朝井リョウさんとドンデコルテ渡辺銀次さんが2026年8月10日放送のNHK AM『ウチらと世界とエンタメと』で対談。「40歳」という年齢について話していました。
(渡辺銀次)なんか、(健康保険料を一括で支払って)ホッとしました。「ああー!」っていう。でも同時に恥ずかしかったのが、なんかその支払いは普通のATMじゃないATMでできるんですよ。まとめて支払いを。それを自分は知らなかったっていう。額がでかいんで、コンビニとかでは受け付けない。銀行に持って行って、どうするのかを知らない。少額のやつだったら都度都度、現金で支払っていたんですけど。それをどうしたらいいのか知らないでウロウロしてるのとかもやっぱり……「40だぞ?」っていうのがやっぱり強くのしかかりましたね。
(朝井リョウ)この年齢……今、「年齢は記号です」という言葉もありますし。
(渡辺銀次)そうですね。「エイジハラスメント」って言葉も生まれて。
(朝井リョウ)でもやっぱり私、あと3年後ぐらいに40になるんですけど。40になるのやっぱりなんかちゃんと怖くて。なんか今、髪色が紫とかなんですけど。なんか志茂田景樹さんという小説家の世界には……。
(渡辺銀次)もちろん存じ上げています。
(朝井リョウ)で、私は志茂田景樹さん、めっちゃいいなと思っていて。なんか何歳とか関係ない感じにいいなとか思ってる気持ちもありつつ、ちゃんと40という数字がなんかめっちゃ怖いんですよね(笑)。
(渡辺銀次)わかります(笑)。そうですよね。やっぱりあるんですよね、どうしても。
ちゃんと怖い「40」という数字
(朝井リョウ)そう。で、ただなんか十進法なだけでもあるじゃないですか。別に九進法だったら40が(十進法の)36なわけだし。別に本当に何でもないはずなのに、ちゃんとめちゃくちゃ怖くて。そう。
(渡辺銀次)それ、なんなんですかね。生きてて……やっぱりあるんですよね。「ないよ」って今、社会が頑張って言ってますけど、あるよ!(笑)。
(朝井リョウ)ありますよ、きっと。そう。
(渡辺銀次)ありますよ、40ってやっぱり。
(朝井リョウ)それが今からなんか、とっても怖いんですけど。でもなんか私、肉乃小路ニクヨさんという方……すごいドラァグクイーンの方で、経済とかにすごい詳しい方がいらっしゃって。それで私、すごくホッとしたのが肉乃小路ニクヨさんは女装をされてるんですね、されていて。で、「自分の人生とかを考えても、この年齢で何なんだ?って思う時もあるけど。でもある種、大多数ではない道を選んでいる自分にしか見えない景色がある」っていうお話をされてて。で、そのドラァグクイーンメイクをされてて。で、本人の言葉を借りて言うと「おじさんだけど女性の服装をしている」ということで。初めて会った人が何をしゃべっていいか全くわからない顔になるらしいんですよ。
(渡辺銀次)ほうほう。
(朝井リョウ)で、人間ってやっぱりほとんど見た目の性別と年齢で話題を考えている。だけど肉乃小路ニクヨさんにはそのフックが全部ないから。なんかどこにも、ツルツルになっちゃって。「一体、何の話をすればこの人と話が盛り上がるんだろう?」っていう顔をたくさん見られるのっておっしゃっていて。で、その顔ってたぶん見られない人の方が多いから。「だから私にしか見られない景色があると思って生きてる」っておっしゃっていて。それがめっちゃいい言葉だなと思って。
(渡辺銀次)ああ、素敵ですね!
肉乃小路ニクヨの言葉に救われる
(朝井リョウ)だからきっと、その銀行のATMを知らない人にしか見られない景色が……(笑)。
(渡辺銀次)見るべきじゃないですよ、皆さん(笑)。見てはならない(笑)。
(朝井リョウ)ポジティブ言い換え(笑)。その、銀行員の人がびっくりしてるとか、意外と見られない表情……その渡辺さんにしか見られない景色もあるっていう。
(渡辺銀次)「案内、こいつには必要なんだな」っていう間がやっぱり、ありますもん。「あ、ああ……お手伝いしましょうか?」っていう。
(朝井リョウ)その景色をね、見られないかもしれないとかっていうのを今、話を聞いて思いました。
(渡辺銀次)恥ずかしかったな。でもそういう考え方もあるわけですもんね。
(朝井リョウ)そう。それでなんか私、ちょっと励まされました。
(渡辺銀次)私も何の偶然か「写真を撮らせてくれ」というオファーをいただいた時に「何になりたいとか、こういうのが着たいとかっていう服、ありますか?」って言われて。そこで「志茂田景樹さん」って言ったんですよ(笑)。
(朝井リョウ)ええっ? 最高ですね!
(渡辺銀次)はい。なんかやっぱりあるんでしょうね。
(朝井リョウ)あるんですよ。
(渡辺銀次)なるべきお年寄りというか。その像と真逆のものに「なってみたい」っていう。
(朝井リョウ)なってみたい!






「年齢はただの数字」ということもわかっているけど、実際に近づいてくる「40歳」という数字はちゃんと怖いというお二人のトーク、「自分もそうだったなー」と思いながら聞いていました。まあ、実際になってみると「こんなものか」っていう感じなんですけどね。志茂田景樹さんでお二人がちょっとシンクロしているのも面白かった!
ウチらと世界とエンタメと 渡辺銀次 × 朝井リョウ
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— らじる (@nhk_radiru) August 10, 2026

