吉田豪 X JAPANを語る

吉田豪 X JAPANを語る 上柳昌彦・松本秀夫 今夜もオトパラ!

吉田豪さんがニッポン放送『上柳昌彦・松本秀夫 今夜もオトパラ!』に出演。X JAPANのTOSHIさん、TAIJIさんへのインタビュー、HIDEさんの告別式のエピソードなどを語っていました。

(上柳昌彦)おお、『紅』ですね。X JAPAN、流れて参りました。このドラムを叩いている時のYOSHIKIさんはそりゃ首、痛くなるよねっていうぐらいのね。そういう感じでしたが。今度はX JAPANのどんなお話ですか?

(吉田豪)はいはい。ええと、つい最近、僕TOSHIさんのインタビューをやったんですけど。

(上柳昌彦)ええー、そうですか?

(吉田豪)これが、ええとですね、9月25日に日本外国特派員協会でTOSHIさんが真面目な会見をしたんですよ。

(上柳昌彦)有楽町のあそこのところで。

(吉田豪)そうです。洗脳の恐ろしさとかを話す。それに実は僕、初めて外国特派員協会の会見に参加して、この後・・・

(上柳昌彦)めちゃめちゃ日本人じゃないですか(笑)。

(吉田豪)そうですよ(笑)。テーブル、外人ばっかりでしたけど(笑)。紛れて。その直後に会場の隣でインタビューっていう。普通だったら固くならざるを得ないような流れで。

(上柳昌彦)ちょっと嫌な感じだなー。

(松本秀夫)いろんな人の写真、あそこ貼ってありますよね。偉い人のね。

(吉田豪)そうです。そうです。一切固い話をしないインタビューっていうのをやったんですよ。洗脳の話を極力やらず、当時のバカ話に。

(上柳昌彦)それ、もう決めてたんですか?

(吉田豪)決めてました。成功しましたね。あの、最近だからTOSHIさんがメディア出るようになって思うのが、あの人は基本的には真面目だけれども、ふざけたことも好きな人で。バカな話したいんだけども、最初に洗脳の話をされちゃうとできないんですよ。

(上柳昌彦)そりゃあそうですよね。

(吉田豪)プラス、ちょっとまだそのへんのトラウマもあるから、本人のテンションもどんどん下がっていっちゃって。

(上柳昌彦)そのことによって、ねえ。被害を受けたみたいな人もいるからね。ふざけられなくなっちゃいますね。

(吉田豪)それがかわいそうで。そうじゃない振り方をしたら、この人いまだにちゃんとバカなことをこれくらい言える人なんだって(笑)。

(上柳昌彦)でもそれ、うれしいインタビューですよね。きっとね。

(吉田豪)めちゃくちゃ面白かったですよ。

(上柳昌彦)どんな話だったんですか?

(吉田豪)ええとですね、まあいかに昔から真面目でちゃんとしてたのか?っていう話をずっと掘り下げていったんですけど。あの、とあるパンクバンドの人が当時、X名義だった時にハードコアパンクの人とかと対バンした時の思い出話として、驚いたと。誰よりも先に会場入りしてて、TOSHIさんが。『今日はよろしくお願いいたします』って挨拶をされたみたいな(笑)。

(上柳昌彦)うーん、パンクバンドですねー。

(吉田豪)いや、パンクスでそんなのいないから、なんだこれ!?と思ったっていう(笑)。そういう人なんですね。昔からね。だってああいう派手な格好とかも、もう無理やりやらされたっていうか。もう気がついたらやられてたみたいなもんなんですよね。

(上柳昌彦)結構あの、このニッポン放送でフォークビレッジっていう番組があって。そこにTOSHIさんなんかは普通にフォークギター持って千葉から出てきて、歌って。『まあ、次がんばろう』って言われて帰っていくみたいな。

(松本秀夫)ライオンフォークビレッジってありましたね。

(上柳昌彦)それを覚えている先輩のディレクターとか、いましたからね。

(吉田豪)根はそっちですからね。あの、フォーク好きで、ラジオも中島みゆきさんのとかを聞いてて、みたいな側の人なんで。それを、偶然同級生にYOSHIKIさんがいたがためにそっちにどんどん・・・

(上柳昌彦)そうか。プロデュースされたわけですね。

(吉田豪)そうですね。格好からなにから、歌い方からなにから。で、それがプラスにもなり、しかし追い込まれていく部分もありで。『いまやっとバンドがすごい楽しいんですよ』って状態になってるんですね。

(上柳昌彦)あ、いまはもう、またっていう感じなんですか。

(吉田豪)で、僕とXって実は微妙な接点がいろいろありまして。個人的な話で言うと、僕、HIDEさんのお葬式に参加してるんですけど。それで死にかけたことがあるっていう。

(上柳昌彦)どういうことですか?

HIDEさんのお葬式で死にかけた

(吉田豪)僕、ええと有名人の告別式に参加が結構ライフワークになっていた時期があって。好きな人のものであれば、基本行くようにしてたんですよ。で、何度も行ってますけども、あれだけの人混みを体験したことがなくて。地下鉄が到着した時点でもう動かないんですよ。

(上柳昌彦)ホームが?人で。

(吉田豪)1分に1歩進めるかぐらいの感じで、本当ちょっとずつ、ちょっとずつ進んでいって。ようやく地上に出たと思ったらもう人でいっぱいで。で、そんな中でも地元の人いるから無理やり通ろうとするじゃないですか。無理やり通ったことでどんどん将棋倒しになっていって。女の子がつぶれて『助けて!助けて!』みたいに言ってる状態で。何人かがちょっと上の花壇のところにいて、ちょっと引き上げたりして。

(上柳昌彦)それ、どこだったんですか?

(吉田豪)どこだったっけな?

(上柳昌彦)神奈川のご実家の方?

(吉田豪)いや、違いましたね。東京ですね。

(上柳昌彦)東京都内の斎場で。

(吉田豪)たしか、ええと僕が勝新の時に行ったところと同じ会場だった気がしますけど。

(松本秀夫)あの、あれです。築地の本願寺です。僕、取材行った記憶があるんで。あそこ、そんななっちゃったんですか?

(吉田豪)すごかったですよ。

(上柳昌彦)だから警察とかも、まさか認識してないから、そんなに人が来てえらいことになるという警備体制が取れなかったんでしょうね。

(吉田豪)勝新は高齢だしね、みんなちゃんとしてましたけど。

(上柳昌彦)普通に、そんなに大変なことに。

(吉田豪)ぜんぜん違いましたよ。僕もどんどん体が斜めになっていって。足が浮いていくんですよ。あっ、これヤバいかも?と思うような。

(上柳昌彦)月島へんの、銀座線とか日比谷線とかって階段狭いですからね。あそこね。
(松本秀夫)古い作りですからね。

(吉田豪)でも僕が本当、生まれて初めてぐらいな感じで人助けしましたよ。僕も女の子救出とかして。『ここ、あぶないよ!』って言って助け出したりとか(笑)。

(松本秀夫)全国からきっとね、集まってきたんですね。

(吉田豪)っていう体験があったのと、あと亡くなられたTAIJIさんの取材を2回やっていて、これも大変だったっていうのが。TAIJIさん、1回取材したのがTAIJIさんが交通事故にあった直後だったんですよ。で、2度とベースを弾けないかもしれないとか言われていたころで。松葉杖ついてる状態でのインタビューで。で、そんな状態なのに・・・

(上柳昌彦)よく受けてくれましたね。

TAIJIさんインタビュー

(吉田豪)そうなんですよ。そんな状態なのにインタビュー受けただけじゃなくて、横でマネージャーさんがいて、昔の話とかしてる時に、『ちょっと、あんまりそんな昔の話すると・・・』って止められても、『いいよ。みんなこういう話、聞きたいんだからさ。するべきなんだよ』って言ってすごいしてくれて。めちゃくちゃいい人だわって思って。で、その後それを単行本に収録しようとした時に、『BAND LIFE』っていう僕のバンドの本なんですけど。『新しいバンドを組んだから、バンドのメンバーと一緒にインタビューしなおしてほしい』って言われて。でも、そういう企画の本じゃないので、バンドの方々が1人ずつ人生を語るやつだから、『それだと趣旨が変わっちゃうんで』って言って単行本の収録不可能になったんですよ。

(上柳昌彦)はー。

(吉田豪)っていう流れがあった後で、『元○○な人々』っていうやっぱり昔を語るような企画のテレビの、僕の冠番組が1回だけできたんですよ。その時に、『ゲストでTAIJIさん決まった』って言われて、『いや、いいけど、ぜったいにそれ、ややこしいことになると思うよ』って事前にスタッフに言ってたんですよ。『たぶん昔の話をしたがらない人だし』って。『でも大丈夫らしいですよ』って言われて、当日スタジオに行ったら、『昔の話はしないです』って言われて(笑)。

(上柳・松本)(笑)

(吉田豪)『どうしよう、これ?』っていう。いまのバンドの話しかしたくないモードなんですよ。

(上柳昌彦)ドキドキする。よくわかりますよ!

(吉田豪)でも、『元○○』なんですよっていう。『すいません!』って言って戦って、何度か話を戻して。『詳しいね』って言われながらも、でも嫌そうな顔されたりとかしながら、最終的には収録中に中指立てられるという、僕の生涯初の出来事をして。

(上柳昌彦)いやー・・・

(吉田豪)で、なおかつ困ったのが、それが動画サイトにあがったことによって、そういう僕の事情もなにも知らないで、『TAIJI嫌がってるのに、なんなの、こいつ!?』って。『こんな話ばっかり聞いて、最低!』みたいな感じで。

(上柳昌彦)僕が呼んだんじゃないんだよ!マズいよって言ったんだよ!みたいな。

(吉田豪)プラス、企画趣旨もこういうものなんですよ!ってことも一切通用しなくて。X JAPANのファンの人たちが動画サイトだけ見て、『吉田豪、許せない!』っていうのが、Twitterで定期的に見るんですよ。

(上柳・松本)(笑)

(吉田豪)勘弁して下さいよ、これ!って思っていた時期がすごい長くて。それが、そのTOSHIさんのインタビューでその話がちゃんとできて。『そう。TAIJIちょっと一時期おかしくなってた。でも本当に最後和解できてよかった』みたいな話をできて。ちゃんとファンの人にも、これを読んでもらえれば伝わるんで、僕としてもようやく救われた感があったっていう(笑)。

(松本秀夫)いやー、やっぱりね、昔の話ってインタビュアー、ファンの方も聞きたがるんだけど、本人はいま、そしてこれからのことを言いたいっていうせめぎあいですよね。

(吉田豪)そうなんですよ。

(上柳昌彦)はい。ということで吉田豪さんにね、様々なお話を伺いました。いやいや、あっという間でした。どうもありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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