星野源さんが2025年5月13日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で自身のニューアルバム『Gen』の2曲目『Mad Hope (feat. Louis Cole, Sam Gendel, Sam Wilkes)』の歌詞について話していました。
(星野源)それでは先週もちょっと収録だったんですけれども、今週も収録ということで。収録回限定の企画をお送りしたいと思います。お歌詞屋さん。曲もないですよね。その……BGMもないっていう(笑)。毎週、私の選曲でさまざまな音楽をオンエアしていますが、特に歌詞にフォーカスした曲紹介をしながらですね、曲をオンエアしていきたいと思うこのコーナー。
まあ、分析する……先週、ちょっとそういう分析というか、僕の勝手な解釈みたいなのもありましたけれどけ。そういうのをしたりとかもするし、ただ歌詞について楽しく話したり。「あれ、いいよね」とか言ったりするコーナーを先週、ちょっとはじめてね、やったんですけども。
ありがたいことに非常に評判だったようで。ディレクターの岩田さんが喜んでいました。よかったです。ありがとうございます。で、今回はですね、星野源のニューアルバム『Gen』が出たばっかりということで、ちょっと特別版ということで。今夜、自分の曲を選ばせていただきました。
ニューアルバム『Gen』の中から2曲目に収録されています。『Mad Hope (feat. Louis Cole, Sam Gendel, Sam Wilkes)』。この曲をですね、歌詞をちょっと読んだりして、そのお話をちょっとして曲をかけたいと思っております。なので、まあぜひね、もちろんアルバムを買っていただいて、サブスクでたくさん聞いていただいて。いろんなことをもうね、考えてくれてる方もいらっしゃるかもしれませんが。
あと、そうだ。いろんなプレイリストとか、そういうのにこの『Mad Hope』、入っていくし。ラジオリクエストとかもね、どんどん受け付けています。もちろん、アルバムの全曲の中からラジオリクエストを受け付けています。個人的にはね、『Memories』がFMから流れてきたら熱いよねっていうね。いい音だろうねっていう感じ、しますね。まあ、そういうのもあってラジオから流れる新曲というのもなかなかオツなものではないかということで。ここでもう1曲、かけたいわけですが。
『Mad Hope』、うーん。結論から言うか。じゃあ。『Mad Hope』の歌詞、結論から言わせていただきます。何の意味もないです(笑)。はい、終わり! おーわーりー!っていう感じなんですけど(笑)。まあ、じゃあちょっと一応、読んでいきましょう。
結論「歌詞に何の意味もない」
(星野源)「希望 左脳 意味の子供 可動 未読 闇夜 おいでよ 希望 可能 神のもしも 航灯 目眩 祝う 愛など」。これは……ラジオで読んでいて、大丈夫ですか? なんかその呪文みたいっていうか。放送事故かな? みたいな、不思議な時間ですよね。
なんか都市伝説であるさ、昔テレビ放送が終わった時間になんか怖い放送がやっていた、みたいな。そういう感じがするよね。なんか、人の名前だけ延々と言っている映像が実はあの時、流れていたけど誰か覚えてませんか? みたいな都市伝説。そういう感じ、あるよね。
で、その後が「黄色 魔法 死希と踊ろ 創造 弥勒 我よ さあ出よ 異常 左様 在し美浄土 冒頭 癒えない 拾う 阿弥陀の」「希望 不可能 八百万(きみ)と遊ぼ 波動 三毒 闇よ 這い出よ 希望 不要 価値の有り様 暴動 未来 見舞う 愛など」。これは……いいですね、この時間(笑)。うん。めちゃめちゃ怖いラジオ深夜便みたいでいいですね(笑)。ホラーラジオ深夜便みたいな。
で、そんな感じの日本語詞なんですけど、そこにですね、真ん中にルイス・コールが書いてくれたリリック、英語のリリックが入るという感じですね。で、この『Mad Hope』はですね、どんな風に作ったかというと僕はこれ、何年前だ? 3年ぐらい前? 2年前ぐらい前かな? に、曲をいつもずっと作ってたわけです。
で、アルバム用とかあんまり考えずに、とにかくですね、今回は曲をいつも作り出してから「ああ、こんな曲にどんどんなっていくな。じゃあ、こういう曲にしていこう」っていう感じで、どんどん曲を作っていってったわけで。ビジョンがあって作るっていうかは、もうだんだんだんだん、ただできていくっていう。
「この曲、ルイス・コールにドラムを叩いてほしいな」
(星野源)そんな中で、最初から最後までその時のね、構成でできた時には「ああ、この曲、ルイスにドラムを叩いてほしいな」と思って。メールで「この曲にドラムを入れてくれないかな?」って言ったら「いいよ」って言ってくれて。で、あの音源を送って、そこにドラムのファイルを送り返してくれた。
で、僕が打ち込んだドラムが入っていたので、打ち込んだドラム、ベース、シンセサイザー、歌のメロディと全部入っていたんで。「このドラムをこのまま叩いてもいいし、好きなようにアレンジして叩いてもいいよ」って送ったら、そのまま叩いてくれたのと、アレンジしたものの2つ、別バージョンで送ってくれて。
「ありがとう!」って。それをまた僕がエディットしてっていう。で、どこをどのドラムでっていうのをどんどんやっていって作ったという感じです。で、その中で「じゃあ、ここのところでルイスに歌を歌ってほしいな」ってなって。「じゃあ、ここでルイス、歌を入れてよ」「いいよ!」って返してくれて。で、そんなやり取りをどんどんして進んでいきました。
で、そこからもう2年ぐらい経つ中でですね、「そうだ。サム・ゲンデルに入れてもらいたいな」「サム・ウィルクスにベース、弾いてもらいたいな」って感じで、同じようなやりとりで進めていく中でどんどん構成が「ああ、こういうこともできるな。こういうこともできる」ってなっていった時にどんどん尺が増えちゃったんで。「ルイス、ごめん。ここのドラム、増やしたから、ちょっと録ってくれないか?」っつって。ルイスのお家に行って、アメリカに行って録ったりとかっていう感じで進めていきました。
はい。そんな感じでですね、もう本当に「いいね、この曲!」っていう気持ちなんですけど(笑)。「最高だね!」って感じなんですけど。まあ、歌詞の意味はないし、ただここ、これが一番この音に合ってるし、この感覚に合っているという言葉をどんどんはめていっただけなんですけど。だから本当に意味はないんですけど。
意味がないものに意味を見出すこと
(星野源)おそらく、聞く人はこれに意味を見出すだろうと思います。何も意味がないものに意味を見出すのが人間だと思う。でもそれも詞のひとつだと思うし。なので、自由に発想してもらって構わない。で、自分の……星野源の中の答えはあるけど、それでね、なんかこうものすごい暴論みたいなの……「星野源が『自分の考えでいいじゃん』って言ったらいいんだよ! どうせ、こんなんだろう?」みたいな。なんかそういうのはまあ、ダサいと思うから違うと思うけど。
なんか、その自分の詞の世界みたいなもの。星野源の詞の世界みたいなものを聞いた人がですね、ワンダーに広げていくのはすごいいいなと思うので。そんな風に聞いてもらえたら嬉しいなと思いますね。そんな感じで、まあ歌詞を見ながら聴いてもらうのもいいし。音楽……だから前も言いましたけど意味がなくても面白いし。意味を考えても面白いという曲がですね、今回のアルバムにはいっぱい入っていますので。その中のまあ、かなり濃い曲ですね。
それでは聴いてみましょう。星野源の新曲ですよ? 以前はショートバージョンが公開されましたけど。もう全然、違うものになっていると思います。星野源のニューアルバム『Gen』の中に入っています。2曲目、お送りします。『Mad Hope (feat. Louis Cole, Sam Gendel, Sam Wilkes)』。
星野源『Mad Hope (feat. Louis Cole, Sam Gendel, Sam Wilkes)』
星野源さんの『Mad Hope』、これもすでに発表されていた曲でしたがまたアレンジが変わっていてだいぶ雰囲気が変わっていますよね。こんな感じでグイグイ引き込まれていくアルバム『Gen』、マジですごいわー。何度も聞き返したくなってしまいますね!