プチ鹿島 中邑真輔WWE移籍を語る

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プチ鹿島さんがTBSラジオ『プチ鹿島のスポーツ紙大将』の中でスポーツ新聞をななめ読み。新日本プロレスからWWEに移籍した中邑真輔選手と、その裏で起きていた新日とWWEのビジネスバトルについてスポーツ報知の加藤弘士デスク話していました。



(プチ鹿島)さあ、じゃあこの記事を紹介しましょうか。

(山田美幸)東京スポーツ 4月4日付けの紙面から。「元新日本プロレスの中邑真輔がアメリカWWEでShinsuke Nakamuraとして鮮烈なデビューを飾りました。日本時代にも着用した赤のロングタイツ姿で登場すると、大ナカムラコールで出迎えられ、試合にも勝利しています」。

(プチ鹿島)はい。プロレスなんですよ。

(山田美幸)私は子供の頃はテレビ中継があったんですけど。最近はあまり……

(プチ鹿島)テレビ中継、ないですもんね。大丈夫です。僕がプレゼンしますんで。僕、実は『教養としてのプロレス』っていう本も出していまして。

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(山田美幸)きょっ、教養として?

(加藤弘士)これ、名著です。

(プチ鹿島)あの、もっと加藤さん、大きい声で。

(加藤弘士)(笑)

(山田美幸)でも、このことはすごいんですよね。中邑選手……

(プチ鹿島)あの、まあわかりやすく申し上げるとですね、新日本プロレスっていう日本で最大の団体があるんです。で、そこの一番人気、二番人気。エースですよね。その中邑真輔という選手が、実は今年4月からですね、アメリカのWWEという最大の団体に移籍したんですよ。

(山田美幸)へー。

日本最大団体のエースが移籍

(プチ鹿島)これ、日本最大の団体のエースが移籍する、アメリカに行くっていうのは初めてのケースなんですよね。で、なにがすごいって、WWEっていうのも世界中の人が見てますから。逸材が集まってくるんですけども、自分色に染めるんですよ。コンセプトに沿って。

(加藤弘士)団体主導で行くんですよ。

(プチ鹿島)そうです。だから名前も変えたり、コスチュームも変えたり、ファイトスタイルも……っていうので変えるんです。再デビューをさせるわけです。これね、わかりやすく言うと、お笑い番組で『エンタの神様』っていうのがあったんですけど。

(加藤弘士)ああ、日テレの。

(プチ鹿島)あれと同じなんですよ。『エンタの神様』って、いまも特番でたまにやっていますけども。10年ぐらい前に始まった時って、どんなちっちゃなお笑いライブにもカメラが入っているんですよね。で、そこで、まだ世には出ていない無名の芸人……コンビとかをピックアップして。そこで、『エンタの神様』で再デビューをさせるんですよ。

(加藤弘士)へー!

(プチ鹿島)で、それがいままでやった芸とか名前とか……人によっては名前も変えるんですよ。

(山田美幸)そうだったんですか!

(プチ鹿島)で、ネタも見やすくさせるために、もう『M-1』に出たクラスの人でも漫才をそのままやるんじゃなくてコント仕立てにしたりとか。あれ、WWEと一緒なんです。で、バックステージには本当に有名な、そこで成り上がった芸人もレスラーも。僕も、そこに呼ばれてネタをやったことがあるんですよ。まあ、お蔵入りになりましたけどね。

(加藤・山田)(笑)

(プチ鹿島)お蔵入りになりましたけど。でも、これはもしかしたらWWEってこういうことなのかな?って当時、思っていて。

(加藤弘士)ああー。

(プチ鹿島)で、中邑真輔がすごいのが、そんなWWE・『エンタの神様』に呼ばれたんだけど、名前も同じ、コスチュームもほぼ変わらない、ファイトスタイルも変わらない。そのままなんです。だから即戦力で行ってるんです。これって、すごいことですよ。



(山田美幸)へー! 異例中の異例ですか?

(プチ鹿島)異例中の異例。だからこの中邑真輔という名前を覚えておいていただくと、WWEっていうのは日本公演で7月に帰ってくるんですけど。さっそく中邑真輔が日本凱旋で。チケット、ほぼ売り切れです。っていうか、完売してるんじゃないかな?

(山田美幸)ふーん!

(プチ鹿島)で、こっからなんですけど、新日本プロレスっていうのも実はいま、ネットで試合を配信しているので大ブランドなんですよね。むしろ、海外でまだメジャーになりきれていない選手っていうのは、「新日本プロレスに上がりたい」っていうので。だからもう、WWEの下の、下位概念じゃないんですよ。同じようなブランド力はあるんですよ。

(山田美幸)うんうん。

(プチ鹿島)それだけ突出した2つの団体なんですよね。で、面白かったのは、中邑真輔さんってもともと猪木さんの後釜みたいな。「ストロングスタイル」っていう格闘志向の強いスタイルで新日本プロレスにデビューしたんですけど。

(加藤弘士)総合(格闘技)の試合とか出てましたもんね。当時ね。

(プチ鹿島)加藤さん、プロレスお詳しいんですよね。プロレス研究会に入っていたんですって?

(加藤弘士)そうですね。北朝鮮まで猪木VSリック・フレアーを見に行ってますからね。

(プチ鹿島)猪木さんが北朝鮮で仕掛けた興行を見に行ってるんですよ!

(加藤弘士)はい。メーデースタジアムで見に行きましたね。19万人の。

(プチ鹿島)すごいですね。あれ、一生の思い出ですよ。

(加藤弘士)ええ。でも、中邑真輔。はい。

(プチ鹿島)で、すごい団体なんですよ。新日本プロレスもWWEも。で、中邑真輔が実はストロングスタイルでずっと来たんですけど、自分の殻を破って、クネクネした面白い動きとか自由な、エンタメ系のスタイルも取り入れたんですよ。それで新たに大ブレイクしてWWEに行ったんですけど。WWEの試合を見ていると「ストロングスタイル(Strong Style)」っていう実況とかファンの声援が多いわけですよ。

(加藤弘士)はい。

「ストロングスタイル」を巡る戦い

(プチ鹿島)だからやっぱりストロングスタイルを背負っているんですよね。で、ここで面白いのは、海外プロレスに詳しいやつに聞いたら、「鹿島さん、これ、商標権『ストロングスタイル』をどこが押さえるか? これ、企業対企業のもうひとつのビジネスの話ですよ。これ、調べたら面白いんじゃないですか」って言われて。

(加藤弘士)ええ。

(プチ鹿島)だってそうでしょう? もし、WWEが「ストロングスタイル」という商標権を取っちゃったとしたら、あの猪木さんが立ち上げた世田谷・上野毛道場のストロングスタイルがもうWWEのものになっちゃうわけですよ!

(加藤弘士)そうですね。

(プチ鹿島)中邑を獲得したことで。で、調べたら、そこはさすが新日本プロレスさんです。「ストロングスタイル」の商標権、もう取っていました。

(加藤弘士)ああー、なるほど!

(プチ鹿島)で、さらにすごいのが、WWEがそれを調べて取れないと思ったんでしょうね。WWEが申請したのが、「キング・オブ・ストロングスタイル(King Of Strong Style)」。

(加藤・山田)(笑)

(プチ鹿島)だからこれ、もうビジネス対ビジネスの話なんですよ!

(加藤弘士)日米をね(笑)。

(プチ鹿島)そう! だから世界中のトップクラス。トップ2の団体が商標権を巡っても、中邑真輔を巡っても、火花を散らしているっていう。ここから見るプロレスっていうのも面白いですよ。

(山田美幸)ねえ! もう世界レベルですね。

(プチ鹿島)そう。調べたらね、「キング・オブ・ストロングスタイル」っていうのを2月か3月にね、申請してるんですよね。


(加藤弘士)いやー、さすがですね。生き馬の目を抜く。

(プチ鹿島)さすがです。新日本プロレスもさすがです。もうちゃんと取っているっていう。

(加藤弘士)防衛しているわけですね。そこはね。

(プチ鹿島)こう見ると、もうね、メジャーな企業対企業のつばぜり合いですね。

(加藤弘士)でも、だってWWEが中邑をエースに日本に来たら、これは新日にとっては興行敵になりますもんね。

(プチ鹿島)うん。で、面白いのがさっき「ネットで配信している」って言いましたけど。WWEも新日本プロレスもいま、自分のところで月1000円ぐらいで試合を配信しているんですよ。と、いうことは、いまスマホでプロレスを見れる時代なんですよね。そういう人にとっては、中邑真輔を見る環境って海外に行こうが日本にいようが、スマホで見る環境は変わらないんですよ。

(山田美幸)うんうん。

(プチ鹿島)これ、僕らは「活字プロレス」とか言って、ねえ。いまは「スマホプロレス・動画プロレス」になっているんですよね。だから活字プロレスでは行間とかを楽しんだんですけど。いまはもうむしろスマホで見たものを、直接楽しめるっていう。恐ろしい時代になってきたなと。

(山田美幸)なるほどね。

(プチ鹿島)「中邑真輔」っていう名前を覚えておいていただければちょっと面白いと思います。

(山田美幸)そうですね。リング外でもいろんな戦いが繰り広げられているようです。今日3つ目のスポーツ新聞ななめ読みでした。

<書き起こしおわり>

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