宇多丸が語る ハタナイ・アツシ『YELLOW DON JOHNSON』の聞き所

宇多丸が語る ハタナイ・アツシ『YELLOW DON JOHNSON』の聞き所 宇多丸のウィークエンド・シャッフル

宇多丸さんがTBSラジオ『タマフル』でTOJIN BATTLE ROYALハタナイ・アツシ総裁のソロアルバム『S.O.S.A.I』を紹介。その中から『YELLOW DON JOHNSON』の聞き所を解説していました。

(宇多丸)ということで、ここで曲いこうと思ってたんだけど。いいよね。普通に曲いきたいと思います。というのはですね、昨日、福岡。私ですね、ライムスター。ライブで行ってたんですけど。昨日、福岡の夜は非常にあちこちでいろんなイベントがございまして。たとえば、この番組でもお馴染みミッシェル・ソーリーさん企画のtofubeatsくんのね、リリースパーティーで。藤井隆さんなんかもやって。ライムスターのライブの楽屋にご挨拶きていただいたりなんかしてですね。そんなのもあったりとか。そして、同じ時期にですね、この番組でも以前、TOJIN BATTLE ROYALというグループね。紹介させていただきました。

まあ歌詞がね、すさまじく酷い!ということでお馴染みのTOJIN BATTLE ROYALでございますが。そのTOJIN BATTLE ROYALのですね、ハタナイ・アツシという。総裁というね。まあリーダーというか、なんというか。というね、ハタナイ総裁という方がおりまして。そのハタナイさんが久々にですね、はじめてか?ハタナイ総裁名義としては、ソロ名義でアルバム『S.O.S.A.I』というね(笑)。『S.O.S.A.I』というですね、アルバムを出されたと。そしてまあ昨日、TOJIN祭り ハタナイトというのが開催されて。DJ JINがDJしに行ったりしてたんですけど。

はい。で、まあ私、今日の放送に備えて早く帰ったりして見れなかったんで、ちょっとその行けなかった件なんかもね、含めてちょっとですね、ここでハタナイ総裁の曲をかけてみようと思う。これが非常にふざけた曲なので。ちょっと地震で被害がなければなと思う次第なんですが。とにかくハタナイ総裁、歌詞のメインテーマはですね、友人のマキトヨヒコさんという方。これ、普通の方ですよ。ただの一般人。マキトヨヒコさんという方をとにかく口汚く罵る。これがメインテーマなわけですね(笑)。で、しかもその罵る理由はまあ、包茎であると(笑)。

この一点(笑)。これ、初めてTOJIN BATTLE ROYALのアルバムをずーっと聞いてると、この執拗にディスられているマキさんっていう人は誰だ?実在の人物なのか?と思うんだけど、実在の人物なんですね。マキトヨヒコさん。で、これからですね、お聞きいただく曲はですね、ハタナイ総裁のバック・イン・ザ・デイズもの。要するに自分の青春時代を振り返る曲なんですけど。お馴染みのパンチライン『マキのペニ皮』等もございます。歌詞の注目ポイント、聞いてくださいね。

たとえばもうね、出だしのところからすごいですね。『あれは高2の頃 1985 プラザホテル合意による円高プレッシャー』(笑)。すごいですよね。時事ネタの取り込み方がかなり。ちょっとインテリチックなね。あ、なんか85年というね、非常に象徴的な時代ですよ。時代の転換期っていうのを歌ってるのかな?と思いきや、もうちょっと先にいくとこんなことを言っています。『包茎のハンディなどものともせずヤリまくるマキのポコチンはSmith & Wesson』(笑)。あるいはですね、もうちょっと先にいくとですね、こういうことを書いています。『渋谷センター街ちとせ会館の安酒場で日々行われるコンパ 北の家族の便所で連れションして初めて見たマキのペニ皮』(笑)。

まあ全編に渡りこういうね、歌詞でございます。公共放送であることをお構いなしにね、オンエアーしてみたいと思います。ハタナイ・アツシさん、アルバム『S.O.S.A.I』よりお聞きください。『YELLOW DON JOHNSON』!

(曲終わり)

(宇多丸)はい。TOJIN BATTLE ROYALの総裁、ハタナイアツシさんのアルバム『S.O.S.A.I』より『YELLOW DON JOHNSON』。お聞きいただいております。まあでも、聞きづらっていうか、曲としてはかっこいい。ここがやっぱりTOJIN BATTLE ROYAL、やっぱり面目躍如ですよね。普通に90年代HIPHOPというスタイルっていう感じだと思いますけど。90年代のハードコアHIPHOPスタイルで、なんだけどよく聞くと歌詞が本当に酷い!というあたり。こんだけ聞き応えというかね、細かいところまで聞き応えがあるアルバムというのもね、なかなかないですから。ぜひ総裁のアルバム、チェックしていただきたいと思います。

<書き起こしおわり>

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