安住紳一郎さんが2020年4月26日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で中国・成都の双子パンダの命名についてトーク。「武漢ゴマ麺」と「成都クレープ」という名前が付けられたことから、パンダの名前の新潮流について話していました。
(安住紳一郎)あとは連日私、ここに2週、今週で3週目ですね。ジャイアントパンダニュースをお伝えしていますけれども。なんと今週も世界からパンダニュースがやってきました。
(中澤有美子)ヤッホー!
(安住紳一郎)ちょうどね、コロナウイルスで人間が行動を控えたことによって動物園に行く人がいなくなって、香港の動物園で10年ぶりの繁殖行動が見られたという話を先々週にして。そしたら先週、オランダの動物園でも繁殖行動が見られたっていうお話しましたけれど。
(安住紳一郎)今週は中国の成都からのニュースなんですけれども。成都のジャイアントパンダ繁殖研究基地という大変大きなジャイアントパンダが飼育されている施設あるですが。たぶん100頭近くいるはずなんですけども。なのでここは毎年毎年たくさんの子パンダが生まれるんですけれども。そして今年も双子のパンダが取りあえず1ペア目が生まれたというニュースで決して、珍しいニュースではないですけれども。何が新しいニュースかと言いますと、パンダの名前についてなんですね。
(中澤有美子)はい。
(安住紳一郎)私、パンダの名前当てについてはリスナーの皆さんと一緒に取り組んできた経緯もありまして。長らく聞いてくださてる方は少し理解していると思うんですけれども。上野のパンダの名前も当てましたし、和歌山のパンダの名前も5頭、当ててるんですかね? 特に上野のパンダ、新しくシャンシャンが生まれた時には皆さんと一緒に名前を当てて考えたという経緯があるんですけれども。その時に説明したと思うんですが、「そろそろ繰り返しのかわいらしいパンダの名前の伝統が途切れるじゃないか?」って話をしたと思うんです。覚えていらっしゃいますか?
(中澤有美子)そうでした、そうでした。
繰り返しの名前の伝統が終わる予感
(安住紳一郎)なんとなくね、個の時代に入ってきましたので。元々、漢字2文字で繰り返し名前にするとかわいらしいということで、パンダにリンリンとかトントンとかフェイフェイとかファンファンとかランランとかカンカンとか名前がついていたんですけれども。
もしかするとそろそろ……まあ、ポストモダンというか、何か新しい個の時代なので。決してかわいらしいだけじゃないだろうということで、繰り返しの名前ではなくて日本らしい名前……サクラとか。あるいはもう完全にダダイズム的な、もう人間のその思考すらも愚かだっていうような感じでヒメダルマとかね。ピンクピン太郎みたいな、見たまんま、そのままの名前がもしかしたらつくかもしれないということを言って。その名前の予想の候補の中にもそういうものを入れ始めましたね?
(中澤有美子)そうですね。
(安住紳一郎)「いやいや、それはないだろう?」って思ってる方が多いんですけれども。「いや、私はそろそろそういう時代が来るんじゃないか?」と最先端の情報を毎日浴びている中で日々感じてたわけですね。まあ、イノベーター的な感覚ですね? そしたらやっぱり! ついに成都の双子パンダの名前が繰り返しですらないし、パンダらしくもない名前がついについたというニュースが入ってきました。
(中澤有美子)へー!
(安住紳一郎)3月17日に生まれた双子のパンダ。4月17日、1ヶ月たって名前が付いたんですけれども。なんて名前が付いたと思いますか? 2頭いるわけですけども。お兄ちゃんと弟。お兄ちゃんは「武漢ゴマ麺」っていう名前がつきました。弟は成都クレープっていう名前がつきましたよ!
(中澤有美子)あっ! 美味しいもの?
(安住紳一郎)そうなんです。食べ物の名前がつきました! お兄ちゃんが武漢ゴマ麺ですよ? 弟が成都クレープですよ?
(中澤有美子)へー!
成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地によると、今年世界初の人工飼育双子パンダの名前が17日に発表された。武漢と成都両都市の代表的ソウルフードの名前を取り、「熱乾麺(武漢ゴマ麺)」と「蛋烘糕(成都クレープ)」と名付けられた。https://t.co/PPdgq0JbTb pic.twitter.com/wJxJlkvX7w
— From China (AFPBB News) (@Afpbbfromchina) April 23, 2020
(安住紳一郎)もちろんね、コロナウイルスで頑張って大変だったという武漢。それからパンダの地元の成都のソウルフードの名前を付けて、いろいろこれから頑張ろうというムーブメントにしたいっていう、そういう意図は理解できるんですけども。それにしてもパンダの名前にそこまで飛躍した名前がつきましたからね。これは少し時代が動いたかなという風に思いますね。
(中澤有美子)そうですね! 「武漢ゴマ麺」を意味する向こうの発音ってことですよね?
都市のソウルフードの名前をつける
(安住紳一郎)そうですね。「ルォガンミエン(熱乾麺)」みたいなのがついたんですね。弟は「ダンホンガオ(蛋烘糕)」みたいな、そういう名前みたいな感じですけどね。
17日、今年初の人工繁殖で生まれた双子パンダは生後1ヶ月を迎えた。成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地と新型コロナ支援のため湖北省に派遣された四川省医療チームにより名前が発表され、上の子が武漢ゴマ麺「熱乾麺(ルォガンミエン)」、下の子が成都クレープ「蛋烘糕(ダンホンガオ)」だ。#パンダ pic.twitter.com/OmGynEGHl5
— 中華人民共和国駐大阪総領事館 (@ChnConsul_osaka) April 23, 2020
(中澤有美子)あららららら!
(安住紳一郎)なかなか……時代が動きましたね。
(中澤有美子)そうですね! 「食べちゃいたいくらいかわいい」みたいな、そういう気持ちもわかりますしね。
(安住紳一郎)そうですね。だから上野に今度、パンダが生まれたら「東京バナナ」みたいな名前がつくかもしれないし、「好きやねん大阪」みたいな名前がつくかもしれないっていうことですよ。
(中澤有美子)アハハハハハハハハッ! ありえますね!
(安住紳一郎)どうですか? うーん……時代が動いたなっていう(笑)。びっくりしましたね。ソウルフードの名前をつけるんだと思ってね、びっくりしましたね。
(中澤有美子)成都でも今までは繰り返し名が多かったんですか?
(安住紳一郎)繰り返し名までは行かないですけど、普通に名前らしい……母パンダはフーワかな? だからさすがに武漢ゴマ麺みたいな……美味しそうだし。驚きました。ちょっともうね、モードがで動き始めてますね。
(中澤有美子)そうですね。さすがです。読み通りですね!
(安住紳一郎)いやいやいや……でもね、ちょっともうそういう風になってきてるみたいですね。うん。アーティストの名前などももう最近はアーティスト然としている名前じゃない方がおしゃれっていうような感じですか? Official髭男dismとか、ぼくのりりっくのぼうよみみたいな。「うん? うん?」みたいな感じになりますもんね。
<書き起こしおわり>