ONE OK ROCK・TakaとSKY-HI 虐げられてきた日々を語る

SKY-HI ピラフ星人とMay4のニコラップ感を語る DIVE TO THE NEW WORLD

(Taka)最初はだってやっぱりYouTubeがまだ普及をし始めたぐらいだから。ヨーロッパもライブができて2、3000とかぐらいだったね。

(SKY-HI)そういうのってでも、どのくらいから海外での手応えって感じるの?

(Taka)うーん……でも、最近なんじゃないかな? やっぱり日進月歩じゃないけど1歩1歩、アメリカに対してやるべきことをしっかりやって。それが自信になって「よし、次はこれをやってやるぞ!」みたいなことの繰り返しだから。まあ、すごく地道な作業だったですね。

海外で地道な作業を続けた10年

(SKY-HI)そうだよね。「やる」って決めないと無理だよね。変な話だけど、特にワンオクの10年前ってさ、日本中で求められてるからさ。日本で興行を……簡単に言ったらさ、でっかいライブをやろうとかさ、プロモーションをしっかりやって日本での数字を残そうって思ったら、そっちの方が数字にはなるじゃん?

(Taka)なりますね。

(SKY-HI)で、その10年前の海外ツアーってさ、本当に数字っていうか……簡単に言うとさ、関わるスタッフ全部含めてさ、金銭的にもきついと思うわけ。

(Taka)いや、赤字だよ。

(SKY-HI)そうなるじゃん。で、それを何年も続けなきゃいけないじゃん? その腹のくくり方が10年前、すごいよね。

(Taka)まあ楽しいんだよね。改革には痛みが伴うのから。だからやっぱり日本のこの芸能界のさ、本当に古いおっさんの体制、あるじゃん? でもその当時っていうのは本当に誰も海外のことを知らなかったのよ。もう無知も無知。

(SKY-HI)本当にそうだよね。

(Taka)だから俺らからしたら、お話にならないの。だからやつらを無視し続けたから。無視し続けた結果、今、新しいフォーマットが出来上がってきたっていう。

(SKY-HI)なんか追いついてきた感もあるしさ。

(Taka)そうだね。だから俺は期待している。それこそ日本人で海外に出ていくアーティスト。もちろん、ねえ。日高のやってるプロジェクトもそうだし。

(SKY-HI)そうだね。頑張らないといけないし。

(Taka)すごい素敵なことだと思うよ。

(SKY-HI)でも、助かるよ。本当に……世界中で知られてる日本の音楽をやってる人が増えりゃ増えるだけさ、助かるじゃん? 後から行く人たちは。もっと言ったらBTSしかり、アジア人で活躍してくれた人が先人にいると、「アジア人で音楽をやってるんです」っていうのでもさ、ちょっと居心地がいいっていうかさ。みんなでバトンを繋げてくれている感じはするけど。だから本当に10年やって、こうやって育ちましたっていうので。「ああ、なるほど。ワンオク、こういう感じで10年間、進めていったんだ」っていうのはすごい勉強にもなります。

(Taka)いやいや、とんでもないですよ。なんか使えるところがあったら、使ってください(笑)。

(SKY-HI)ここから、次はどうっていうのはあるの?

(Taka)まあバンドとして20年、経ちましたからね。やっぱり自分たちが日本のバンドとして世界にどうやって今度、切り込んでいくかってことはすごく重要な年だなと思っていて。だからこそ、今回のアルバムはかなり政治的な内容をすごく強く押し出した作品なんだけど。やっぱりただただわちゃわちゃロックをやっていくっていう年齢でもなくなってきて。やっぱりちゃんと、時代における問題提起みたいなものを表現できるバンドではいたいなと思ってるけどね。

「時代における問題提起を表現できるバンドでいたい」(Taka)

(SKY-HI)すごいよね。本当に年齢の成熟とバンドの成熟が伴っていて。それ、いい話だね。

(Taka)フフフ、そう?(笑)。

(SKY-HI)だって、なんだろう? 言葉は難しいけどさ、年齢は行っていてもステージの上で本当にティーンエイジャーのままっていう美学をずっと持ってる人も、それはそれでいいと思うから。

(Taka)そうだね。それはそれでかっこいいよね。

(SKY-HI)でも、俺もどっちかっていうとそのフェーズフェーズで歌うことって変わった方が普通じゃないかなと思ってるから。なんか、それはすごい自然でかっこいい進化をしてますね。

(Taka)いや、ありがたいですよ。ただ我々、同世代ですからね。やっぱり我々がどうやったって一番上に来ちゃう時期が来るわけだから。それをしっかりと見据えて自分は行動したいなと思っているけどね。なんていうの? 自分たちがそういう時代に立ちはだかった時、ロクな死に方をしたいのよ。

(SKY-HI)わかる! わかる、わかる。すげえわかる。

(Taka)だからやっぱり今の上を見て「ああ、こいつらロクな死に方、しねえだろうな」と思ってるわけ。

(SKY-HI)わかる。わかるよ。

(Taka)だからそこを注意喚起として伝えつつも、自分は下の子たちに何ができるか?っていうことを真剣に考えてるね。

「自分は下の子たちに何ができるか? 真剣に考える」(Taka)

(SKY-HI)わかる、わかる。俺もそうだけど、意外とさ、そういう風なマインドの人、ここらへんの世代に少なくないと思っていて。いじめられたことがある人たちが「そんな風にはさせねえぞ」っていう気持ちで今、下に対して頑張っているんだよね。めっちゃわかるよ。

(Taka)まさにそうじゃん?

(SKY-HI)いや、俺もまさにそう。

(Taka)日高がやっていることって、まさにそうじゃん?(笑)。だから、素敵だよ。

(SKY-HI)優しいリベンジをしていきたいみたいな。

(Taka)素晴らしいよ。本当に素晴らしいと思う。

(SKY-HI)じゃあ、ONE OK ROCKのニューアルバムから1曲、聞かせてもらってもいいですか?

(Taka)じゃあONE OK ROCKで『DETOX』から聞いてください。『Tropical Therapy』。

ONE OK ROCK『Tropical Therapy』

日本で虐げられてきた経験から海外に進出し、当初は赤字だったものの地道な積み重ねをして現在の地位を築き上げたワンオクとTakaさん、本当にすごいですよね。そして自分と同じような経験を下の世代にはさせたくないという思いで活動をしているTakaさんとSKY-HIさん、マジで素晴らしいと思います!

DIVE TO THE NEW WORLD 2025年2月22日放送回

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