大変なんすよ。しかも大知くん、いまはPSVRもあるじゃないですか。
(三浦大知)そうですね。
(宇多丸)PSVR、やりました?
(三浦大知)まだできていないんですよ。
(宇多丸)やっていない? これ、ちょっと私、PSVRパイセンとして。私、いま所持しておりますので。
(三浦大知)所持してるんですね。
(宇多丸)もうね、これ聞いている方のみなさん、ちょっと私の言葉、真剣に聞いてください。PSVRは、やるとわかるんだけど、あなたが想像しているレベルじゃない!
(三浦大知)ああ、そうなんですね。
(宇多丸)あの、たとえばさ、周りを360度、たとえば空間に囲まれて。たとえばリアルな映像を見せられて……っていうようなバーチャルリアルな感じっていうのって、まあ想像できるじゃないですか。
(三浦大知)なんとなく、そのイメージですね。
(宇多丸)それよりも、なんかもっと脳に直接なにか回路を繋いで、脳を直接騙している感じ? 周りにリアルな映像があるとかじゃなくて。もっとこっちの感覚そのものが変わっちゃっているような。
(三浦大知)ああ、本当にそういう感覚になるんですね。
(宇多丸)そうなんですよ。なので、こればっかりは体感してもらうしかないので。周りとかデモプレイ機があるようなところで1回、とにかく騙されたと思ってやってみて!っていうね。
(三浦大知)やってみたいですね。でも、なかなかね、あれも購入者じゃないと予約できなかったり。最初、ありましたよね。僕、『バイオハザード』は普通のテレビでやったんですよ。なんですけど、やっぱりこれ、VRでやったら相当なんだろうなと思いながら……。
(宇多丸)本当だよ。VRで私、家でやりましたよ。1人で。
(三浦大知)やりました? 『バイオハザード』を1人で。
(宇多丸)やりました。あのね、一言いっていいですか? 勘弁してくれ。
(三浦大知)(笑)
(宇多丸)たのむ、勘弁してくれ(笑)。あの序盤とか、逃げ回るしかないじゃないですか。今回。あなたの好きな、負荷がかかるやつですよ。
(三浦大知)そうですね。主人公が全然強くなくて。もうどうにもならない。
(宇多丸)どうにもならないし、ひどい目に遭いまくるじゃないですか。もうね、やりながら「なんで俺、こんなひどい目に遭わなきゃいけないんだ?」って(笑)。
(三浦大知)「そんな悪いこと、したっけ?」って(笑)。
(宇多丸)そうそう。「なんで俺、こんな目に遭わなきゃいけないんだ?」って(笑)。本当そんぐらいね、すさまじい体験でした。「これ以上やられたら、俺は死ぬ」っていう。本当にそういう感じになるんで、ぜひぜひ。まあね、お忙しいところ。なんなら、なんなら、うちのリビングにもばっちり。
(三浦大知)あ、本当ですか?(笑)。はじめて宇多丸さんの家に、PSVRをやりに行くっていう(笑)。
(宇多丸)VRをプレイしに来ていただいても全くかまわないんで。ぜひちょっと。
(三浦大知)いや、本当すごい気にはないっているんで。
(宇多丸)ぜひやってもらいたいと思います。
<書き起こしおわり>