みうらじゅん 冷マ・蜘蛛ごしの雲・打ち出を語る

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みうらじゅんさんがTBSラジオ『日曜天国』にゲスト出演。還暦すぎてからのマイブームと題し、冷マ(冷蔵庫マグネット)、蜘蛛ごしの雲、打ち出の小槌について話していました。

(安住紳一郎)さて、今日はみうらじゅんさんに「還暦すぎてもマイブーム」というテーマでお話いただきます。まずは一気にご紹介いたします。還暦すぎてもマイブーム。その1、冷マブーム。その2、蜘蛛ごしの雲。その3、打ち出ブーム。以上の3つです。まずは冷マブーム。

(みうらじゅん)冷マはもう、みなさんもご存知で。本当に真のブームになっていると僕は思っているんですけども。冷蔵庫に貼るマグネットのやつ、あるじゃないですか。割と水関係のトラブルのが多かったんですけど。基本的に、うちの貼ってあったんですけど、一度も連絡をしたことがない人が多いじゃないですか。でも、ポストによく投函されていて。チラシであれば捨てることも可なんだけど、マグネットっていうところに人はちょっと惹かれるんでしょうね。で、貼り場ないっていうことで、ついつい冷蔵のところに。最近、金属の部分がないから、あそこにチョンと貼ってあるんだけど。もうなんか、そこがその人の住処みたいなことになっているじゃないですか。だからそこに、でもその冷蔵庫に貼るマグネットに対しての名称がないっていうことを前から思っていたんで「冷マ」っていう。

(安住紳一郎)フフフ(笑)。

(みうらじゅん)ちょっと電マチックに冷マって呼ぶのはどうだろう?っていうのを提案して。自らも、こうやって。なんの情報も入っていない、これは川崎市で売っているやつなんですけども。全く関係ない、自分が水道の関係の衣装を着たやつとかを作って。まあ、電話番号も書いていないんで、何の宣伝効果もないやつを作ってみようとか。

(安住紳一郎)ただ「水のトラブル」って書いてあるだけの?

(みうらじゅん)いや、それすら書いてなくて。レンチを持っているだけとかみたいなやつなんですよ。

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みうらじゅん特製冷マ

(安住・中澤有美子)アハハハハッ!

(みうらじゅん)この無意味なことをやってみようというのが。これがいま、川崎の市民ミュージアムで4台、巨大冷蔵庫を買ったので。そこにもうビッチリ、夏のセミみたいにとまっていますんで。

(安住紳一郎)じゃあ、冷マの展示があるんですね。

(みうらじゅん)そうです。それをね、なんか学習ナントカ体験みたいなやつで川崎に来た中学生が貼ってくれたらしくて。きれいに貼ってありますんで。

#冷マ 全部ほしい!

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(安住紳一郎)はー! そうですか。

(みうらじゅん)一瞬ね、もう冷蔵庫を否定しているわけですから。冷やすことを否定していて。貼りすぎていてドアも開けないような状態ですから。ドアを開くと、落ちますから。まあちょっと、現代美術みたいなね。

(安住紳一郎)そうですね。アンチテーゼ的な。

(みうらじゅん)そうだと思います。

(安住紳一郎)冷マはそんなに集まるものですか?

(みうらじゅん)ちょっといろいろな方に言って。1人の力ではこういうのはなかなか集まりませんから、募集をかけたりいろいろとしたところ、もういまは500枚くらいきて。うちの家に500枚ぐらい、はじめドワーッと集まったんですけども、やっぱり磁力を持っているんで。なんかね、具合が悪くなるんですよ。その近くに行くと。

(中澤有美子)フハハハハハッ!

(みうらじゅん)すごい磁力なんですよ。たぶん500枚の冷マは飛行機に乗せられないと思うぐらい。なんかね、ちょっと磁場が悪いんです。

(安住紳一郎)本当ですか?(笑)。

(みうらじゅん)そこまで集める人がいないから。集めてこそわかったことなんですけど、具合が悪くなります。

(安住紳一郎)そうですか。たしかにでも、冷マは海外のお土産でここ10年ぐらい、増えましたよね?

(みうらじゅん)増えました。ちょっと観光地のお土産とかでね。立体になっているの、ありますけども。これは僕のやつはほら、冷蔵庫に貼るやつだから販促物のイメージですよね。販促物で、いらないけどつい行ってしまう……やっぱり磁力は弱いもので。販促物だから。何年かするとね、落ちていることがあるんですよ。

(中澤有美子)アハハハハッ! わかります!

(みうらじゅん)たまーに、道とかに落ちているの、見たことないですか? 夏の終わりのセミみたいに。死んでるのかな?って思って指差すとギーッ!っていうような感じでね。それもまた、切なくていいんですけどね。

(安住紳一郎)たしかにでも、冷マ。あれですよね。テレホンカードもなくなりましたし、こういうパスケース的に入れるものが薄くなってきていますから。冷マ、なんかちょっとあるかもしれないですね。

(みうらじゅん)だから、冷蔵庫に貼るのが冷マであって、ドアがマグネットになっていて貼れれば「ドマ」なんですよね。

(安住紳一郎)ああ、「ドアマ」ではなく?

(みうらじゅん)ドマって呼ぶべきだと思います。

(安住紳一郎)そうですか(笑)。さて、還暦すぎてもマイブーム、2つ目ですが、蜘蛛ごしの雲。

(みうらじゅん)よく墓場に多いんですけど。僕は墓場に行くのが割りと好きで。「好きで」って言うのも変なんですけども。

(安住紳一郎)墓マイラーですからね。

墓マイル

(みうらじゅん)墓マイラーで、マイレージが貯まるんじゃないかな?って思って行っているんですけど。そこのところによく蜘蛛がね、巣を張っているじゃないですか。で、ものすごいびっちり張っていて、住まいぐらいな感じで、びっちり張っているんですよ。でも、それを下から見上げると、蜘蛛ごしの雲が見えるんですよ。

(安住紳一郎)ああ、クラウドの雲が?

(みうらじゅん)雲がね。で、いい感じの……グット雲の時があるんですよ。

(安住紳一郎)アハハハハッ!

(みうらじゅん)何年かやっていると、「いい雲出てるな!」ってお互いのことを言うようになってきて。もうベストショットだ!っていう日があるんですよ。それをいま、ずっと撮っているんです。

(安住紳一郎)それは同音異義語的な面白さもあって?

(みうらじゅん)まあ、それがもともとだったんですけど。蜘蛛の方に焦点を当てたりしようと思っていると、天気のいい日は逆光になりますんで。黒く写っちゃうんですよ。……どうでもいいですよね、こんな話ね。でも、蜘蛛も雲もきれいに写っているみたいなのがベストショットですよね。

(安住紳一郎)以前から、雲の写真は撮っていましたよね?

(みうらじゅん)撮っていました。それはDPEに出していたもので。僕はいまだにパソコンが使えないもので。プリンターも持っていないもので、DPEに行って。普段からバカな写真を撮っているもので。「お客様のはこれですよね?」って開けられた時に半笑いな時が多かったんですよ。そのDPE屋さんの人が。で、これはいかんと思ったんで、前後に空の雲のね。「ああ、この人は心が広いんだ」と思わせるために雲の写真を撮るように、フィルムの時はやっていたんですよ。それの名残りですね。

(中澤有美子)アハハハハッ!

(安住紳一郎)フフフ(笑)。いろんな写真を撮っているので、プリント屋さんで確認をする時に、いちばん上のプリントが恥ずかしくないように?

(みうらじゅん)そうなんですよ。だから相当な……説明ができるものならまだしも、できないものってもう、どうしようもないんですよね。で、ああいう人って裏で焼いているんでしょう? あの段階から「バカだな」って思っているに違いない。で、そのバカの本人が取りにくるんですから。笑われているんですよね。

(安住紳一郎)蜘蛛ごしの雲。同音異義語で面白そうですけどね。

(みうらじゅん)これね、結構ハマるとグッときますよ。みなさんも。

(安住紳一郎)グット雲ですね。それ、グットクリフの時と同じですよね?

(みうらじゅん)同じですね。

(安住紳一郎)ですよね。

(みうらじゅん)グットクリフ以来ですよね。僕がコスプレしているのも。あれも「崖」っていう風に背中に書いた和服を着ていて。それ以来、僕はコスプレは苦手だったんで。

(安住紳一郎)ええ。みうらじゅんさんと20年くらい前に番組の企画で「いい崖を一緒に探す」っていう企画がありまして。

(みうらじゅん)崖ブームで。番組でね、付き合ってもらって。暑いのにタキシードまで着てもらって。夏場にね。

(安住紳一郎)懐かしいですね。

(みうらじゅん)崖に立ちましたよね。あの頃ね。

(安住紳一郎)で、「崖」って「クリフ」っていうんで、グッとくるクリフで「グットクリフ」っていうのと、「いい汗だしているね」っていう語感で「いい崖だしてるね」っていうのを……途中から、それが言いたいだけの人なんじゃないかと思って(笑)。

(みうらじゅん)それだけでしたね、もう。そんなに好きじゃなかったんですよね。崖も。僕、割と高所恐怖症だったんで。「怖いな」って思っていたけどやっぱり「グットクリフ」「いい崖だしてる」とか言いたかったんですよね。あの時にね。

(安住紳一郎)で、全部で5日ぐらい旅程があったんですけど、2日目の後半ぐらいから明らかに……「崖先生」って呼んでいたんですけど、みうら先生が飽きはじめているのに気がつくという(笑)。

(みうらじゅん)そう。それはやっぱりまだプロらしからぬところですよね。いまはもう、飽きてないふりができるようになったんで。あの頃は如実に飽きてましたからね。

(安住紳一郎)そうですか(笑)。さて、みうらじゅんさん、還暦すぎてもマイブーム。おしまいは打ち出の小槌ブーム。

(みうらじゅん)そうなんですよ。これね、小槌。こういうやつなんですけども。

(安住紳一郎)ああ、お土産でありますよね?

打ち出の小槌ブーム

(みうらじゅん)ありますでしょう? で、俺最近買ったんですけど、有田焼の1万円ぐらいする……これもサイズは手のひらに乗るぐらいなんですけども。有田焼のいろんな極彩色がついた焼き物の。で、ふかふかの赤い座布団みたいなのに乗っているんですよ。そういえば昔、ちょっとお金持ちの家に行くと、床の間に打ち出の小槌って置いてませんでした?

(安住紳一郎)ありました。

(みうらじゅん)ありましたよね?

(安住紳一郎)天童の将棋の駒と。

(みうらじゅん)そうです。馬が逆向いて書いてあるやつと、置いてありましたよね? なんだろう? とは思っていたじゃないですか。で、俺も「なんだろう?」って思うものはとりあえず前のめりで買っていこうと思って。

(安住紳一郎)フハハハハハッ!

(みうらじゅん)で、有田焼を買ったらね、やっぱり有田焼の方から「プレートをつけますんで、お名前を」って言われたんで、僕は名前を言ったんですよ。で、名前を言ったら、一緒に送ってきて。小さいプレートでしたけど、「還暦 みうらじゅん」って書いてあったんですよ。打ち出の小槌って還暦のお祝いなんですよ。奇しくもだったんですけども。

(安住紳一郎)ああ、そうなんですか。へー!

(みうらじゅん)あんなもん、もらう機会ないですよね? 買う機会もないし。いつ買うんだろう? いつ、誰がくれるんだろう?って思っていたけど、どうやらいまは日常的に還暦のお祝いとして贈るものらしくて。これも……これはね、プラスチックでできている、善光寺で僕、気になって。2回も行って買ったんですよ。で、貯金箱になっていて。打ち出の小槌って、中から財宝が出てくる。ザックザックと出るのに、なぜ貯金を貯めなきゃいけないのか?ってこともおかしいじゃないですか。これ。

(安住紳一郎)ええ。

(みうらじゅん)でも、「貯めると出る」っていうところで、僕は「ははーん!」ってその時に気づいて。「来たな。これは五穀豊穣のシンボルだ。男根崇拝ではないか?」っていうことで。で、これ、下に鈴が2つついていてね、ピカピカッと光っているでしょう? これ、七福神では大黒天が持っている。または、マーベルではマイティ・ソーが持っているでしょう?

(中澤有美子)アハハハハッ!

(みうらじゅん)マイティ・ソー、知りません? アメコミの。あいつ、小槌持っているじゃないですか。あんなもん、いまのやつとかは目から光線が出たりすごいのに、木槌で戦おうとする古いやつがいるんですよ。キャラで。

打ち出マイティ・ソー

(安住紳一郎)はい(笑)。

(みうらじゅん)なにしてんのかな?って思ったけど、それも打ち出のルーツの大黒天から来ているんじゃないかな?って思って。振れば出るということで。そこじゃないかな?って僕は踏んでいるんですよ。

(安住紳一郎)いや、打ち出の小槌が還暦のお祝いで贈ったり贈られたりするものだとは知りませんでした。

(みうらじゅん)知らなかったでしょう?

(中澤有美子)運命的なものがありますよね。

(みうらじゅん)そうでしょう? 神戸にね、「打出駅」っていうところが本当にあるんですよ。で、僕は前から行きたいなと思っていて。まだ行っていないんですけども。「打出小槌駅」がもともとの名称で、「発祥地だ」って言い張っているんだけど……「発祥」ってなんなんですかね? 発祥ってよく、いろんな地域にあって。この間、長崎に行った時も「ボウリング発祥の地」って書いてあるんですよ。

(安住紳一郎)スポーツのボウリングですか?

(みうらじゅん)スポーツの。本当ですか、それ? あるところに行ったら、「珍味発祥の地」って書いてあって。珍味、発祥する? しますか、そんなところで?

(安住紳一郎)たぶん同時多発的に発祥していると思いますよね。珍味は。

(みうらじゅん)日本国中に発祥の地ってあるんですよ。だから神戸に打出が出たらしいですね。どうやら。

(安住紳一郎)フフフ(笑)。打ち出の小槌ブーム、来てますね。

<書き起こしおわり>

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