安住紳一郎 共同通信からの意外な取材依頼を語る

安住紳一郎 齋藤孝との共著『話すチカラ』を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2020年11月15日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で共同通信から届いた意外な取材依頼について話していました。

話すチカラ
ダイヤモンド社

(安住紳一郎)杉並区の53歳男性の方、ありがとうございます。「私の気分が上がる時。結婚30年目になる私の妻はお世辞にも美人とは言えませんが、ある時だけ美人に見え、気分が上がる時があります。これは寝顔です。しかも横向きで寝ている時のみなんです。どう美人に見えるかというと、あの『銀河鉄道999』のメーテルに見えるのです。

特に目がそうなのです。メーテルはよく目をつぶりますよね。メーテルのあの美しいたれ目。『子供の頃、憧れていたメーテルみたいだ。寝てる時だけだけど、大好きだったメーテルみたいだ!』と深夜、女房の寝顔を見ると気分が上がります。が、気持ち悪がられそうなので。しかも『寝顔だけ美人だ』と言うと怒られそうなので、妻には決して言っていません」。53歳。30年一緒にいる奥さん。

(中澤有美子)よかったですね。

(安住紳一郎)まつ毛がきっと長いのかな? 横顔がね。なんとなくわかりますね。

(中澤有美子)鼻筋が通って。美しい。

(安住紳一郎)いいですね。

(中澤有美子)「伝えたらいいだろうな」とも思うけど……ご本人に伝えないところがいいのかな?

(安住紳一郎)そうですよね。30年、伝えなかったからたぶんそっちの方がいいんじゃないでしょうかね。

(中澤有美子)そうなのかな? 大事な大事な宝物にしておきたいのかな? でも、「寝顔だけだけどすごくいいよ」って言われたら、それはそれで嬉しいと思いますけどね。

(安住紳一郎)本当に? 私は言わない方がいいと思うよ。なんか、イヤミに聞こえる可能性があるじゃない? しかも、30年ためていたからさ。今、言うとかなんか「ええっ?」みたいな。向こうの温度とこっちの温度が合っていないですよね。うん。

(中澤有美子)そうかー(笑)。

(安住紳一郎)きっと、そうなんじゃない? なんか手紙とかにすると伝わるかもしれないね。

(中澤有美子)重くない?(笑)。「前から思っていたんだけどさ」って?(笑)。

(安住紳一郎)「前から思ってたんだけれども、横顔がメーテルのようでいいね」って。

(中澤有美子)うんうん。グッと来ちゃう。気分、上がっちゃう(笑)。

(安住紳一郎)そうかな? せめてBGMをかけながらの方がいいと思うよね。

(中澤有美子)フフフ、重くない?

(安住紳一郎)いや、「重くない」っていうか、言い方、気をつけた方がいいと思うよ?

(中澤有美子)そうなのかー。へー!

(安住紳一郎)改めて言う時って、気をつけた方がいいんだよね。

(中澤有美子)そうなんですね。

(安住紳一郎)そう。うん。意外にね、思っているほど自分の気持ちって他人に伝わらないからね。うん。

(中澤有美子)そうか。褒める場合でも気を付けた方がいいんだ。

褒める場合でも気を付けた方がいい

(安住紳一郎)褒める場合でも、気をつけたいと思いますよ。いろいろとそういうこと、あります。特にほら、30年選手だから。「改めて言うのもなんですけど先輩、仕事頑張ってますよね」とか後輩に言われると「ありがとう」っていう気持ちもあるけど、その時の私の気温によっては「はあ? えっ、なに? まだ頑張れってこと?」みたいな。

(中澤有美子)フフフ、そうね(笑)。

(安住紳一郎)いや、嬉しいけどね。うん。でも、それがさ、ほら。なんかね、Kiroroの曲とかがかかりながらだったらさ、俺もグッとくるかもしれないけどさ。なんか朝イチのすれ違いざまとかにさ、なんかさ、うーん……。

(中澤有美子)フフフ(笑)。

(安住紳一郎)えっ、違います?

(中澤有美子)そうですね(笑)。よーく吟味しないといけませんね(笑)。

(安住紳一郎)そうそうそう。ハイパーセンシティブパーソンだからね。

(中澤有美子)そうですよ(笑)。HSP?

(安住紳一郎)HSP。ごめんなさい。本当にHSPで悩んでいる方、ごめんなさい。申し訳ございません。失礼いたしました。私、いつもこういうラジオでくだらない話して、「私、こんなことを話すために東京に来たんじゃない」っていう、ちょっとそういうパターンの演目に入る時、あるじゃないですか。

(中澤有美子)そうですね。

「こんなことを話すために東京に来たんじゃない」

(安住紳一郎)それ、ずっとここ2年ぐらいやってたじゃないですか。そしたら先週、ついに共同通信っていう通信社から取材が来まして。「あの、安住さんが本当にやりたい放送って何なんですか? インタビューさせてください」っていう真面目なインタビュー依頼が来ちゃったよ!

(中澤有美子)フハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)もうさ、1周回って大変だよ! おかしくない?

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ! ど、どうしよう?

(安住紳一郎)どうしましょうね。本当ですよね。私も特にさ、なんか答えがあってしゃべってるわけじゃない。「対案があって反対してるのか?」みたいなね、ちょっと批判されがちな野党みたいなことになっちゃってさ。「あ、ああ……そうですか。と、特に対案はないんですけど……ごめんなさい」みたいになっちゃって。

(中澤有美子)そうですよね(笑)。

(安住紳一郎)なんかさ、毎回毎回言うとさ、「ああ、そうなんだ。本当の声を私は取材してみたい」って記者の方が思ったんでしょうね。

(中澤有美子)うんうん。へー!

(安住紳一郎)だからそれも、ねえ。冗談半分で聞かれたら「ははは!」ってなるけどね。真面目な依頼書で「放送の中で自分が希望していないスタイルの放送をやらされていると言われてますけども、本来目指すべき放送のスタイルなどがありましたらお聞かせください」みたいな。「うーん……1周まわってしまった……」みたいな。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)出口が見えねえでございますよ。

<書き起こしおわり>

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