漫画ゴラクプロ読者の植地毅さんとコンバットRECさんがTBSラジオ タマフルで宇多丸さんに漫画ゴラクの魅力を伝授!ジェットコースター的に変態バトルがインフレする『SとM』をすすめていました。
※植地毅・コンバットREC リストラ漫画家マンガ 55歳の地図を語る の続きです
(植地)そうですね。この3冊が僕のおすすめで。あとはRECさんがあるんで。
(REC)僕がすすめたいのは、先ほど言った『修羅がゆく』ね。全41巻もありますが、さっきの修羅がゆくはね、ジェットコースター極道漫画って呼んでるんですけども。これとね、ジャンル違いでジェットコースターものでおすすめしたいのが、『SとM』というですね、最近完結しました村生ミオ先生の漫画があるんですけど。
(植地)村生ミオ先生ですよ!
(REC)ちょっとあらすじを読みますと、『高校時代、まっすぐ真面目な性格で[M男]と呼ばれていた戸田誠は、高校の同窓会で好き者・サセ子という噂から[S子]と呼ばれていた同級生、沙耶と再会する。そこから始まるサスペンス』っていうね、ざっくりした話なんですけど。
(宇多丸)(爆笑)
(植地)すごいんですよ!
ジェットコースター変態漫画
(REC)これ、どういう漫画かっていうと、ジェットコースター変態漫画。
(宇多丸)まあ、SとMっていうぐらいだから。
(REC)変態が出てきて、主人公が追い込まれていく漫画ですけど。
(植地)男も女も変態なんですよ。
(REC)そう。全員変態なんですよ。で、1人変態を倒すと、次の変態が現れる。
(宇多丸)変態を倒すってどういうことよ?
(REC)いや、変態を倒すんですよ(笑)。
(植地)いろんな技で。
(宇多丸)性技でですか?
(植地)そう。性の技で倒していくんだけど、それも大変でね。すっごいしまりのいい女と戦っている時とか、イキそうになるのを部長の奥さんの顔とか思い出してウッ!って止めたりとかするんですけど。そこのシーンとかが見開きとかだったりするんですよ。
(一同)(爆笑)
(宇多丸)推しがそこか!っていう。
(植地)すごいんですよ!
(REC)で、少年ジャンプの漫画とかっていうのは、どんどんどんどん必殺技がインフレ化していって、もう一体誰が強いのか分からないよってことになっていくじゃないですか。ストーリーも分かんないよ!って。これは、変態がインフレしていくことによって、一体いま何と戦っているのか?っていう(笑)。しかも、村生ミオ先生が連載中にダジャレの魅力に目覚めちゃって。やたらダジャレを使うようになったりとかして。『秘書の秘所がビショビショだ!』とか、それが見開きできて、ちょっとこれ、あれ?いま何読んでるんだっけ?みたいな(笑)。
(宇多丸)こうやっぱ、ドライブしていく感じ。
(植地)ドライブ。すごいんですよ。
(REC)あと、なぜか知んないけど、ネズミ主観の回があったりとか。
(宇多丸)ネズミから見た・・・
(REC)ネズミから見た変態プレイみたいな回とか。
(宇多丸)『吾輩は猫である』じゃないんだから。
(植地)そうそう。それが一話まるごとだったりとか。
(REC)まるごと。
(宇多丸)実験的っていうか・・・
(植地)アヴァンギャルドですね。
(REC)そう。すごい実験性もあって。これ、本当におすすめなんで。
(宇多丸)これ、面白そうですね。
(REC)2000年代の漫画の『なにか』を、何か分かんないけど『なにか』を更新している漫画です。
(宇多丸)2000年代の『なにか』。
(REC)『なにか』を更新した漫画です。漫画史の『なにか』を更新した。何かは分からないけどね。という漫画で。これは全28巻。これもebookjapanで電子書籍版全巻購入可能で、税込み11201円。
SとM(全巻)
(宇多丸)ああー。
(REC)もう、宇多丸さんからしたらね。
(植地)割とさっきのに比べたら、ケツ拭いている紙のようなね。
(宇多丸)いや、そうは言わないけど、安く感じる俺がいる!
(REC・植地)(笑)
(REC)これ、ハードル低いよね。いままでの価格と比べるとね。
(植地)やっぱり江戸前の旬が68巻だからね!3分の1だもんね!
(宇多丸)なるほどなるほど。また面白そうに説明するなー、これ。
<書き起こしおわり>
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