安住紳一郎さんがTBSラジオ『日曜天国』の中で熊本地震についてトーク。被害にあわれた方々を心配しつつ、熊本城や陸上自衛隊についても話をしていました。
(安住紳一郎)そして、東京・関東に住んでいる、また九州ではないところに住んでいる人も、連日テレビを見て本当に心配をしているわけですが。2011年の3月の震災の時もそうでしたけども。たしかに、熊本・大分でこれ以上被害がないようにと祈る気持ちはもちろんわかるわけですけども。あんまりこう、ずっと連日テレビの悲惨な映像とか、あるいは非常に気をつけなくてはならない。なにか出来ないか? なにも出来ないんだ……っていうことを考えていますと、今度は支援する私たちの側がハートがやられてしまうということは、すでにみなさんも知っていると思いますので。
(中澤有美子)はい。
(安住紳一郎)上手く、私たちは、かならず役に立つ日が来ますので。その時まで、自分たちの心身の健康を保たなければならないということを、私は昨日あたりぐらいから随分と考えるようになりました。なかなかね、ずっと現実に向き合うというのは大変ですよね。
(中澤有美子)そうですね。はい。
(安住紳一郎)それから、私はお城が好きなので。熊本城のニュースを見ていて、「宇土櫓の情報がない!」っていつもテレビに向かって怒っているんですけども。
(中澤有美子)ええ。
熊本城宇土櫓
(安住紳一郎)いまもね、(現地リポートしたTBS記者の)鳥山さん、ちょっと正確には(熊本城の質問に対して)答えてくれていませんでしたけども。そんなことを言っちゃいけませんけども。宇土櫓っていうすごく立派な重要文化財がありまして。宇土櫓がね、崩れてないんですよね。
(中澤有美子)へー。
(安住紳一郎)ちょっとここにきて、うれしいニュースをなるべくみなさんにも……というところはありまして、この話をと思ったんですけども。天守閣はあれ、復元してますのでね。たしかにいちばん目立つところにあるんで、ショックはショックなんですけども。また、ちょっと崩れかけになっている、あれは飯田丸五階櫓ですか。あれも、復元したもので。石垣はもともとあるんですけども。
(中澤有美子)ふーん。
(安住紳一郎)そのね、逆サイドに宇土櫓っていう。市役所がすごく曲がってしまった宇土市。もともと宇土市にあったお城を熊本城に、そのまま天守閣を移築して。で、熊本城に移築したら、宇土城が櫓扱いになっちゃって。残っているんですけども。
(中澤有美子)ひとつのお城だったものが。
(安住紳一郎)そうなんですよ。移築してきた、その宇土櫓っていうのがいわゆる加藤清正がお城を作った400年前からそのままリアルに残っているものの中の、非常に人気のあるものなんですよね。
(中澤有美子)へー。
(安住紳一郎)なので、お城好きとしてはその宇土櫓が残っているのがすごいな!っていう感じなんですね。
(中澤有美子)ああ、そうなんですね。
(安住紳一郎)ええ。熊本城好きの人はたぶんニュースを見ながら、「おい、宇土櫓! 宇土櫓!」ってたぶんみんな言ってると思いますね(笑)。
(中澤有美子)そうですか。
(安住紳一郎)そうなんですよね。だから不思議なもので、400年前に作ったものの方が、まだ残っていて。それでまあ、昭和とかに入って修復したり復元したりしたものの方が崩れちゃっているんですよね。
(中澤有美子)へー!
(安住紳一郎)熊本。それから、自衛隊の救援が早かったなっていう風にニュースを見ながら感じている人も多いかもしれませんけど。空港のある益城町と熊本市って横にありますけども。ちょうど、陸上自衛隊の駐屯地がちょうど益城町と熊本市の間にあるんですよね。
(中澤有美子)はー。
(安住紳一郎)で、ものすごく大きな駐屯地があって。私は益城町で地震が起きたって聞いた時に、「あっ、自衛隊が近くてよかったな」という風に思ったんですけどもね。本当にちょうど、熊本市から空港に行く途中に、健軍小学校とかって、昔から陸軍とか陸上自衛隊の盛んな熊本なんですけども。ものすごい広大な陸上自衛隊の駐屯地がありますので。本当にそれは不幸中の幸いだなと思いますよね。
(中澤有美子)へー!
(安住紳一郎)あとは、阿蘇山のところはちょうど陸上自衛隊の演習地になってますんでね。
(中澤有美子)そうなんですよね。
(安住紳一郎)そうなんですよね。で、また熊本空港っていうのはもともと、あそこは陸軍の熊本の駐屯地の空港だったので。要はあそこは全部、陸上自衛隊のお膝元ではあるので。そういう意味では、今回はたぶん自衛隊のみなさん方は非常に活動、慣れている場所ということもありまして。自衛隊のみなさんの活動は、当然大変だと思いますけども。慣れた場所でよかったなと私は思いました。
(中澤有美子)へー!
(安住紳一郎)ラジオを聞いてらっしゃる九州の方からもメッセージをいただいています。熊本県菊陽町在住、ポッドキャスト組の方です。ありがとうございます。
(中澤有美子)ありがとうございます。
(安住紳一郎)菊陽町は熊本市の横ですね。それこそ益城町の上、北ぐらいになりますか。ヤマウチ醤油店っていう有名な醤油屋さんがありますけども。菊陽町。
(中澤有美子)そうですか。
(安住紳一郎)「我が家は水道、ガス、電気が通っており、恵まれた環境ですが、熊本市に隣接しており、息子の学校では給水する方の長蛇の列ができています。避難されている方になにかしたいと思うんですが、数十分おきに来る強弱の余震と、報道で見る故郷の現状に心身疲弊しています。スーパー、コンビニが閉店。または、物がなく、食料が底を尽きます。避難所に行けばもらえるのでしょうか。『熊本県がなぜ?』というのが県民の総意ではないでしょうか。ただただ、余震が収まり日常が戻ることを祈るしかありません」。
福岡市の43才、女性の方。「今回の地震で福岡でも余震が続いていて、2日連続で全く寝られませんでした。まだ余震が続いていて、昨夜は雨も降りましたが、昨日に比べれば少し落ち着いています。いちばん強い揺れの後に熊本市に住む親友から『家がダメだ』とのメッセージがあり、それを最後に連絡が取れず心配でなりませんでしたが、先ほど『避難できている』との連絡があり、安心しました。福岡は幸いライフラインなどが保たれていますが、それでも不眠と余震が収まらない不安が重なり、気持ちが疲れています」。
(中澤有美子)そうですか。福岡でも。
(安住紳一郎)福岡でも。そうですね。九州の人は特に地震に慣れてませんのでね。
(中澤有美子)そうですね。噴火は身近なのかもしれませんけども。地震は……と聞きますね。
(安住紳一郎)台風の備えは慣れているんですけど、地震の備えが慣れてないっていって。福岡出身のスタッフがいて、昨日聞いたんですけども。いっつも台風が来るんで、大事なものとかを上に上にあげる習慣があって。そうなると今度、地震になるとね、上が重いと揺れが大きくなっちゃうんで逆だっていうことを初めて、今回で気づいたんだっていう話をしていましたよね。
(中澤有美子)ああー。台風だと、あげた方がいいんですか?
(安住紳一郎)洪水で水が来ちゃうので。床上浸水とかをする経験の方が強いので、大事なものとかお宝を上に上にあげる習慣があるんですって。まあ、普通そういう感覚だと思いますけども。より強く。
(中澤有美子)そうですか。へー。
(安住紳一郎)さて、それでは今日のメッセージテーマはこちらです。
<書き起こしおわり>