吉田豪が選ぶ 2014年印象深かった取材相手トップ3

吉田豪が選ぶ 2014年印象深かった取材相手トップ3 TOKYO MORNING RADIO

吉田豪さんがJ-WAVE『TOKYO MORNING RADIO』に出演。2014年にインタビューした中で特に印象深かった相手のトップ3を発表していました。

(別所哲也)さあ、それでは今年インタビュー、60人っておっしゃいました?

(吉田豪)60から120くらいですね。

(別所哲也)60から120人くらいの中で印象的だった人物。MAN & WOMAN OF THE YEAR 2014。トップ3、挙げていただきたいんですが。いいですか?

(吉田豪)どうぞどうぞ。

(別所哲也)まずは誰いきましょう?

(吉田豪)えーとですね、じゃあまず長渕さんから。長渕剛さん。

(別所哲也)きた!

(吉田豪)すごかったですよ。

(別所哲也)長渕さん、いつごろインタビューしたの?

(吉田豪)いつだろう?夏前ぐらいですね。今年の。あの、インタビューにいくまでの段階でこんなに衝撃があった人もいなかったし。現場についてからの衝撃もすごかった人が。あの、全体的に衝撃があったんですよ。

(別所哲也)えっ、教えて教えて。そんな衝撃?

(吉田豪)あの、インタビューの前日に編集サイドから長渕さん、スタジオで写真撮影込みでインタビューする時に、直前に連絡が来て、急遽『犬と一緒に写りたい』という要望があって。長渕さんが犬を連れてくると。で、犬を連れてくる役割で奥さんも来ますと。で、撮影のコーディネートで冨永愛さんも来ますみたいな感じで(笑)。どんなことになってるんだ?って思うじゃないですか、それ(笑)。

(別所哲也)はあ、はあ、はあ。

(吉田豪)その時点でテンションが上って。これはすごいことになる!みたいな。僕、志穂美悦子さんの大ファンなんで、ヤバい!ってなるじゃないですか。で、現場に行ったら、本当普通の写真スタジオなんですけど・・・

(別所哲也)それ、ごめんなさい。何の取材ですか?まずは。

(吉田豪)ええとですね、某女性誌ですね。だから『女性向けのインタビューをしてくれ』って言われてたんです。で、現場に行ったら、写真スタジオが完全にジムに生まれ変わってるんですよ。私物のトレーニング器具を全部持ってきて。撮影前に、もう全身を鍛えあげるんですよ(笑)。

吉田豪 anan 長渕剛インタビューの衝撃を語る

(別所哲也)ええっ!?

(吉田豪)それをずーっと見てる状態っていう。

(別所哲也)それ、家でやってきてもらったらいいのにね。

(吉田豪)(笑)。でも、すごいですよ。あの、思わず写真を撮りましたもん。その器具だけでも。すげーっ!って。

(別所哲也)あ、お入りになる前にね。長渕さんが。

(吉田豪)だから衝撃を次々受けて。そしたら本当、巨大な犬がやってきて、みたいな。

(別所哲也)何犬がきたんですか?

(吉田豪)いや、日本に何頭かしかいないような、巨大な犬ですよ。長渕さんのステージにも上がったりしてるような。

(別所哲也)セントバーナードみたいな?

(吉田豪)いや、もっと巨大な。

(別所哲也)真っ白ですか?

(吉田豪)白かったかな?

(別所哲也)あー、ピレネーハウンドみたいな。

(吉田豪)そう。そういうようなやつですよ。あの、全く人に媚びないようなやつが(笑)。すごかった。

(別所哲也)グレート・デンとかじゃないですよね?茶色でした?

(吉田豪)白かったと思いますね。

(別所哲也)白。うわー、そんな・・・急遽変更が。

(吉田豪)変更、変更で。で、インタビューも『かわいい感じでやってくれ』って言われたんですけど、長渕さんぜんぜんそういうモードじゃなくて。『死ぬ気』とか『殺す』とかそういう単語を連呼する感じで(笑)。いちいち面白いから、そこだけ拾う感じにしたんですけど。

(別所哲也)奥様はどんな出で立ちで?

(吉田豪)奥さんはずーっともう本当に控えめで。僕が愛を伝えたら、すごい喜んでくれたりしたんですけど。『大ファンです』って。

(別所哲也)へー。

(吉田豪)でも長渕さんはすごかったですよ。

(別所哲也)ずっと取材でも同行されてる?

(吉田豪)まあ、でもぜんぜん出ない感じですね。本当、犬の世話だけしてる感じで。

(別所哲也)はー。なんで犬と写りたかったんだろう?

(吉田豪)まあ、かわいい感じで写ってましたよ。でも。そこだけ、ちょっと女性誌モードなんですよ(笑)。

長渕 anan インタビュー

(別所哲也)はー。『僕はいつも犬を散歩してますよ』みたいな?

(吉田豪)まあ、犬好きで有名ですからね。グッズが、マグカップとかが犬だけの写真になったりとか。ちょっと伝説なんですよ。

(別所哲也)で、なんで冨永愛さんは来たの?

(吉田豪)最近、お弟子さんなんですよね。

(別所哲也)お弟子さんなの?

(吉田豪)師弟関係になって、っていう。

(別所哲也)はっ?そうなんですか?

(吉田豪)その時点ではそんな報道されてなくて。最近、冨永愛さんの本をプロデュースしたりとかで。ちょっと師弟関係が有名になってきたんですけど。当時、本当に謎で。なぜ!?っていう(笑)。

(別所哲也)へー。そういう現場に出くわして。で、原稿を書いた後もすごかったって聞いてますけど。

(吉田豪)そうなんですよ。原稿を書いて、死ぬ気話を散々拾って、原稿チェック出すじゃないですか。大幅に直っていて。その直し方っていうのが、『君もね、死ぬ気でインタビューやんなきゃダメだよ』って現場で言ってない話がいっぱい入っていて(笑)。

(別所哲也)(笑)

(吉田豪)死ぬ気の原稿チェックが入ったんですよ(笑)。

(別所哲也)なるほど!(笑)。

(吉田豪)面白かった(笑)。

(別所哲也)でも、インタビュー中には話してない内容が?

(吉田豪)ないです。

(別所哲也)(拍手の効果音)レジェンドです!これ、やっぱりね、僕ね、思うんですよ。人生はレジェンド作ったもの勝ちだよね。

(吉田豪)こうやって話せる内容がこれだけあるってだけでもすごいじゃないですか。

(別所哲也)そうですよね。

(吉田豪)面白かったですよ。

(別所哲也)僕もね、NHKで昔、若かりし頃見たね、言えないんだけど某有名な俳優さんね。もうお亡くなりになりましたけどね。楽屋から歩いていく、その歩いているところにお弟子さんが履物を出して。草履を。その草履をポン、ポンと、1回も止まらずに草履を履いていく姿を見てね、すごい!と思って。・・・いま、伝わった?

(吉田豪)スムーズに、スポッ、スポッて履いたわけですね。

(別所哲也)立ち止まらない。こういうレジェンドを作ってね、それをインタビューしていく(笑)。あと、お二人。ちょっと、気になるんですけど。一気に発表してください。

(吉田豪)あとはじゃあ、古舘さんとかね。ユースケ・サンタマリアさんもそうですかね。あの、長渕さんとは逆で。本当とにかくウェルカムな人っていうか。古舘さんとかは特に10年間、インタビュー受けてなかったんですよ。

(別所哲也)はあ。

(吉田豪)ニュースの番組をやるようになってから、まったくやってなかった人が10年ぶりにインタビューを受けたいって思った時に向こうから指名が来てっていう珍しいパターンで。それぐらいだから、本当に話したくてしょうがないし。で、こっちのことも信頼してくれてるしで。死ぬほどやりやすいんですよ、本当(笑)。

(別所哲也)(笑)。古舘さんってどんな感じですか?だって普段は逆にインタビューしてる側じゃないですか。

(吉田豪)そうなんですよ。だから、それがあるからすごいやりづらいって言ってましたね。向こうが僕のことを聞こうとするんですよ。いろいろ(笑)。『吉田さんは、で、どうなんですか?あ、また間違えた』みたいな感じの(笑)。

(別所哲也)『そうだ、今日は僕が聞かれる立場だった』って。

(吉田豪)『でも本当に興味があるんでいろいろ聞きたくなっちゃうんですよね』って。すごい持ち上げるんですよ。こっちを。『僕はとにかく吉田さんの文章が大好きで』みたいな、持ち上げまくってからだから、お互い気持よくやれましたね。取材を(笑)。僕も古舘さん、好きなんで。

(別所哲也)でも古舘さんの場合はだと、どんなことをリサーチ、事前にされるんですか?

(吉田豪)まあリサーチは当然昔のもしてるんですけど。ただ、それよりも本人の話したいことがすごい多いっていうか。とにかく10年間インタビューできない状態。猿ぐつわをはめられたような状態だったから、話したくてしょうがない!っていう(笑)。

(別所哲也)なんでインタビューできなかったの?

(吉田豪)だからニュースの番組に迷惑がかかるかもしれない。下手なことを言ったりすると。

(別所哲也)ああ、なるほど。

(吉田豪)っていうので自粛してたのが、ちょっともう限界が来たみたい感じで。

(別所哲也)解禁?

(吉田豪)ところがやっぱり、その僕のインタビューがきっかけで、かなりニュースになって。もう『猿ぐつわ』とか、『限界だ』とか、そういう発言だけが抜かれて。各紙の記事になってましたね。

(別所哲也)これ、内容的にはどんな内容をお話になったんですか?

(吉田豪)まあでもぜんぜん。局批判とかもしてないですけどね。

(別所哲也)ふーん。ユースケ・サンタマリアさんは?

(吉田豪)ええとですね、『サブカルスーパースター鬱伝』っていう僕の本がありまして。それの文庫用の取りおろしのインタビューだったんですけど。あんまりメディアには出ていない、実は10年近く鬱々としていた時期があったっていうのを初めてちゃんとカミングアウトっていう状態でインタビューやってくれて。これも珍しいパターンで。『吉田さんは編集の人を入れないで、カメラマンとかも入れないで。僕もマネージャーとか誰も連れてかない。2人だけで話したい』っていう。

(別所哲也)ええーっ!?

(吉田豪)2人だけで、行きつけの韓国料理屋行って。しかもそれ、おごりですよ(笑)。『なんで取材でおごられるんですか?』って言ったら、『いいから。一緒にご飯食べたかったんだよ』みたいな感じで。

(別所哲也)面白い。それだけ、でもインタビューされる側からも信頼を得てるっていうことじゃないですか?

(吉田豪)だから向こうがこっちのことを知ってくれているとすごいやりやすいですけど。まあそうじゃない場合の緊張感もあって、いろいろ楽しいですよね。

(別所哲也)そうですか。そうやっていろんなことが引き出され。ねえ。新たな一面が、読者を通じていろんな方に伝わっていくわけですね。豪さんと言えばタブーを物ともしないイメージ。なんと今年はそんな豪さんもちょっと異変を感じたそうです。そのお話は、この後じゃ!

<書き起こしおわり>
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