安住紳一郎 TBS社内ボウリング大会必勝の策を語る

安住紳一郎 深夜の新宿歌舞伎町で人生を賭けてボウリングをした話 安住紳一郎の日曜天国

(安住紳一郎)勝ちたい!そう。勝てば官軍、負ければ賊軍。ひとつの勝敗で人間の価値観がゴロッと変わる時があるから。うん。不正をするしかない!じゃあみなさん、どんな不正をしますか?社内ボウリング大会で。ぜったいに勝つには。相手は強豪ですよ。

(中澤有美子)不正ねー・・・なんかコンピューターシステムに手を加えるとか?

(安住紳一郎)コンピューターシステムに手を加える。そうだよね。でも結構ね、技術局回線部とかが見破りそうじゃない?技術局システム技術部とかさ。

(中澤有美子)たしかに、たしかに(笑)。プロがいるか。そうですね。

(安住紳一郎)どうしますか?みなさん。職場対抗ですから、本来は職場にいる人じゃないと参加しちゃいけないんですよね。

(中澤有美子)そりゃ、そうでしょう。

(安住紳一郎)ちょっとズルをして、ボウリングの上手い人を呼んでみることにしました。誰を呼んだらいいと思いますか?みなさん。

(中澤有美子)社内で、上手い人っていう。日天のスタッフじゃなくても、上手い人!って。

(安住紳一郎)でも、かならず勝たなきゃいけないんだよ。うん。そうなると、どうなりますか?

(中澤有美子)えっ、まさかね・・・?

(安住紳一郎)まさかですよね。社内レクリエーションに、我が日曜天国チームは、プロボウラーを1人入れてみました!

(中澤有美子)(爆笑)。そ、それはまた・・・(笑)。

(安住紳一郎)だってどうしても勝ちたいんだもん!

(中澤有美子)すっごい。不正のレベルが・・・目立ちますね(笑)。

バリバリのプロボウラーを投入(不正)

(安住紳一郎)しかも、女子トップクラス。バリッバリの現役。Pリーグで活躍しているプロ4年目。ライセンスナンバー455。中村美月プロを呼んでしまいました(笑)。バリッバリよ。いま、日本で10本の指に入るプロボウラーよ!

(中澤有美子)いいの?(笑)。いや、いけないの(笑)。

(安住紳一郎)完全に、コンプライアンス室からクレーム入るよね。身長164センチ。Pリーグってきれいな女の子ばっかりが参加している女子プロリーグですからね。そこに参加してるから、とてもきれいで華やか。でもそんな人が社内ボウリング大会に来たらバレちゃうでしょ?すぐに。

(中澤有美子)そうですよ!だって衣装とかね。

(安住紳一郎)そうでしょう?キラキラして、本当にAKB48顔負けの。キラキラした、みなさんが揃っているわけですから。中村美月プロもたぶん21か22ですから。途中でバレちゃいかんと思ったので私は中村プロに『いちばんダサい私服で来てください』って。

(中澤有美子)(爆笑)

(安住紳一郎)そしたら中村プロもなかなかノリがよくて。『安住さんの趣旨はよく理解しました』って。そしたら、本当に汚い格好で来て。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)なんか、カーキ色のカーゴパンツにヨレヨレの紺の長袖Tシャツみたいな。もう少しで白い毛玉ができそうなTシャツ、わかります?で、なんか胸に書いてあるロゴも読めないみたいな。

(中澤有美子)よくぞ(笑)。

(安住紳一郎)普段はメガネかけてないんだけど、黒ぶちの伊達メガネかけてくださって。で、髪ボッサボサにしてくださって。ええ。完璧。もう、完全にそのへんにいそうな、昨日家に帰れませんでしたっていうアシスタントディレクター。若手1人できあがり。

(中澤有美子)ですね(笑)。女子AD。

(安住紳一郎)素晴らしい。さすがプロだね。すごい。『趣旨はよく理解しました』って。で、ものすごいおっきなカバンでさ、プロだから。なんかスキーキャリアみたいなおっきなカバンで、ボウリングの球3、4個入っててさ。そんなのゴロゴロゴロゴロ引きずってて。『だめだめ!そんなの持ってきちゃ!』って。

(中澤有美子)そうですね(笑)。

(安住紳一郎)『そんなのADは持ってないよ!』って。で、私当日参加できなかったんですが、大会の終盤10分くらい応援することができました。で、社内レクリエーション70チームということで、1階のフロアびっしりみたいな感じで、まあ大変賑やかなにやっていて、大変盛り上がって、それは楽しそうだったんですけども。唯一ね、日曜天国チームだけはレクリエーションじゃないから。

(中澤有美子)ええ、もう気合が違います(笑)。

(安住紳一郎)それで中村プロには『汚い格好で来てください』って言ったんだけども。他のスタッフも、『汚い格好で来てください』とは言ってないんだけど、ちょっと汚い格好に仕上がっているっていうその現場の悲しさ?他はほら、スーツを着たみなさんとかだったりするからね。

(中澤有美子)そうかそうか。

(安住紳一郎)で、その中で頑張っているということでまた、愛おしい感じもありながら。でも、みなさんちょっと想像できますか?社内レクリエーションのボウリング大会で、1人プロが混ざっているんですよ。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)しかも、日本トッププロですよ。草野球に王貞治がいるみたいな(笑)。『えっ?あの人のフォーム、変わってない?』みたいな(笑)。

(中澤有美子)そうそうそう(笑)。『さっきから、なんか・・・』って。

(安住紳一郎)『なんか、すごくない?』みたいな(笑)。でもなんかみんな、その異常さに気づきはじめるんだけど気づかないことにしよう、みたいな。服装完全にADさんなんですからね。ええ。でもやっぱり投げる前に、さすが中村美月プロ。美しい月と書きますけども。中村美月プロ、やっぱりボールを手に取るあたりくらいからプロの雰囲気が隠せなくなってくるんですよね。

(中澤有美子)そうなんですね。

(安住紳一郎)ええ。隣のレーンではもう楽しそうにボウリングしてるんですよ。レクリエーションですから。カエルのお面つけたり、ちょっと大きめの蝶ネクタイしたスーツの人が楽しそうにギャーギャーギャーギャーやってるんだけども。うちのADがボール持ってレーンの端に立った瞬間、心なしかお騒ぎも小休止。あれはなんかちょっとね、なんなんでしょうね。

(中澤有美子)ああ、空気が変わるんだ。

(安住紳一郎)うん。ちょっとなんかスウェーデンの王子様が牛丼屋で隣に座っちゃったみたいな。なんか、いつものようにガバガバ食えないみたいな。なんかこう、高貴な雰囲気っていうか、出るんだろうね。とりあえずこの人が終わるまで、ちょっと食べるのやめてみようかな?みたいな(笑)。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)また、そのAD中村のですよ、服装が地味なんだけどもフォームが豪快。ねえ。福原愛ちゃんが温泉浴衣で卓球してるみたいな。

(中澤有美子)ああ、なるほどねー。

(安住紳一郎)5歩の助走。左足出して、右、左、右、左で最後投げるんですけども。15ポンドのボール、軽々と右後方、頭の上くらいまであげて。汚いADの格好だよ?そしてソフトボールのピッチャーみたいに手がゆっくり下がってきて、ボールが落ちてドン!っつって。右のガーターの方に1度向かっていって落ちる手前からチュイイーン!っつって。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)ボールが1・3ピン目がけてヨーヨーみたいにブワーン!って戻っていく。そしてまた、投げ終わった手が反動で1度前に行ってますよね。それでその反動で後ろまで、もう1度戻って、そしてもう1回、前へ反動で行くっていう。

(中澤有美子)へー。

(安住紳一郎)ええっ?ボール2回投げたの!?みたいなことですよね。1度大きく後ろに振りかぶって、前に出して、ドン!キュイイーン!シューッ!って行った時にまた後ろいって、で、もう1回前ですよ。うん。残像が長い!汚いADの残像が長いんですよ。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)シュインシュイン・・・で、鶴のように左足1本で立って、右足は左膝の後ろにこう当てて、2度クネッ、クネッてしながらも、しかし上半身はびくとも動かない。汚いADが。

(中澤有美子)あり得ない!(笑)。

AD中村のものすごい投球

(安住紳一郎)ADさんなのに。そしてボールの当たったピンが、火薬仕込んだくらいの勢いで爆発を起こして。で、聞いたことのない音を出しますね。やっぱりプロボウラーは。みなさん、ボウリング上手な方のピンの跳ね方が違うって言いますけども。音をよくね、パッキャーン!とかいう音を表現しますけども。違いますね。日本10本の指に入るトッププロ。音は、伸びない。パキッ!

(中澤有美子)えええーっ!?

(安住紳一郎)キュイイーン!パキッ!

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)あの、高飛び込みの有名な選手が、あんまり水音たてずにトーン!と入る感じね。パッキャーン!とか言ってるレベルじゃないね。パキッ!

(中澤有美子)(笑)。響きとか、ないの?

(安住紳一郎)響きとかないの。もう一瞬で消えてなくなるの。本当に。本当に僕もこれまでボウリング上手な人のピンの跳ね方はパッカーン!っていう感じのね、気持ちいい!ああ、上手!って思ってましたけども。本当に上手な人は残像なし。パキッ!

(中澤有美子)(爆笑)。何度聞いてもいいですね(笑)。

(安住紳一郎)いいでしょう?うん。

(中澤有美子)もう1回(笑)。

(安住紳一郎)パキッ!

(中澤有美子)(笑)(拍手)

(安住紳一郎)素晴らしい。もう私はその日本トッププロの球を身近で見られたっていうことだけで、とても興奮したし。そのちょっとザワザワ会場がし始めて。レクリエーションに参加してないんだけれども、その一般のお客様方が、ちょっとそのパキッ!っていう音を聞きつけて、『何事ぞ!何事ぞ!』って駆けつけて来ているわけよね。ボウリング好きな人たちがね。ええ。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)で、『あの子、上手いなー。あれはプロテスト受けると、受かるぞ』って言ってるのが聞こえるんだよね。受かってるんですけど(笑)。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)『あれはたぶん、大会出たら優勝するだろう』って。プロですけど(笑)。素晴らしかった。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)ところが、その後、大変なことになっちゃって。まあだいたいみなさんも想像がつくと思うんですけども。いま、大変な状況になっています。

(中澤有美子)!

(安住紳一郎)まだ、事の顛末がきっちりと確定していませんので、また来週報告をすることになると・・・

(中澤有美子)どうしよう?どうしよう!?へっ、あの、デリケートな時期に。この話、よかったんですか?

(安住紳一郎)組織っていうのは怖いね!大変なことになって。ちょっとお気づきかもしれませんけれども、今日スタッフが1人足りなくなっていると思います。

(中澤有美子)そう・・・

(安住紳一郎)はい。ねえ。またこの放送を聞いて、またその火が燃え上がるに違いない!

(中澤有美子)薪、くべちゃいましたね。

(安住紳一郎)もう、ダメだね。うん。もうダメ。どう事を収拾するか、もうそれだけだね(笑)。うん。

(中澤有美子)どうしよう?どうしよう?呼吸が浅くなってきちゃった。

(安住紳一郎)うん、うん。各自、保身に懸命だ!

(中澤有美子)(笑)。どうしよう?どうしよう?番組、大丈夫かな?

(安住紳一郎)話が長くなりました。そして、悲しくなってしまいました。今日のメッセージテーマはこちら!『ちょっとズルしちゃったこと』。

(中澤有美子)(笑)。ちょっとじゃないね。

<書き起こしおわり>

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