松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中で2016年のR&Bシーンを振り返り。松尾さんの個人的な2016年のメロウソングチャート トップ20を紹介していました。
(松尾潔)改めましてこんばんは。『松尾潔のメロウな夜』、今日は新春特別企画。メロウ・オブ・2016と題しまして僕、松尾潔が選ぶ2016年のメロウ・トップ20をお届けしたいと思います。これは昨年……ですからメロウ・オブ・2015と題して昨年の頭に僕が選ぶ、本当にプライベートチャートですね。を、お届けしたら大変みなさんからご好評を博しまして。調子に乗りまして、今年もやるわけなんですが。
昨年のトップ20を改めて振り返ってみたんですが、なにしろ思いつきでやったもので、この種のチャートとしてやってはいけないことをやっておりました。と言いますのは、『メロウな夜』で一度もかけたことのない曲をチャートの中に入れていたりしたんですよね。そこで初めて紹介する曲がいきなり去年の10何位とか言われても、ちょっとみなさん戸惑いもあったんじゃないかな? と、そういう反省もございまして。今年はルールを作って、一度は番組でオンエアーした曲という最低限のルールを設定たしました。ですから今日、これからご紹介する20曲というのは昨年、何らかの形でこの『松尾潔のメロウな夜』でオンエアーした曲です。ですから、番組を毎回お聞きくださっているみなさんには、耳に馴染みがある、そんなサウンドが出てくるんじゃないでしょうか。
まずはトップ10、10位、9位、2曲ご紹介したいと思います。第10位に選びましたのは女性シンガーのファンテイジアで『When I Met You』。これは2016年7月にリリースされましたアルバム『The Definition Of…』という、なかなかの力作ですよ。で、ファンテイジアに関しては僕はこの番組でよく「ゲットー・ソウル」という言い方でご紹介しております。ゲットー・ソウルというのはもともとジャヒームという男性シンガーの専売特許のようなフレーズだったんですが、そのまま女性シンガーのファンテイジアにも当てはまるのではないかな? と。彼女の作品ですとか、ステージを体験してきた僕は思うわけです。この『When I Met You』というのも本当、ファンテイジア節炸裂で。まさに変わりゆく、変わらない、そんなR&Bの美学が楽しむことができます。
そして9位に選びましたのはロイドで『Tru』。ロイドといいますとね、少年時代から天才シンガーとして、もともとはNトゥーンというキッズグループの一員だったんですけども、ソロ・デビューしてからもアメリカ南部アトランタを代表するシンガーとして活躍してきたんですが。実はこの数年、ちょっと活動がおとなしめになっていたのですが、まあ本格再始動と言ってもいいでしょう。この『Tru』という曲。これがね、成熟した魅力が加わりまして、チャート的にはさほど印象に残る数字でもなかったんです。アメリカのチャートでは。ですが、僕の心の、プライベートチャートと申しますかね。単純に1年を通してこの曲、よく聞きました。非常に、なかなか滋味深い、そんな1曲になっていると思います。では、2曲続けてご紹介しましょう。ファンテイジアで『When I Met You』。そしてロイドで『Tru』。
10位:Fantasia『When I Met You』
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9位:Lloyd『Tru』
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メロウ・オブ・2016、松尾潔が選ぶ2016年メロウトップ20。まず最初に2曲、ご紹介いたしました。第10位、ファンテイジアで『When I Met You』。そして第9位、ロイドで『Tru』でした。
さて、このあたりの30才前後の中堅と言ってよい人たちの手がたい作品づくりが目立った……個人的にはそういう印象が大変に強い2016年なんですが、続いてご紹介するシンガーももう中堅と言ってもよいかもしれませんね。ファンテイジアと同じようにゲットーな日常を描く女性シンガー、K・ミッシェルです。K・ミッシェル、春にリリースした『More Issues Than Vogue』というアルバム。これ、なかなかの力作でございました。何曲か番組でご紹介したのですが、その中でも『Nightstand』という曲が1年を通してみると僕はいちばん愛聴していましたね。この曲を8位に選びました。
そして7位。こちらはK・ミッシェルの持ち味とは正反対、好対照と言えますね。R&B、ソウル・ミュージックという文化を作っているのはもはやアフリカン・アメリカンだけではないというのは、この番組をお聞きいただいていると常識としてみなさん、心得てらっしゃるんじゃないかと思いますが。イギリスというのはその中でも常に、「カウンター」というと大げさですけども。やっぱりアメリカ歌唱のR&Bに対して、常に刺激を与え続ける特別な場所という気がいたしますね。イギリス、UKのシーンの代表格、コリーヌ・ベイリー・レイの『Green Aphrodisiac』が7位にランキングしております。
これは彼女のアルバム『The Heart Speaks In Whispers』。こちらの中からのリードトラックなんですが。この曲をプロデュースした、これはアメリカの女性陣ですね。キングという3人組女性ファミリーグループ。彼女たちの活躍も目立ちました2016年。そのコラボレーションとなりますコリーヌ・ベイリー・レイの『Green Aphrodisiac』。こちらを7位ということでご紹介させていただきます。それでは8位と7位、K・ミッシェル『Nightstand』、コリーヌ・ベイリー・レイ『Green Aphrodisiac』。2曲続けてどうぞ。
8位:K. Michelle『Nightstand』
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7位:Corinne Bailey Rae『Green Aphrodisiac』
メロウ・オブ・2016、トップ10のうち、8位と7位をご紹介しました。K・ミッシェルで『Nightstand』、そしてコリーヌ・ベイリー・レイで『Green Aphrodisiac』。どちらもタイプは違いますけども、やっぱり夜が似合う音楽ですね。K・ミッシェルはこれまでにもね、『V.S.O.P.』という必殺の1曲がありますし。コリーヌ・ベイリー・レイにつきましては、『Like A Star』とか『Put Your Records On』。ちょっとさかのぼってさっきの10位のファンテイジアでしたら、今日お届けしたのは『When I Met You』ですけども、『When I See You』っていう、そもそも似たようなタイトルの、『When I Met You』の元となっていると言ってもいいかもしれませんけども、代表曲がありますし。ロイドにしても然り。『You』というモンスターヒットがございました。
こういった過去に本当に僕がよく使う表現でいうと名刺がわりとなるような1曲がある人たちが、それなりの紆余曲折があるにせよ、たしかな作品づくりを続けているというところがね、本当にこういうひとつのジャンルを聞き続けてきた人間としてはすごくうれしいし、励みにもなりますよね。世の中のいろんな出来事。楽しいことばかりではない。時にはままならぬことに直面することもあったであろう、そんな日々の中で、それを自分の署名入りのアートに昇華させる、そんな術を持った人たち。もうね、10年以上のキャリアになってくると、その人たちがたまたまワンヒット・ワンダーという形でヒットを出したというのじゃなくて、もう本当に実力があることなんだということは世の中に対して証明が済んでいると思うんですけども。
その先の葛藤ですとか、いろんな困難に向き合った時にどう対処して、どう世の中に答えを出していくのか?っていうところに真のアーティスト性というのが見えてくるんだな、なんて。ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんけども。やはりひとつの道を10年以上続けたからこそ、浮かび上がってくるようなアーティスト像というのがあるんだなと。そういうことを教えてくれた4人でしたね。
さて、いまご紹介したコリーヌ・ベイリー・レイでプロデュースを手がけていたキングという女性3人組の話をしました。「キングのアルバム『We Are KING』っていうのも良かったじゃない?」ってお思いになる方もたくさんいらっしゃるでしょう。このチャートには今日、入っていないんです。あとは、これは僕が言うまでもないし、世の中の賞賛はもう全てのフレーズ浴びていると言ってもいいビヨンセの『Lemonade』ですとか。
あと、アンダーソン・パーク、BJ・ザ・シカゴキッド。いま名前を挙げたような人たち、今回はランキングしておりません。それは作品がダメだったというよりも、いま名前を挙げた人たちってアルバムを通して聞くことでその美学なり哲学なりが立ち上がってくるような、そんな作品を2016年に届けてくれた人たちということで。ここで名前は出しておきますけども、曲自体はランキングしておりませんのでね。そういった感じで選んでますよということをみなさん、ご理解いただければなという風に思います。「プライベート・チャート」って言ってますから、世の中の動きとはちょっと関係ないです(笑)。
で、次にご紹介します第6位にランキングしておりますのはマック・ミラーですね。もうこの人なんかについて言いますと、アフリカン・アメリカンではない白人でございますね。ユダヤの文化からの影響も本人、隠さずに。よくその話をしておりますね。こうなってくると、R&Bとは何ぞや? ということにもなるんですけども、まさにいまの新しい時代のR&Bの定義付けをやっている1人だと思いますよ。まあ、ロマンスが噂されもしましたアリアナ・グランデとのデュエット『My Favorite Part』。これが第6位でございます。
マック・ミラーなんてね、「白人ラッパー」ってよく書いてあるんで。いわゆるメロウなR&Bっていうイメージから遠いようなところにあるようでいて、実はそういった人たちがR&Bの新しい定義というのを更新していく。それはまさにこういった人じゃないかな? という思いも強いので、ここで6位というかなりの上位にランキングさせた次第です。これ、シングルヒットしていますんでね、ご存知の方も多いかと思いますが。僕はもうこれ、2016年を代表するR&Bの1曲だという風に思っております。
そして、それをさらに上回る第5位。ジョーダン・バンクスで『Keep You In Mind』。これはね、番組で11月にご紹介したんです。かなり2016年も終わりの方でご紹介したんです。その時にもお話したんですが、その前の年、2015年ぐらいからずっと聞いていたんですが。ずーっとずーっと少しずつ聞いて、去年の夏ぐらいに気がつくとその再生回数がとんでもないことになっていたと。これ、アメリカの国内でもそうですし、僕のコンピューター上でもそういうことになっておりました(笑)。リリースは2015年の8月という風になっております。実際にはその前から、ネット上には音源は出ていましたけども。大層な時間をかけて、去年の秋ぐらいに盛り上がっていた曲ですね。番組では「ゴードン・バンクスかな? 呼び方がわからない」みたいなことを言った記憶があるんですが、ジョーダン・バンクスという発音がいちばん現地での言い方に近いようですね。まあ、忘れられない1曲になりました。ジョーダン・バンクス。
では、2曲続けてご紹介しましょう。第6位のマック・ミラー feat. アリアナ・グランデで『My Favorite Part』。そして第5位、ジョーダン・バンクスで『Keep You In Mind』。
6位:Mac Miller『My Favorite Part (feat. Ariana Grande)』
https://miyearnzzlabo.com/archives/39710
5位:Guordan Banks『Keep You In Mind』
2曲続けてご紹介しました。第5位、ジョーダン・バンクス『Keep You In Mind』。その前は第6位、マック・ミラー feat. アリアナ・グランデで『My Favorite Part』でした。マック・ミラーのこの『My Favorite Part』という曲。もう本当にウォーキングテンポが気持ちいいですね。プロデュースを手がけているのはマック自身とタイロン・ジョンソンという男。このタイロン・ジョンソンという人はミュージックマン・タイっていう呼び名でも知られています。
2016年、ミュージックマン・タイは当たり年でした。『メロウな夜』でご紹介したナンバーでいうとアリシア・キーズの『She Don’t Really Care』っていう曲。あれのビートもミュージックマン・タイが作っていましたね。そして、12月にご紹介した日本人女性R&Bシンガーのナオ・ヨシオカさん。ナオちゃんの『I Love When』という曲もミュージックマン・タイがプロデュースしていました。本当にメロウなムードを演出することに大変長けている、そんなミュージシャンですね。ミュージックマン・タイの動きにもご注目です。
さて、続いては第4位なんですけども、マレーシアの見目麗しい女性シンガー、ユナちゃんを……なんか「ユナちゃん」っていうと日本人女性のような響きさえありますけども、ユナの『Crush』という曲を第4位にランクインさせてみました。これはフィーチャリング アッシャーですね。この番組では6月にオンエアーいたしました。「アジア勢の台頭」という言葉を昨年、何度かご紹介しましたね。
その中に、日本人アーティストというのはアメリカのR&Bシーンではあまり名前を聞くことがないというのは寂しいとも言えますし、日本はそれだけ独自の巨大なマーケットができているとも言えるのですが……まあ、活路を北米に見出そうとするマレーシアのユナちゃんなんていうのはね、アッシャーというこの上ない援軍を得まして『Crush』という曲で本当に認められたと言ってもいいんではないでしょうか。以前から彼女の作品は北米でリリースされていましたけども、この『Crush』が決定的になったんじゃないでしょうか。同じアジア人女性というか、まあアジアとアメリカのミックス、我らがジェネイ・アイコをフィーチャーした曲もユナちゃん、ものにしてましたけども。今日はアッシャーとのデュエットでこちら、お聞きいただきたいと思います。第4位、ユナ feat. アッシャーで『Crush』。
Yuna『Crush ft. Usher』
松尾潔が選ぶ2016年メロウ・トップ20。メロウ・オブ・2016、お届けしたのは第4位、ユナ feat. アッシャーで『Crush』でした。さて、ここまでチャート10位から4位までご紹介したのですが、ここでトップ3のご紹介に入る前に、20位から11位までを少しずつ、フラッシュでご紹介しましょう。まずは第20位から。9月に番組でオンエアーいたしましたH.E.R.で『Losing』。
第20位:H.E.R.『Losing』
https://miyearnzzlabo.com/archives/39702
このH.E.R.というプロジェクト、その実態は女性シンガー、ギャビー・ウィルソンだと言われております。元から実力はもう認められていたギャビー・ウィルソンなんですが、このちょっと変化球で改めてその存在感が認知されたという、そういう印象がございます。ギャビー・ウィルソン名義に戻すことはあるのでしょうか?
続いて、第19位。7月にオンエアーいたしました女性シンガー、シディベ『I’m Only Dreaming』です。
第19位:Sidibe『I’m Only Dreaming』
シディベっていうのは名字でございまして、ファーストネームはハナ(Hannah)っていうかわいらしい名前だそうです。ジャネット・ジャクソンの若い時に声が似ていますね。このウィスパー感というんでしょうか。彼女の声に惹かれる人は大変多くて。この曲では名プロデューサー、ウォーリン・キャンベルが助太刀しております。
続いて、第18位。11月にオンエアーいたしました。まだまだヤングな男性シンガー、ケヴィン・ロス『Long Song Away』。
第18位:Kevin Ross『Long Song Away』
昨年、この『Long Song Away』という、まあスロウジャムと言って差し支えのない大人っぽい曲でその名前がいよいよ認知されてきた。そんな印象がございます。続いて、第17位。9月にオンエアーいたいしましたゴスペルシンガーです。ティム・バウマン・Jrで『I’m Good』。
第17位:Tim Bowman Jr.『I’m Good』
https://miyearnzzlabo.com/archives/39714
ティム・バウマンは華麗なファミリーから出てきたという話をしましたね。デトロイトのワイナンズ・ファミリーの出でございますけども、そういった情報を抜きに聞いてもね、この声には惹かれますよね。第16位。12月にオンエアーいたしました、リーラ・ジェイムズ『Don’t Want You Back』。
第16位:Leela James『Don’t Want You Back』
リーラ・ジェイムズ、アルバムの方もよかったですね。アンソニー・ハミルトンとのデュエットもなかなかに惹かれるところがございましたけども、この『Don’t Want You Back』という曲でのレイドバック感はまさにメロウな夜好みでございました。第15位。女性シンガー、PJがラッパー、ジェヴォン・ドーをフィーチャーしておりました『Tell Me』という。
第15位:PJ『Tell Me ft. Jevon Doe』
この曲はなんて言うんでしょうね? ゆるい歌いまわし。そんなフロウが耳に心地よい、そんな1曲ですね。6月にオンエアーした曲です。第14位はキャンディス・ネルソンで『Moments』。
第14位:Candice Nelson『Moments』
去年の3月にオンエアーした曲です。キャンディス・ネルソンというのはもともとクラッチという曲のライター集団の中で渋い存在感を放っていた人なんですが、これでアーティスト・デビューでございます。キャンディス・ネルソン『Moments』。第13位、トーリー・レインズで『Luv』。
第13位:Tory Lanez『LUV』
トーリー・レインズ、昨年に続いてのチャートインです。一昨年、大変活躍しまして、ニュースターみたいな扱いを受けていたんですけども。昨年リリースしたアルバムではさらにその先。もう新人として騒がれるというよりも、「ああ、この人は息の長いアーティストになるんだな」ということを示すような曲が何曲か含まれていました。これもその中のひとつ、『Luv』。6月にオンエアーしたナンバーでした。第12位、ヴァネッサ・ホワイト feat. クロエ・マティーニで『Relationship Goals』。
第12位:Vanessa White『Relationship Goals』
3月にオンエアーした、大変に僕は贔屓にしている見目麗しいイギリスの女性シンガーが第12位にランキングしております。このヴァネッサ・ホワイト。番組で何度かご紹介しましたように、サタデーズという女の子グループの一員だったのですが、まさかその時にこの彼女がこういった本格的な方向性に進むことになるとは思いませんでした。そして、第11位はロー・ジェームズで『Permission』でした。
第11位:Ro James『Permission』
この曲もそうですね。ジョーダン・バンクスと同じでじわじわ来ましたね。6月にオンエアーしたんですが、いまでもその時と同じようなフレッシュな気分で聞いております。この曲、ウィリー・ハッチという懐かしいソウルスターの曲をサンプリングしているんですが、そういったことを抜きにしましてこのロー・ジェームズの佇まいがR&Bというよりもソウル。もっと言うと、プリンスを感じさせますよね。まあ、昨年は我々がプリンスを失った年でもあるのですが、こういった影響が色濃い人が出てきた、そんな1年でもありました。以上、20位から11位までをフラッシュでご紹介いたしました。
では、いよいよトップ3の発表です。さあ、残すところあと3曲です。もうこの3曲は割と早めに決まったんですけど、3位、2位、1位の順位付けがもう、迷いましたね。まあ、そんな中から第3位に選びましたのは、ブルーノ・マーズの『Chunky』でございました。ブルーノ・マーズはこれ、12月8日の放送でBGMとしてご紹介したんですよね。これね、リクエストをご紹介した時に、たしかルーサー・ヴァンドロスの『Sugar and spice』という曲をご紹介した時に、その曲の系譜上にある曲という。まあ、そこにかこつけてね、ご紹介したんですが。
ブルーノ・マーズ、みなさんもうね、かなりの方々がアルバムでお楽しみになったんじゃないでしょうか。『24K Magic』。もう2016年を代表するアルバムとなりましたけども。粒ぞろいっていうんですか? 本当に名曲が詰まっていますが、その中でも『Chunky』ですね! この曲の向こうに、アルバムの全ての曲があると言ってもよいのですが、ここでは『Chunky』を第3位に選びました。そして第2位は、これは聞いてのお楽しみにしましょうか。では、聞いてください。ブルーノ・マーズで『Chunky』。
第3位:Bruno Mars『Chunky』
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第2位:Keith Sweat『Cant’ Let You Go』
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メロウ・オブ・2016、いよいよトップ3。第2位までご紹介しました。第3位、ブルーノ・マーズ『Chunky』に続きましては、第2位。貫禄でしたね。キース・スウェットで『Cant’ Let You Go』。キース・スウェット、アルバム『Dress To Impress』に収められていた曲なんですけども、これもね、まあ強いて言えばこの曲という感じでございまして。アルバムで聞き通したら気持ちいいし、実際によく使えるっていう印象もあるアルバムですね。機能性の高い音楽を作るのはキース・スウェットの昔からの持ち味なんですが。その中でも、『Cant’ Let You Go』っていう曲は単体でもよく僕、聞きましたね。『メロ夜』リスナーだったら抗いがたい、そんな魅力を持った曲じゃないでしょうか。
87年にソロデビューをしてから、早いもので30週年を迎えるキース・スウェットなんですが、生涯現役宣言のようなイメージがありましたね。『Dress To Impress』。ここまで、第2位までご紹介したんですが、あと第1位はなんでしょうね? みなさん、もう気が気きでならぬという感じですが……
(中略)
さて、楽しい時間ほど、早く過ぎてしまうもの。今週もそろそろお別れの時が迫ってまいりました。ということで、今週のザ・ナイトキャップ(寝酒ソング)。今夜は松尾潔が選ぶ2016年メロウ・トップ20の第1位。サミーの『Without You』を聞きながらのお別れです。いや、この曲はミャンマーのトラックメイカーが手がけて、なんとビデオも日本で撮られているんですね。今日はちょっと「アジア」というキーワードをひとつ入れましたけども、この曲自体がその鮮やかな証左となるのではないでしょうか。サミーの『Without You』。こちらが2016年のメロウ・トップ1に輝きました。
これからお休みになる、あなた。どうかメロウな夢を見て下さいね。まだまだお仕事が続くという方。この番組が応援しているのは、あなたです。次回は来月2月6日、月曜夜11時にお会いしましょう。お相手は僕、松尾潔でした。それでは、おやすみなさい。
第1位:Sammie『Without You』
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<書き起こしおわり>