大山即席斎 ペヤング問題・謎肉復活・最新袋麺事情を語る

大山即席斎 ペヤング問題・謎肉復活・最新袋麺事情を語る 安住紳一郎の日曜天国

インスタントラーメン研究家の大山即席斎さんがTBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』に出演。2015年現在のインスタントラーメン界の最新ニュースやトピックスを紹介。ペヤング・まるか食品問題やカップヌードルの謎肉復活、最新の袋麺事情などを話しています。

(安住紳一郎)1年ぶりに出演。7回目の出演ということになりますけども。この1年間で大きな即席麺業界、トピックス、動きなどはありましたでしょうか?

(大山即席斎)そうですね。大きなニュースっていうとやっぱり、ペヤングでしょうね。

(安住紳一郎)ああー、そうですね。まるか食品。

(大山即席斎)私、一時群馬に住んでいたんで。まあ群馬に本社があるまるか食品にはかなりシンパシーを感じているんですけど。しかもあの、まるか食品っていうと、もうペヤングソース焼きそば、ほぼ一本じゃないですか。あれが売れなくなっちゃったという。だからものすごく先行きを心配しましたね。

(安住紳一郎)ええ。まるか食品大丈夫かな?という。販売再開は見通しついたようですね。

(大山即席斎)あ、これニュース出てましたね。6月にどうも、食べられるようですね。

(安住紳一郎)そうですか。でも、本当にペヤングソース焼きそば、ほぼ一本で会社を経営していて。この休業期間っていうのは相当応えたんじゃないですかね?

(大山即席斎)だから、私なんかは傍で見ていて、会社が存続できるかどうか?っていうのがものすごく心配でしたね。

(安住紳一郎)そうですね。他には何か、トピックスはありましたでしょうか?

(大山即席斎)はい。これはあの、日清がですね、肉の種類をどうも変えると発表したらしいんですよね。日清のカップヌードルの中に入っている肉。いまは、コロチャーというのが入っているわけですね。四角いチャーシュー。

(安住紳一郎)ええ。

(大山即席斎)それが、以前、『謎肉』と呼ばれている肉が入っていたんですね。日清では『ダイスミンチ』としてますけども。ネット民の間なんかでは、謎肉と呼ばれていたお肉が入っていたんですよ。

(安住紳一郎)美味しいんだけど、これ、なんだろう?みたいな。

(大山即席斎)そうそうそう。そういうことなんですよ。

(安住紳一郎)ちょっとなんかこう、味が染みていて。うーん・・・みたいな(笑)。

(大山即席斎)これね、2007年にオーストラリアの小麦が高騰して、カップ麺が値上げした時期があるんですよね。ところが2年後に小麦の高騰も収まって。あと、円高の効果もあって。まあ製造原価が安くなったんですよね。その時にカップヌードルの値下げをしようか、内容を豪華にしようか検討した結果、謎肉をコロチャーに変えるという決断をしたわけですよね。

(安住紳一郎)ちょっとやっぱりその、謎肉とコロチャーで考えるとコロチャーの方がやっぱり?

(大山即席斎)そう。コロチャーの方が高コストなわけですよね。

(安住紳一郎)コストがかかる。でも、美味しいものにしたいということで。

(大山即席斎)そうなんです。ただし、謎肉ファンが予想以上にいっぱいいたんで、謎肉を消すな!っていう意見も結構あったわけですよね。ところが、この2014年、15年あたりで、またオーストラリアの小麦が高騰した、あるいは円安ということもあって、輸入食材が高くなったわけですよね。となると、日清としてはもう一度値上げをするのか、それとも、コロチャーを謎肉に戻すのか、みたいなことを想像していたんですけども。戻すのは難しいだろうなと思っていたんですよ。謎肉に戻すのは。

(安住紳一郎)はい。

(大山即席斎)コロチャーにはコロチャーのファンもいるでしょうから。私もコロチャー、好きですから。と、思ったら、どうやらニュースを見たところによると、コロチャーと謎肉を共存させるみたいですね。

(安住紳一郎)はあ。

(大山即席斎)ですから、高コストのコロチャーの数を減らして、残りを謎肉にしようということらしいですね。

(安住紳一郎)ということは、これから出てくるであろう日清のカップヌードルの中には、謎肉とコロチャー、両方が入っているという。

(大山即席斎)そう。そういうことです。

(安住紳一郎)はー。

(大山即席斎)だから、どっちが好きな人にも、納得の結論ということなんでしょうけどね。

(安住紳一郎)そして、コストもそれでバランスが取れると?

(大山即席斎)そうですね。それなりに下げられるということになっているんでしょうね。

(安住紳一郎)同じひとつのカップの中に、謎肉とコロチャーが入っている時代っていうのは、ないですよね?

(大山即席斎)ないです。ないです。はい。

(安住紳一郎)じゃあ、新時代に入るわけですね。

(大山即席斎)そうなんですよ。まあ、だからまあ、一応謎肉ファンにもコロチャーファンにも一応納得できるかもしれないという。

(安住紳一郎)そうですか。これ、ニュースになっているんですか?

(大山即席斎)これ、まあ私もニュースソースでチェックしました。

(安住紳一郎)そうですか。じゃあ結構、カップヌードルファンの中では知られたというか、大きなニュースだったんですね?

(大山即席斎)そうです、そうです。

(安住紳一郎)知らない人にとっては、まるでわかりませんよね?(笑)。

(大山即席斎)たしかにね。はい。まあ、いわゆるテレビで報道されるほどの大ニュースにはなってませんけどね。

(安住紳一郎)そうですね。『日清のカップヌードルがコロチャーできていたところ、最近謎肉が少し入ってきた・・・』みたいな。はあ!?みたいな。しっかり解説がないと、はー。いつぐらいから、謎肉とコロチャー両方入ったカップヌードルが店頭に並び始めるんでしょうか?

(大山即席斎)そうですね。まだキチンと何月何日からという発表はないですね。

(安住紳一郎)そうですか。でもきっと作る側としてはカップヌードルファンのことを考えて、コロチャーに一度時代が進んだわけだから、それをゼロに戻すのは・・・

(大山即席斎)そうですね。本当に苦渋の決断なのかもしれないですね。

(安住紳一郎)袋麺では、なにか新しいトピックス、ありましたでしょうか?

(大山即席斎)そうですね。これはね、袋麺に関しては社会を揺るがすような大ニュースはちょっとなかったんですよね。もう、やっぱりマルちゃん正麺とかラ王とか大ヒットが出たので。ちょっと小康状態かな?という感じですね。

(安住紳一郎)うん。たしかに、新しい高級感ある生麺に近い袋麺。あの旋風、3年くらい前ですか?

(大山即席斎)そうですね。2011年ですね。

(安住紳一郎)吹き荒れましたよね。そしていまはもう、ごくごく普通にみなさん、それをお買い求めになって。

(大山即席斎)そうです、そうです。ただし、いろいろとバリエーションは出てますね。たとえばラ王にしろ、マルちゃん正麺にしろ、うどんとかも出してきましたし。で、あの、うどんは最初に出た年は、味が一種類だったんですけど。去年の末あたりに出たうどんは東日本と西日本でスープの味を変えてきましたね。

(安住紳一郎)はあ。

(大山即席斎)これはどん兵衛、赤いきつねがとっている手法と同じですよね。

(安住紳一郎)最近は、スーパーに行きますと、新世代袋麺が多いですけど。ちょっと旧世代の袋麺が懐かしいなと思っている人がいて。なかなかスーパーで並んでないんだみたいな。そういう悩み相談は届いてませんか?

(大山即席斎)あのですね、旧世代の、いわゆる油揚げ麺のラーメンは、強いです。ものすごく強いです。なのでそれらが駆逐されることは、全然無いですし、新しいのが出てきても、古い世代はもう、盤石です。

(安住紳一郎)そうですか。やっぱり旧世代もきっちり売れている?

(大山即席斎)そうです。ですから、チキンラーメン、出前一丁、チャルメラ、サッポロ一番みたいなブランドはもう強いので。もう全く圧倒されていないですね。新商品。

(安住紳一郎)へー。なんとなく、旧世代が全部駆逐されるんじゃないかな?と思って。もしかすると、サンヨー食品のね、サッポロ一番塩ラーメンが二度と食べられないのではないか?みたいな、そういう恐怖があったんですが。

(大山即席斎)だからラ王とか、頂とか、ああいう新味の麺が出たものですけども。その後に油揚げ麺を食べると、また油揚げ麺は油揚げ麺の旨さがちゃんとあるんですよね。私、最近食べたもので、日清の北海道のラーメン屋さんっていうのがあるんですよ。袋麺出。

(安住紳一郎)ええ。

(大山即席斎)これの油揚げ麺のなんていうか、ムチムチした感じ。この食感と味わいがものすごく気に入りまして。最近の袋麺の中では、私の中では大ヒットですね。はい。

(安住紳一郎)そうですか。それはもう、いかにも旧世代の?

(大山即席斎)そうなんですよ。ラーメン屋さんってカップ麺で以前出てたんですけど。それが袋麺になって、北海道のラーメン屋さんっていうのが出たんですよね。これが美味しくてですね。はい。

(安住紳一郎)それは、ノルマに関係なく、何食も好きだから食べちゃった?

(大山即席斎)これはね、私のコレクションする上で非常に困っていることがあって。袋麺って、1個じゃなくて5個パックでしか売らない店が多いんですよ。コンビニなんかで探すと1個で売っていることもあるんだけど。スーパーだと、ほぼ5個パックでしか売ってないんですよ。だから、1個で買いたくても、5個買わざるをえなくて、5個買っちゃうということが、多々あるんですよ。

(安住紳一郎)(笑)。で、コレクターですから、1食たべればリポートは書けるわけですから。袋のパッケージのコレクションもできるわけですけども。

(大山即席斎)といっても、まあ私、やはり昭和生まれなんで。残りの4つを捨てるっていうわけにもいきませんので。当然、食べるわけですよね。まあ、だからそのかわり、残りの4食は、いわゆるちょい足しとか、いわゆる味の工夫をして食べたりもしますよね。

(安住紳一郎)なるほど。

(中澤有美子)アレンジを加えて。ええ。

(安住紳一郎)ただ、興味の乗らないものだと、残りの4つっていうのは本当にちょっと、あれですね。

(大山即席斎)いや、だから本当にあの、厳選して買いますね。これは大丈夫だろうって思うものしか、5個パック買いづらいですよね。好きでもないのに5個パックは勘弁してほしいですよね。

(安住紳一郎)そうですか(笑)。あれは5個パックはね、決まってますよね。3個パックとか、あっても良さそうなんですけどね。

(大山即席斎)最近ね、高級ラーメンに関しては3個パック出てますね。明星の中華三昧とか、ああいう値段の高いやつは3個パック、出てますね。

(安住紳一郎)そうですか。あと、たまに5個パックをスーパーさんがたぶん袋を開けて1つ売りにしてくれているような。

(大山即席斎)あ、それはありがたいですよね。違う種類のが入っていると、うれしいですね。

(安住紳一郎)そうですね。私も独身なんで、5個パックしか売ってないスーパーとかに行きますと、もうなんか、立ち尽くしますよね。

(大山即席斎)そうなんですよ。ただね、私みたいな、新しい商品をどんどん食べたがる人って、ラーメン界ではどちらかと言うと少数派で。サッポロ一番ならサッポロ一番だけでいいっていう人が多いんですよ。だからあの、本当スーパーなんかじゃあ、サッポロ一番の5個パックを何個も何個もカゴに入れている人、結構見ますからね。

(安住紳一郎)たしかに(笑)。

(中澤有美子)冒険したくないっていう。

(大山即席斎)そうなんですよ。保守派が多いんですよ。

<書き起こしおわり>

タイトルとURLをコピーしました