町山智浩 大富豪がトイレで殺人告白したTV番組 ザ・ジンクスを語る

町山智浩 大富豪がトイレで殺人告白したTV番組 ザ・ジンクスを語る たまむすび

町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、連続殺人の疑いがかけられているアメリカの大富豪がトイレでうっかり殺人告白をしてしまったことで話題のドキュメンタリー『ザ・ジンクス』を紹介していました。

(赤江珠緒)今週は、なんかドキュメンタリー番組ということで。

(町山智浩)そう。またテレビ番組でちょっと申し訳ないというかね(笑)。映画じゃないんですけど。

(赤江珠緒)でも、日本でも話題になっています。

(町山智浩)あ、これなんか日本のテレビとかワイドショーでもやったらしいですね。

(山里亮太)むちゃくちゃやってます。

(町山智浩)あの、まあ億万長者。大富豪がまあ、連続殺人犯だったと。アメリカでね。しかも、その人を追っかけるドキュメンタリー番組の放送・・・6回連続で放送してたんですけども。それの最終回で、まあ殺人を告白して逮捕っていうね。ただ、日本で放送してたものはですね、映像をたぶん流してなかったと思うんですよ。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)『ザ・ジンクス(THE JINX)』っていうテレビ番組なんですけども。これ、僕、見ましたんで、その話をしたいと思います。

(赤江珠緒)お願いします。

(町山智浩)えっとこれね、ロバート・ダースト(Robert Durst)っていう人が逮捕された男なんですね。で、71才なんですけども。この人はもうすごい昔からですね、連続して何人も人を殺してきたんですけども。まあ、罪に問われてないんですね。

(赤江珠緒)へー、うん。

(町山智浩)その理由っていうのは、おそらくは彼が大富豪だったということと関わってくるんですけど。80年代からずっと人を殺し続けてる人なんですよ。で、この人どのぐらいお金持ちか?っていうとね、ダースト家っていうのがありまして。そこが持っている会社があるんですけど。ダーストオーガニゼーション(The Durst Organization)っていう会社があるんですよ。

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(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)この会社はニューヨークのマンハッタンって高層ビルがいっぱい建ってるじゃないですか。あの高層ビルを建てて、それを運営している会社なんですよ。

(赤江珠緒)へー!もう中心中の中心に。

(町山智浩)そう。だから日本で言うと、森ビルですね。

(赤江珠緒)あー!

(町山智浩)森ビルの森さんの息子みたいな感じなんですよ。このダーストっていう人はね。で、この人はあの、ダーストオーガニゼーションっていう会社の、911テロで世界貿易センタービルが倒壊した後に、現在新しい、ワンワールドトレードセンターっていうビルが建っているんですね。それを建設したのも、このダーストオーガニゼーションなんですよ。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)だからまあ、考えられないぐらいの大金持ちの息子なんですけども。で、このテレビシリーズのザ・ジンクスっていうのは、この人の周りで、このロバート・ダーストっていう人の周りで、次々と人が死んでいくと。でも、この人は罪に問われてないから。じゃあ単に、近づくと人が死んじゃうような人なのか?っていうことになるんですね。

(山里亮太)死神的な?

(町山智浩)そうそうそう。ジンクスっていうのはもともと、そういう意味らしいんですよ。

(山里亮太)死神とか、そういう疫病神みたいな?

ジンクスは『疫病神』

(町山智浩)そうそうそう。日本だとジンクスって、いい意味にも使うじゃないですか。なんかね、こういうことをするとホームランを打てるんだとかね。そういう感じ。でも、この場合のジンクスっていうのは、疫病神っていう意味なんですね。

(赤江珠緒)へー!ええ、ええ。

(町山智浩)で、このロバートさんの近くに行くと、みんな死んじゃうと。でも、そうじゃなくて全員殺してたっていう。本人がね。そういう話なんですよ。はい。で、まず最初の被害者はですね、この人の奥さんのキャサリーンさんっていう人なんですね。

(赤江珠緒)ええ。

(町山智浩)この人と結婚してですね、この奥さんがヘルシー志向でですね。まあ、お医者さんを目指していた人でですね。で、ちょっと田舎の方に行って、2人で健康食料品店を開いて夫婦で暮らしていたんですね。

(山里亮太)はい。

(町山智浩)ところが、だんだん仲が悪くなっていったんですよ。で、離婚するとかなんか言って、そのキャサリーンさんが家を出て、行方不明になっちゃったんですよ。

(赤江珠緒)うんうんうん。

(町山智浩)で、もう何も出てきてないんです。その後。それが1982年なんですね。これね、実は映画になっています。すでに。この話は。この奥さんが行方不明になったあたりの部分っていうのは、あの、ライアン・ゴズリングっていう俳優さん、わかります?

(赤江珠緒)わからないです。あ、『ブルーバレンタイン』の。ああ!

(町山智浩)そうそうそう。ブルーバレンタインの、名優ですけども。彼が主演でですね、すでに映画になっているんですよ。で、それでこのロバート・ダーストの役をライアン・ゴズリングが演じているんですけども。『幸せの行方』っていうタイトルでDVDが日本で出てますね。2010年に。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、この映画が2010年に作られて、公開された後に、その映画の監督であるアンドリュー・ジャレッキーっていう人のところに、このロバート・ダースト本人から電話があったんですよ。

(山里亮太)ほう!

(町山智浩)『私には言い分があるんだ。あの映画では私が妻を殺したように描かれているけれども、私にも言い分があるんだ。話がしたいんだ』っていうことで、そのジャレッキーっていう監督のところに連絡を取ったんで、そのジャレッキー監督がロバート・ダーストとのインタビューをすることになって。それを元に作られたのがこの『ザ・ジンクス』っていうテレビシリーズ、6話分なんですよ。

(赤江珠緒)なるほど。自分の方から、話したいと。

(町山智浩)そう。自分の方から接触してるんですよ。でね、この奥さんと離婚みたいな感じになっている時に、このロバート・ダーストっていうのは付き合っていた女の人がいたんですね。別にね。その人はね、なんとプルーデンス・ファローっていう人なんですよ。

(山里亮太)はい。

(町山智浩)この人は、ビートルズの歌で『ディア・プルーデンス』っていう歌があるんですけど。ご存知ですかね?

(山里亮太)いやー、すいません。

(町山智浩)そっか。まあこれ、結構有名な歌なんですけど。そのディア・プルーデンスっていう歌に歌われている人がこのプルーデンス・ファローっていう人なんですよ。

(山里亮太)えっ?そんなすごい人?

(町山智浩)そうなんですよ。だからすごい有名な人で。ミア・ファローの妹さんかな?なんかなんです。ミア・ファローってあの、ウディ・アレンの奥さんだった人ですね。フランク・シナトラの奥さんだった人。すごくこういうなんていうか、上流階級の人脈の中にいる人なんですね。そういう感じで。

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(赤江珠緒)ほー。ええ、ええ。

(町山智浩)この事件の当事者は。で、このロバート・ダーストの周りで死んだ人、行方不明になった人の2人目っていうのは、このロバート・ダーストの大学院の親友の女の人で、スーザン・バーマンっていう人なんですよ。で、この人は最初のキャサリーンさんの行方不明になった件に関して、ロバート・ダーストはなぜ捕まっていないか?っていうと、アリバイがあったことになっているんですね。その時に。奥さんが行方不明担っている時に。

(赤江珠緒)ええ。

(町山智浩)そのアリバイに関して絡んでいたのが、このスーザン・バーマンっていう2人目の死者なんです。どうも、死んでしまったのでわからないですけど、彼女はロバート・ダーストのアリバイを偽装した可能性があるんですね。はい。で、このスーザン・バーマンっていう人もすごく不思議な人でですね。この人のお父さんはマフィアだったんですよ。

(山里亮太)ほー!

(町山智浩)で、ラスベガスっていうカジノの町があるじゃないですか。あれは1人のマフィアによって作られたんですよ。昔、バグジー・シーゲルっていうマフィア、殺し屋がいまして。その人が自分の彼女を喜ばせるたまにラスベガスにカジノホテルを建てたのがラスベガスの始まりなんですよね。

(赤江珠緒)ふーん。

(町山智浩)で、その人の相棒だった人なんですよ。このスーザン・バーマンのお父さんっていうのは。

(山里亮太)また、大物の。

(町山智浩)また、なんかすごい世界なんですね。この、周りに出てくるのは。で、このバグジー・シーゲルっていうのは非常に有名な殺し屋で。マフィアものとかギャングものだと、かならずレストランでご飯を食べているところを射殺するっていう暗殺シーンが出てくるんですけど。あれを実際にやった男がバグジー・シーゲルっていう殺し屋なんですよ。

(山里亮太)へー!

(町山智浩)人がメシ食っているところをね、撃たないでほしいんですけど(笑)。

(赤江珠緒)そうですね(笑)。

(町山智浩)でね、このスーザン・バーマンっていう人は、『私はお父さんがマフィアで、こういう体験をしました』ってことを本に書いていたんですね。マフィアの娘の回想録として。で、それをテレビに売り込んでたんですよ。ドラマ化したいってことでもって。まあ、いろんな資金がいると。自分がプロデューサーやりたいってことで。で、お金の工面をしてほしいとか、いろんなことをしている間に、まあこの大金持ちであるロバート・ダーストをどうも、『あなたの奥さんの失踪に関して私は知っている』ってことで、脅していたみたいなんですよ。お金を引っ張りだそうとして。

(赤江珠緒)ええーっ!?

(町山智浩)はい。そしたら、2000年のクリスマスイブに、警察に手紙が届いたんですね。カリフォルニアの警察にね。で、住所が書いてあって、『この家に死体がある』とだけ書いた手紙だったんです。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)で、警察がその住所に踏み込んでみると、そのスーザン・バーマンさんが後頭部から銃で撃たれて死んでいる死体で発見されているんですよ。

(赤江珠緒)ええーっ!?それはもう、明らかに他殺ですね。

(町山智浩)殺人なんですよ。ただ、誰が殺したかはわからないままなんですよ。で、でも、警察は怪しむわけですよね。接触していたってことで、ロバート・ダーストを。で、その後、ロバート・ダーストはテキサスで発見されるんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)テキサスに逃亡してたみたいなんですけど。その時に、目撃されていたっていうか、すごく安宿かなんかにですね、ボーディングハウスっていうんですけど。下宿屋みたいなところに潜伏してたんですけども。彼が。その時に女装して、聾唖の女性のふりをして、その下宿屋に潜伏してたんですね。

(赤江珠緒)ふん。

(町山智浩)それもまたすごい変なんですけど(笑)。

(赤江珠緒)いや、なんかもう、作ったような物語のような。ええっ?

(町山智浩)そう。わけわからないんですけど。そしたら、そこでいきなりですね、海岸にバラバラ死体が打ち上げられるんですよ。

(赤江珠緒)ええっ?

(町山智浩)これ、NASAのあるヒューストンに近いですね、島なんですけども。ガルベストンっていう島の海岸で子どもが遊んでいたらバラバラの死体が袋に入ったのが発見されるんですね。で、その死体が身元を探したら、そのさっき言った安い下宿屋に住んでいたおじいさんだったんですよ。で、その隣の部屋を間借りしていたのがこのロバート・ダーストだったんですよ。

(赤江珠緒)ええっ?うん。

(町山智浩)それでとうとう逮捕されたんですよ。ちなみにこの時ですね、ロバート・ダーストはすでに57才だったんですけど。女装してたんですよ。はい(笑)。

(山里亮太)すごいな。逆に目立っちゃったんじゃない?すげー。

(町山智浩)そう。で、とうとう逮捕されて、裁判になるんですけども。この時にね、もう有名な、超高い弁護士を雇ってですね。お金、めちゃくちゃありますからね。それでもう、すごい弁護を繰り広げたんですね。

(山里亮太)えっ?で、勝つんですか?裁判で。

(町山智浩)勝っちゃったんですよ。

(赤江珠緒)ええっ!?

(町山智浩)バラバラにしたのは、どう考えても本人なんですね。いろいろ物的証拠も残っているんですよ。ところが、それを殺すことになったのは、もみ合っている内に銃が暴発して殺してしまったんだ。偶然、ということで、正当防衛だ、みたいなことになって。事故だってことになっても、普通これは銃を持っていたんで、まあ過失致死だと思うんですけど。なぜか、その部分で無罪になっちゃったんですよ。

(山里亮太)すごいな(笑)。

(赤江珠緒)ほー!

(町山智浩)これはもう、弁護士の力ですね。これは日本とはちょっと違うところなんですけども。アメリカはその、大金持ちの人が雇うスター弁護士っていうのが存在するんですよ。で、その人たちはものすごいことをして、もうアクロバットみたいな理論でもって事件を全部ですね、無罪にしていく人たちっていうのがいるんですよ。

(赤江珠緒)ええーっ!?

(町山智浩)スーパー弁護士っていうのがいるんですよ。だから、OJシンプソンっていう昔、事件があって。奥さんとそのボーイフレンドを殺して、証拠がかなり残っていたにもかかわらず、無罪になりましたよね。その時の弁護士とかっていうのは、もうスーパー弁護士で。娘さんとかもセレブだったりするんですけど。いま。そういう人たちがいっぱいいるんですよ。これ、日本にはないんですよね。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)うーん。これはね、アメリカのよくないところなんですよね。金さえあれば、どんな犯罪でも逃げることができるかもしれないっていう。

(赤江珠緒)だって、拳銃が暴発した後、死体を切り刻むっていうのもおかしな話でね。

(町山智浩)おかしな話なんですよ。でも、切り刻んだことに関しては、まあ死体損壊と証拠隠滅みたいなことなんで。それに関しては、実刑になったんですよ。

(赤江珠緒)ふーん。

(町山智浩)でも、殺したことに関しては、まったく問われてないんですよ。罪を。それで、5年の刑を受けていたんですね。ロバート・ダーストは。で、まあその後、釈放されたんですけども。はい。で、このドキュメンタリーが放送されたんですね。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)でね、このドキュメンタリーを作ったジャレッキー監督っていうのは、その前にもドキュメンタリーを作っていて。それが、すごいドキュメンタリーなんですけど。『Capturing the Friedmans』っていうドキュメンタリーを2003年に作っているんですけども。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)これが怖い話で、すごく田舎の静かで保守的なコミュニティー、町でですね、学校で先生をやっているフリードマンっていう人が逮捕されるんですね。なんで逮捕されたか?っていうと、生徒たちにイタズラをしていたんだと。男の子たちに。小学校の。と、いうことで逮捕されたっていう話を追いかけるのがそのドキュメンタリーなんですよ。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)ところがね、どんどん追求していくと、実際に証言をした子どもたち、もう結構大きくなっちゃってるんですね。時間がたって。『本当にイタズラされたのか?』とか聞いてくんですよ。このジャレッキー監督が。そうすると、どうも記憶が曖昧なんですよ。みんな。

(山里亮太)ほう!

(町山智浩)で、これは『イタズラされたんでしょ!?』っていう風に親が言っているから、『された』ってみんな言っちゃったんですよ。

(赤江珠緒)ええーっ!?冤罪じゃないですか!

(町山智浩)子どもなんてそんなもんなんですよ。でもね、それがこのドキュメンタリーだと、その真相がわかるんですけども。結局。冤罪だったことが。でももう、遅いんですよ。

(赤江珠緒)えっ?

(町山智浩)この映画を作っている段階で、捕まったフリードマンっていう、無実の罪で捕まった人は刑務所内で自殺しちゃったんで。

(赤江珠緒)うわー・・・

(町山智浩)死んでたんで、どうにもならなかったんですね。はい。だからこのジャレッキー監督っていうのは、今度はこのロバート・ダーストをなんとかしたいと思ったんでしょうね。ドキュメンタリー作りながら。そう。それで、やっているうちにその、さっき言ったバーマンさんっていうマフィアの娘さんの遺族から『こんな手紙が見つかりました。家、いろいろ探していたら』って。手紙をもらったんですよ。このジャレッキー監督が。

(赤江珠緒)ええ。

(町山智浩)したら、その手紙がロバート・ダーストからの手紙だったんですね。ぜんぜん関係ない普通の手紙だったらしいんですけども、その筆跡をバーマンさんが殺された時に警察に密告した謎の匿名の手紙と筆跡を鑑定したら、一致したんですよ。

(赤江珠緒)うわー、怖い。ゾワッとするなー。えー。

(町山智浩)それで、今回逮捕されたんですね。

(赤江珠緒)なるほど。

(町山智浩)はい。ただね、いろいろこのジャレッキー監督も批判にも晒されていて。どの段階でその証拠を見つけたのか?と。つまり、警察に言うっていうのをどの段階まで言わなかったのか?つまり、このテレビが放送される、ちょうど逮捕になるまで警察に言わなかったんだろう?と。それで、ちょっとなんかいろいろといま、疑惑を持たれている部分があるんですね。

(赤江珠緒)あ、じゃあ放送はちゃんとし終わってから、逮捕になったんですか?

(町山智浩)そうなんです。放送の、最終回で彼が告白する前日に逮捕なんですよ。

(山里亮太)へー!

(町山智浩)だから、どこまで警察に通報しなかったのか?とかね、ちょっとなんかいろいろ言われてるんですけども。で、最終回っていうのはそのロバート・ダーストにジャレッキー監督がインタビューしながらですね、いろいろ追求していくんですけど。結局そのダーストは何も言わないんですね。『私はやっていない』としかで、結局なにも告白しないまま終わっちゃうんですよ。番組自体が。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、『ええーっ!?』と思うんですね。見ている方は。そうすると、まあ終わったってことで、トイレに行くんですね。ロバート・ダーストが。で、ところがですね、いわゆるマイク。ピンマイク、つけっぱなしだったんですよ。スイッチも入りっぱなし。

(山里亮太)すごいミスですよね。

(町山智浩)それでトイレ行って、『大変な質問だったな・・・』って独り言を言うんですね。『俺がいったい何をやったかって?そりゃな、殺したに決まってんだろ?』っていう風にブツブツつぶやいてるんですよ。

(赤江珠緒)うわー!

(山里亮太)独り言ですからね。本当、テンションは。

(町山智浩)そう。それが録音されてたんですけども、監督たちはずっと気がつかなかったんですね。2年後に気がついて。放送の2年前なんですよ。このインタビューが。

(赤江珠緒)あ、そんな時間がたっていることだったんですか?

(町山智浩)(笑)。入っていると思ってなかったんですよ。スイッチが。っていうオチなんですけど。僕もね、テレビとか出る時に、よくマイクをつけたままね、トイレ行っちゃうことあるんですよね。

(赤江珠緒)わかります。それは、ありますよね。

(山里亮太)赤江さん、家まで帰っちゃったからね。

(赤江珠緒)そうです。実家まで帰ったこと、ありますからね。

(町山智浩)家まで帰っても、電波届かないから関係ないでしょ(笑)。

(赤江珠緒)そうです(笑)。大丈夫だったんですけどね。

(町山智浩)僕なんて、めちゃくちゃお腹が痛かった時で、トイレ駆け込んだんですけど。スイッチ入ってましたね、はい(笑)。

(山里亮太)じゃあ、音声さんたいへんな音だ。

(町山智浩)そういうたいへんなことがよくありますんで。テレビとか出る時は気をつけましょうっていう教訓でしたね。

(赤江珠緒)いやいや(笑)。でもなんで、そこで独り言を言っちゃったんでしょうね?

(町山智浩)おしっこすると、ホッとするじゃないですか。我慢してたりすると(笑)。

(赤江珠緒)なんか、開放感から。

(町山智浩)フッと開放感から、言っちゃったんじゃないかな?

(山里亮太)騙せた!っていう安心感があったんでしょうね。

(町山智浩)そう思うんですけどね。で、まあ証拠としてこのテープが採用されるかどうかはわからないんですけどもね。

(山里亮太)なるほど。でも、大きな。

(町山智浩)あの、逃亡の恐れがあるんで、とりあえず逮捕したみたいですね。はい。

(赤江珠緒)でも、ドキュメンタリーがここまで追い詰めるとはね。

(山里亮太)ね。逮捕のきっかけになれるっていうのは。

(町山智浩)あの、『凶悪』っていう映画がありましたよね。

(赤江珠緒)はいはい。瀧さんが出ている。

(町山智浩)あれもほら、迷宮入りに近かったのを新潮社の編集者がね、犯人を見つけた形でしたけどね。犯人はリリー・フランキーでしたね。はい。

(赤江珠緒)(笑)。役でね。役ですよ。

(町山智浩)あ、そうか(笑)。まあ、そういう、最近はジャーナリストがね、そうやって警察がやらないことをやっていくっていう時代になってきましたね。はい。

(赤江珠緒)そうですねー。

(町山智浩)ということで、ザ・ジンクスでした。はい。

(山里亮太)スーパー弁護士が来てね、それも・・・

(赤江珠緒)覆すかもしれないですね。

(町山智浩)これ、日本で放送される予定はね、ちょっと、いまんところないんですけど。すいません。はい。

(山里亮太)また日本でこういうのが放送されたら、大変。だって、もう『ハウス・オブ・カード』がもう、町山さん。面白すぎてヤバいですよ。あれが。

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(町山智浩)どんどん面白くなりますよ!

(山里亮太)マジっすか!どうしよう?

(町山智浩)どんどん面白くなります。

(山里亮太)止まらないです。はい(笑)。

(町山智浩)男もイケますから。あの人は。はい。

(山里亮太)あ、そんなシーンが出てくるんですか!これから?

(町山智浩)もうすごい、うっとりですよ。あのイケメンと。小日向さんが。

(山里亮太)ねえ、ケビン・スペイシー。

(赤江珠緒)小日向さんじゃないですから。似ている俳優さんね。

(町山智浩)あ、小日向さんじゃないか。そっか。

(赤江珠緒)今日は衝撃のドキュメント番組『ザ・ジンクス』をご紹介いただきました。町山さん、ありがとうございました。

(山里亮太)ありがとうございました。

(町山智浩)どもでした!

<書き起こしおわり>

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